JP2544627B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、特別の条件の成立により打球が入りやす
い第１状態と打球が入り難い第２状態に変化する大入賞
装置を備えたパチンコ機に関する。

〈従来の技術〉 周知のように、遊技盤に設けた特別の入賞口に打球が
入り、次いで始動入賞口に打球が入賞することを条件と
して、大入賞装置の球受部材を遊技者に有利に変化させ
て遊技を行なうようにしたパチンコ機は従来から種々開
発されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、従来のこの種のパチンコ機においては、特別
の入賞口の位置は移動しない固定状態であるので、入賞
し難く魅力に欠けていた。従って、遊技者にしてみれ
ば、入賞確率の高い期待感のもてる特別の入賞口を切望
している。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明は上記に鑑み提案されたもので、遊技盤の表面
に、複数の特別作動入賞口と内部を転動する打球に変化
を与える障害機構とを有する入賞装置と、打球が入らな
い第１状態と打球が入りやすい第２状態とに変化する大
入賞装置と、特定入賞口とを少なくとも設け、複数の特
別作動入賞口の内の少なくとも一部を大入賞装置用特別
作動入賞口に設定し、特定入賞口に入る打球を入賞装置
内に導き、打球が入賞する特別作動入賞口が大入賞装置
用特別作動入賞口であれば一定の条件で大入賞装置を第
１状態から第２状態に変化させる特別作動の権利を確保
し、上記一定の条件が終了するか予め設定する特別条件
が発生すると上記特別作動の権利が消滅し、この特別作
動の権利の消滅により特別作動入賞口における大入賞装
置用特別作動入賞口の数を増減させるようにしたもので
ある。

〈作用〉 複数の特別作動入賞口のうち大入賞装置用特別作動入
賞口に設定した特別作動入賞口に打球が入って特別作動
の権利を獲得し、かつ一定の条件を満足すると大入賞装
置が打球が入らない第１状態から球が入りやすい第２状
態に変化する。また、特別作動の権利の消滅により特別
作動入賞口における大入賞装置用特別作動入賞口の数を
増減できる。

〈実 施 例〉 以下、本発明を図面の実施例について説明する。

本発明に係るパチンコ機１は、遊技盤２の表面にガイ
ドレール３で囲まれた遊技部４を有し、この遊技部４の
ほぼ中央には入賞装置５と大入賞装置６とを有するセン
ター役物７を配設し、周辺部に風車８やチューリップ９
などを配設し、最下部にはアウト口10を設けてある。

上記センター役物７は、図示の実施例によれば取付基
板11に開口部12を設け、該開口部12の後方に入賞室13を
連設し、該入賞室13内には複数の特別作動入賞口14と普
通入賞口15を設けると共に、入賞室13内部を転動する打
球に変化を与える障害機構16を設けてなる。入賞室13の
上方には特定入賞口17を設け、この特定入賞口17を上記
入賞室13の天井部後方に誘導路18を介して連通させる。

上記障害機構16は、例えば第３図ないし第４図に示す
ように、モータ19を駆動源として入賞室13の後壁20を貫
通して回転するロータ21と、このロータ21の周縁部に突
設した複数の駆動ピン22…と、周縁部に打球が通貨でき
る間隔で配設した複数の係合ピン23…を係合させること
により入賞室13の底部で傾斜状に回転する回転板24と、
この回転板24の上面に設けた直径の異なる複数の障害ピ
ン25…などからなる。尚、上記回転板24を透光性を有し
た材質で構成し、障害ピン25及び係合ピン23の先端面2
5′、23′を斜めに形成し、回転板24の下方からランプ2
6などにより照明すると、各ピン23、25が光ファイバー
様に作用して傾斜する先端面23′、25′が光輝いて装飾
効果が著しく向上する。

入賞装置５における普通入賞口15は入賞室13の後端部
の回転板の左右に位置し、この普通入賞口15には特定入
賞口17から誘導路18を通って入賞室13に入る打球が駆動
ピン22に衝突したり上記障害機構16に誘導されて入賞可
能である。

また、複数の特別作動入賞口14は入賞室13の前縁に位
置するが、図示の実施例では上端を緩い山形に傾斜させ
た区画部材27により３つの特別作動入賞口14a、14b、14
cを形成し、各特別作動入賞口14a、14b、14cに検出器28
を各々臨ませている。上記のようにして構成した各特別
作動入賞口14a、14b、14の前面にはランプなどの表示灯
29a、29b、29cを各々設ける。

従って、入賞装置５の特定入賞口17に入った打球は誘
導路18を介して入賞室13内に流入し、普通入賞口15に入
るか、障害機構16によりいずれかの特別作動入賞口14
a、14b、14cに導かれる。

センター役物７の下方部分には、打球が入らない第１
状態と打球が入りやすい第２状態とに変化する大入賞装
置６を設ける。この大入賞装置６は取付基板11に開設し
た横長開口部30に回動可能なゲート31を設け、該ゲート
31をソレノイド32の駆動により開閉してなる。ゲート31
の両側縁には側板33を設け、この側板33の下端付近に錘
34を植設して前回りの付勢を与える。そして、ソレノイ
ド32が消磁している通常の状態ではソレノイド32のプラ
ンジャ35が下降して押圧レバー36を介してゲート31に設
けたカム片37を押圧するので、ゲート31が上方に回動し
て横長開口部30を閉止した第１状態となる。一方、ソレ
ノイド32を励磁すると、プランジャ35が上昇してカム片
37の押圧が解除されるので、ゲート31が錘34の作用によ
り下向きに回動して打球が入りやすい第２状態に変化す
る。

尚、上記実施例では入賞装置５と大入賞装置６とをセ
ンター役物７として一体に構成したが、入賞装置５と大
入賞装置６を遊技盤２に別個に設けてもよい。また図示
のセンター役物７には、入賞装置５と大入賞装置６との
間に発光ダイオードからなる表示部38を設け、大入賞装
置６の開放回数及び時間待ち回数の表示を行なうように
なっている。

次に、上記のような構成のパチンコ機１における遊技
について説明する。

パチンコ機１のハンドル（図示せず）を回すと打球発
射装置39が作動して打球を発射し、この打球が遊技部４
を流下してセンター役物７の特定入賞口17に入ると、誘
導路18を介して入賞室13内に流入する。このとき誘導路
18に臨ませた例えば光センサー40が打球を検出して、電
子的制御装置41に検出信号を送り、電子的制御装置41は
賞球排出装置42を作動させて所定数の例えば７個の賞球
を排出する。この実施例の場合、始動口43も７個の賞球
排出を行ない、他の入賞口は全て13個の賞球を排出す
る。入賞室13内では、常時回転するモータ19によりロー
タ21が回転し、このロータ21の駆動ピン22と係合ピン23
が係合する回転板24が常時定速（例えば一回転4.8秒）
で回転している。入賞室13内に流入した打球は回転板24
上に落下するか、あるいは回転するロータ21の駆動ピン
22に衝突して左右の普通入賞口15に入る。

障害機構16の回転板24上に落下した打球は、障害ピン
25に係止したり、衝突して流下方向を変えながら傾斜し
た回転板24上を転動して入賞室13の前縁に設けた複数の
特別作動入賞口14a、14b、14cのいずれかに入る。この
とき、前面に設けた表示灯29a、29b、29cのいずれかを
消滅させて識別している大入賞装置用特別作動入賞口Ｘ
（図示の場合は中央の14b）に運良く入ると、一定の条
件で大入賞装置６を第１状態から第２状態に変化させる
特別作動の権利を獲得する。この権利状態において、一
定の条件例えば遊技部４に設けた始動口43に打球が入賞
すると、電子的制御装置41がソレノイド32を励磁してゲ
ート31を回動させて横長開口部30を約10秒経過するか、
または10カウントスイッチ44が10個の入賞を検出するま
で開放作動する特別作動を行ない、最大８回まで上記特
別作動の権利を行使することができる。そして、上記開
放作動中に更に始動口43に入賞があった場合には、その
入賞した数分だけ時間待ち入賞として、この回の開放作
動終了後再び開放作動を行なう。そして、始動口43に８
個入賞すると上記特別作動の権利は消滅する。また、大
入賞装置６は上記一定の条件が終了するか予め設定する
特別条件が発生すると特別作動の権利が消滅する。上記
特別条件とは、例えば、上記権利状態中に特定入賞口17
に入った打球が対応する表示灯29a、29b、29cのうち点
滅している大入賞装置用特別作動入賞口Ｘに再び入るこ
とである。

上記のようにして大入賞装置６の特別作動の権利が消
滅すると、大入賞装置用特別作動入賞口14の数が増減す
る。即ち、特別作動入賞口14のうち大入賞装置用特別作
動入賞口Ｘとして設定する特別作動入賞口14a、14b、14
cが変換して対応する表示灯29a、29b、29cの点滅位置が
変化するのである。例えば前回は中央の特別作動入賞口
14bを大入賞装置用特別作動入賞口Ｘに設定し、対応す
る中央の表示灯29bを点滅させていたのを、中央及び左
の特別作動入賞口14a、14bを大入賞装置用特別作動入賞
口Ｘに設定して、中央及び差の表示灯29a、29bを点滅さ
せて、遊技者に大入賞装置用特別作動入賞口Ｘが中央と
左の２箇所に増えたことを示すのである。大入賞装置用
特別作動入賞口Ｘの変化順序は、例えば始めは中央の１
個、次に中央と左の２個、そして中央及び左右の３個の
繰り返しであったり、無作為に増減させるようにしても
よい。

上記のような本発明のパチンコ機１によれば、大入賞
装置６を打球が入らない第１状態から打球が入りやすく
遊技者に有利な第２状態に変化するための大入賞装置用
特別作動入賞口Ｘが増減するので、大入賞装置用特別作
動入賞口Ｘの実質的な入賞確率が大きく変化し、特別作
動の権利を獲得する入賞の期待感が増大し、興趣に富ん
だパチンコ遊技を提供することができる。

尚、上記のような遊技を設定する電子的制御装置41の
ブロック回路図の一例及びフローチャートの一例を第６
図及び第７図に示す。

以上、本発明を図面の実施例について説明したが、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施でき
る。例えば、上記実施例では大入賞装置用特別作動入賞
口を電気的に設定しているが、中央の特別作動入賞口の
下方に可動翼片を設け、この可動翼片を開閉することに
より左右の特別作動入賞口を大入賞装置用特別作動入賞
口とするなど、機械的に変換させることも可能である。

〈発明の効果〉 本発明は、複数の特別作動入賞口のいずれかに打球を
流入させ、打球が入賞する特別作動入賞口が大入賞装置
用特別作動入賞口であれば一定の条件で大入賞装置を第
１状態から第２状態に変化させる特別作動の権利を確保
し、上記一定の条件が終了するか予め設定する特別条件
が発生すると上記特別作動の権利が消滅し、この特別作
動の権利の消滅により特別作動入賞口における大入賞装
置用特別作動入賞口の数を増減させるようにしたので、
大入賞装置用特別作動入賞口の実質的な入賞確率が大き
く変化し、特別作動の権利を獲得する入賞の期待感が大
幅に増大し、興趣に富んだパチンコ遊技を提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は遊技盤の概略正
面図、第２図はパチンコ機の背面図、第３図はセンター
役物の一部欠截正面図、第４図はセンター役物の縦断面
図、第５図は大入賞装置の縦断面図、第６図は電子的制
御装置の一例のブロック回路図、第７図は同上のフロー
チャートである。 １……パチンコ機、２……遊技盤、５……入賞装置、６
……大入賞装置、14……特別作動入賞口、15……普通入
賞口、16……障害機構、17……特定入賞口。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技盤の表面に、複数の特別作動入賞口と
   内部を転動する打球に変化を与える障害機構とを有する
   入賞装置と、打球が入らない第１状態と打球が入りやす
   い第２状態とに変化する大入賞装置と、特定入賞口とを
   少なくとも設け、複数の特別作動入賞口の内の少なくと
   も一部を大入賞装置用特別作動入賞口に設定し、 特定入賞口に入る打球を入賞装置内に導き、打球が入賞
   する特別作動入賞口が大入賞装置用特別作動入賞口であ
   れば一定の条件で大入賞装置を第１状態から第２状態に
   変化させる特別作動の権利を確保し、 上記一定の条件が終了するか予め設定する特別条件が発
   生すると上記特別作動の権利が消滅し、この特別作動の
   権利の消滅により特別作動入賞口における大入賞装置用
   特別作動入賞口の数を増減させるようにしたことを特徴
   とするパチンコ機。