JP2544223Y2 - ミユーティング回路 - Google Patents
ミユーティング回路Info
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- JP2544223Y2 JP2544223Y2 JP4540889U JP4540889U JP2544223Y2 JP 2544223 Y2 JP2544223 Y2 JP 2544223Y2 JP 4540889 U JP4540889 U JP 4540889U JP 4540889 U JP4540889 U JP 4540889U JP 2544223 Y2 JP2544223 Y2 JP 2544223Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、オーディオ機器に備えられているミューテ
ィング回路に関する。
ィング回路に関する。
(ロ)従来の技術 オーディオ増幅器等のオーディオ機器には、電源投入
時や電源遮断時の過渡状態における過渡雑音が出力され
るのを防止する為にミューティング回路が設けられてい
る。前記ミューティング回路としては、例えば特開昭59
-214308号公報に示される如く、オーディオ信号が伝送
されるオーディオ信号路とアースとの間にコレクタ・エ
ミッタ間が挿入される様にミューティングトランジスタ
を接続するとともに、該ミューティングトランジスタの
コレクタ・エミッタ間における抵抗成分とによりオーデ
ィオ信号を分圧する様に前記オーディオ信号路に抵抗を
挿入して構成されたものがある。この種のミューティン
グ回路は、電源投入時及び電源遮断時からの所定時間、
ミューティングトランジスタのベースに制御信号が印加
され、該ミューティングトランジスタがオン状態になる
様に成されており、前記ミューティングトランジスタの
オン状態において、オーディオ信号路を流れる信号をオ
ーディオ信号路の抵抗と前記ミューティングトランジス
タのオン抵抗とにより分圧することにより減衰してい
る。その為、オーディオ信号路を流れる信号の減衰比
は、前記抵抗と前記ミューティングトランジスタのオン
抵抗との兼ね合いにより設定される。ここで、前記ミュ
ーティングトランジスタのオン抵抗の抵抗値を際限もな
く小さくすることは出来ないので、前記ミューティング
トランジスタのオン状態において、前記信号を十分に減
衰させる為には前記抵抗として十分に抵抗値の大きいも
のを使用する必要がある。
時や電源遮断時の過渡状態における過渡雑音が出力され
るのを防止する為にミューティング回路が設けられてい
る。前記ミューティング回路としては、例えば特開昭59
-214308号公報に示される如く、オーディオ信号が伝送
されるオーディオ信号路とアースとの間にコレクタ・エ
ミッタ間が挿入される様にミューティングトランジスタ
を接続するとともに、該ミューティングトランジスタの
コレクタ・エミッタ間における抵抗成分とによりオーデ
ィオ信号を分圧する様に前記オーディオ信号路に抵抗を
挿入して構成されたものがある。この種のミューティン
グ回路は、電源投入時及び電源遮断時からの所定時間、
ミューティングトランジスタのベースに制御信号が印加
され、該ミューティングトランジスタがオン状態になる
様に成されており、前記ミューティングトランジスタの
オン状態において、オーディオ信号路を流れる信号をオ
ーディオ信号路の抵抗と前記ミューティングトランジス
タのオン抵抗とにより分圧することにより減衰してい
る。その為、オーディオ信号路を流れる信号の減衰比
は、前記抵抗と前記ミューティングトランジスタのオン
抵抗との兼ね合いにより設定される。ここで、前記ミュ
ーティングトランジスタのオン抵抗の抵抗値を際限もな
く小さくすることは出来ないので、前記ミューティング
トランジスタのオン状態において、前記信号を十分に減
衰させる為には前記抵抗として十分に抵抗値の大きいも
のを使用する必要がある。
しかしながら、前記抵抗の抵抗値を大きくすると出力
インピーダンスが大となり、後段の回路との整合が問題
となった。また、ミューティングトランジスタがオンし
たとき、コレクタ・エミッタ間に直流電圧が発生し、こ
れが後段の回路との結合の為に接続されている結合コン
デンサにより微分されてスパイク状の雑音として出力さ
れるという問題があった。
インピーダンスが大となり、後段の回路との整合が問題
となった。また、ミューティングトランジスタがオンし
たとき、コレクタ・エミッタ間に直流電圧が発生し、こ
れが後段の回路との結合の為に接続されている結合コン
デンサにより微分されてスパイク状の雑音として出力さ
れるという問題があった。
ところで、第2図に示す如く、上述したミューティン
グ回路を2段重ねにして構成されたミューティング回路
が提案されている。
グ回路を2段重ねにして構成されたミューティング回路
が提案されている。
第2図のミューティング回路は、同一の制御信号に応
じて制御される第1及び第2ミューティングトランジス
タ(1)及び(2)のそれぞれのコレクタ・エミッタ間
によりオーディオ信号路(3)とアースとを接続すると
ともに、前記第1及び第2ミューティングトランジスタ
(1)及び(2)のそれぞれのオン抵抗とによりオーデ
ィオ信号路(3)に流れる信号を分圧する為の第1及び
第2抵抗(4)及び(5)を前記オーディオ信号路
(3)に挿入している。その為、入力端子(6)から入
力される信号は、第1抵抗(4)と第1ミューティング
トランジスタ(1)のオン抵抗との分圧に応じて減衰さ
れた後、第2抵抗(5)と第2ミューティングトランジ
スタ(2)のオン抵抗との分圧比に応じて更に減衰され
て出力端子(7)から導出される。
じて制御される第1及び第2ミューティングトランジス
タ(1)及び(2)のそれぞれのコレクタ・エミッタ間
によりオーディオ信号路(3)とアースとを接続すると
ともに、前記第1及び第2ミューティングトランジスタ
(1)及び(2)のそれぞれのオン抵抗とによりオーデ
ィオ信号路(3)に流れる信号を分圧する為の第1及び
第2抵抗(4)及び(5)を前記オーディオ信号路
(3)に挿入している。その為、入力端子(6)から入
力される信号は、第1抵抗(4)と第1ミューティング
トランジスタ(1)のオン抵抗との分圧に応じて減衰さ
れた後、第2抵抗(5)と第2ミューティングトランジ
スタ(2)のオン抵抗との分圧比に応じて更に減衰され
て出力端子(7)から導出される。
ここで、第2図のミューティング回路は、従来、第1
及び第2ミューティングトランジスタ(1)及び(2)
のそれぞれのオン抵抗が等しくなる様に該第1ミューテ
ィングトランジスタ(1)のベースに接続された第1ベ
ース抵抗(8)及び前記第2ミューティングトランジス
タ(2)のベースに接続された第2ベース抵抗(9)の
抵抗値が等しく設定されているとともに、第1及び第2
抵抗(4)及び(5)の抵抗値が等しく設定されてい
た。その為、全体の減衰比は、第1抵抗(4)と第1ミ
ューティングトランジスタ(1)のオン抵抗との分圧比
(=第2抵抗(5)と第2ミューティングトランジスタ
(2)のオン抵抗との分圧比)の2乗に効いてくる。一
方、出力インピーダンスは、第1抵抗(4)の抵抗値
(=第2抵抗(5)の抵抗値)の2倍になる。したがっ
て、出力インピーダンスを所定値に設定した場合、その
設定の仕方によりミューティングトランジスタ及び抵抗
により構成される分圧回路が1段のミューティング回路
に比べて減衰比を大きくすることが出来る。
及び第2ミューティングトランジスタ(1)及び(2)
のそれぞれのオン抵抗が等しくなる様に該第1ミューテ
ィングトランジスタ(1)のベースに接続された第1ベ
ース抵抗(8)及び前記第2ミューティングトランジス
タ(2)のベースに接続された第2ベース抵抗(9)の
抵抗値が等しく設定されているとともに、第1及び第2
抵抗(4)及び(5)の抵抗値が等しく設定されてい
た。その為、全体の減衰比は、第1抵抗(4)と第1ミ
ューティングトランジスタ(1)のオン抵抗との分圧比
(=第2抵抗(5)と第2ミューティングトランジスタ
(2)のオン抵抗との分圧比)の2乗に効いてくる。一
方、出力インピーダンスは、第1抵抗(4)の抵抗値
(=第2抵抗(5)の抵抗値)の2倍になる。したがっ
て、出力インピーダンスを所定値に設定した場合、その
設定の仕方によりミューティングトランジスタ及び抵抗
により構成される分圧回路が1段のミューティング回路
に比べて減衰比を大きくすることが出来る。
例えば、それぞれのミューティングトランジスタのオ
ン抵抗が1Ωになる様にミューティングトランジスタの
ベース電流を設定し、出力インピーダンスを300Ωとし
た場合、分圧回路が1段のミューティング回路の減衰比
をデシベルで示すと、 となり、それに対し、第2図のミューティング回路は、
第1及び第2抵抗(4)及び(5)がそれぞれ150Ωと
なるので、減衰比は、 となる。
ン抵抗が1Ωになる様にミューティングトランジスタの
ベース電流を設定し、出力インピーダンスを300Ωとし
た場合、分圧回路が1段のミューティング回路の減衰比
をデシベルで示すと、 となり、それに対し、第2図のミューティング回路は、
第1及び第2抵抗(4)及び(5)がそれぞれ150Ωと
なるので、減衰比は、 となる。
(ハ)考案が解決しようとする課題 しかしながら、上述したミューティング回路であって
も第1ミューティングトランジスタ(1)がオンしたと
きにコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、第2
抵抗(5)と第2ミューティングトランジスタ(2)の
オン抵抗とにより分圧されるので、ほとんど問題ない
が、第2ミューティングトランジスタ(2)がオンした
ときにコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、そ
のまま結合コンデンサにより微分されて出力されるの
で、依然としてスパイク状の雑音が出力されるという問
題があった。
も第1ミューティングトランジスタ(1)がオンしたと
きにコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、第2
抵抗(5)と第2ミューティングトランジスタ(2)の
オン抵抗とにより分圧されるので、ほとんど問題ない
が、第2ミューティングトランジスタ(2)がオンした
ときにコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、そ
のまま結合コンデンサにより微分されて出力されるの
で、依然としてスパイク状の雑音が出力されるという問
題があった。
(ニ)課題を解決するための手段 本考案は、上述の点に鑑みて構成されたミューティン
グ回路で、それぞれのベースに印加される制御信号によ
り、オン・オフ状態が制御される第1及び第2ミューテ
ィングトランジスタと、オーディオ信号が伝送されるオ
ーディオ信号路に挿入されるとともに、前記第1ミュー
ティングトランジスタのオン抵抗との兼ね合いによりオ
ーディオ信号の減衰比を設定する為の第1抵抗と、前記
オーディオ信号路に挿入され、前記第1抵抗の後段に直
列に接続されるとともに、前記第2ミューティングトラ
ンジスタのオン抵抗との兼ね合いによりオーディオ信号
の減衰比を設定する為の第2抵抗とから成り、前記第2
ミューティングトランジスタに供給するベース電流を前
記第1ミューティングトランジスタに供給するベース電
流に比べて小さくしている。
グ回路で、それぞれのベースに印加される制御信号によ
り、オン・オフ状態が制御される第1及び第2ミューテ
ィングトランジスタと、オーディオ信号が伝送されるオ
ーディオ信号路に挿入されるとともに、前記第1ミュー
ティングトランジスタのオン抵抗との兼ね合いによりオ
ーディオ信号の減衰比を設定する為の第1抵抗と、前記
オーディオ信号路に挿入され、前記第1抵抗の後段に直
列に接続されるとともに、前記第2ミューティングトラ
ンジスタのオン抵抗との兼ね合いによりオーディオ信号
の減衰比を設定する為の第2抵抗とから成り、前記第2
ミューティングトランジスタに供給するベース電流を前
記第1ミューティングトランジスタに供給するベース電
流に比べて小さくしている。
(ホ)作用 本考案は、ミューティングトランジスタと抵抗とによ
り構成され、オーディオ信号路に伝送される信号を分圧
する分圧回路を2段重ねにするとともに、後段の分圧回
路を構成するミューティングトランジスタのオン抵抗
を、前段の分圧回路を構成するミューティングトランジ
スタのオン抵抗に比べて小さくする様に成し、前段の分
圧回路により減衰比を稼ぐとともに、後段の分圧回路を
構成するミューティングトランジスタがオンしたときに
該ミューティングトランジスタのコレクタ・エミッタ間
に発生する直流電圧を小とすることにより結合コンデン
サを介して出力されるスパイク状の雑音を低減させる様
にしたものである。
り構成され、オーディオ信号路に伝送される信号を分圧
する分圧回路を2段重ねにするとともに、後段の分圧回
路を構成するミューティングトランジスタのオン抵抗
を、前段の分圧回路を構成するミューティングトランジ
スタのオン抵抗に比べて小さくする様に成し、前段の分
圧回路により減衰比を稼ぐとともに、後段の分圧回路を
構成するミューティングトランジスタがオンしたときに
該ミューティングトランジスタのコレクタ・エミッタ間
に発生する直流電圧を小とすることにより結合コンデン
サを介して出力されるスパイク状の雑音を低減させる様
にしたものである。
(ヘ)実施例 第1図は、本考案の一実施例を示す回路図で、(10)
は電源投入時及び電源遮断時からの所定時間、正の直流
電圧の制御信号が印加される制御端子、(11)及び(1
2)は該制御端子(10)に印加される制御信号に応じて
オン・オフ状態が制御される第1及び第2ミューティン
グトランジスタ、(13)は該第1ミューティングトラン
ジスタ(11)のベース電流を制限する為の第1ベース抵
抗、(14)は前記第1ミューティングトランジスタ(1
1)のベース及びアース間に接続されたコンデンサ、(1
5)は前記第2ミューティングトランジスタ(12)のベ
ース電流を制限する為の第2ベース抵抗、(16)は前段
の回路(図示せず)から供給される信号が入力される入
力端子、(17)は該入力端子(16)及び前記第1ミュー
ティングトランジスタ(11)のエミッタ間に接続された
第1抵抗、(18)は前記第1及び第2ミューティングト
ランジスタ(11)及び(12)のそれぞれのエミッタ間に
接続された第2抵抗、(19)は前記第2ミューティング
トランジスタ(12)のエミッタに発生される信号が導出
され、後段の回路(図示せず)に接続される出力端子で
ある。
は電源投入時及び電源遮断時からの所定時間、正の直流
電圧の制御信号が印加される制御端子、(11)及び(1
2)は該制御端子(10)に印加される制御信号に応じて
オン・オフ状態が制御される第1及び第2ミューティン
グトランジスタ、(13)は該第1ミューティングトラン
ジスタ(11)のベース電流を制限する為の第1ベース抵
抗、(14)は前記第1ミューティングトランジスタ(1
1)のベース及びアース間に接続されたコンデンサ、(1
5)は前記第2ミューティングトランジスタ(12)のベ
ース電流を制限する為の第2ベース抵抗、(16)は前段
の回路(図示せず)から供給される信号が入力される入
力端子、(17)は該入力端子(16)及び前記第1ミュー
ティングトランジスタ(11)のエミッタ間に接続された
第1抵抗、(18)は前記第1及び第2ミューティングト
ランジスタ(11)及び(12)のそれぞれのエミッタ間に
接続された第2抵抗、(19)は前記第2ミューティング
トランジスタ(12)のエミッタに発生される信号が導出
され、後段の回路(図示せず)に接続される出力端子で
ある。
第1及び第2抵抗(17)及び(18)を含み、入力端子
(16)及び出力端子(19)間を結ぶ伝送路は、オーディ
オ信号路(20)を形成し、第1及び第2ミューティング
トランジスタ(11)及び(12)のオフ状態において、入
力端子(16)に入力される信号がそのまま出力端子(1
9)から導出される。その為、制御端子(10)に制御信
号が印加されていない状態において、入力端子(16)に
入力されるオーディオ信号は、そのまま後段の回路に供
給される。
(16)及び出力端子(19)間を結ぶ伝送路は、オーディ
オ信号路(20)を形成し、第1及び第2ミューティング
トランジスタ(11)及び(12)のオフ状態において、入
力端子(16)に入力される信号がそのまま出力端子(1
9)から導出される。その為、制御端子(10)に制御信
号が印加されていない状態において、入力端子(16)に
入力されるオーディオ信号は、そのまま後段の回路に供
給される。
一方、制御端子(10)に制御信号が印加されると、第
1及び第2ミューティングトランジスタ(11)及び(1
2)は、共にオンするので、入力端子(16)に入力され
る信号は、第1抵抗(17)と第1ミューティングトラン
ジスタ(11)のオン抵抗との分圧比に応じて減衰された
後、第2抵抗(18)と第2ミューティングトランジスタ
(12)のオン抵抗との分圧比に応じて更に減衰されて出
力端子(19)から導出される。
1及び第2ミューティングトランジスタ(11)及び(1
2)は、共にオンするので、入力端子(16)に入力され
る信号は、第1抵抗(17)と第1ミューティングトラン
ジスタ(11)のオン抵抗との分圧比に応じて減衰された
後、第2抵抗(18)と第2ミューティングトランジスタ
(12)のオン抵抗との分圧比に応じて更に減衰されて出
力端子(19)から導出される。
ここで、第1ミューティングトランジスタ(11)のベ
ースには、コンデンサ(14)が接続されている。その
為、前記コンデンサ(14)と第1ベース抵抗(13)とに
より時定数回路が構成され、制御端子(10)に制御信号
が印加されても第1ミューティングトランジスタ(11)
のベースには直ちに制御信号が印加されない。
ースには、コンデンサ(14)が接続されている。その
為、前記コンデンサ(14)と第1ベース抵抗(13)とに
より時定数回路が構成され、制御端子(10)に制御信号
が印加されても第1ミューティングトランジスタ(11)
のベースには直ちに制御信号が印加されない。
したがって、制御端子(10)に制御信号が印加された
とき、先に第2ミューティングトランジスタ(12)がオ
ンした後、第1ミューティングトランジスタ(11)がオ
ンするので、電源遮断時において、ミュートの効き方を
段階的にすることが出来る。
とき、先に第2ミューティングトランジスタ(12)がオ
ンした後、第1ミューティングトランジスタ(11)がオ
ンするので、電源遮断時において、ミュートの効き方を
段階的にすることが出来る。
ところで、第1図のミューティング回路において、第
1ベース抵抗(13)と第2ベース抵抗(15)とで異なる
抵抗値のものを使用している。この場合、前記第2ベー
ス抵抗(15)として前記第1ベース抵抗(13)より抵抗
値の大きいものを使用し、第2ミューティングトランジ
スタ(12)に供給されるベース電流を第1ミューティン
グトランジスタ(11)に供給されるベース電流に比べて
小さくしている。ここで、第1及び第2ミューティング
トランジスタ(11)及び(12)として使用されるミュー
ト用トランジスタは、ベース電流が大きいほど該トラン
ジスタがオンするときにコレクタ・エミッタ間に大なる
直流電圧が発生することが本考案者により確認されてい
る。例えば、三洋電機株式会社製ミュート用トランジス
タ、品番2SC3792の場合、ベース電流Ibとコレクタ・エ
ミッタ間に発生する直流電圧VCEとの関係は下に示す第
1表の様になる。尚、第1表にオン抵抗RONを併せて示
す。
1ベース抵抗(13)と第2ベース抵抗(15)とで異なる
抵抗値のものを使用している。この場合、前記第2ベー
ス抵抗(15)として前記第1ベース抵抗(13)より抵抗
値の大きいものを使用し、第2ミューティングトランジ
スタ(12)に供給されるベース電流を第1ミューティン
グトランジスタ(11)に供給されるベース電流に比べて
小さくしている。ここで、第1及び第2ミューティング
トランジスタ(11)及び(12)として使用されるミュー
ト用トランジスタは、ベース電流が大きいほど該トラン
ジスタがオンするときにコレクタ・エミッタ間に大なる
直流電圧が発生することが本考案者により確認されてい
る。例えば、三洋電機株式会社製ミュート用トランジス
タ、品番2SC3792の場合、ベース電流Ibとコレクタ・エ
ミッタ間に発生する直流電圧VCEとの関係は下に示す第
1表の様になる。尚、第1表にオン抵抗RONを併せて示
す。
その為、後段の回路との結合の為に出力端子(19)に
結合コンデンサ(図示せず)が接続されていても、従来
のミューティング回路に比べ、後段の回路に供給される
スパイク状の雑音を低減することが出来る。すなわち、
第1ミューティングトランジスタ(11)がオンしたとき
にコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、第2抵
抗(18)と第2ミューティングトランジスタ(12)のオ
ン抵抗とにより分圧されるので、該第2ミューティング
トランジスタ(12)がオンしたときにコレクタ・エミッ
タ間に発生する直流電圧を小さくすれば、前記スパイク
状の雑音を低減することが出来る。
結合コンデンサ(図示せず)が接続されていても、従来
のミューティング回路に比べ、後段の回路に供給される
スパイク状の雑音を低減することが出来る。すなわち、
第1ミューティングトランジスタ(11)がオンしたとき
にコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧は、第2抵
抗(18)と第2ミューティングトランジスタ(12)のオ
ン抵抗とにより分圧されるので、該第2ミューティング
トランジスタ(12)がオンしたときにコレクタ・エミッ
タ間に発生する直流電圧を小さくすれば、前記スパイク
状の雑音を低減することが出来る。
また、第2ミューティングトランジスタ(12)に供給
されるベース電流を第1ミューティングトランジスタ
(11)に供給されるベース電流に比べて小さくすると、
前記第2ミューティングトランジスタ(12)のオン抵抗
が前記第1ミューティングトランジスタ(11)のオン抵
抗に比べて大となる。
されるベース電流を第1ミューティングトランジスタ
(11)に供給されるベース電流に比べて小さくすると、
前記第2ミューティングトランジスタ(12)のオン抵抗
が前記第1ミューティングトランジスタ(11)のオン抵
抗に比べて大となる。
一方、第1及び第2抵抗(17)及び(18)は、後段の
回路の入力インピーダンスとの関係及びオーディオ信号
路(20)に流れる信号を減衰する減衰比との兼ね合いに
より決定されるので、この場合、前記第1及び第2抵抗
(17)及び(18)としては、それぞれその合成抵抗値の
1/2の抵抗値のものを使用している。その為、第1抵抗
(17)と第1ミューティングトランジスタ(11)のオン
抵抗との分圧比(第1の分圧比)、及び第2抵抗(18)
と第2ミューティングトランジスタ(12)のオン抵抗と
の分圧比(第2の分圧比)は異なり、前記第2の分圧比
は前記第1の分圧比に比べて小となる。
回路の入力インピーダンスとの関係及びオーディオ信号
路(20)に流れる信号を減衰する減衰比との兼ね合いに
より決定されるので、この場合、前記第1及び第2抵抗
(17)及び(18)としては、それぞれその合成抵抗値の
1/2の抵抗値のものを使用している。その為、第1抵抗
(17)と第1ミューティングトランジスタ(11)のオン
抵抗との分圧比(第1の分圧比)、及び第2抵抗(18)
と第2ミューティングトランジスタ(12)のオン抵抗と
の分圧比(第2の分圧比)は異なり、前記第2の分圧比
は前記第1の分圧比に比べて小となる。
したがって、第1の分圧比により減衰比を稼せぐ様に
して、第2ミューティングトランジスタ(12)のベース
電流を小さくすることで第2分圧比が小さくなったこと
による減衰比の減少を補うことにより十分な減衰比を得
ることが出来るとともに、スパイク状の雑音を低減させ
ることが出来る。
して、第2ミューティングトランジスタ(12)のベース
電流を小さくすることで第2分圧比が小さくなったこと
による減衰比の減少を補うことにより十分な減衰比を得
ることが出来るとともに、スパイク状の雑音を低減させ
ることが出来る。
例えば、第1ミューティングトランジスタ(11)に5m
Aのベース電流を供給し、第2ミューティングトランジ
スタ(12)に1mAのベース電流を供給する様にした場
合、第1表に示される如く、前記第1ミューティングト
ランジスタ(11)のオン抵抗は1.0Ω、前記第2ミュー
ティングトランジスタ(12)のオン抵抗は1.6Ωである
ので、第2図のミューティング回路と同様に第1及び第
2抵抗(17)及び(18)として、それぞれ抵抗値が150
Ωの抵抗を使用すると、減衰比は、 となる。
Aのベース電流を供給し、第2ミューティングトランジ
スタ(12)に1mAのベース電流を供給する様にした場
合、第1表に示される如く、前記第1ミューティングト
ランジスタ(11)のオン抵抗は1.0Ω、前記第2ミュー
ティングトランジスタ(12)のオン抵抗は1.6Ωである
ので、第2図のミューティング回路と同様に第1及び第
2抵抗(17)及び(18)として、それぞれ抵抗値が150
Ωの抵抗を使用すると、減衰比は、 となる。
一方、第1ミューティングトランジスタ(11)のオン
抵抗は1.0(Ω)と第2図の第1ミューティングトラン
ジスタ(1)のオン抵抗と同じに設定しているので、ス
パイク状の雑音の原因となる直流電圧の差は、第1図及
び第2図におけるそれぞれの第2ミューティングトラン
ジスタがオンするときにコレクタ・エミッタ間に発生す
る直流電圧の差となる。すなわち、第2図の第2ミュー
ティングトランジスタ(2)に5mAのベース電流を供給
したと仮定した場合は、 VCEが減少する。
抵抗は1.0(Ω)と第2図の第1ミューティングトラン
ジスタ(1)のオン抵抗と同じに設定しているので、ス
パイク状の雑音の原因となる直流電圧の差は、第1図及
び第2図におけるそれぞれの第2ミューティングトラン
ジスタがオンするときにコレクタ・エミッタ間に発生す
る直流電圧の差となる。すなわち、第2図の第2ミュー
ティングトランジスタ(2)に5mAのベース電流を供給
したと仮定した場合は、 VCEが減少する。
尚、第1図において、第1及び第2ミューティングト
ランジスタ(11)及び(12)をコレクタ接地型にしてい
るが、本考案において、これに限定されることなく、前
記第1及び第2ミューティングトランジスタ(11)及び
(12)をエミッタ接地型にしても良く、この場合もコレ
クタ接地のときと同様に動作する。
ランジスタ(11)及び(12)をコレクタ接地型にしてい
るが、本考案において、これに限定されることなく、前
記第1及び第2ミューティングトランジスタ(11)及び
(12)をエミッタ接地型にしても良く、この場合もコレ
クタ接地のときと同様に動作する。
(ト)考案の効果 以上述べた如く、本考案に係るミューティング回路
は、出力インピーダンスを低く保持した上で、十分な減
衰比を得ることが出来るとともに、ミューティングトラ
ンジスタがオンするときに該ミューティングトランジス
タのコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧に起因す
る雑音を低減することが出来るという利点を有する。
は、出力インピーダンスを低く保持した上で、十分な減
衰比を得ることが出来るとともに、ミューティングトラ
ンジスタがオンするときに該ミューティングトランジス
タのコレクタ・エミッタ間に発生する直流電圧に起因す
る雑音を低減することが出来るという利点を有する。
第1図は本考案の一実施例を示す回路図、第2図は従来
のミューティング回路を示す回路図である。 主な図番の説明 (11)(12)……ミューティングトランジスタ、(13)
(15)……ベース抵抗、(17)(18)……抵抗、(20)
……オーディオ信号路。
のミューティング回路を示す回路図である。 主な図番の説明 (11)(12)……ミューティングトランジスタ、(13)
(15)……ベース抵抗、(17)(18)……抵抗、(20)
……オーディオ信号路。
Claims (1)
- 【請求項1】それぞれのベースに印加される制御信号に
より、オン・オフ状態が制御される第1及び第2ミュー
ティングトランジスタと、オーディオ信号が伝送される
オーディオ信号路に挿入されるとともに、前記第1ミュ
ーティングトランジスタのオン抵抗との兼ね合いにより
オーディオ信号の減衰比を設定する為の第1抵抗と、前
記オーディオ信号路に挿入され、前記第1抵抗の後段に
直列に接続されるとともに、前記第2ミューティングト
ランジスタのオン抵抗との兼ね合いによりオーディオ信
号の減衰比を設定する為の第2抵抗とから成り、前記第
2ミューティングトランジスタに供給するベース電流を
前記第1ミューティングトランジスタに供給するベース
電流に比べて小さくしたことを特徴とするミューティン
グ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540889U JP2544223Y2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | ミユーティング回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4540889U JP2544223Y2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | ミユーティング回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02137111U JPH02137111U (ja) | 1990-11-15 |
JP2544223Y2 true JP2544223Y2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=31559557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4540889U Expired - Lifetime JP2544223Y2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | ミユーティング回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2544223Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022138284A1 (ja) * | 2020-12-25 | 2022-06-30 | 株式会社村田製作所 | 増幅回路 |
-
1989
- 1989-04-18 JP JP4540889U patent/JP2544223Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022138284A1 (ja) * | 2020-12-25 | 2022-06-30 | 株式会社村田製作所 | 増幅回路 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02137111U (ja) | 1990-11-15 |
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