JP2543364B2 - 活性炭の低温再生法 - Google Patents

活性炭の低温再生法

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JP2543364B2 JP62127948A JP12794887A JP2543364B2 JP 2543364 B2 JP2543364 B2 JP 2543364B2 JP 62127948 A JP62127948 A JP 62127948A JP 12794887 A JP12794887 A JP 12794887A JP 2543364 B2 JP2543364 B2 JP 2543364B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は活性炭を低温で効率よく再生できる様にした
ものである。
(従来の技術) 従来廃活性炭の再生法には、高温熱再生、低温湿式酸
化、薬品酸化、微生物処理、溶媒抽出などの方法が行わ
れていたが、近時低温空気酸化再生や放電再生、超臨界
圧溶媒抽出等が提案され、一部実施されている。この中
で低温空気酸化再生は装置が簡単でエネルギー費が安い
ので廃活性炭の大量処理はもちろん少量処理にも適して
いるが、固定床装置では実施が難かしい。装置を安価に
し安定な再生をするために流動法を使うと上水用によく
使用されるヤシがら活性炭や粉末活性炭の場合には粉化
による損失が比較的多く粉化飛散したものは再生が充分
でない難点かあつた。
一般に使われている高温熱再生では、粉化し難い球状
炭でも再生歩留は95%程度であり、新炭補給量が多く、
再生費の大きな部分を占めていた。また設備費、運転費
とも高いものであつた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は流動低温酸化再生において廃活性炭の粉化損
失を減じるとともに再生効果を安定させ、しかも設備
費,運転費,活性炭補給費を安くすることを目的とす
る。
そして、従来安価であるけれども、再生費あるいは廃
棄費が高く、使用されていなかつた低品質の活性炭(例
えば、石炭、かつ炭、亜炭等の石炭類、石油類、農林産
物のガス化、乾留、燃焼等で発生した炭素性残留物ある
いはダスト、プラスチツク炭化物等の使用を可能にす
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は崇高な活性炭たい積層中に遊離酸素を成分と
する気相または燃焼ガスを含ませて活性炭に吸着されて
いた汚染物を分解または酸化し脱離する工程とこれを系
外に排出し同時に層内の温度分布、物質分布を均一化す
る流動化工程を組合わせることによつて粉化損失が少な
く歩留のよい活性炭再生を可能にしたものである。燃焼
ガスはふつう不活性といわれるものでも遊離酸素を少量
含んでいるもので、本発明では0.2%以上空気成分に相
当する酸素含量のものまで使用できる。酸素含量の高い
ものは着火燃焼を開始させる恐れがあるので注意を要
し、1%ないし21%の遊離酸素濃度が適当である。流動
化は粉粒のたい積を均一かつ崇高にする効果がある。そ
して分解脱離して活性炭表面、内表面および気相にある
汚染物の系外への排出、酸化熱の除去、局部的過熱の防
止による着火の防止に効果的で、これらはたい積層(固
定床)、移動床では国難である。600℃以上の高温では
燃焼ガスや空気を再生ガスに使用しても実質的に再生反
応に関与しているのは主に水蒸気と炭酸ガスである。こ
れらのガスの反応は本発明の酸化分解反応(発熱反応)
と異なり吸熱反応で、しかも平衡点以上には分解反応は
進まないので、本発明の非流動化期間の様に断熱状態な
いしそれに近い状態では再生は難かしく高温熱ガスの供
給あるいは伝熱壁を介する過熱、もしくは電気による加
熱を必要とする。発熱反応の利用が有利でこれが本発明
において再生用ガスとして遊離酸素を含む気相あるいは
空気、もしくは燃焼ガスを低温で使用して酸化分解脱離
を行わせる理由である。
また流動状態だけで低温酸化再生を行うと、粉化損失
が多く、実用上再生があまり有利にならない活性炭があ
る。本発明はこの様な難点を除くものである。すなわち
酸化によつて、もろくなり易い木質系活性炭、粉化の進
行がろ過性などの性能を悪化させる粉末活性炭に対して
特に適している。
流動化ガスの使用量が少くなるので処理できる粒度範
囲は広くなり、粉末から5mm程度まで処理することがで
きる。流動化期間の再生用ガス流速は粒度に応じ最少流
動速度以上で操作される。再生室は上部断面積を拡大す
れば、粒度範囲が広い活性炭の再生において飛散損失を
少くして、再生度および歩留を上げるのに役立つ。サイ
クロンを付け捕集粒子を再生室に還流すること、再生室
上部から排出された飛散ダストをそのままガスと共に再
生室に循環してもよい。また、この廃ガスをダスト分離
の後、あるいはそのまま別装置の再生室に使用してもよ
い。流動化を補助するためかくはん機、室内挿入物を設
け、あるいは(および)振動機を付け、あるいは再生用
ガスに脈動を与えると流動化ガス(再生用ガス)と活性
炭粒子の接触を良くし、流動化期間の短縮と流動化ガス
流速の低下を可能にする。
流動化期間は0.01秒以上1時間以下の程度、1秒ない
し30分、特に5秒ないし10分程度が適するが一定である
必要はなく、再生操作の最初の熱分解、酸化分解時のス
トリツピングおよび再生終了前の流動化期間は比較的長
いのが好ましい。
非流動化期間の再生用ガスは空気、燃焼ガス、再循環
ガスあるいはこれらの混合ガスが層内に静止して存在し
または流通している必要がある。流通している時のガス
流速は流動化速度以下で粒子運動が衝突や摩擦によつて
著しい粉化を起さない通気状態もしくは静止状態で酸
化、分解あるいは脱着を進行させることができる。振動
を連続または間欠的に加えることはゆるやかに粒子相互
の接触部を変え再生用ガスとの接触状態を改善するので
好ましい。非流動化期間の長さは流動化期間の長さと同
様の基準であり、両者の組合せによつて秒単位の短かい
サイクルから分ないし10分を単位とするサイクルまでを
作ることができる。流動化期間と非流動化期間とは長さ
が同じである必要はない。しかし流動化期間をできるだ
け短かくとるのが粉化防止に有利である。この条件は活
性炭の種類、履歴、吸着質の種類、再生条件によつて異
るが、実験によつて容易に定めることができる。工業的
に行つた場合、再生に失敗しても適当な条件で再操作す
れば再生できるのは低温再生の応用である本発明の大き
な利点である。かくはん機によるゆるやかなかくはんは
振動機と同様局部的過熱を防止し操作を容易にする効果
があり、かくはん機の腕に再生用ガスの吹出口(たとえ
ば多孔管、スリツト、多孔体など)を設けてガスを吹出
せばかくはんによる粉化を防止でき、しかも局部的流動
化の効果を有するので流動化期間を短縮しあるいは回数
を減じることができる。かくはん機は流体を通し流量を
調節することによつて再生室温度の加熱または冷却に使
うことができる。
また装置に外部熱交換器を付けて活性炭粒子または熱
担体を再生室との間で循環、または授受させて加熱、冷
却、温度調節を行うことができ流動法の利点を利用して
低温熱再生の操作を容易にすることができる。
再生操作の最初または途中に比較的高温かつ短時間の
加熱を行うことにより再生時間を短縮してもよい。温度
は熱分解が進行する350〜800℃特に600℃以下の燃焼反
応が遅いが熱分解反応が酸化反応に比べ充分に速い温度
が適している。
加熱時間は0.01秒〜10分の程度で0.1秒〜6分の範囲
が適している。予備熱分解は廃活性炭内部に吸着された
吸着物を減量して主再生工程における反応負荷を減じ、
かつ再生用ガスの拡散通路を開けるのに役立つ。主再生
期間における一時的昇温は再生反応によつて生じた物質
の活性炭表面および内部表面からの脱離を促進し、再生
反応の時間短縮に有用である。同じ理由によつて主再生
操作の終了後に加熱昇温操作を追加することができ、こ
の場合も従来の高温加熱再生と異なり上記の様に短時間
の加熱にとどめることによつて、活性炭実質を損なうこ
となく、また吸着物の残留物があつても、その低温燃焼
性を失わせることなく、高温熱再生と同等の再生効果を
高い再生歩留により低温短時間で達成したものである。
本発明を実施する装置の材質は高温熱再生と異なり、
必ずしも高級な耐熱あるいは耐火材料を必要としない。
条件によつて軟鋼、アルミニウム、表面処理鋼その他の
安価な材料を使用することができる。ステンレス鋼等の
耐熱耐食鋼も使用でき、本発明において高温の予備加
熱、後処理を行う場合、および本発明において吸着ある
いは再生工提で酸を使用した場合の装置材質として適し
ている。しかし高温加熱を適用した場合でも処理の必要
時間は短かく、装置は小型ですむので設備は安価になる
利点を有する。
(作用) 本発明を図面によつて説明する。
第1図は独立の再生室2基を有する再生装置の例を示
している。酸処理をホツパー(1)で行うことができ
る。再生すべき廃活性炭は、ホツパー(1)から流動再
生室(2)に投入される。流動再生室(2)には、バル
ブ(3)または(4)から空気などの再生用ガスが送入
される。これは燃焼炉からの燃焼ガスあるいはブロワー
(31)からの循環ガスであり得る。再生室(2)は加熱
室(5)内にあつて、燃焼炉(9)からの熱燃焼ガスに
よつて加熱できる様になつている。熱伝導をよくしある
いは再生用ガスの保持空間を増すために熱担体をあらか
じめ充てんしておくことができる。これは流動化できる
粒状物が好ましい。この様にして投入された廃活性炭
は、低温から所定温度、例えば300℃まで急速に加熱さ
れ、一定時間、例えば5分間流動化させた後、流動化ガ
スを停止し、例えば5分間静置する。この静置期間中も
再生反応は進行する。この間脱離した分解生成物が静止
している堆積層中に蓄積し、温度分布、物質分布などが
再生に適しない状態に近づくので、再び再生用流動化ガ
スを送入して流動化させ、層内ガスを更新すると同時に
ストリツピング作用を受け、温度分布も均一化される。
再流動化期間に例えば4分間をとり、最短の1サイクル
で再生終了することができる。再生不充分の時は以後例
えば流動化期間30秒〜4分、静止期間(非流動期間)例
えば同じく30秒〜4分にとり再生するまで繰返される。
ただし吸着容量は再生する度に新炭の100%またはその
近くまで回復させる必要はなく、例えば60%あるいは80
%としてもよく、本発明では非流動化期間を設けたにか
かわらず、特公昭55−22410号の利点を保有ししかもこ
の特公の方法より粉化による活性炭の損失を少くでき
る。このためには流動化の期間は必要最少限にとどめる
るが好ましい。非流動化期間中に流速を限定して少量通
気を行うことは非流動化期間の流動化期間に対する時間
比率を大にし粉化損失を減じるのに効果がある。この場
合、着火し易くなるので余分の任意を必要とする。
層に振動を与えまたはかくはんすると温度分布の均一
化について多少とも効果があるので、着火防止に有効で
本発明の実施を容易にする。
再生された活性炭は取出口(10)から取出され、水中
に投じて急冷する。あるいは冷却流動層に入れ、再生用
ガスの予熱または廃活性炭の乾燥に使用することができ
る。流動化ガスは活性炭を流動化し、サイクロンあるい
はフイルター(6)で同伴ダストを分離の後、切換バル
ブ(11)を通つて焼却炉(9)に入り、焼却処理され
る。吸着している有用物を回収する場合には、流動化初
期だけ水蒸気だけをバルブ(3)から導入し、バルブ
(12)を経てスクラツバー(7)に導入し、分離タンク
(17)で有用物を回収する。スクラツパーの代りにコン
デンサーを使用してもよい。
初期の回収操作が終れば水蒸気を止め、空気またはバ
ルブ(4)から燃焼ガスあるいは循環ガスを送入する。
循環ガスは再生用ガスとして作用すろと同時に自身は流
動期間および非流動期間に酸化分解を受け、この様にし
て再生用ガスが節減されると同時に排ガス燃焼炉の負荷
を減じ、その小型化に役立つ。
独立した2つの再生室は1つであつてもよい。2つを
同時に流動化し、または停止してもよい。また、一方が
流動化期間にある時、他方は静止期間になる様に操作す
れば、バルブの切換え操作によつてブロワー(31)の負
荷を平準化できる利点を生じる。同様にして3つ以上の
再生室を設ければ流動化期間と非流動化期間の比率を3
分の1以下にできる。
以上は回分型の再生操作について説明したが、室内に
設けた仕切多孔板(18)(要すれば溢流付)を利用して
連続(非流動化期間を考慮すれば半連続)操作を行うこ
とができる。この場合にはホツツパー(1)にロータリ
ーフイーをバルブ(20)の代りに付け、連続的に廃活性
炭を再生室(2)の上部に供給する。再生室(2)は流
動化期間には多段流動層として操作し、必要ならば仕切
板(18)を追加する。空気を再生用ガスとして使用し、
排ガス循環を行わない時には、再生された活性炭は取出
口(10)から連続的に取出される。排ガス循環を行う時
には、活性炭取出時以前に空気あるいは燃焼ガスによる
流動化期間を設けて、分解とストリツピングを行う。こ
の時昇温されるのが好ましい。タンク(8)はこの様な
時の排気の貯蔵に使用できる。
なお吸着装置として再生室を使用することができる。
この合場合には上記操作と気相または液相の吸着操作を
同じ装置(2)内で行うことになるので活性炭の活性炭
供給、取出しは補給、交換時以外不要になり操作、装置
は簡単になる。
第2図は十字流接触式流動再生装置の例を示す。廃活
性炭は送入口(26)から第1再生室(21)に入り、(2
3)から供給される流動化ガスによつて流流動化されつ
つ再生温度に維持され、吸着物の大半を急速に放出す
る。ここに発生した排ガスは、必要に応じて吸着物質を
回収の後焼却炉(25)で焼却される。あるいはその一部
を再生室(28)の様に最終仕上でない室に導入し、低温
燃焼によつて処理することができる。再生室(28)には
かくはん機(22)、(25)が装備されている。その回転
数は0.5〜60r.p.m.で特に1〜20r.p.m.の程度が好まし
く、回転腕を多孔管として再生用ガスを供給する場合、
ガス流量を局部的に流動化できる程度にとれば回転数は
多くとることができ、破砕作用が少なく、非流動期間を
比較的長くとれるので、粉化損失を少くできる利点を生
じる。
室間の活性炭移動は溢流または仕切板のスリツトから
流動化期間に行われる。室(28)は流動化期間と非流動
化期間を交互にした室とストリツピングを充分に行うた
め常に流動化されている室の二種類の操作をしてよい。
また再生温度が異つてもよい。再生用ガスも異つてよ
い。仕上再生室(24)はその他の再生室同様複数個であ
つてもよいが、再生用ガスあるいはストリツピングガス
は実質的に有害な汚染物を含まないガスまたは水蒸気を
使用し流動化した後取出口(27)から取出す。
以上は主として炭素質吸着体の低温酸化再生について
述べたが、水処理に使用したものは再生操作の第1段階
に含水物の乾燥がある。表面に遊離水分が付着している
ものはケーキ状の固結を起し易く、流動乾燥機の場合に
は流動粒子が湿ると流動が不能になつたり、不安定にな
るので、小型装置では通気乾燥や回転乾燥機がよく使用
される。ところが、これらは熱効率が悪く、機構的にも
簡単ではない。本発明では、流動層装置に直接湿つた炭
素質吸着体を投入し、流動化が停止する状態でも振動層
(あるいは振動流動層)にかくはんを併用することによ
つて乾燥操作を円滑にかつ高能率に行うことに成功した
ものである。伝熱面に振動を与えつつ含水活性炭を1度
に投入すると、そのままケーキ状になつて下部(あるい
は伝熱面との接触面)だけが急速に乾燥し、あとは乾燥
速度が低下する。これは粒子移動が振動流動をしている
伝熱面付近だけにとどまつているためと解される。湿つ
た粒子群は振動を伝え難く、振動の分散作用も不充分な
ためと考えられる。一方、振動を強くすると分散力は働
く様になるが、動力消費が大きくなる上に耐振動性の重
く丈夫な構造を要することになり、本発明の様な軽量、
簡易化と対照的なものになる。本発明では振動にかくは
んを加えることによつて、この様な欠点を除くものであ
る。しかも水分を多量に含む物は能率を上げるために熱
風を吹込んで流動乾燥やフラツシユ乾燥を行うことが多
かつたが、この様な場合には発生する水蒸気は燃熱排ガ
スで薄められるので、潜熱の回収は経済性がなかつた。
本発明の場合には蒸発した水分を流動化ガスとして使用
するのが容易になつたので、装置下部はかくはん振動流
動層で乾燥しつつ流動化ガスとしての水蒸気を発生させ
上部または付置流動層で水蒸気を流動化ガスとして伝熱
面を介する高能率の加熱乾燥あるいは加熱処理が可能に
なつた。この様な装置では発生する排上記は不凝縮ガス
の含有が少いか全く含まないので熱利用が簡単で、工業
用、営業用あるいは住居用に使用できる。凝縮温度が高
いのでヒートポンプに使用できるのは当然である。
この様にして活性炭等の炭素質吸着体を再生する場
合、小型装置が経済性を有する様になり、従来の様な大
型装置よりも排熱を利用できる小型の分散型活性炭吸着
再生装置の方が設備費、運転費両面から有利になる。こ
れは従来の常識を覆えすものといえる。
加熱は乾燥の当初から通電加熱によることができる。
公知の方法により電極を設け、これに振動とかくはんの
機構を付加するか、電極に振動または(および)回転あ
るいは往復等の運動を与えることによつて効率のよい乾
燥または(および)加熱が可能になる。かくはん装置が
電極を兼ねてもよい。小型装置では乾燥室を運動させか
くはんすることもできる。この場合には室内の挿入物で
あるかくはん器あるいは電極は静止しているか、別の運
動をしている必要がある。
従来通電乾燥が簡便であるにもかかわらず行われなか
つた理由は電極面での接触抵抗が大きく、発熱が集中し
て電極面付近が速に乾燥するために断熱材として働き、
他の部分は水分が多いにもかかわらず、電流が切れ、乾
燥できないためである。また導電性内の場合には電極付
近で過熱が起り、物が燃えたり装置を破損させる。
本発明の様にかくはんを加えることによつて均一な乾
燥と加熱が可能になつたものである。また乾燥と加熱を
同じ装置で行うことも可能にした。さらに加熱の調節に
ついては、通電加熱は被加熱物が発熱体であり過熱面が
少いか全くない状態で運転されるので、時間遅れが少
く、過熱部があつても、その熱容量が小なので活性炭の
様な炭素質吸着体の低温酸化再生の様に着火を防止しつ
つ、空気や含酸素気体中で流動化処理(または振動流動
層処理、間欠的流動化処理)を行う操作では適した加熱
法である。他の加熱法と併用する時には温度調節系はオ
ン−オフ制御でもよく、簡単かつ経済的な装置ができ
る。
かくはんと振動の関係については、かくはんだけでは
かくはん動力が大になり、好ましくない破砕が起り易
い。また不定形粗大物の混合,伝熱面接触部の更新は不
充分になり易い。振動だけでは、凝集粒子あるいは凝集
物の解砕が不充分なので両者の併用によつて操作が円滑
になる。両者とも間欠的作動でも有効である。この様に
操作された振動流動層はぬれた活性炭の乾燥の場合に通
電乾燥の場合には通電量によつて乾燥速度が定り、伝熱
面を介する乾燥では伝熱面の直火による加熱が可能にな
り、総括伝熱係数にして100〜300kcal/m・H・℃と流動
層に近くすることができ、しかも温度差を200〜400℃と
高くとることができる利点がある。さらに、比較的高温
の水蒸気が得られると、吸収冷凍、冷暖房に使える他、
切かえて多重効用の乾燥および温水の製造が可能になる
ことを意味する。
第3図は立型円筒状の活性炭水浄化装置である。水は
上向流で使用する時にはバルブ31から入り固定層または
流動層吸着によつて浄化され上のバルブ11から出必要に
より同様第2塔で処理の上再使用または放流される。上
水浄化の場合も同じ操作でよい。下向流による使用の場
合にはバルブ11から水が入りバルブ31から出る。活性炭
が飽和し、あるいは破過したら、水流を止め、バルブ33
を開いて水を出し、必要により1から少量の界面活性剤
を含んだ水を滴下して振動機40によつて分散板38に振動
を与え活性炭層に振動を与えると含水率10%程度に相当
する水を余分に切ることができる。次にバルブ11と33、
31を閉じた状態でバルブ3を開き電極32間に通電すると
発熱して水分が蒸発しバルブ3を通り加熱室5に入る。
第2塔は真空装置37によつて減圧され例えば水銀柱100m
mで水は約50℃で蒸発し、バルブ3から出てコンデンサ
ー34で凝縮し、熱交換器35で冷却されタンク36に入る。
温めるべき水、または冷却水は33から入り、43から温水
となつて出る。かくはん器22は伝熱、乾燥過程を円滑に
進行させる。乾燥が終つたら、再生過程に入る。流動層
または振動流動層で空気を連続または断続で送入し低温
酸化再生する。加熱は通電加熱により、低温酸化温度で
は温度調節に使用し、余剰熱はすでに述べた方法で除去
できる。39は液封、41は電気絶縁材、42は外板、44は温
度測定センサーである。
第4図は振動トラフ型伝熱面46を直火バーナー45で加
熱しかくはんしつつ乾燥する装置の略図である。加熱さ
れる伝熱面に波板、フイン付板を使用すると簡単で能力
が大きくしかも熱回収も容易な乾燥装置になり、活性炭
だけでなく熱の影響の少いもの,ガスで流動化し難い不
定形物の乾燥にも使える。直火の第りに流動層熱媒体も
使用することができ、有機物や熱に敏感なものの乾燥、
加熱に適する。第5図はその様な装置の断面を示し、第
4図のA−A断面に相当する。
実施例 1 下水を微生物処理して得たCOD 60ppmの排水をヤシが
ら活性炭(0.5〜1.4mm)を使用して塔吸着を行い廃活性
炭を得た。COD吸着量は0.14kg/kgであつた。この廃活性
炭をpH3に調整した原排水に浸した後80℃で空気乾燥し
内径42mm、高さ400mm、電熱によつて外熱する低温加熱
流動再生装置で再生してつぎの結果を得た。
廃活性炭投入量 100g 再生用ガス 空気(流動化期間 18L/m) (非流動化期間 停止) 再生温度 350℃ 再生時間 流動化期間は最初と最後に5分間、その中間
は非流動化期間5分、流動化期間2.5分ずつ交互に繰返
す 時間の合計は45分 10回吸着と再生を繰返した。吸着容量は新炭の85%を
維持した。1再生毎の再生歩留は平均98.5%であつた。
球状炭の場合、99.3%だつた。
(対照例) 同条件で静止期間のない流動低温酸化再生を行つた。
吸着容量は実施例と同等であつたが、歩留は平均96%で
あつた。
実施例 2 実施例1において廃活性炭を再生装置に投入した後50
0℃に10秒保持し、廃活性炭を追加投入して冷却し350℃
とし5分間流動化し、つぎに静止期間と流動化期間を置
き、最後に同じく350℃5分間流動化し再生を終つた。
全再生時間は35分に短縮され、吸着容量および歩留は実
施例1と同等であつた。
再生温度を460℃とした時静止期間を含むサイクル数
は2サイクルに減じることができ、全再生時間は25分で
あつた。吸着容量は新炭の90%になつたが、平均歩留は
ヤシがら炭で97%、石炭系形状炭で98%であつた。再生
用ガスとして空気と燃焼ガスの等量混合物を使用した場
合も成績は同等であつた。
実施例 3 潤滑油、軽質鉱油、溶剤等を含む工場雑排水を石油系
球状活性炭の流動吸着塔に通液して廃活性炭を得た。活
性炭のCOD吸着量は0.1〜0.15kg/kgであつた。この活性
炭を2g/Lの硫酸を含む水で洗い、屋外で日光直射下で風
乾の後、120℃で流動乾燥し、そのまま実施例1同様再
生操作に入つた。ただし再生温度は460℃で、再生用ガ
スは最初は空気と循環ガスのほぼ等容の混合ガスで、最
後の5分間は空気だけを使用し、再生温度を500℃とし
て再生を終了した。
繰返し7回の吸着、再生を行い、平均99.5%の歩留
で、吸着容量は新炭の93%を保持した。廃ガス量は半減
した。鉄を添着した活性炭も同様に再生した。ただし再
生温度は370℃に制限した。
(対照例) 同じ操作を空気だけを流動化ガスとし、460℃静止期
間なしで行つた。歩留は99%、吸着容量は新炭の95%で
あつた。循環ガスだけを使用した時吸着容量は60%付近
で不安定であつた。酸処理を行わない時には、繰返し3
回目で吸着能を失つた。
実施例 4 脱臭に使用した活性炭を実施例1と同条件で処理し吸
着容量を新活性炭同様に回復させた。歩留は活性炭の種
類により、特公55−22410号による流動再生に比し0.5〜
5%高く、高温再生法に比し、4〜10%高くすることが
できた。また活性炭履歴によつて特公55−22410号に示
されている方法による酸処理が不要なものもあるが、酸
処理により実際上ほとんどの活性炭を本発明の方法で効
率よく再生できる。
(発明の効果) 本発明は以上説明した様に特公55−22410に示されて
いる様な流動再生法において再生用ガスして空気、遊離
酸素を含むガス、燃焼ガス等を主とするガスを使用して
流動停止(もしくは静的)期間を挿入して流動法におけ
る利点を生かしつつ歩留を改善し、しかも低温再生にお
いて問題であつた異常着火による温度の急上昇対応をも
容易にしたものである。
また比較的高温の処理あるいは汚染物を含んでいる廃
ガスの再生装置への循環分解を加えるならば相乗効果を
発揮しさらに著しいコスト節減効果をもたらす。循環流
動層を使用する事もできる。
本発明は水処理その他に現に使用されている比較的高
性能の活性炭の再生に適することは当然であるが、安価
に得られるものでありながら、再生費、廃棄費を含めた
総合的使用コストが高くつくため使われなかつた低品質
の活性炭(例えば廃棄物であつてもよい炭素性物のガス
化、乾留あるいは燃焼−特に流動法や気流法によるそれ
らの操作で発生した炭素性物あるいはダストが適してい
る)の使用をも可能にするものであり、大量の上下水処
理や従来処理が困難であつた工場廃水等にも応用できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明による再生装置の例を示すもので、第1図は
回分型再生、連続多段向流接触再生の両用に使える装置
の側面図、第2図は十字流接触装置の側面図である。 第3図はかくはん振動流動装置の側面図、第4図は同じ
く水平または傾斜型の装置の側面図、第5図は流動化粒
子を有する第4図のA−断面に相当する図である。 1……廃活性炭ホツパー、2、21、24……再生室、6…
…内蔵サイクロンまたはフイルター、7……フイルター
またはスクラツパー、8……ガスタンク、22、25……通
気、または熱媒体を通してもよいかくはん、18……仕切
板、充填物、31……ブロワーまたはコンプレツサー、46
……振動トラフまたは筒(室)。

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を600℃以下で遊離酸素を含むガス
    または水蒸気によって再生を行う場合に活性炭を流動化
    する期間と最小流動化速度付近以下の期間をを交互に設
    ける活性炭の再生法。
  2. 【請求項2】単数または複数の再生室からなる装置に最
    小流動化速度以下の期間に通気を停止し、または最小流
    動化速度付近以下になる量の遊離酸素を含む気相(空気
    であってもよい)あるいは燃焼ガスを送入する特許請求
    の範囲第1項記載の活性炭再生法。
  3. 【請求項3】流動化する期間に送入される気相は空気、
    酸素、燃焼ガス、水蒸気、可燃性ガス、炭酸ガス、チッ
    ソ、循環ガスに酸素または空気を混合したガスから選ば
    れた1つまたは2つ以上の組合せになっている特許請求
    の範囲第1項記載の活性炭再生法。
  4. 【請求項4】最小流動化速度以下の期間で実質的に送気
    が停止される場合に活性炭層に遊離酸素を存在させる特
    許請求の範囲第1項記載の活性炭再生法。
  5. 【請求項5】活性炭再生によって発生した汚染物含有ガ
    スを再生室または別室で分解または分離すること、再生
    用ガスとして作用させること、循環使用してこの汚染物
    を活性炭再生室で酸化分解することから選ばれた1つま
    たは組合せからなる特許請求の範囲第1項記載の活性炭
    再生法。
  6. 【請求項6】再生用ガス吹き出し口を有する再生室かく
    はん機を使用し、または使用しない特許請求の範囲第1
    項記載の活性炭再生法。
  7. 【請求項7】単数または複数の活性炭再生室に流動化気
    相の供給量変化をほぼ同時に行う特許請求の範囲第1項
    記載の活性炭再生法。
  8. 【請求項8】複数の活性炭再生室を有し流動化気相の送
    入時期をずらせることにより流量合計量の変化を少なく
    した特許請求の範囲第7項記載の活性炭再生法。
  9. 【請求項9】再生操作の初期または/および終期に主再
    生温度より高温かつ短時間の加熱を行いまたは行わない
    特許請求の範囲第1項記載の活性炭再生法。
  10. 【請求項10】活性炭の使用操作または再生操作におい
    て酸を加えまたは加えない特許請求の範囲第1項記載の
    活性炭再生法。
  11. 【請求項11】振動と攪拌を併用しまたは使用しない特
    許請求の範囲第1項記載の活性炭再生法。
  12. 【請求項12】再生装置または再生装置を兼ねた吸着装
    置において乾燥または低温酸化再生を行う特許請求の範
    囲第1項または第11項記載の活性炭再生法。
  13. 【請求項13】加熱が流動層または振動流動層もしくは
    移動層であってもよい堆積層への通電、伝熱壁または管
    を介した加熱、熱ガス吹込、部分燃焼から選ばれた1つ
    または組合せである特許請求の範囲第1項または第11項
    記載の活性炭再生法。
  14. 【請求項14】振動または攪拌が連続または間欠的に行
    われる特許請求の範囲第1項または第11項記載の活性炭
    再生法。
  15. 【請求項15】加熱または冷却媒体の送入排出、伝熱面
    または熱交換器を設け熱の授受を行い、または活性炭粒
    子、炭素質粒子、熱担体粒子、水から選ばれた1つまた
    は組合せを再生室と伝熱面または熱交換器の間で循環ま
    たは授受する特許請求の範囲第1項または第11項記載の
    活性炭再生法。
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