JP2542033Y2 - 車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ - Google Patents
車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパInfo
- Publication number
- JP2542033Y2 JP2542033Y2 JP1991044446U JP4444691U JP2542033Y2 JP 2542033 Y2 JP2542033 Y2 JP 2542033Y2 JP 1991044446 U JP1991044446 U JP 1991044446U JP 4444691 U JP4444691 U JP 4444691U JP 2542033 Y2 JP2542033 Y2 JP 2542033Y2
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- Japan
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- caliper
- diameter
- friction pad
- cylinder hole
- cylinder
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車や自動二輪車等
の車両に搭載されるディスクブレーキの多ポット対向型
キャリパに関する。
の車両に搭載されるディスクブレーキの多ポット対向型
キャリパに関する。
【0002】
【従来の技術】多ポット対向型キャリパは、例えば特公
昭28−3260号公報に示されるように、ディスクロ
ータの両側に対向配置した2つのキャリパ半体に、それ
ぞれ複数のシリンダ孔を形成し、一方のキャリパ半体を
車体側ブラケットに取付けている。
昭28−3260号公報に示されるように、ディスクロ
ータの両側に対向配置した2つのキャリパ半体に、それ
ぞれ複数のシリンダ孔を形成し、一方のキャリパ半体を
車体側ブラケットに取付けている。
【0003】ところが、この種のキャリパでは、制動作
用によって、摩擦パッドのディスク回入側がディスクロ
ータに巻込まれていくいわゆるリーディング作用を生じ
るほか、キャリパのディスク回入側を、車体取付側キャ
リパ半体から他方のキャリパ半体側へ挙動させる曲げモ
ーメントが生じ、摩擦パッドの偏摩耗を引起こし、特
に、車体取付側摩擦パッドは、ディスク回入側が大きく
偏摩耗する。
用によって、摩擦パッドのディスク回入側がディスクロ
ータに巻込まれていくいわゆるリーディング作用を生じ
るほか、キャリパのディスク回入側を、車体取付側キャ
リパ半体から他方のキャリパ半体側へ挙動させる曲げモ
ーメントが生じ、摩擦パッドの偏摩耗を引起こし、特
に、車体取付側摩擦パッドは、ディスク回入側が大きく
偏摩耗する。
【0004】このため、例えば特公昭48−9875号
公報に示されるように、両キャリパ半体のディスク回入
側のシリンダ孔径を他のシリンダ孔径よりも小径にし
て、摩擦パッドのディスク回入側にかかる面圧を抑えた
ものがある。
公報に示されるように、両キャリパ半体のディスク回入
側のシリンダ孔径を他のシリンダ孔径よりも小径にし
て、摩擦パッドのディスク回入側にかかる面圧を抑えた
ものがある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上述の構成
は、リーディング作用を起因とする偏摩耗対策であっ
て、曲げモーメントによる偏摩耗を解消するには至らな
かった。特に、近年の高性能車に対応するために、シリ
ンダ孔を従来よりも大径にしたものやシリンダ孔数を増
加して大型化した場合には、摩擦パッドもディスク周方
向へ長くなるため、面圧差だけでは偏摩耗を抑えること
難しい。
は、リーディング作用を起因とする偏摩耗対策であっ
て、曲げモーメントによる偏摩耗を解消するには至らな
かった。特に、近年の高性能車に対応するために、シリ
ンダ孔を従来よりも大径にしたものやシリンダ孔数を増
加して大型化した場合には、摩擦パッドもディスク周方
向へ長くなるため、面圧差だけでは偏摩耗を抑えること
難しい。
【0006】そこで本考案は、リーディング作用とキャ
リパの挙動に起因する摩擦パッドの偏摩耗を低減した多
ポット対向型キャリパを提供することを目的としてい
る。
リパの挙動に起因する摩擦パッドの偏摩耗を低減した多
ポット対向型キャリパを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため本考
案は、2つのキャリパ半体をディスクロータの両側に対
向配置し、一方のキャリパ半体を車体側ブラケットに取
付け、両キャリパ半体にそれぞれ形成される複数のシリ
ンダ孔の径を、ディスク回入側から回出側にかけて漸増
した車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ
において、前記車体取付側キャリパ半体のディスク回入
側のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ
孔径よりも小径に、前記車体取付側キャリパ半体のディ
スク回出側のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体の
シリンダ孔径よりも大径に形成したことを特徴としてい
る。
案は、2つのキャリパ半体をディスクロータの両側に対
向配置し、一方のキャリパ半体を車体側ブラケットに取
付け、両キャリパ半体にそれぞれ形成される複数のシリ
ンダ孔の径を、ディスク回入側から回出側にかけて漸増
した車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ
において、前記車体取付側キャリパ半体のディスク回入
側のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ
孔径よりも小径に、前記車体取付側キャリパ半体のディ
スク回出側のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体の
シリンダ孔径よりも大径に形成したことを特徴としてい
る。
【0008】
【作 用】上述の構成によれば、車体取付側の摩擦パッ
ドは、ディスク回入側にかかる面圧が、対向配置された
摩擦パッドより低く、ディスク回出側にかかる面圧が、
対向配置された摩擦パッドより高くなり、リーディング
作用や曲げモーメントに起因する摩擦パッドの偏荷重を
小さくして、偏摩耗を低減できる。
ドは、ディスク回入側にかかる面圧が、対向配置された
摩擦パッドより低く、ディスク回出側にかかる面圧が、
対向配置された摩擦パッドより高くなり、リーディング
作用や曲げモーメントに起因する摩擦パッドの偏荷重を
小さくして、偏摩耗を低減できる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案を6ポット対向型キャリパに適
用した一実施例を図面に基づいて説明する。
用した一実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】ディスクブレーキ1のキャリパ2は、ディ
スクロータ3の一側で車体に取付けられる第1キャリパ
半体4と、ディスクロータ3の他側に対向配置される第
2キャリパ半体5とを、ディスクロータ3の外周で複数
の締結ボルト6にて連結している。
スクロータ3の一側で車体に取付けられる第1キャリパ
半体4と、ディスクロータ3の他側に対向配置される第
2キャリパ半体5とを、ディスクロータ3の外周で複数
の締結ボルト6にて連結している。
【0011】第1キャリパ半体4には、ディスクロータ
3の回入側からディスクロータ3の周方向に3つのシリ
ンダ孔4a,4b,4cが並設され、これらシリンダ孔
4a,4b,4cは、ディスクロータ3の回入側から回
出側へかけて漸次大径に形成され、各シリンダ孔4a,
4b,4cにそれぞれ径の異なるピストン7,8,9が
液密かつ移動可能に嵌挿され、該ピストン7,8,9が
ディスクロータ3の一側に配置された摩擦パッド10を
押動する。
3の回入側からディスクロータ3の周方向に3つのシリ
ンダ孔4a,4b,4cが並設され、これらシリンダ孔
4a,4b,4cは、ディスクロータ3の回入側から回
出側へかけて漸次大径に形成され、各シリンダ孔4a,
4b,4cにそれぞれ径の異なるピストン7,8,9が
液密かつ移動可能に嵌挿され、該ピストン7,8,9が
ディスクロータ3の一側に配置された摩擦パッド10を
押動する。
【0012】また、第2キャリパ半体5にも、3つのシ
リンダ孔5a,5b,5cが、前記第1キャリパ半体4
のシリンダ孔4a,4b,4cに対向して、かつ、ディ
スクロータ3の回入側から回出側へかけて漸次大径に並
設され、各シリンダ孔5a,5b,5cにそれぞれ嵌挿
された径の異なるピストン11,12,13が、ディス
クロータ3の他側に配置された摩擦パッド14を押動す
る。
リンダ孔5a,5b,5cが、前記第1キャリパ半体4
のシリンダ孔4a,4b,4cに対向して、かつ、ディ
スクロータ3の回入側から回出側へかけて漸次大径に並
設され、各シリンダ孔5a,5b,5cにそれぞれ嵌挿
された径の異なるピストン11,12,13が、ディス
クロータ3の他側に配置された摩擦パッド14を押動す
る。
【0013】車体取付側の第1キャリパ半体4のディス
クロータ3の回入側に形成されたシリンダ孔4aは、そ
の径D1を、対向する第2キャリパ半体5のシリンダ孔
5aの径D2よりも小径に形成され、また、第1キャリ
パ半体4のディスクロータ3の回出側に形成されたシリ
ンダ孔4cは、その径D3を、対向する第2キャリパ半
体5のシリンダ孔5cの径D4よりも大径に形成されて
いる。
クロータ3の回入側に形成されたシリンダ孔4aは、そ
の径D1を、対向する第2キャリパ半体5のシリンダ孔
5aの径D2よりも小径に形成され、また、第1キャリ
パ半体4のディスクロータ3の回出側に形成されたシリ
ンダ孔4cは、その径D3を、対向する第2キャリパ半
体5のシリンダ孔5cの径D4よりも大径に形成されて
いる。
【0014】このように構成することにより、制動作用
時の摩擦パッド10,14に作用する面圧が、ディスク
ロータ3の回入側よりも回出側が高くなるので、リーデ
ィング作用による偏摩耗を低減でき、また、ディスクロ
ータ3の回出側では、車体取付側の摩擦パッド10の面
圧が対向する摩擦パッド14よりも高く、ディスクロー
タ3の回入側では、車体取付側の摩擦パッド10の面圧
が対向する摩擦パッド14よりも低くなるので、矢印B
方向の曲げモーメントによる摩擦パッド10,14の偏
摩耗を低減できる。
時の摩擦パッド10,14に作用する面圧が、ディスク
ロータ3の回入側よりも回出側が高くなるので、リーデ
ィング作用による偏摩耗を低減でき、また、ディスクロ
ータ3の回出側では、車体取付側の摩擦パッド10の面
圧が対向する摩擦パッド14よりも高く、ディスクロー
タ3の回入側では、車体取付側の摩擦パッド10の面圧
が対向する摩擦パッド14よりも低くなるので、矢印B
方向の曲げモーメントによる摩擦パッド10,14の偏
摩耗を低減できる。
【0015】特に、車体取付側の摩擦パッド10では、
ディスクロータ3の回出側の面圧が一番高く、ディスク
ロータ3の回入側の面圧が一番低くなるので、リーディ
ング作用や曲げモーメントに起因する偏荷重を小さくで
き、偏摩耗を有効に防止できる。
ディスクロータ3の回出側の面圧が一番高く、ディスク
ロータ3の回入側の面圧が一番低くなるので、リーディ
ング作用や曲げモーメントに起因する偏荷重を小さくで
き、偏摩耗を有効に防止できる。
【0016】
【考案の効果】
本考案は以上のように、ディスクロータ
の両側に2つのキャリパ半体を対向配置し、一方のキャ
リパ半体を車体に取り付ける多ポット対向型キャリパに
おいて、車体取付側キャリパ半体のディスク回入側のシ
リンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ孔径よ
りも小径に、車体取付側キャリパ半体のディスク回出側
のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ孔
径よりも大径に形成したので、車体取付側の摩擦パッド
は、ディスク回入側にかかる面圧が、対向配置された摩
擦パッドより低く、ディスク回出側にかかる面圧が、対
向配置された摩擦パッドより高くなり、リーディング作
用や曲げモーメントに起因する摩擦パッドの偏荷重を小
さくして、偏摩耗を低減できる。
の両側に2つのキャリパ半体を対向配置し、一方のキャ
リパ半体を車体に取り付ける多ポット対向型キャリパに
おいて、車体取付側キャリパ半体のディスク回入側のシ
リンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ孔径よ
りも小径に、車体取付側キャリパ半体のディスク回出側
のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体のシリンダ孔
径よりも大径に形成したので、車体取付側の摩擦パッド
は、ディスク回入側にかかる面圧が、対向配置された摩
擦パッドより低く、ディスク回出側にかかる面圧が、対
向配置された摩擦パッドより高くなり、リーディング作
用や曲げモーメントに起因する摩擦パッドの偏荷重を小
さくして、偏摩耗を低減できる。
【図1】 本考案の一実施例を示すキャリパの断面平面
図
図
【符号の説明】 1…ディスクブレーキ、2…キャリパ、3…ディスクロ
ータ、4…第1キャリパ半体、4a,4b,4c…第1
キャリパ半体のシリンダ孔、5…第2キャリパ半体、5
a,5b,5c…第2キャリパ半体のシリンダ孔、1
0,14…摩擦パッド
ータ、4…第1キャリパ半体、4a,4b,4c…第1
キャリパ半体のシリンダ孔、5…第2キャリパ半体、5
a,5b,5c…第2キャリパ半体のシリンダ孔、1
0,14…摩擦パッド
Claims (1)
- 【請求項1】 2つのキャリパ半体をディスクロータの
両側に対向配置し、一方のキャリパ半体を車体側ブラケ
ットに取付け、両キャリパ半体にそれぞれ形成される複
数のシリンダ孔の径を、ディスク回入側から回出側にか
けて漸増した車両用ディスクブレーキの多ポット対向型
キャリパにおいて、前記車体取付側キャリパ半体のディ
スク回入側のシリンダ孔径を、対向するキャリパ半体の
シリンダ孔径よりも小径に、前記車体取付側キャリパ半
体のディスク回出側のシリンダ孔径を、対向するキャリ
パ半体のシリンダ孔径よりも大径に形成したことを特徴
とする車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリ
パ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991044446U JP2542033Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991044446U JP2542033Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136339U JPH04136339U (ja) | 1992-12-18 |
JP2542033Y2 true JP2542033Y2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=31924581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991044446U Expired - Fee Related JP2542033Y2 (ja) | 1991-06-13 | 1991-06-13 | 車両用ディスクブレーキの多ポット対向型キャリパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542033Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-13 JP JP1991044446U patent/JP2542033Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04136339U (ja) | 1992-12-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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