JP2541706B2 - 廃プラスチック専焼炉 - Google Patents
廃プラスチック専焼炉Info
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Description
等から出る工場廃プラスチックやプラスチックの混合割
合の高い塵介(以下、「廃プラスチック」という。)を
焼却するための廃プラスチック専焼炉に関する。
廃プラスチックを完全燃焼させるため、焼却炉を一連の
複数の燃焼室で構成し、段階的に燃焼させるものが知ら
れている。以下にその一例について図面を参照して説明
する。
焼炉は、二重扉を有する投入口21を備え、炉床部近傍
の側壁に複数のノズル22aを設けた一次燃焼室22、
該一次燃焼室22に連通する円筒形の二次燃焼室23お
よび該二次燃焼室23に連通する三次燃焼室24から構
成されている。
は管路により一次ブロア26に連通されており、一次ブ
ロア26を起動して一次空気を一次燃焼室22内へ供給
して廃プラスチックを一次燃焼させる。また、二次燃焼
室23の周璧には三次燃焼室24側へ下り勾配で傾斜し
たノズル孔23aが周方向に間隔をおいて複数個設けら
れており、二次燃焼室23の外周を囲む空気室23bに
二次ブロア27から管路を介して供給された二次空気が
各ノズル孔23aから吹出されて、二次燃焼室23内に
旋回流を発生させ、前記一次燃焼により発生した燃焼ガ
スを二次燃焼させる。二次燃焼した燃焼ガスは三次燃焼
室24へ流れ、三次ブロア28から管路を介して供給さ
れた三次空気を吹出ノズル29から吹出すことにより三
次燃焼させる。さらに、三次燃焼した燃焼ガスは出口2
5より図示しない集塵機等へ送られる(特開昭63−1
05309号公報参照)。
プラスチックを完全燃焼することは可能であるが、以下
に述べる理由により、一次燃焼室の燃焼温度の上限に制
約あるという問題点があった。
れるために炉床が損傷するおそれがある。
上)になると混入した金属等が融解して炉床部に付着
し、この付着した金属塊等の除去に手数を要する。
せるとダイオキシン等の有害物の発生量が増加してしま
う。
に鑑みてなされたものであり、ダイオキシンがほとんど
発生しない高温で廃プラスチックを燃焼することができ
ると共に、融解物の炉床部への付着を防止し、また付着
したとしても簡単に除去することのできる廃プラスチッ
ク専焼炉を提供することを目的とするものである。
め、本発明の廃プラスチックの専焼炉は、二重扉を有す
る投入口を備えた一次燃焼室、該一次燃焼室に連通され
た円筒状の二次燃焼室および該二次燃焼室に連通された
三次燃焼室からなり、前記二次燃焼室には旋回流を発生
させるための二次空気吹込手段が、三次燃焼室には三次
空気吹込手段がそれぞれ設けられた廃プラスチック専焼
炉において、前記一次燃焼室の炉床部が炉壁に連なる側
部および炉床となる部分が一体に形成された箱形の一次
空気室で構成され、該一次空気室の側部の上方部位に前
記炉床の面と平行に前記一次空気室に連通させた複数の
ロストルパイプが互に間隔をおいて配設されており、前
記一次空気室の炉内側の壁および前記ロストルパイプの
炉床と対向する側にはそれぞれ複数の吹出孔が設けら
れ、さらに、前記一次燃焼室の炉壁中段部には複数のノ
ズルが設けられ、該複数のノズルおよび前記一次空気室
は、それぞれ流路切換手段を介在させた管路により一次
ブロアに連通されていることを特徴とするものである。
するとよい。
壁中段に設けられた複数のノズルと、一次空気室および
ロストルパイプにそれぞれ設けられた複数の吹出孔から
吹出した一次空気によって一次燃焼し、煤塵を含む燃焼
ガスとなって二次燃焼室へ流入し、二次空気吹込手段に
よって供給された二次空気と共に旋回流となって二次燃
焼されたのち、三次燃焼室内へ流入し、三次空気吹込手
段によって供給された三次空気により三次燃焼される。
トルパイプは、その内部を流れる一次空気により常に冷
却されているので、例え一次燃焼室内の温度が1000
℃以上の高温になっても低温に保たれることになる。
に設けられた複数のノズルから一次空気の吹出しを停止
し、一次空気室およびロストルパイプにそれぞれ設けら
れた複数の吹出孔より全量の一次空気を吹出すことによ
って、炉床部の未燃焼物をより高温で燃焼させることが
できる。
廃プラスチック専焼炉は、一次扉4aおよび二次扉4b
からなる二重扉を有する投入口4を備えた一次燃焼室
1、該一次燃焼室1に連通された円筒状の二次燃焼室2
および該二次燃焼室2に連通された三次燃焼室3から構
成されている。
路によって連通された二次空気室13によって囲まれて
おり、また二次燃焼室2の周壁の周方向に沿ってほぼ等
間隔で複数のノズル孔13aが設けられている。各ノズ
ル孔13aは、図1および図3に示すように、三次燃焼
室側へ下り勾配に傾斜して設けられていると共に、二次
燃焼室2の径方向にも所定の角度で傾斜している。二次
ブロア8は一次ブロア7および三次ブロア9に比較して
高圧の二次空気を送風できるものであって、二次ブロア
8を起動して高圧の二次空気を前記各ノズル孔13aよ
り吹出すことによって、二次燃焼室2内に旋回流を発生
させる。すなわち、複数のノズル孔13a、二次空気室
13、および該二次空気室13に管路により連通された
二次ブロア8により、旋回流を発生するための二次空気
吹込手段が構成されている。
15が配設され、該ノズル15は管路により三次ブロア
9に連通されており、また、二次燃焼室2とは反対側の
炉壁には出口5が設けられ、該出口5に図示しない集塵
装置を導入管等を介して連通接続できるように構成され
ている。
側部と炉床となる部分とが一体に形成された箱形の一次
空気室11で構成されている。本実施例に示す一次空気
室11の中央部には、図示上方へ突出しかつ図示左右方
向に延びる突出部11bが形成されている。そして、一
次空気室11の側部の上方部には、該一次空気室11に
連通させた複数のロストルパイプ14が、互いに間隔を
おいて、前記炉床の面と平行に配設されている。一次空
気室11の側部の炉内側の壁および突出部11bの両側
壁には複数の吹出孔11aが穿孔されており、また、各
ロストルパイプ14の炉床と対向する側には複数の吹出
孔14aが穿孔されている。
着火バーナ6が配設されていると共に、一次燃焼室1の
炉壁中段部には複数のノズル12aが設けられ、該複数
のノズル12aと前記一次空気室11は、それぞれ流路
切換手段としてのバルブ16a,16b,16cを介在
させた分岐管路によって一次ブロア7に連通されてい
る。ちなみに、ロストルパイプ14はステンレス製の外
径2.54cmのパイプを約10cm間隔で配設するとよ
い。また、一次空気室11はニッケルと鉄の合金(例え
ば、三菱金属MA600)等の耐熱性金属で構成する。
ロア9は、それぞれ公知の制御装置10の指令によって
送風量が可変のものであり、これにより、各ブロア7,
8,9の送風量を予め設定した送風量で運転したり、ま
た、図示しない各燃焼室毎に設けられたセンサにより、
各燃焼室の温度や媒塵量を検出し、該検出値に基いて送
風量を調節することができる。
図示しない集塵装置に導管を介して連通しておき、該導
管途中に設けた吸引手段によって吸引して、一次燃焼室
1が水柱−15mm程度の負圧になるようにし、投入口4
からのバックファイヤを防止する。投入口4の一次扉4
aおよび二次扉4bを交互に開閉して所定量の廃プラス
チックを一次燃焼室1内へ投入する。制御装置10の電
源を入れて一次ブロア7、二次ブロア8、三次ブロア9
を起動して各燃焼室に空気の供給を行いながら、着火バ
ーナ6を所定時間点火して前記廃プラスチックに着火す
る。着火された廃プラスチックは一次燃焼室1で一次燃
焼されてガス化し、媒塵を含む燃焼ガスとなって二次燃
焼室2に流入し、該二次燃焼室2の各ノズル13aより
吹出す高圧の二次空気と共に旋回流となって二次燃焼
し、ついで三次燃焼室3内に流入して、各ノズル15か
ら供給される三次空気によって三次燃焼したのち出口5
から前記集塵装置へ導かれる。
ックは炉壁中段部に設けられた複数のノズル12a並び
に一次空気室11の各吹出孔11aおよび複数のロスト
ルパイプ14の各吹出孔14aから供給された一次空気
により一次燃焼する。この一次燃焼の際、前記一次空気
室11およびロストルパイプ14はその内部を流れる一
次空気によって常に冷却されるので、高温のために損傷
するというようなことはない。
させたのち、炉の運転を停止する約1時間前に、炉壁中
段の各ノズル12aの管路12に介在された各バルブ1
6a,16bを閉じ、一次空気室11への管路に介在さ
れたバルブ16cを開いた状態とし、一次空気室11お
よびロストルパイプ14の各吹出孔11a,14aから
全量の一次空気を供給して、炉床部の未燃焼物を燃焼す
る。これは埋火運転と称されるもので、前記未燃焼物は
上述の一次燃焼時よりもより高温で燃焼し、融解物もこ
のときに燃焼するかガス化してしまいロストルパイプ1
4および一次空気室11の表面に付着することがない。
は必ずしも設ける必要はないが、本実施例の如く突出部
11bを設けておくと、ロストルパイプ14の支持体と
なる。
実験結果について説明する。
次燃焼室1の体積2m3、二次燃焼室2は直径1m 、長さ
2m 、三次燃焼室の体積2.5m3とした。
/hとし、一次空気量50%、二次空気量30%、三次
空気量20%の割合で供給した。これにより、一次燃焼
で不完全燃焼させてガス化し、二次燃焼以後で完全燃焼
させる。
0mm、二次空気圧は水柱1000mm、三次空気圧は水柱
250mmとした。
発泡スチロール30%を含む廃プラスチック300kgを
一度に投入した(いずれも重量パーセント)。
チックに着火し約800℃で燃焼したのち、上記実施例
の要領で約1時間燃焼させた。このとき、一次燃焼室の
温度1000℃、二次燃焼室の温度1200℃、三次燃
焼室の温度1300℃であった。
約1時間行ったところ、一次燃焼室1の温度は1200
℃であった。この埋火運転後の灰を分析したので、その
結果を表1に示す。表1から明らかなように、ダイオキ
シンはほとんど発生しなかった。
で、以下に記載するような効果を奏する。
常燃焼時には低温、埋火運転時はより高温とすることが
できると共に、埋火運転を容易に行うことができ、ダイ
オキシがほとんど発生しない廃プラスチックの焼却が可
能となった。さらに、炉床部等へ融解物が付着し難く、
また、付着しても、僅少なショックを加えることにより
簡単に剥離することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 二重扉を有する投入口を備えた一次燃焼
室、該一次燃焼室に連通された円筒状の二次燃焼室およ
び該二次燃焼室に連通された三次燃焼室からなり、前記
二次燃焼室には旋回流を発生させるための二次空気吹込
手段が、前記三次燃焼室には三次空気吹込手段がそれぞ
れ設けられた廃プラスチック専焼炉において、前記一次
燃焼室の炉床部が炉壁に連なる側部と炉床となる部分と
が一体に形成された箱形の一次空気室によって構成さ
れ、該一次空気室の側部の上方部位に該炉床の面と平行
に前記一次空気室に連通させた複数のロストルパイプが
互に間隔をおいて配設されており、前記一次空気室の炉
内側の壁および前記ロストルパイプの炉床と対向する側
にはそれぞれ複数の吹出孔が設けられ、さらに、前記一
次燃焼室の炉壁中段部には複数のノズルが設けられ、該
複数のノズルおよび前記一次空気室は、それぞれ流路切
換手段を介在させた管路により一次ブロアに連通されて
いることを特徴とする廃プラスチック専焼炉。 - 【請求項2】 一次空気室が耐熱性金属で構成された請
求項1記載の廃プラスチックの専焼炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3050112A JP2541706B2 (ja) | 1991-02-25 | 1991-02-25 | 廃プラスチック専焼炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3050112A JP2541706B2 (ja) | 1991-02-25 | 1991-02-25 | 廃プラスチック専焼炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04270810A JPH04270810A (ja) | 1992-09-28 |
JP2541706B2 true JP2541706B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=12850018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3050112A Expired - Fee Related JP2541706B2 (ja) | 1991-02-25 | 1991-02-25 | 廃プラスチック専焼炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2541706B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-25 JP JP3050112A patent/JP2541706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04270810A (ja) | 1992-09-28 |
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