JP2541405B2 - 異種金属製掴み代付線引き用金属素材およびその製造方法 - Google Patents

異種金属製掴み代付線引き用金属素材およびその製造方法

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JP2541405B2
JP2541405B2 JP3260629A JP26062991A JP2541405B2 JP 2541405 B2 JP2541405 B2 JP 2541405B2 JP 3260629 A JP3260629 A JP 3260629A JP 26062991 A JP26062991 A JP 26062991A JP 2541405 B2 JP2541405 B2 JP 2541405B2
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征夫 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異種金属製掴み代付線
引き用金属素材およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばステンレス鋼の線材の引
き抜き工程では、線引き用金属素材である引き抜き前の
太径(150〜180φ)のステンレス鋼材の一端に、
チャック用(掴み機構の掴み代用)に軟鋼材等から成る
同径で100mm程度の長さの掴み代形成部材を心出し
して溶接接合している。
【0003】このような異種金属製掴み代付線引き用金
属素材を、従来は図6乃至図11に示すような手順に従
って製造している。
【0004】これを図に基づき詳述すると、先ず、線引
き用金属素材であるステンレス鋼材1を水平配置してそ
の一端にバタリング溶接を行ない、その後、ステンレス
鋼材1のバタリング溶接部2に対向させて掴み代形成部
材である軟鋼材3を配置して心出し、更にこれらバタリ
ング溶接部2と軟鋼材3間でこれらの径方向を上下に2
分割する位置に、裏当金4を配置して仮付けする(図
6)。
【0005】次に、裏当金4上方のバタリング溶接部2
と軟鋼材3との対向面間を3〜4層溶接し、第1段階の
溶接部5を形成し(図7)、その後、裏当金4をガウジ
ングして取り除く(図8)。
【0006】次いで、第1段階の溶接部5により一体化
されたステンレス鋼材1と軟鋼材3とを軸回りに180
度反転させ(図9)、第1段階の溶接部5上のバタリン
グ溶接部2と軟鋼材3との対向面間を、軸線の歪みが出
ないように調整しながら3〜4層溶接し、第2段階の溶
接部6を形成する(図10)。
【0007】その後、第1段階から第2段階までの溶接
と同様の工程を、心出ししながら数段階繰り返し、バタ
リング溶接部2と軟鋼材3との対向面間の全域が溶接部
7により接合された異種金属製掴み代付線引き用金属素
材8を得る(図11)。
【0008】前述した各段階の溶接は、全て人手によっ
て行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異種金属製掴み代付線引き用金属素材は、前述のような
製造方法により製作されるため、第1段階の溶接部5を
形成した後の裏当金4のガウジング作業が煩わしく、ま
た溶接時の心出しに時間を要すばかりでなく、溶接が数
段階に亘るので欠陥が入り易く、線材の引き抜き時に断
線し易いという問題点があった。
【0010】本発明は叙上の点に鑑み、裏当金が不要
で、心出しが容易に行えるとともに、溶接を自動化する
ことのできる異種金属製掴み代付線引き用金属素材およ
びその製造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の異種金属製掴み
代付線引き用金属素材は、線引き用金属素材の一端にバ
タリング溶接部を介して該金属素材とは材質の異なる金
属製の掴み代形成部材を同軸上に溶接接合して成るもの
において、前記掴み代形成部材は前記金属素材のバタリ
ング溶接部とは所定間隙介して配置された中空軸から構
成し、この中空軸から構成された掴み代形成部材と前記
金属素材のバタリング溶接部とは、該中空軸の芯棒を形
成する栓溶接により互いに軸心部が接合されるととも
に、対向面間が全周溶接により接合されたものである。
【0012】また、本発明の異種金属製掴み代付線引き
用金属素材の製造方法は、線引き用金属素材を垂直配置
してその上端にバタリング溶接を行なった後、このバタ
リング溶接部上に、陶器製の筒状短管と、前記金属素材
とは材質の異なる金属製中空軸から成る掴み代形成部材
とを同軸上に積み重ね、これら掴み代形成部材とバタリ
ング溶接部の軸心部を栓溶接により接合しながら該掴み
代形成部材の芯棒を形成し、この形成された芯棒の掴み
代形成部材とバタリング溶接部間外周に残存する前記陶
器製筒状短管を除去し、この陶器製筒状短管が除去され
かつ栓溶接により掴み代形成部材が一体化された金属素
材を回転自在に水平配置し、金属素材を回転させながら
掴み代形成部材とバタリング溶接部の対向面間を全周溶
接することを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明においては、掴み代形成部材を中空軸か
ら構成して、まずこの掴み代形成部材とバタリング溶接
部の軸心部を栓溶接により接合し、その後、栓溶接によ
り掴み代形成部材が一体化された金属素材を回転自在に
水平配置して回転させながら掴み代形成部材とバタリン
グ溶接部の対向面間を全周溶接するようにしたので、裏
当金が不要で、心出しが容易に行えるとともに、溶接を
自動化することができる。
【0014】
【実施例】以下、従来に相当する部分には同一符号を付
して示す図1乃至図5の一実施例について本発明を説明
すると、本実施例に係る異種金属製掴み代付線引き用金
属素材は、線引き用金属素材であるステンレス鋼材1に
バタリング溶接部2を介して溶接接合する掴み代形成部
材である軟鋼材を中空軸30から構成し、中空軸30と
ステンレス鋼材1のバタリング溶接部2とを、中空軸3
0の芯棒を形成する栓溶接により互いの軸心部を接合す
るとともに、中空軸30とバタリング溶接部2の対向面
間を全周溶接により接合したものである(図5参照)。
【0015】これを製造手順に従って詳細に説明する
と、先ず、ステンレス鋼材1を垂直配置してその上端に
バタリング溶接を行ない、その後、ステンレス鋼材1の
バタリング溶接部2上に、セラミックから成る陶器製の
筒状短管8と中空軸30とを同軸上に積み重ねる(図
1)。
【0016】次に、図1に示す如く、中空軸30の孔3
0a内に、周知のアークセンサによる開先自動倣い制御
機能を備えた回転アーク溶接機40の回転トーチ41を
上方より挿入し、中空軸30とバタリング溶接部2の軸
心部を自動的に栓溶接により接合しながら中空軸30の
芯棒9を形成し(図2)、その後、芯棒9の中空軸30
とバタリング溶接部2間外周に残存する筒状短管8を打
ち砕いて除去する(図3)。
【0017】次いで、筒状短管8が除去されかつ栓溶接
により中空軸30が一体化されたステンレス鋼材1を水
平配置し、ローラ10にて軸回りに回転自在となるよう
に支承し、その後、中空軸30とバタリング溶接部2と
の対向面間の間隙Gに回転アーク溶接機40の回転トー
チ41を上方より挿入し、図示しない駆動装置によって
ステンレス鋼材1を回転させながら中空軸30とバタリ
ング溶接部2との対向面間を自動的に全周溶接する(図
4)。
【0018】この全周溶接は、中空軸30とバタリング
溶接部2との対向面全域が多層溶接によって完全に接合
されるまで連続して行われ、中空軸30とバタリング溶
接部2との対向面全域が溶接部11によって完全に接合
されると、溶接部11と芯棒9とで形成されるポペット
状溶接部12にて掴み代形成部材が接合された異種金属
製掴み代付線引き用金属素材13が得られる(図5)。
【0019】以上のような製造方法により製作される本
実施例の異種金属製掴み代付線引き用金属素材におい
て、中空軸30の孔30aの径(φ)は27〜35m
m、中空軸30とバタリング溶接部2との対向面間の間
隙G(開先幅)は約12mmに、それぞれ設定した。ま
た溶接条件として、ワイヤは1.2φソリッド、不活性
ガスは20%CO2 ーArの混合ガス、電流値は350
A、電圧値は35V、溶接速度は25cm/分、ワイヤ
の回転トーチ41からの突出長は25mm、アークの回
転直径は約7.5〜8mm、回転トーチ41の回転数は
50Hzに、それぞれ設定した。
【0020】このように本実施例の異種金属製掴み代付
線引き用金属素材は、掴み代形成部材を中空軸30から
構成して、先ず中空軸30とバタリング溶接部2の軸心
部を回転アーク溶接機40の回転トーチ41を用いて栓
溶接により接合し、その後、栓溶接により中空軸30が
一体化されたステンレス鋼材1を回転自在に水平配置し
て回転させながら中空軸30とバタリング溶接部2との
対向面間を回転アーク溶接機40の回転トーチ41を用
いて全周溶接するようにしたので、従来のような裏当金
が不要で、心出しが容易に行え、溶接を自動化すること
ができた。これにより、従来一人の作業員が一日に2本
程度しか製作できなかったもものが、本発明の製造方法
を用いれば1本当たり20分で製作でき、製作に要する
時間を大幅に短縮することができた。
【0021】なお、前述した実施例では線引き用金属素
材としてステンレス鋼材を、掴み代形成部材として軟鋼
材を、それぞれ用いたものを示したが、線引き用金属素
材と掴み代形成部材の組合せはこれに限るものでなく、
他の異種金属どうしの組合せでも本発明を適用できるこ
とは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、線
引き用金属素材と掴み代形成部材を、これらの軸心部を
栓溶接により接合した後、これらの対向面間の間隙を全
周溶接により接合するようにしたので、従来のような裏
当金が不要で、心出しが容易に行えるとともに、溶接を
自動化することができて充分な溶接品質が得られ、引き
抜き時に断線が発生せず、歩留りが向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第1の工程を説明するための説明図であ
る。
【図2】本発明の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第2の工程を説明するための説明図であ
る。
【図3】本発明の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第3の工程を説明するための説明図であ
る。
【図4】本発明の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第4の工程を説明するための説明図であ
る。
【図5】本発明の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第5の工程を説明するための説明図であ
る。
【図6】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材の
製造方法の第1の工程を説明するための説明図である。
【図7】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材の
製造方法の第2の工程を説明するための説明図である。
【図8】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材の
製造方法の第3の工程を説明するための説明図である。
【図9】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材の
製造方法の第4の工程を説明するための説明図である。
【図10】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の第5の工程を説明するための説明図であ
る。
【図11】従来の異種金属製掴み代付線引き用金属素材
の製造方法の最終工程を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼材(線引き用金属素材) 2 バタリング溶接部 8 筒状短管 9 芯棒 10 ローラ 13 異種金属製掴み代付線引き用金属素材 30 中空軸(掴み代形成部材) G 対向面間の間隙

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線引き用金属素材の一端にバタリング溶
    接部を介して該金属素材とは材質の異なる金属製の掴み
    代形成部材を同軸上に溶接接合して成る異種金属製掴み
    代付線引き用金属素材において、前記掴み代形成部材は
    前記金属素材のバタリング溶接部とは所定間隙介して配
    置された中空軸から構成し、この中空軸から構成された
    掴み代形成部材と前記金属素材のバタリング溶接部と
    は、該中空軸の芯棒を形成する栓溶接により互いに軸心
    部が接合されるとともに、対向面間が全周溶接により接
    合されたことを特徴とする異種金属製掴み代付線引き用
    金属素材。
  2. 【請求項2】 線引き用金属素材を垂直配置してその上
    端にバタリング溶接を行なった後、このバタリング溶接
    部上に、陶器製の筒状短管と、前記金属素材とは材質の
    異なる金属製中空軸から成る掴み代形成部材とを同軸上
    に積み重ね、これら掴み代形成部材とバタリング溶接部
    の軸心部を栓溶接により接合しながら該掴み代形成部材
    の芯棒を形成し、この形成された芯棒の掴み代形成部材
    とバタリング溶接部間外周に残存する前記陶器製筒状短
    管を除去し、この陶器製筒状短管が除去されかつ栓溶接
    により掴み代形成部材が一体化された金属素材を回転自
    在に水平配置し、金属素材を回転させながら掴み代形成
    部材とバタリング溶接部の対向面間を全周溶接すること
    を特徴とする異種金属製掴み代付線引き用金属素材の製
    造方法。
JP3260629A 1991-10-08 1991-10-08 異種金属製掴み代付線引き用金属素材およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2541405B2 (ja)

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