JPH0645064B2 - ロ−ルの肉盛溶接法 - Google Patents
ロ−ルの肉盛溶接法Info
- Publication number
- JPH0645064B2 JPH0645064B2 JP60153178A JP15317885A JPH0645064B2 JP H0645064 B2 JPH0645064 B2 JP H0645064B2 JP 60153178 A JP60153178 A JP 60153178A JP 15317885 A JP15317885 A JP 15317885A JP H0645064 B2 JPH0645064 B2 JP H0645064B2
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- Japan
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- roll
- bead
- welding
- welding method
- overlay welding
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はロールの肉盛溶接法、例えば圧延用ロールの肉
盛溶接法に関する。
盛溶接法に関する。
(従来の技術) 製鉄所において薄板を圧延あるいは巻取る際に使用する
ロールは、一般に、新規製作時又はその補修時に肉盛溶
接することが多い。ロールの耐摩耗性等を高めて耐久性
を増すためである。
ロールは、一般に、新規製作時又はその補修時に肉盛溶
接することが多い。ロールの耐摩耗性等を高めて耐久性
を増すためである。
従来のロールの肉盛溶接法としては、ロールを回転させ
ながらロール表面をアーク熱等により局部的に溶融し、
これを連続的に繰返して溶着金属を凝固させてビードを
形成し、この場合、このビードの一部を重ね合せて表層
肉盛部を形成する方法が知られていた。第4図は従来の
肉盛溶接法におけるロール表面の断面図である。同図に
示すように、各ビード4A、4B、4Cは、その凝固時
デンドライト(樹枝状晶)が成長し、その幹方向は局部
溶融池の最後に凝固する方向に向う(ビード表面に向っ
て放射状となる)。
ながらロール表面をアーク熱等により局部的に溶融し、
これを連続的に繰返して溶着金属を凝固させてビードを
形成し、この場合、このビードの一部を重ね合せて表層
肉盛部を形成する方法が知られていた。第4図は従来の
肉盛溶接法におけるロール表面の断面図である。同図に
示すように、各ビード4A、4B、4Cは、その凝固時
デンドライト(樹枝状晶)が成長し、その幹方向は局部
溶融池の最後に凝固する方向に向う(ビード表面に向っ
て放射状となる)。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来のロールの肉盛溶接法に
あっては、ビードの重ね合せ幅が各ビード幅の1/3〜
1/4程度であったため、第4図に示すように、ビード
表面においてデンドライトの幹の方向が異なり、金属組
織的に不均質である。その結果、ロールの長期使用時、
ロール表面の各ビード間に周期性の強いスパイラル状の
摩耗が進行して、薄板製品表面にいわゆるビードマーク
を発生させたり、また、ロール表面の部分的摩耗の進行
により、ロール自体の寿命が短くなるという問題点を有
していた。
あっては、ビードの重ね合せ幅が各ビード幅の1/3〜
1/4程度であったため、第4図に示すように、ビード
表面においてデンドライトの幹の方向が異なり、金属組
織的に不均質である。その結果、ロールの長期使用時、
ロール表面の各ビード間に周期性の強いスパイラル状の
摩耗が進行して、薄板製品表面にいわゆるビードマーク
を発生させたり、また、ロール表面の部分的摩耗の進行
により、ロール自体の寿命が短くなるという問題点を有
していた。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は、ロール表面に一定方向に順次ビードを重ね合
せて肉盛溶接するロールの肉盛溶接法において、上記の
各ビードの重ね合せ幅を各ビード幅の1/2以上とした
ものである。この結果、ロール表面のビードの金属組織
が均質化することになる。また、この場合、一定方向と
は、ロールにスパイラル状に肉盛溶接する場合、及び、
ロールの軸長方向に肉盛溶接する場合を含むものであ
る。
せて肉盛溶接するロールの肉盛溶接法において、上記の
各ビードの重ね合せ幅を各ビード幅の1/2以上とした
ものである。この結果、ロール表面のビードの金属組織
が均質化することになる。また、この場合、一定方向と
は、ロールにスパイラル状に肉盛溶接する場合、及び、
ロールの軸長方向に肉盛溶接する場合を含むものであ
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
まず、第一の実施例について説明する。
第1図は本実施例における肉盛溶接法を施したロール表
面の部分断面図である。
面の部分断面図である。
まず、本実施例では、サブマージアーク溶接法等を用い
て、自動あるいは手動により、ロール10あるいは溶接ワ
イヤを回転させながら、ロール10表面に所定幅のビード
11をその円周方向に肉盛溶接する。この場合、ロール10
表面にはロール10の軸方向に沿って順次ビード11が重ね
合されるが、その重ね合せ幅tは各ビード幅Lの1/2
以上としている。この結果、各ビード11におけるデンド
ライトの幹方向が全体として均一化し、ロール10表面の
金属組織が均質化する。
て、自動あるいは手動により、ロール10あるいは溶接ワ
イヤを回転させながら、ロール10表面に所定幅のビード
11をその円周方向に肉盛溶接する。この場合、ロール10
表面にはロール10の軸方向に沿って順次ビード11が重ね
合されるが、その重ね合せ幅tは各ビード幅Lの1/2
以上としている。この結果、各ビード11におけるデンド
ライトの幹方向が全体として均一化し、ロール10表面の
金属組織が均質化する。
従って、この肉盛溶接後ロール10の表面、すなわちビー
ド表面を研削加工して使用する場合、表面の組織が均質
化されているため、その摩耗が均一となり、特定部分に
おけるスパイラル状の摩耗が進行したり、亀裂が生じる
ことはない。この結果、圧延後の薄板等の製品にビード
マーク等の痕跡が生ずる恐れもなく、また、ロール10自
体の耐久性を増すことができる。
ド表面を研削加工して使用する場合、表面の組織が均質
化されているため、その摩耗が均一となり、特定部分に
おけるスパイラル状の摩耗が進行したり、亀裂が生じる
ことはない。この結果、圧延後の薄板等の製品にビード
マーク等の痕跡が生ずる恐れもなく、また、ロール10自
体の耐久性を増すことができる。
次に、第二の実施例について説明する。
第2図は、本実施例におけるロール表面の断面図を示し
ている。
ている。
本実施例では、ロール20外周面に肉盛溶接する場合、溶
接棒又は溶接ワイヤ22をロール母材20の軸方向に対して
10°〜70°の角度をなすように傾斜させている。なお、
各ビード21の重ね合せ幅は上述の実施例と同様にビード
幅の1/2以上とする。このように溶接ワイヤ22を傾斜
させて肉盛溶接を行うことにより、溶接欠陥の発生を防
止でき、溶接作業を円滑に行うことができる。すなわ
ち、上記溶接ワイヤ22の傾斜角度が10°未満の場合は、
アークが不安定となり、溶接トーチとロール母材とが接
触する等の不具合が生じる一方、傾斜角度が70°を超え
ると、第3図に示すように、ビード31下面にノロかみ33
が生じたり、オーバラップが発生したりするおそれがあ
る。
接棒又は溶接ワイヤ22をロール母材20の軸方向に対して
10°〜70°の角度をなすように傾斜させている。なお、
各ビード21の重ね合せ幅は上述の実施例と同様にビード
幅の1/2以上とする。このように溶接ワイヤ22を傾斜
させて肉盛溶接を行うことにより、溶接欠陥の発生を防
止でき、溶接作業を円滑に行うことができる。すなわ
ち、上記溶接ワイヤ22の傾斜角度が10°未満の場合は、
アークが不安定となり、溶接トーチとロール母材とが接
触する等の不具合が生じる一方、傾斜角度が70°を超え
ると、第3図に示すように、ビード31下面にノロかみ33
が生じたり、オーバラップが発生したりするおそれがあ
る。
なお、上記各実施例においてはビードをロール母材に対
して円筒方向に順次溶接する場合(スパイラル溶接)に
ついて説明したが、本発明にあっては、ビードをロール
母材に対してその軸長方向に順次溶接する場合(軸盛溶
接)についても同様に適用できるものである。
して円筒方向に順次溶接する場合(スパイラル溶接)に
ついて説明したが、本発明にあっては、ビードをロール
母材に対してその軸長方向に順次溶接する場合(軸盛溶
接)についても同様に適用できるものである。
(効果) 以上説明してきたように、本発明によれば、ロール表層
部(肉盛部)のデンドライトの幹方向が一様で金属組織
を均一とすることができ、ロールの摩耗も均一化でき、
ビードマークの発生も極めて少なく製品品質をも向上さ
せることができた。
部(肉盛部)のデンドライトの幹方向が一様で金属組織
を均一とすることができ、ロールの摩耗も均一化でき、
ビードマークの発生も極めて少なく製品品質をも向上さ
せることができた。
また、上記第二の実施例によれば、上記共通の効果に加
えて溶接作業を円滑に行うことができると共に、溶接欠
陥の発生を未然に防止できるという効果がある。
えて溶接作業を円滑に行うことができると共に、溶接欠
陥の発生を未然に防止できるという効果がある。
第1図は本発明の一実施例に係る肉盛ロール表面の部分
断面図、第2図は他の実施例に係る第1図と同様の部分
断面図、第3図は他の実施例に係る肉盛溶接法の作用を
説明するためのロール表面の部分断面図、第4図は従来
の肉盛溶接法に係るロール表面の部分断面図である。 10,20……ロール、 11,21……ビード。
断面図、第2図は他の実施例に係る第1図と同様の部分
断面図、第3図は他の実施例に係る肉盛溶接法の作用を
説明するためのロール表面の部分断面図、第4図は従来
の肉盛溶接法に係るロール表面の部分断面図である。 10,20……ロール、 11,21……ビード。
Claims (1)
- 【請求項1】ロール表面に一定方向に順次ビードを重ね
合せて肉盛溶接するロールの肉盛溶接法において、上記
各ビードの重ね合せ幅を各ビード幅の1/2以上とした
ことを特徴とするロールの肉盛溶接法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60153178A JPH0645064B2 (ja) | 1985-07-10 | 1985-07-10 | ロ−ルの肉盛溶接法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60153178A JPH0645064B2 (ja) | 1985-07-10 | 1985-07-10 | ロ−ルの肉盛溶接法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6213268A JPS6213268A (ja) | 1987-01-22 |
JPH0645064B2 true JPH0645064B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=15556754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60153178A Expired - Lifetime JPH0645064B2 (ja) | 1985-07-10 | 1985-07-10 | ロ−ルの肉盛溶接法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0645064B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3023815U (ja) * | 1995-10-16 | 1996-04-30 | 株式会社住建産業 | 扉吊り込み用補助具 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2624278B2 (ja) * | 1988-01-08 | 1997-06-25 | トーカロ株式会社 | コンダクターロールとその製造方法 |
EP3154699B1 (en) * | 2014-06-10 | 2018-07-18 | FLSmidth A/S | Wear-resistant roller |
-
1985
- 1985-07-10 JP JP60153178A patent/JPH0645064B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
STOODY HARD-FACING GUIDEBOOK=1966 * |
TECHNICAL REPORT STEEL MILL ROLL RECLAMATION SECOND EDITION=1975 * |
TECHNICAL REPORT STELL MILL ROLL RECLAMATION=1975 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3023815U (ja) * | 1995-10-16 | 1996-04-30 | 株式会社住建産業 | 扉吊り込み用補助具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6213268A (ja) | 1987-01-22 |
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