JP2541358Y2 - パチンコ機における賞球用貯留構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、パチンコ機における
賞球用貯留構造に関し、更に詳しくは、パチンコゲーム
において払出された賞球等を下球皿側へ排出案内すると
共に、貯留(収容)するための賞球用貯留構造に関するも
のである。

【０００２】

【従来技術】周知のように従来から実施されているパチ
ンコ機では、上球皿内の遊技球を発射レールの発射部位
に１球ずつ送込み、遊技盤の案内レール内の遊技領域に
打出してゲームを行ない得るようになっており、このゲ
ーム中において遊技領域で発生したセーフ球に対して払
出される賞球が、上球皿側へ優先的に排出され、上球皿
側の満杯状態以後には余剰分として下球皿側へ排出され
てそのまま収容(貯留)されるようになっている。またパ
チンコゲーム中に発生したファール球、つまり発射部位
から１球ずつ打出されたものの、打球力不足等に起因し
て遊技領域内に適正に到達し得ないまま案内レールに沿
って降下し、発射レールの上端と案内レールの下端との
間に開設されたファール口内に転落した非遊技球や、機
内の点検等にあたり上球皿を開放した際にこぼれ落ちた
賞球については、前枠の正面内側における球回収経路か
ら一旦裏側へ排出されて最終的には下球皿側へ戻される
ようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで前述した従来
のパチンコ機において、払出された余剰賞球分やファー
ル球およびこぼれ球を下球皿側へ排出案内する技術につ
いては、各々のメーカで一般的に実施されている例とし
て、木材成形製の前枠下部の支持盤部の略中央部に開設
されたセット口の前面側に合わせて下球皿が装備される
もとで、セット口の裏側に俗に「バケット」とも称されて
いる連絡収容器がセットされている。この連絡収容器
は、具体的な構成として、セット口の開口後面に合わせ
て前枠裏側に直接ビス等で取着されて下球皿側に連絡さ
れる容器を主体とし、これに機構セット盤における余剰
賞球用の副排出路に連絡される球受け具、前枠内側の遊
技補助盤の前側から後側に亘り形成されたこぼれ球(フ
ァール球を含む)用の球回収経路に連絡される球戻し具
を夫々組付けて、１つにユニット化されて複合収容体と
されている。

【０００４】しかしこのような連絡収容器は、結果的に
は１部材として取扱い、使用し得るものの、主体となる
容器に、球受け具や球戻し具の多数点部品を組付けて１
つの完成部材とされるものであるため、夫々の部品の製
作(成形)に手間が掛かりコスト高になってしまう。また
各部品同志の組付けは、一般にパチンコ機の製造本ライ
ン側とは別の部品組立て部所で行なわれるため、製造本
ライン側での工程作業との関連性が悪くなり、ひいては
パチンコ機の生産性の向上が図り難くなる。しかも各部
品同志による複合収容体形式であるために、その全体の
外郭形状サイズが大きくなり、その割には内部の実体容
積(球の収容空間)が有効に広くできない不都合な問題が
あった。

【０００５】ちなみに、現行において本件出願人を除く
多くのメーカで実施(製造)されるパチンコ機にあって
は、前枠が専ら木材成形製とされたものが主流とされて
おり、合成樹脂成形製とされたものは未だ実施されてい
ないまま、夫々の出願で提案されているような状況にあ
る。

【０００６】

【考案の目的】本考案は、前述した課題を好適に解決す
るべく新規に提案されたもので、合成樹脂成形製の前枠
のセット口裏側に突設成形した排出収容筒部に、余剰賞
球分やファール球およびこぼれ球を受入れて下球皿側へ
排出案内すると共に収容し得る１つの連絡収容器をセッ
トしてなる賞球用貯留構造を提供し、該貯留構造の製作
(成形)や組付けの簡素化を図ると共に、球の実体容積を
有効に大きくし得るようにしたことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本考案は、外枠に組付けられる合
成樹脂成形製の前枠に、遊技球用の上球皿および排出さ
れた賞球用の下球皿が装備される一方、前枠の内側にお
ける収容枠体内に遊技盤がセットされると共に、収容枠
体の裏側に、アウト球、セーフ球および賞球の各処理部
を備えた機構セット盤がセットされたパチンコ機にあっ
て、前記前枠下部の支持盤部の略中央部に前記下球皿の
皿部側に整合連絡されるセット口を開設すると共に、こ
のセット口の裏側に賞球用の排出収容筒部を一体に突設
成形し、同排出収容筒部の開口後面側に、前記機構セッ
ト盤における余剰賞球用の副排出路に連絡される収容箱
部と、前記前枠内側に成形された球回収経路に連絡され
る戻し樋部とを成形した箱形状の１つの連絡収容器を整
合取着セットしたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】収容箱部と戻し樋部を一体に成形した連絡収容
器は、下球皿が装備される前枠の裏側に一体に成形した
排出収容筒部に整合取着セットされる。この状態で、機
構セット盤における余剰賞球用の副排出路に収容箱部が
連絡されると共に、前枠内側に成形された球回収経路に
戻し樋部が連絡される。パチンコゲームにおいて生じた
賞球は、上球皿へ優先的に排出され、充満以降では余剰
賞球分が副排出路に排出される。そして副排出路から排
出された余剰賞球分は、連絡収容器の収容箱部に受入れ
られ、前記排出収容筒部を介して下球皿の皿部内に排出
される。また遊技領域に向けて打出されたものの、打球
力不足等に起因して遊技領域内に到達し得なかったファ
ール球および上球皿が開放された際にこぼれ落ちたこぼ
れ球は、球回収経路を介して戻し樋部に受入れられ、前
記排出収容筒部を介して下球皿の皿部内に排出される。

【０００９】

【実施例】次に、本考案に係るパチンコ機における賞球
用貯留構造につき、好適な実施例を挙げて添付図面を参
照しながら、以下詳細に説明する。なお本実施例のパチ
ンコ機では、各種の遊技用構成部材の搭載枠用とされる
前枠が、全体的に合成樹脂加工成形されたものを前提に
して例示する。

【００１０】そこで図１および図２に全体が略示された
パチンコ機の説明にあたり、先ず前枠２について要約説
明すると、この前枠２は、外郭保持枠用ともされる外枠
１の開口前面に着脱および開閉可能に組付けられるもの
であって、図３〜図６に示すように、その主要構成部と
して、外枠１の開口前面に適合する外形サイズとされて
内側に窓口４を開設した枠体３と、この枠体３の正面内
側に位置されて遊技盤用のセット面域６を開設した収容
枠体５と、セット面域６の下方に位置されて遊技盤と整
合される遊技補助盤７とが一体成形されている。そして
枠体３下部に一体成形された支持盤部３Ａに、下球皿用
のセット口８や打球発射装置用のセット孔９等が成形さ
れ、また遊技補助盤７の各部に、賞球用の球出口１０、
こぼれ球やファール球の球回収路１１および球戻し口１
２、打球杆用のセット口１３、そしてアウト球用の通出
路１４等が夫々成形されている。

【００１１】なお窓口４の下底内面に、球戻し面４Ａが
球戻し口１２に向けて適宜斜状に形成されている。また
セット面域６の内周囲には、遊技盤用の位置決め部１５
や係止保持部１６等が成形されている。その余の細部に
至る構造については、詳細な記述を省略して図示のみに
止める。ちなみに収容枠体５は、単独成形されて枠体３
裏側に組付けられるタイプもある。

【００１２】前述した前枠２の各部に設置される各種の
遊技用構成部材の主要なものとしては、図１〜図３に示
すように、枠体３の窓口４の開口周囲に取着された窓枠
１７に、ガラス扉１８および前面開閉板１９が組付けら
れ、この前面開閉板１９の前側と内側(後側)に上球皿２
０と球送り装置２３が夫々セットされており、また枠体
３の支持盤部３Ａに、補助支盤２４を利用して下球皿２
６と打球発射装置２８が夫々装備されている。なお、前
面開閉板１９の左部内側に前記球出口１０に連通可能と
された排出筒２２が突設されて、その開口前面を上球皿
２０の皿部２１上流側に臨ませている(図５参照)。また
補助支盤２４は、下球皿２６および打球発射装置２８の
操作部２９を予じめセットしたもとで、支持盤部３Ａの
前面に装着されて、その中央部に開設した球排出口２５
を前記セット口８内に合わせると共に、下球皿２６の皿
部２７に連絡している。何れの皿２０,２６について
も、球抜き手段３２,３３が付設されている。

【００１３】そして前記収容枠体５のセット面域６に、
円形状の案内レール３５内の遊技領域３６に各種の遊技
部材３７やアウト口３８を設けた遊技盤３４が着脱可能
にセットされて、遊技補助盤７の上面に整合されてい
る。またこの収容枠体５の裏側に、機構セット盤３９が
着脱または開閉可能にセットされている。このセット盤
３９では、図２および図５に示すように、アウト球用の
排出路４０とセーフ球用の処理路４１等が区画形成され
ていると共に、処理路４１の下流部にセーフ球検出処理
装置４２が組付られており、また賞球貯留送出経路部４
３および賞球排出装置４４等が設置されている。そして
賞球排出装置４４の下方に前記上球皿２０側の球出口１
０に連絡された主排出路４５と、これより分岐連設され
て前記下球皿２６側の球排出口２５に連絡された余剰賞
球用の副排出路４６が成形されている。なおアウト球、
セーフ球、賞球に係る夫々の通路４０,４１,４５,４６
等は、裏側に取着されたカバー部材４７で全面的に覆蓋
されている。また副排出路４６の所要部位に、賞球の充
満状態を検知した際に、前記打球発射装置２８側に停止
(打止め)用信号を発信するための賞球充満検知機構４８
が付設されている。

【００１４】一方遊技補助盤７の右側前面に発射レール
４９が設置されて、その下端部の発射部位Ｐに前記打球
発射装置２８の打球作動部３０の打球杆３１を臨ませ得
るようになっており、そして発射レール４９上端と前記
案内レール３５下端との間に、適宜離隔広さのファール
球用の戻し口５０が構成されて、前記球戻し口１２側に
連絡されている。また同補助盤７の左側前面にスピーカ
用のセット部材５１が着脱可能にセットされている。こ
のセット部材５１では、補助盤７前面に定着されるケー
ス本体５２と、音声透過用のスリット口５４等を有する
開閉蓋５３との間に、スピーカ５５および音量調整器５
６を内蔵してユニット化されており、そして両者５２,
５３に亘って形成された球受け排出口５７を、前記球出
口１０下方に臨ませると共に、球回収路１１に連絡した
状態でセットされている(図３,図５参照)。

【００１５】前述したパチンコ機に実施される本実施例
の賞球用貯留構造では、前枠２のセット口８裏側に突出
成形された排出収容筒部６１に、余剰排出された賞球や
回収されたファール球およびこぼれ球を受入れて下球皿
２６側へ排出し得る１つの連絡収容器６４が着脱可能に
整合セットされている。すなわち図３〜図６に示すよう
に、排出収容筒部６１は、前枠２の支持盤部３Ａの裏側
において、セット口８の開口後端から連続に延長した角
筒形に一体成形されており、その内部には前後に開口し
てセット口８に連通された排出収容路６２が成形され、
また上部後端に戻し口６３が開設されている。なおこの
排出収容筒部６１は、前記遊技補助盤７後面と同一奥行
の長さに成形され、その底内面がセット口８の底内面に
対して適宜上段位置(前記補助支盤２４の球排出口２５
の底内面よりも高い位置)から流出勾配とされている例
を示す。

【００１６】これに対して前記連絡収容器６４は、合成
樹脂加工成形に基いて図７に示すように、賞球用の収容
室６６および球受け口６７を有する横長箱形状の収容箱
部６５と、この収容箱部６５の上部前側に延出された庇
板部６８上に起立して球受け口７０および球戻し路７１
を有する角筒形状の戻し樋部６９とが一体に成形されて
いる。そして収容箱部６５の開口前側の周囲にフランジ
部７２が、また同箱部６５の底板部前端縁に案内舌縁部
７３が夫々成形されていると共に、球受け口６７の前上
縁に沿って当て片部７４が、また収容箱部６５の開口前
面上部に球規制部７５が夫々成形されている。そしてこ
の収容器６４は、前記排出収容筒部６１に対するセット
状態として図４,図５,図６に示すように、フランジ部７
２、案内舌縁部７３、球規制部７５、庇板部６８を、同
収容筒部６１の開口後端、底内面後縁、上部面に夫々合
わせた状態でビス７６等により取着されている。なお、
図６中符号７６はアースを示す。

【００１７】このように排出収容筒部６１に取着セット
された連絡収容器６４においては、図５に示すように、
収容箱部６５の収容室６６が排出収容路６２の開口後面
に対して互いの底内面に適宜段差を以って整合されてい
る一方、戻し樋部６９の球受け口７０が前記遊技補助盤
７の球戻し口１２内に前向きで整合連絡されていると共
に、球戻し路７１が戻し口６３と縦通連絡されている。
そしてこのもとで前記収容枠体５の裏側に装備セットさ
れた機構セット盤３９における副排出路４６下端の出口
が、収容箱部６５における球受け口６７の上面に対して
当て片部７４で位置決めされた状態で整合連絡されるよ
うになっている。なお同球受け口６７の後面は、前記カ
バー部材４７の下端部分で覆蓋されている。また同セッ
ト盤３９におけるアウト球用の排出路４０およびセーフ
球用の処理路４１は、遊技補助盤７の裏側で上下に区画
位置されている(図５参照)。

【００１８】

【実施例の作用】前述した本実施例のパチンコ機におい
て、本来のパチンコゲームの開始(継続)にあたっては、
上球皿２０内に投入(収容)された遊技用のパチンコ球が
先行順に球送り装置２３内に通入しているもとで、打球
発射装置２８の操作部２９を操作することにより、同装
置２８の打球作動部３０による打球作動と、これにタイ
ミングを合わせた球送り装置２３による球送り作動との
協働により、遊技球が１球ずつ順次発射レール４９の発
射部位Ｐに送込まれて打球杆３１で打出され、発射レー
ル４９から遊技盤３４の案内レール３５に沿って遊技領
域３６内に打込まれる。そして同領域３６内の遊技球
は、入賞口に入ったセーフ球と、アウト口３８に入った
アウト球とに区分されて、夫々の経路４１,１４,４０か
ら最終的には機裏側へ排出処理される。

【００１９】このようなパチンコゲームにあって、夫々
のセーフ球がセーフ球検出処理装置４２で１球ずつ検出
処理されることに基いて、賞球排出装置４４の作動によ
り設定数単位毎に払出された賞球は、主排出路４５から
球出口１０および排出筒２２を介して上球皿２０の皿部
２１へ優先的に排出され、充満以降では余剰賞球分が副
排出路４６から後述する貯留構造および球排出口２５を
介して下球皿２６の皿部２７へ排出される。またファー
ル球、つまり発射部位Ｐから１球ずつ打出(発射)された
ものの、打球力不足等に起因して遊技領域３６内に到達
し得なかった非遊技球は、ファール球として戻し口５０
内に転落してそのまま前枠２の球戻し面４Ａ上に落下し
た後、球戻し口１２から下球皿２６側へ戻される。一
方、機内の点検、修理等にあたり前面開閉板１９と共に
上球皿２０が開放された際に、球出口１０または排出筒
２２からこぼれ落ちた賞球は、セット部材５１の球受け
排出口５７内に受入れられて球回収路１１、球戻し面４
Ａ、および球戻し口１２を介して下球皿２６側へ戻され
る。

【００２０】そこで本実施例の賞球用貯留構造では、前
述のように下球皿２６側に向けて排出される余剰賞球分
やファール球およびこぼれ球を、好適に受入れて排出案
内および収容し得る。すなわち図３,図５,図６から理解
できるように、前記副排出路４６から排出された余剰賞
球分を連絡収容器６４の収容箱部６５の球受け口６７か
ら受入れて収容室６６、排出収容筒部６１の排出収容路
６２および補助支盤２４の球排出口２５の各底内面に沿
って順次通出させ、下球皿２６の皿部２７内に排出し得
る。また前記球戻し口１２から裏側へ通出されたファー
ル球およびこぼれ球を、戻し樋部６９の球受け口７０か
ら受入れてそのまま球戻し路７１および排出収容筒部６
１の戻し口６３を介して排出収容路６２に通入し、球排
出口２５から下球皿２６の皿部２７内に排出し得る。な
お下球皿２６側への排出球については、その殆どが余剰
賞球分であり、ファール球およびこぼれ球は少数個であ
る。

【００２１】またこのような球排出処理状態にあって、
下球皿２６側に排出された球(主として余剰賞球分)が皿
部２７、次いで球排出口２５内に亘り充満した以降にお
いて、新たに排出された余剰賞球分を、排出収容路６２
から収容室６６内に順次収容し得る。そして収容室６６
の前面上部に位置する球規制部７５を利用して排出収容
路６２内の上部に未収容空間を残すと共に、戻し口６３
を開口させたままの状態に規制して、多くの賞球分を収
容室６６内に好適に貯留し得る。この球貯留状態にあっ
て、ファール球およびこぼれ球については、排出収容路
６２内の上部、戻し口６３、球戻し路７１、球受け口７
０内に亘って相当数を受入れて収容することができるも
のである。

【００２２】ちなみに連絡収容器６４の収容室６６内に
余剰賞球分が充満した以降において、新たに排出された
余剰賞球分は、前記副排出路４６から主排出路４５の上
流路に亘り収容(貯留)可能とされる。一方これらの貯留
球は、任意時点の球抜き操作あるいは前記賞球充満検知
機構４８の充満検知作動に基く打球発射装置２８の休止
状態(一時的な作動不能による打止め)を目安とした球抜
き操作において、球抜き手段３３を開放することによ
り、下球皿２６の皿部２７から機外に用意される球箱
(図示しない)へ抜出すことができる。

【００２３】前述したように本実施例の賞球用貯留構造
では、余剰賞球分やファール球およびこぼれ球を下球皿
２６側へ速やかに排出案内し得ると共に好適に収容して
貯留し得るものであって、合成樹脂成形製の前枠２の支
持盤部３Ａのセット口８から一体に突設成形した排出収
容筒部６１に対して、余剰賞球分やファール球およびこ
ぼれ球を受入れ得る１つの連絡収容器６４を取着セット
しただけであるから、構成を簡単にして製作(成形)を簡
素化し得ると共に、パチンコ機の製造本ラインでの工程
作業において、連絡収容器６４を手早く簡単に組付けセ
ットすることができる。しかも排出収容筒部６１と連絡
収容器６４との直接整合形態により、双方６１,６４内
における球の実体容積をできるだけ大きくして(下球皿
２６の皿部２７の半分以上)多くの排出球を貯留し得る
ことにより、下球皿２６に対する好適な補助収容部とし
ても実施できる。

【００２４】なお本考案の対象とする賞球用貯留構造で
は、前述した実施例だけに制限されず、例えば排出収容
筒部６１の外周りに対して１つの連絡収容器６４を整合
セットする形態であってもよく、また球回収経路１１,
１２と副排出路４６とが直接的に連絡されるタイプで
は、戻し樋部６９を省略した連絡収容器とすることも可
能である。

【００２５】

【考案の効果】以上説明した如く、本考案に係るパチン
コ機における賞球用貯留構造によれば、合成樹脂成形製
の前枠の支持盤部のセット口から一体に突設成形した排
出収容筒部に対して、余剰賞球分やファール球およびこ
ぼれ球を受入れ得る１つの連絡収容器を取着セットした
だけであるから、構成を簡単にして製作(成形)を簡素化
し得ると共に、パチンコ機の製造本ラインでの工程作業
において、連絡収容器を手早く簡単に組付けセットする
ことができる。しかも排出収容筒部と連絡収容器との直
接整合形態により、双方内おける球の実体容積をできる
だけ大きくして多くの排出球を貯留し得ることにより、
下球皿に対する好適な補助収容部としても実施できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機全体を略示する正面図である。

【図２】パチンコ機全体を略示して一部開蓋した背面図
である。

【図３】前枠の主要部を示す正面図である。

【図４】前枠の主要部を示す背面図である。

【図５】図１中のＶ-Ｖ線に基く側断面図である。

【図６】賞球用貯留部および下球皿側を主に示す平断面
図である。

【図７】賞球用貯留部を分解して示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 外枠 ２ 前枠 ３Ａ 支持盤部 ５ 収容枠体 ８ セット口 １１ 球回収路 １２ 球戻し口 ２０ 上球皿 ２６ 下球皿 ２７ 皿部 ３４ 遊技盤 ３９ 機構セット板 ４６ 副排出路 ６１ 排出収容筒部 ６４ 連絡収容器 ６５ 収容箱部 ６９ 戻し樋部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外枠(1)に組付けられる合成樹脂成形製
   の前枠(2)に、遊技球用の上球皿(20)および排出された
   賞球用の下球皿(26)が装備される一方、前枠(2)の内側
   における収容枠体(5)内に遊技盤(34)がセットされると
   共に、収容枠体(5)の裏側に、アウト球、セーフ球およ
   び賞球の各処理部を備えた機構セット盤(39)がセットさ
   れたパチンコ機にあって、 前記前枠(2)下部の支持盤部(3A)の略中央部に前記下球
   皿(26)の皿部(27)側に整合連絡されるセット口(8)を開
   設すると共に、このセット口(8)の裏側に賞球用の排出
   収容筒部(61)を一体に突設成形し、同排出収容筒部(61)
   の開口後面側に、前記機構セット盤(39)における余剰賞
   球用の副排出路(46)に連絡される収容箱部(65)と、前記
   前枠(2)内側に成形された球回収経路(11,12)に連絡され
   る戻し樋部(69)とを成形した箱形状の１つの連絡収容器
   (64)を整合取着セットしたことを特徴とするパチンコ機
   における賞球用貯留構造。