JP2540502C - - Google Patents

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JP2540502C
JP2540502C JP2540502C JP 2540502 C JP2540502 C JP 2540502C JP 2540502 C JP2540502 C JP 2540502C
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【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、光学系と、その背後に設けられた光量調整部材と、前記光学系の前
部を開閉可能な保護部材とを有するカメラに関する。 〔発明の背景〕 この種のカメラでは、レンズまわりのコンパクト化が困難で、カメラの携帯性
を損う欠点があった。 〔発明の目的〕 本発明は、上記従来装置の欠点を解決し、小型で携帯性に優れたカメラを提供
することを目的とする。 〔発明の概要〕 上記の目的を達成するために本発明のカメラは、保護部材と光量調整部材との
間の、前記光学系を取り囲む空間に配置され、前記光量調整部材を駆動するため
のロータとステータとを含むカメラにおいて、前記ステータはU字形状をなして
おり、さらに前記ステータの、少なくとも前記光学系から遠い方の辺を、概ね前
記光学系の軸を中心とする円弧状としたことで、レンズ鏡筒の外形を小さくし、
カメラの小型化を実現した。 〔実施例〕 次に、本発明の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説明する。 第1図および第2図は本発明の実施例を示す断面図で、第1図はレンズバリア
が閉じた収納状態、第2図は主光学系の光軸上に副光学系が挿入された望遠状態
を示し、第3図は第1図に示す実施例の構成の一部をなす副レンズホルダの拡大
断面図、第3図、第4図、第5図はそれぞれ第1図のA−A、B−B、C−C断
面図である。 第1図および第2図において、カメラ本体1は外装ケース2にて覆われ、カメ
ラ本体1の上部1Aには図示されない投光レンズと受光レンズとを含む距離検出装
置やフアインダー光学系などが設けられている。撮影レンズの主光学系3の前面
には、後で詳しく述べられるレンズバリア28、29が開閉可能に設けられ、その主
光学系3の後方には副光学系4が撮影光軸上に挿脱可能に設けられている。また
、外装カバー2の上面には、撮影レンズの焦点距離切替えとレンズバリア28、29
の開閉のために操作される焦点距離選択部材5が摺動可能に設けられている。こ
の焦点距離選択部材5は第7図に示すように指標5Aを有し、その指標5Aが外装カ
バー2の上面に設けられた記号「OFF」に一致すると、レンズバリア28、29は開
成され、指標5Aが広角記号「W」に合致すると、レンズバリア28、29は開成され
且つ主光学系3のみによって、撮影可能な短焦点距離状態(以下「広角状態」と
称する。)となる。また、指標5Aが望遠記号「T」に合致すると、後で詳 しく述べられる光学系移動機構が作動して主光学系3が前方に繰り出され、これ
に伴つて副光学系4がその主光学系3の後方に挿入されて、主光学系3と副光学
系4とによる長い合成焦点距離状態(以下「望遠状態」と称する)となる。なお
、この焦点距離選択操作部材5には、主光学系3の光軸方向の移動と副光学系4
の光軸に直角方向に変位との駆動源となる可逆モータMを制御する制御回路に焦
点距離切替え信号を送るスイツチ装置57が連動している(第7図参照)。 主光学系3を保持する主レンズ枠6は、シヤツタ基板7にバヨネツト7Aと小ね
じ8Aとにより固設されている。そのシヤツタ基板7は第6図に示す如く、3本の
小ねじ8Bにより、また、後で詳しく述べられるレンズ保護カバー装置を支持する
バリア基板9(第1図参照)は3本の突出足9Aを介して小ねじ8Cによりそれぞれ
台板10に固定されている。この台板10とシヤツタ基板7との間にはステツプモー
タ11によつて駆動される絞り兼用シヤツタ羽根12が設けられている。さらに、台
板10の裏面には、可逆モータMによつて駆動される後述の光学系駆動装置(第8
図参照)が設けられ、その光学系移動機構は、台板10を光軸に沿つて移動させ、
さらに副光学系4を支持する副光学系ホルダ13を光軸に直交する方向に変位させ
るように構成されている。 その副光学系ホルダ13は、第3図な示すように、副光学系4を保持する副レン
ズ枠13Aと、この副レンズ枠13Aに螺合する内枠筒13Bと、内枠筒13Bを支持する外
枠13Cと、副レンズ枠13Aの鍔部と内枠筒13Bとの間に設けられた圧縮ばね13Dとか
ら構成されている。副レンズ枠13Aは内枠筒13に螺合しているので、強い圧縮ば
ね13Dの付勢力に抗して副レンズ枠13Aを回転させることにより、第2図に示すよ
うに副光学系4が主光学系3の光軸に一致して挿入されたときに、両光学系3、
4の間隔を調整することができ、これにより合成焦点距離を容易に所定の値に設
定することが可能となる。 台板10に固定されたバリア基板9の前面には前環14が設けられ、この前環14は
バリア基板9に植設された2本の支柱15A、15B(第5図参照)によつて支持され
ている。バリア基板9と前環14の外周とを覆う外筒16の一端は第6図に示す如く
小ねじ17によつて台板10に固設され、他端は第1図に示す如く前環14に嵌合して
いる。また、バリア基板9と外筒16との間には黒色軟質のパツキン 18Aが設けられ、外筒16の外周はカメラ本体1の前端に設けられた二重の遮光部
材18Bによつて光密的にシールされている。前環14は、バリア基板9と共にレン
ズ保護カバー装置を支持する前側基板を構成している。その前環14の中央に設け
られた鏡筒開口14Aは、第5図中で破線にて示す如く、光軸を中心とするX−X
軸方向(フイルム開口1Bの長辺方向)に長くY−Y軸方向(フイルム開口1Bの短
辺方向)にやや短い矩形の四隅を光軸を中心として円弧状に角を落としたほぼ六
角形に形成されている。 前環14の裏側にはリングギヤ19が回転可能に支持され、そのリングギヤ19には
第5図に示すように、互いに180°離れた位置に第1セグメントギヤ部19Aと第2
セグメントギヤ部19Bとが光軸を中心として対称的に形成されている。さらに第
1セグメントギヤ部19Aの近傍のリングギヤ外周に、その一対のセグメントギヤ
部19A、19Bの歯型外周よりやや小さい歯型外周を有する第3セグメントギヤ部19
Cが形成されている。第1セグメントギヤ部19Aと噛み合う第1ピニオンギヤ20は
第1回動レバー21と一体に形成され、その歯列の一方の側面にはフランジ部20A
が一体に形成されている。また、第2セグメントギヤ部19Bと噛み合う第2ピニ
オンギヤ22は第2回動レバー23と一体に形成され、その歯列の一方の側面にはフ
ランジ部22Aが一体に形成されている。その第1回動レバー21は第1ピニオンギ
ヤ20と、また第2回動レバー23は第2ピニオンギヤ22とそれぞれ一体にプラスチ
ツク成形を可能にするように基部21A、23Aがそれぞれ鍵型に形成されている。ま
た、それぞれ一体に形成された第1ピニオンギヤ20、第1回動レバー21は第2ピ
ニオンギヤ22、第2回動レバー23とは、それぞれ支軸24、25を介してバリア基板
9と前環14との間に回転可能に支持され、さらにリングギヤ19は、フランジ部20
A、22Aによつてスラスト方向(第1図中で右方)の移動を阻止されている。 第1回動レバー21と第2回動レバー23の自由端には、それぞれピン軸26、27を
介して第1バリア28と第2バリア29とが自由に回転できるように保持されている
。この第1バリア28と第2バリア29とは、外周が外筒16の内周半径にほぼ等しい
半径の円弧部28a、29aに形成され、レンズバリア28、29が開成されたときは、そ
れぞれ円弧部28a、29aが外筒16の内周面に接し、その際、円弧部28a、 29aと反対側の直線状の玄部(開口端縁部)28b、29bは、フイルム開口1Bの長辺
方向(X−X軸方向)に平行になるように構成されている。この玄部28b、29bは
、レンズバリア28、29が閉成されたときは、第5図に示すように光軸上で互いに
接し、その際第1バリア28の下端28cは支柱15Aに当接し、また、第2バリア29の
右端上縁29cはバリア基板9に植設された制限ピン30に当接して、玄部28b、29b
の方向が開成時と同じX−X軸方向になるように構成されている。 さらに、前環14には第4図に示すように露出計受光窓35が設けられ、その露出
計受光窓35の後方(第4図中で右方)には受光素子36が設けられている。また、
その受光窓35は、防塵用の透明プラスチツク板37にて密封されている。受光素子
36は、バリア基板9とシヤツタ基板7との間に設けられたシヤツタ制御回路基板
38上に設けられた受光素子ホルダ39内に第4図に示す如く収容されている。この
シヤツタ制御回路基板38はシヤツタ基板7上に適当な間隙をもつて固設され、そ
のシヤツタ制御回路基板38上には、受光素子ホルダ39の他に、主レンズ枠6を囲
んでそのまわりに、絞り兼用シヤツタ羽根12を駆動する後述のステツプモータ11
や、これを制御するためのトランジスタTr1、Tr2、後述の測光用IC95、コンデン
サC1、C2などの制御回路装置が設けられている。 一方、リングギヤ19の第3セグメントギヤ部19Cと噛み合う第3ピニオンギヤ4
0は、第4図に示す如く連動軸41に支持され且つフランジ部40Aと一体に形成され
ている。このフランジ部40Aは、第1ピニオンギヤ20のフランジ部20Aおよび第2
ピニオンギヤ22のフランジ部22Aと共にリングギヤ19にスラスト方向(第4図中
で右方)の動きを阻止するように構成されている。第3ピニオンキヤ40を支持す
る連動軸41は、台板10の裏面に固設されたブラケツト44に回転可能に支持される
と共に、その一端は第4図に示すように前環14に回転可能に支持されている。ま
た、連動軸41の他端は、ブラケツト44を貫通してその裏側て第4図および第7図
に示す如くカム部材42を一体に支持している。そのカム部材42は、台板10の移動
方向に対して傾斜したカム面42Aを有し、ねじりコイルばね43により第7図中で
反時計方向に回動するように付勢され、その回動は、レンズバリア28、29が開い
て外筒16の内面に当接したときおよびレンズバリア28、29が閉じて互いに接触し
たときに制限される。 カム部材42を回転させる摺動板50は、カメラ本体1に植設された案内ピン51に
案内されて第7図中で上下に摺動可能に設けられている。その摺動板50の一端に
は、台板10が第1図に示す如く繰り込まれたときに、カム部材42のカム面42Aと
係合可能な係合突起52が第7図に示すように折り曲げて形成されている。摺動板
50は、引張コイルばね53により第7図中で上方へ付勢された連動板54およびこの
連動板54に植設された摺動ピン55と係合するカム板56を介して焦点距離選択操作
部材5に連動している。そのカム板56には、第7図に示す如くカム面56Aを挟ん
で上下に段差を有する上縁56Bと下縁56Cとが形成され、焦点距離選択操作部材5
の指標5Aが望遠記号「T」および広角記号「W」を指示する場合には、下縁56C
が摺動ピン55と係合し、摺動板50の係合突起52はカム部材42のカム面42Aの光軸
に沿う軌道の外に置かれるが、指標5Aが記号「OFF」を示すように焦点距離選択
操作部材5を第7図中で右下方へ移動すると、摺動ピン55が引張コイルばね53の
付勢力によりカム面56Aに沿つて上方へ移動して上縁56Bに係合する。この摺動ピ
ン55の上方への移動により摺動板50の係合突起52は、上方へ移動してカム部材42
のカム面52Aに係合し、カム部材42と共に連動軸41をねじりコイルばね43の付勢
力に抗して第7図中で時計方向に回動させるように構成されている。 一方、台板10および副レンズホルダ13を駆動変位させる可逆モータMは、焦点
距離選択操作部材5に連動するスイツチ装置57およびカメラ本体1に設けられた
自動焦点調調節の距離検出装置58からの信号に基づいて動作するモータ制御回路
59を介して制御される。この場合、焦点調節のためのモータ駆動は、図示されな
いレリーズ釦の押圧によつてその動作が開始される。しかし、焦点距離切換えは
、そのレリーズ釦の押圧とは無関係に焦点距離選択操作部材5の操作によるモー
タ駆動によつてなされる。その際、台板10は、スイツチ装置57の切換え信号によ
つて、広角状態での至近距離位置を超えて繰り出され、あるいは望遠状態での無
限遠位置を超えて繰り込まれ、その間に副光学系4は光軸上に挿入または光軸上
から脱出するように構成される。 第8図は、台板10および副レンズホルダ13を駆動する駆動機構を示すために台
板10を裏側から見た斜視図である。可逆モータMは台板10の裏面上部に固設 され、その回転は減速ギヤヘツド60のベベルギヤ61を介して、他のベベルギヤと
一体の平歯車62に伝達される。この平歯車62と噛み合う駆動歯車63は、台板10に
回転可能に支持され、その中心に設けられた雌リードねじに、カメラ本体1の固
定部に固設され且つ光軸方向に伸びた送りねじ軸64が螺合している。一方、平歯
車62の回転は減速歯車列65を介してカムギヤ66に伝達される、このカムギヤ66の
表面には正面カム67(第2図参照)が設けられ、この正面カム67に副レンズホル
ダ13の柄部13Eが圧接するように圧縮コイルばね68によつて付勢されている。焦
点距離切替えのための可逆モータMの回転に応じて正面カム67が回転すると、副
レンズホルダ13は正面カム67のカム形状に応じて光軸に沿つて第1図中で右方へ
変位し、その後引続いてカムギヤ66のまわりに第8図中で時計方向に回転し、副
光学系4が撮影光軸上に移動すると、光軸に沿つて左方へ変位して副レンズホル
ダ13の内枠筒13B(第3図参照)が台板10の円形段部10Aに第2図に示す如く挿入
され、副光学系4が光軸上に固定されるように構成されている。 第8図中で台板10の左側面(第6図では右側面)には切欠き溝10Cが設けられ
、この切欠き溝10C内に、カメラ本体1の固定部に固設され且つ光軸方向に長い
第1案内軸70が嵌入され、駆動歯車63が回転しても台板が送りねじ軸64のまわり
に回転することが無いように構成されている。また、台板10の裏面に固設された
ブラケツト44には、第8図に示すにように軸方向に長く伸びた連動支柱71が突出
して設けられ、この連動支柱71の端面に設けられた貫通孔71aと台板10に設けら
れた貫通孔10b(第6図参照)とを、カメラ本体1の固定部に固設され且つ光軸
方向に伸びた第2案内軸72が貫通している。その連動支柱71と第2案内軸72とに
より、台板10は撮影光軸に対して垂直に保持され、可逆モータMの回転に応じて
、光軸に沿つて前後に平行移動するように構成されている。また、連動支柱71の
側面にはラツク73が設けられ、そのラツク73に噛み合うピニオン74は、図示され
ない撮影距離表示装置、距離検出装置やフアインダー倍率変換機構に連動してい
る。 光軸方向に移動する台板10とカメラ本体1とは、第4図および第8図に示す如
く波形に折り曲げられたフレキシブルプリント基板75によつて架橋され、こ のフレキシブルプリント基板75を介して、台板10上の可逆モータM、シヤツタ制
御回路基板38上のステツプモータ11、露出計用受光素子36は、カメラ本体1側の
焦点検出回路装置や露出値演算回路装置等の電気装置に接続されている。 第9図は、絞り兼用シヤツタおよびその駆動部の構成を示す斜視図である。絞
り兼用シヤツタ羽根12は2枚の絞り羽根で構成され、それぞれの絞り羽根12A、1
2Bは、シヤツタ基板7の裏面に植設された2本のピン80によつて回転可能に支持
されている。また、シヤツタ基板7の裏面とわずかな間隙をおいて羽根押え板81
が第1図に示すようにシヤツタ基板7上に固設されている。また、それぞれの絞
り羽根12A、12Bに設けられた楕円孔12Cを貫通する駆動ピン82は、シヤツタ基板
7に固設されたピン軸83に回転可能に支持されたセクターギヤ84のアーム84Aに
植設され、駆動ピン82がピン軸83を中心として第9図中で時計方向に回動すると
、シヤツタ羽根12は、その回動角度に応じた絞り径まで開成されるように構成さ
れている。セクターギヤ84に噛み合うピニオン85は、シヤツタ基板7およびシヤ
ツタ制御回路基板38を貫通する回転軸87の一端に支持され、その回転軸87の他端
にはステツプモータ11のロータ88が設けられている。 ステツプモータ11は、4極に磁化された永久磁石のロータ88と、コイル89A、8
9Bの巻き付けられた一対のステータ90A、90Bと、これ等を包むモータカバー91と
から成り、一対のステータ90A、90Bはロータ88を挟んで第6図に示す如く左右対
称的に配置されている。また、これを包むモータカバー91は、ほぼ半円形をなし
て主レンズ枠6のまわりに配置されている。また、このステツプモータ11は、第
2図の示す如くバリア基板9を挟んで、レンズバリアが開成したときの第1バリ
ア28と対向するシヤツタ制御回路基板38上の位置に設置され、トランジスタTr1
、Tr2、測光用IC95等は、開成されたときの第2バリア29と対向するシヤツタ制
御回路基板38上の位置に配置されている。 第10図はステツプモータ11を動作させるための電気系のブロツク図である。ミ
リコンフオトダイオード(SPD)の如き受光素子36にて検出された被写体輝度は
測光用IC95にてデジタル化され演算回路96に送られる。また一方、フイルムパト
ローネに設けられたフイルムの種別やフイルム感度値を示すコードを検出するフ
イルム感度値検出装置97からのデジタル化されたフイルム感度値信号も演 算回路96に送られ記憶される。この被写体輝度信号とフイルム感度値信号から、
演算回路において所定のプログラムに基づく絞り値とシヤツタ速度値が算出され
、その算出された露出値は駆動用IC98に送られる。その駆動用IC98からのパルス
信号によりステツプモータ11は制御され、絞り兼用シヤツタが算出された絞り値
とシヤツタ速度値との予め定められた組合せに従つて開閉するプログラムシヤツ
タとして作動するように構成されている。この場合、ステツプモータ11のステー
タ90A、90Bの磁化方向を交互に変えて磁界を移動させることにより、ロータ88を
正転または送転させることができる。 なお、カメラ本体1のフイルムパトローネ室1Cの側壁には、第4図に示すよう
に、フイルムパトローネの表面に設けられたフイルム感度値等のフイルム情報コ
ードを検知する接触子97Aが突出して設けられている。この接触子97Aによつて検
出された検出信号のうち、フイルム感度値信号はフイルム感度検出装置97により
デジタル化され、カメラ本体1側に設けられた演算回路96(第10図参照)に送ら
れる。また、ステツプモータ11を制御する駆動用IC98からのパルスの信号はフレ
キシブルプリント基板75を介してカメラ本体1側からステツプモータ11に伝達さ
れる。さらに、パトローネ室1Cとフイルム巻取り室1Dおよびフイルムアパーチヤ
1Bとは、第1図および第3図に示す如く公知の裏蓋99に密閉され、図示されない
フイルムパトローネが装填される際の裏蓋99の閉じ動作により、フイルムパトロ
ーネが押圧されたときに、フイルム情報コード部分に接触子97Aは圧接するよう
に出没可能に設けられている。 次に、上記の如く構成された実施例の動作および作用について説明する。 第1図および第5図に示す如くレンズバリア28、29が閉じている状態において
は、台板10は繰り込まれ、外筒16はカメラ本体側の外装ケース2内にほぼ収容さ
れている。この場合、内部にレンズバリア28、29、主光学系3、シヤツタ駆動用
ステツプモータ11を内包する外筒16は断面円形に形成されているので、外筒16と
カメラ本体1との間のスキ間からカメラ内部に侵入する光は、カメラ本体1の前
端部に設けられた二重の遮光部材18Bにより容易且つ安全に遮断され、また、主
光学系3と共に外筒16が第2図に示す如く光軸方向に大きく絞り出されてもその
光が内部へ侵入することは無い。 また、第1図の如くレンズバリア28、29の閉じ状態においては、焦点距離選択
操作部材5(第7図参照)は指標5Aが記号「OFF」と合致する位置(以下「OFF位
置」と称する。)に在り、摺動ピン55は、カム板56の上縁56Bと係合し、摺動板5
0の係合突起52は、レンズバリア28、29に連動する連動軸41の一端に固設された
カム部材42のカム面42Aの基板に第4図に示す如く係合している。一方、副光学
系4は、第1図および第8図に示す如く撮影光軸外の退避位置に置かれている。 第11図は、焦点距離選択操作部材5、係合突起52、カム部材42およびレンズバ
リア28、29の連動関係を示す説明図で、(a)は焦点距離選択操作部材5がOFF
位置に在るときの状態を示し、(b)および(c)は焦点距離選択操作部材5が
それぞれ広角位置、望遠位置へ移動したときの状態を示す。以下、この第10図に
従つて、レンズバリア28、29の連動機構および撮影レンズ光学系の駆動機構の動
作を説明する。 第11図において、焦点距離選択操作部材5がOFF位置に在るときは、(A)に
示すようにレンズバリア28、29は開成されている。この状態から焦点距離選択操
作部材5を広角位置(記号「W」を示す位置)へ移動すると、カム板56が第7図
中で左方へ移動するので、摺動ピン55はカム面56Aに沿つて下降し下縁56Cに係合
する。この摺動ピン55の下降により連動板54は引張コイルばね53の付勢力に抗し
て下方へ摺動し、これに連動する摺動板50が第7図中で下方へ移動する。従つて
、カム部材42のカム面42Aに圧接している係合突起52が下方へ第11図(B)に示
す如く退避する。この係合突起52の下方への変位に応じて、カム部材42は、ねじ
りコイルばね43(第7図参照)の付勢力により第7図中で反時計方向に回動する
。このカム部材42の回動は連動軸41を介して第3ピニオンギヤ40に伝達され、第
3ピニオンギヤ40が第7図中で反時計方向(第5図中では時計方向)に回動する
。 この第3ピニオンギヤ40の回動により、リングギヤ19は光軸を中心として第7
図中で時計方向(第5図中では反時計方向)に回動する。リングギヤ19のこの回
動により第1ピニオンギヤ20および第2ピニオンギヤ22が共に第7図中で反時計
方向(第5図中では時計方向)に回動するので、第1ピニオンギヤ20と 一体の第1回動レバー21、第2ピニオンギヤ22と一体の第2回動レバー23の自由
端にそれぞれ回動可能に結合された第1バリア28と第2バリア29とは、互いに反
対方向に変位し、それぞれの外周の円弧部28a、29a(第5図参照)が外筒16の内
周面に第2図に示す如く当接した位置で停止する。これにより、レンズバリア28
、29は閉成され、第11図(B)に示す状態となる。 一方、焦点距離選択操作部材5がOFF位置から広角(W)位置へ移動すると、
これに連動するスイツチ装置57(第7図参照)から撮影レンズを広角状態におく
広角コード信号が可逆モータMを制御するモータ制御回路59に送られる。そこで
モータ制御回路59は可逆モータMを駆動制御し、台板10と共に主光学系3をわず
かに繰り出し、主光学系3が広角状態での無限遠位置まで変位したときに可逆モ
ータMを停止させる。その際、台板10の広角状態における無限遠位置は、この台
板10と一体に移動する連動支柱71のラツク73(第8図参照)と噛み合うピニオン
74の回転に連動する図示されないエンコーダから発信される距離信号によつて決
定される。 次に、広角状態での撮影は、図示されないレリーズ釦を押下することによつて
行われる。このレリーズ釦の押下により、先ず距離検出装置58から被写体に向か
って赤外光が投射されると同時に、モータ制御回路59からの信号により可逆モー
タMが回転する。この可逆モータMの回転は、第8図に示すベベルギヤ61、平歯
車62を介して駆動歯車63に伝達され、これにより駆動歯車63は反時計方向に回転
し、送りねじ軸64のリードに従つて台板10を左方へ繰り出させる。その際、台板
10は案内軸70、72に案内されて光軸に沿つて移動する。さらに、距離検出装置58
(第7図参照)は、被写体に投射された投射スポツトの反射光を受光して被写体
位置を検出し、その検出信号をモータ制御回路59に送り、可逆モータをその位置
で停止させ、主光学系3の距離調節が完了する。この距離検出装置58は一般に公
知のものと同様であるから、その構成についての説明は省略する。減速歯車列65
を介して回転するカムギヤ66は、距離調節の際の平歯車62の回転に伴つて第8図
中で時計方向にわずかに回転するが、副レンズホルダ13の腕部13Eが正面カム67
の傾斜の無い平坦面に係合しているので、副レンズホルダ13は退避位置に不動の
まま維持される。 上記の如く、主光学系3の距離調節(焦点調節)のための光軸方向の移動は、
台板10に設けられた駆動歯車63の回転に応じて台板10が光軸方向に移動すること
によつて行われる。そのため、主光学系3のまわりには、通常の撮影レンズの如
き、距離調節用ヘリコイドねじ機構は設けられておらず、主光学系3を保持する
主レンズ枠6の外径は従来公知の二焦点式カメラ用撮影レンズ鏡筒より極めて小
径に形成される。しかし、その周囲を囲む外筒16の内径は、開成状態に在るレン
ズバリア28、29の外周径によつて決定されるので、その外筒16と主レンズ枠6と
の間にドーナツツ状の比較的大きくスペースが生じる。このスペース内にステツ
プモータ11、測光用受光素子36や測光用IC95などがそのスペースを有効に利用し
て配置される。 広角状態での自動距離調節が完了すると、次にステツプモータ11が作動を開始
し、絞り兼用シヤツタ12を開閉させる。焦点距離選択操作部材5がOFF位置から
広角(W)位置に移動すると、第10図中で測光用IC95および演算回路96は直ちに
動作を開始し、被写体輝度に応じた検出信号が受光素子36から測光用IC95に送ら
れ、ここでその検出信号はデジタルコード化され、演算回路96によりその被写体
輝度に応じた絞り値とシヤツタ速度値が演算され、その結果が演算回路内にメモ
リーされる。このメモリーされた値は、被写体の輝度の変化に応じてその都度自
動修正される。 前述の距離検出装置58の距離検出信号(可逆モータ停止信号)を演算回路96が
受信すると、演算結果に基づく絞り値とシヤツタ速度値はパルス化され、次段の
駆動用IC98に送られる。駆動用IC98はステツプモータ11を駆動制御し、演算回路
96の演算結果に基づく絞り値とシヤツタ速度値との組合わせに従つてステツプモ
ータ11は、その絞り値に相当する絞り開口に絞り羽根12A、12Bを閉状態から開か
せ、そのシヤツタ速度値に相当する遅れ時間の後に絞り羽根12A、12Bを閉状態に
復帰させて露光を終了する。 次に、焦点距離の切替えについて説明する。焦点距離選択操作部材5を第11図
(C)に示す如く望遠(T)位置へ移動すると、その移動に応じてスイツチ4装
置57(第7図参照)から望遠状態信号がモータ制御回路59に送られ、可逆モータ
Mが回転して、台板10は広角状態における至近距離位置に超えて望遠状態 での無限遠位置まで繰り出される。その際、カムギヤ66は第8図中で時計方向に
大きく回転し、正面カム67の傾斜カム面で副レンズホルダ13の腕部13Eが圧縮コ
イルばね68の付勢力に抗して第8図中で右方へ押し上げられると、副レンズホル
ダ13はカムギヤ66と共に時計方向に回転し、撮影光軸と副光学系3の光軸が一致
すると、正面カム67のカム面に沿つて光軸に沿つて左方へ移動し、第2図に示す
ように主光学系3の後方に所定の間隔をもつて設置され、主光学系3と副光学系
4とが組合され撮影レンズは合成焦点距離の長い望遠状態となる。なお、台板10
の望遠状態における無限遠位置もピニオンギヤ74(第8図)に連動する図示され
ないエンコーダーからの距離信号によつて決定される。 上記の望遠状態への切替え動作において、焦点距離選択操作部材5が第11図(
B)に示す如く広角(W)位置から第11図(C)に示す望遠(T)位置へ移動す
る場合には、係合突起52はカム部材42のカム面42Aから離れ、レンズバリア28、2
9は既に完全状態におかれているので、カム部材42は回転すること無く単に第11
図(C)に示すように左方へ台板10と共に移動するのみである。しかし、焦点距
離選択操作部材5を第11図(A)に示すOFF位置から広角(W)位置を超えて直
接望遠(T)位置に変位させた場合には、カム部材42は回転しつつ左方へ移動す
るので、レンズバリア28、29はこれに応じて開成され、第2図および第7図に示
すように全開される。 なお、この望遠状態においては、外筒16が第2図に示す如く外装ケース2の前
端から長く突出する。しかし、外筒16は円筒状に形成され、カメラ本体1とのす
き間は2重の遮光部材18Bによつてシールされているので、極めて簡単な構造で
カメラ本体1の暗箱内は完全な光密状態に維持される。また、この場合、副レン
ズホルダ13の外枠13Cは第2図に示すように光軸中心に一致して置かれ、カメラ
本体1に当接する恐れが無いから広角状態および第1図に示す如き収納状態にお
いて、外枠13Cの一部が台板10の下端縁から下方へはみ出しても差し支え無い。
従つて、外筒6の大きさは、レンズバリア28、29が開成されたときの円弧部28a
、29aの位置によつて決定される。そのため、外筒6の外周半径は、退避位置に
在る副レンズホルダ13には無関係に小さく設定できる。 副光学系4が第2図に示す如く主光学系3の光軸上に挿入され、台板10が望 遠状態での無限遠位置に達すると、可逆モータMは停止する。その後、図示され
ないレリーズ釦を押し下げると、広角状態における撮影と同様にして距離調節が
行われ、距離調節完了と同時に演算回路96(第10図参照)で計算された絞り値と
シヤツタ速度値に基づいてステツプモータ11が作動し、絞り兼用シヤツタ羽根12
が開閉し、露出が行われる。 焦点距離選択操作部材5を望遠(T)位置から広角(W)位置に切替えると、
可逆モータMは逆転し、台板10は望遠状態での無限遠位置を超えて繰り込まれ、
広角状態での無限遠位置に達したとき可逆モータは停止する。その間に副レンズ
ホルダ13は第1図に示すように退避位置まで移動し、主光学系3は広角状態での
無限遠位置に復帰する。そこで、焦点距離選択操作部材5をOFF位置まで移動す
ると、摺動ピン55(第7図参照)はカム板56のカム面50Aを摺動して引張コイル
ばね53の付勢力によつて第7図中で上方へ移動し、上縁56Bと係合する。この摺
動ピン55の上昇により、これに連動する摺動板50と一体の係合突起52が上方へ移
動する。係合突起52は、上方への移動により、カム部材42のカム面42Aと係合し
、第11図(A)に示すようにカム部材42を回転させてレンズバリア28、29を閉成
させる。その間に、台板10は広角状態での無限遠位置を超えて鏡筒収納位置まで
わずかに繰り込まれてその位置に停止する。 また、焦点距離選択操作部材5を望遠(T)位置から直接OFF位置まで移動す
ると、台板10は鏡筒収納位置まで復帰するが、その復帰の初期に係合突起52は第
11図(C)に示す如くカム部材42の光軸方向の動きの軌道L上に挿入(破線52′
にて示す。)されている。そのため、台板10が繰り込まれ、カム部材42が第11図
(C)中で右方へ移動すると、カム面52Aが破線(52′)位置まで移動した係合
突起52と係合し、さらに右方への移動につれて、カム面42Aが係合突起に押され
、カム部材42は第7図中で時計方向に回転する。これにより、レンズバリア28、
29は自動的に閉成される。 上記の実施例においては、絞り兼用シヤツタ羽根12を駆動するシヤツタ駆動装
置としてステツプモータ11を用いたが、ステツプモータに限ること無く、通常の
小型可逆モータあるいはマグネツトであつても差支え無い。 〔発明の効果〕 以上の如く、本発明のカメラは、保護部材と光量調整部材との間の、前記光学
系を取り囲む空間に配置され、前記光量調整部材を駆動するためのロータとステ
ータとを含むカメラにおいて、前記ステータはU字形状をなしており、さらに前
記ステータの、少なくとも前記光学系から遠い方の辺を、概ね前記光学系の軸を
中心とする円弧状としたので、レンズ鏡筒の外形を小さくでき、カメラの小型化
が実現できる。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は本発明の実施例の断面図で、第1図は主光学系が収納位
置まで繰り込まれた状態、第2図は主光学系望遠位置まで繰り出された状態を示
し、第3図は第1図の実施例の副レンズホルダの拡大断面図、第4図は第1図の
A−A断面図、第5図は第1図のB−B断面図、第6図は第1図のC−C断面図
、第7図は、第1図に示すレンズバリア開閉装置の構成を示す斜視図、第8図は
第1図の台板の裏面に設けられた光学系移動装置部を示す斜視図、第9図は、第
1図におけるシヤツタ駆動部の斜視図、第10図は第1図の実施例の絞り兼用シヤ
ツタの制御回路のブロツク図、第11図は第7図に示すレンズバリア開閉装置の動
作説明図で、第11図の(A)、(B)および(C)は、それぞれ焦点距離選択操作部
材がOFF位置、広角位置、望遠位置にあるときの状態を示す。 〔主要部分の符号の説明〕 1……カメラ本体、2……外装カバー、 3……主光学系、4……副光学系、 5……焦点距離選択操作部材、6……主レンズ枠、 7……シヤツタ基板、9……バリア基板、 10……台板、11……ステツプモータ(シヤツタ駆動装置)、12……絞り兼用シヤツ
タ、 13……副レンズホルダ、14……前環、 16……外筒、28、29……レンズバリア、 38……シヤツタ制御回路基板、 42……カム部材、52…係合突起 75……フレキシブルプリント基板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 光学系と、その背後に設けられた光量調整部材と、前記光学系の前部を開
    閉可能な保護部材と、該保護部材と前記光量調整部材との間の、前記光学系を取
    り囲む空間に配置され、前記光量調節部材を駆動する駆動装置であって、複数の
    磁極を有するロータとステータとを含む駆動装置とを具備するカメラにおいて、 前記ステータはU字形状をなしており、さらに前記ステータの、少なくとも前
    記光学系から遠い方の辺が、概ね前記光学系の軸を中心とする円弧状をなしてい
    ることを特徴とするカメラ。 (2) 前記駆動装置は、波状に折り曲げられたフレキシブルプリント基板(75)
    を介してカメラ本体(1)側の制御回路(96、98)と接続され、該基板は前記光
    学系によって形成される光路外の空間に配置されることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載のカメラ。 (3) 前記光学系を光軸方向に沿って駆動するための駆動部材(M)をさらに含
    み、該駆動部材は、前記光量調整部材の後部であって前記光学系によって形成さ
    れる光路外の空間に配置されることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    カメラ。

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