JP2540272B2 - グリル庫付ガステ―ブル - Google Patents

グリル庫付ガステ―ブル

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JP2540272B2
JP2540272B2 JP4345025A JP34502592A JP2540272B2 JP 2540272 B2 JP2540272 B2 JP 2540272B2 JP 4345025 A JP4345025 A JP 4345025A JP 34502592 A JP34502592 A JP 34502592A JP 2540272 B2 JP2540272 B2 JP 2540272B2
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眞典 岡本
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  • Baking, Grill, Roasting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、調理用グリル庫が外
箱の一方に偏って装着されたグリル庫付ガステーブルに
関する。
【0002】
【従来の技術】グリル庫付ガステーブルは、前面が開放
した直方体状の外箱内の中央または左右何れか一方の側
に、前面が開放したグリル庫ケースを取り付けて、該ケ
ース内にグリル庫を着脱可能に収容し、前記外箱の両側
部または左右何れか他方の側にグリル庫の燃焼制御機構
を取り付けてなる。通常、グリル庫ケースの左右両側壁
には横長のスリット状吸気口が形成されている。グリル
庫は、前面開口付きの略直方体状を呈し、該前面開口に
グリル扉が開閉自在に装着され、底板上には水受皿が摺
動自在に設置される。水受皿は、前面開口から出し入れ
自在であるとともに、焼網が着脱自在に載置されて使用
される。
【0003】グリル庫の左右両側壁には横方向に細長い
スリット状の二次空気口が形成され、該左右二次空気口
のおのおのに臨んで炎口が列設された棒状のガスバーナ
が沿設される。各二次空気口は、ガスバーナ用二次空気
の供給口であるとともにガスバーナの火炎の熱気を庫本
体内部に吹き込む吹込口となっている。このため、左右
二次空気口は対称的に同一寸法に形成されている。ま
た、上部ガスバーナを有するグリル庫においては、グリ
ル庫ケースおよびグリル庫の天井は開口しており、該天
井開口に上部ガスバーナーが装着され、天井開口の中央
または後部が排気口となっている。グリル庫内の温度分
布は全体的に均一であることが望ましいが、通常は排気
口が後部に設けられるとともに、前部開口とグリル扉と
の隙間から空気が吸引されるため、グリル庫の前部の温
度は後部に対して低くなり易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、グリル庫ケース
を有するガステーブルは、ケースの左右両側壁に形成し
た左右吸気口が同一の大きさであった。このため、左右
吸気口に至る外箱内の通気抵抗に差があり、外箱の一方
の内壁に偏ってグリル庫ケースを取り付けたガステーブ
ルにおいては、前記一方の内壁に近接した側の吸気口か
ら吸引される空気量が、他方の吸気口から吸引される空
気量より少ない。この結果、グリル庫の左右両側壁の二
次空気口からグリル庫に吸い込まれる二次空気にアンバ
ランスが生じ、ガスバーナの燃焼状態が左右で異なるた
め、グリル庫内の温度分布が左右で不均一となる問題が
生じている。この発明の目的は、外箱の一方の側壁に偏
ってグリル庫ケースを取り付けたガステーブルにおい
て、左右両側壁の二次空気口からグリル庫に吸い込まれ
る二次空気を適性にバランスでき、この結果グリル庫内
の左右の温度分布が均一にできるグリル庫付ガステーブ
ルの提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のグリル庫付ガ
ステーブルは、前面が開放した外箱と、前面が開放する
とともに左右両側壁のおのおのに吸気口を有し、前記外
箱の左右何れか一方の内壁に近接して取り付けられたグ
リル庫ケースと、該グリル庫ケース内に収容され、左右
両側壁に横方向に長い二次空気口が設けられたグリル庫
と、各二次空気口に沿って装着されたガスバーナとを備
えたグリル庫付ガステーブルにおいて、前記外箱の左右
何れか一方の内壁に近接している前記グリル庫ケースの
一方の側壁の吸気口から前記グリル庫の一方の二次空気
口に至る空気流路の通気抵抗を、前記グリル庫ケースの
他方の側壁の吸気口から前記グリル庫の他方の二次空気
口に至る空気流路の通気抵抗より小さく設定した。
【0006】請求項2に記載のグリル庫付ガステーブル
は、グリル庫ケースの左右両側壁の吸気口は横方向に長
いスリット状を呈し、前記通気抵抗の設定は、前記スリ
ット状の左右両側壁の吸気口の下縁を同一高さとし、各
吸気口の上縁の高さを変えることによりなされた。請求
項3に記載のグリル庫付ガステーブルは、各二次空気口
は前後方向に細長いスリット状を呈し、かつ該各二次空
気口にグリル庫前部の開口面積をグリル庫後部の開口面
積より小さくする二次空気量の分布調整板を取り付け
た。請求項4に記載のグリル庫付ガステーブルは、前記
外箱の一方の側壁の外面に上昇気流を後方に導くガイド
板を取り付けた。
【0007】
【発明の作用および効果】この発明のグリル庫付ガステ
ーブルは、グリル庫ケースの左右両側壁に形成した吸気
口からグリル庫の左右両側壁に形成した二次空気口に至
る空気流路の通気抵抗を調整して、左右両二次空気口か
らグリル庫に吸い込まれる二次空気を適性にバランスさ
せている。この結果、左右両ガスバーナでの燃焼条件が
均等となり、グリル庫内の左右の温度分布を均一にでき
る。請求項2に記載の構成では、請求項1の通気抵抗の
調整をグリル庫ケースの左右両側壁に設けた左右の吸気
口の大きさで行っている。これにより、最も簡単な構造
でグリル庫の左右の二次空気口からの吸入される二次空
気量を均等にバランスさせることができる。また、吸気
口の大きさの調整を吸気口の下縁を同一高さとし、各吸
気口の上縁の高さを変えて行っている。これにより、左
右両ガスバーナでの燃焼条件が均等化が行い易い。
【0008】請求項3に記載の構成では、グリル庫の前
部に吸い込まれる二次空気量を後部に吸い込まれる二次
空気量に比べ低減させ、グリル庫の前部の温度を高く維
持している。この結果、グリル庫内の前後方向の温度分
布が均一となる。請求項4に記載の構成では、グリル庫
を偏って取り付けたことにより外箱の一方の側壁が高温
となり、該側壁の外壁に沿って生じる上昇気流がガイド
板により外箱の後方に導かれる。これにより使用者が熱
気により不快感を感ずることを防止できる。また、シス
テムキッチンにおいては、通常、グリル庫はカウンター
の下方に設置される。この場合、前記熱気によりカウン
ター下面が過熱することも防止できる。
【0009】
【実施例】この発明を図1〜図4に示す第1実施例に基
づき説明する。図4において、100は電子レンジとガ
スレンジとの両方を備えたオーブン、200は該オーブ
ン100の上に載置されたガステーブル、300はガス
テーブル200の上方に水平に設置されたシステムキッ
チンのカウンターを示す。図1に示す如く、ガステーブ
ル200の鉄板製外箱400内の左側部に設置され、前
面が開放した略矩形断面のグリル庫ケース1内に、前面
開口20(図2、図3に示す)を有する略矩形断面のグ
リル庫2を引出し可能に設置してなる。
【0010】前記外箱400の右側には、グリル庫2の
燃焼制御機構(図示せず)が取り付けられ、図4に示す
如く、その前面には操作パネルPが装着されている。グ
リル庫ケース1は、左側壁11および右側壁12の各中
間位置に上下方向の幅が40mmの左膨出部13および
右膨出部14が設けられている。これら左膨出部13お
よび右膨出部14には、いずれも横長のスリット状を呈
する左吸気口3および右吸気口4が形成されている。ま
た、左膨出部13および右膨出部14には、吸引された
空気を下向きに偏向するための庇状の偏向板15および
16が取り付けられている。
【0011】図1〜図3に示す如く、グリル庫2は、左
右両側壁21、22に上下方向の幅が30mmの横長ス
リット状を呈する左右二次空気口23、23が設けられ
るとともに、後部に排気口24が設けられている。左右
二次空気口23、23の内側には、斜め下方に炎口51
が列設された円管状ガスバーナ5、5が、対称的に沿設
されている。前記偏向板15および16は、斜め下方に
傾斜して左右二次空気口23、23からグリル庫2内に
突き出しており、前記各ガスバーナ5、5は、グリル庫
ケース1に保持されて各偏向板15および16の真下に
平行して設置されている。左右二次空気口23、23か
ら内側の空気流路は対称的に同一形状となっており、前
記偏向板15および16の中間部下面は、各ガスバーナ
5、5の上端との間に左右の二次空気口から吸入される
二次空気量を実質的に規制する空気流路の最狭部となっ
ている。
【0012】グリル庫2は、前記前面開口20がグリル
扉25によって開閉自在に塞がれ、底板26上には水受
皿30が摺動自在に設置されている。前記グリル扉25
と水受皿30とは、グリル扉25に着脱可能に締結され
た水受皿保持枠31に水受皿30が架設されて連結され
ている。水受皿30には、焼網32が着脱自在に載置さ
れている。グリル庫ケース1およびグリル庫2の天井に
は天窓1Aおよび2Aが形成され、該天窓1Aおよび2
Aにはセラミックバーナー(上部ガスバーナー;図示せ
ず)が下向きに装着され、後端部は前記排気口24とな
っている。
【0013】前記左右両側壁21、22の左右二次空気
口23、23の下部には、棚板28、28が溶接されて
いる。また左右二次空気口23、23の上方には、これ
ら二次空気口を形成するために壁板に切込みを形成し
て、切込み内の左右両側壁21、22を内側に曲げて形
成した庇29、29が形成されている。これら庇29、
29は、焼物からでる焼汁などが前記偏向板15、16
に付着することを防止している。グリル庫2内の棚板2
8、28と底板26の両側部との間には、ステンレス製
のレール33、33が締結されている。レール33、3
3は、所定形状に打ち抜いたステンレス板を折り曲げて
形成され、断面が変形した略フ字状を呈し、水受皿30
の両側部を摺動自在に支持している。
【0014】この実施例では、グリル庫ケース1の左側
壁11の外面と外箱400の左側壁402の内面との間
は30mm、左膨出部13の外面と外箱400の左側壁
402の内面と間は20mmに設定されている。また、
左吸気口3は上下方向の幅H1 =16mmに設定され、
右吸気口4は上下方向の幅H2 =4mmに設定されてい
る。なお、前記左右吸気口3、4の下縁3A、4Aは共
に同一高さであり、且つガスバーナ5、5の上端とほぼ
同一高さに設定してある。これにより、空気流は、炎に
よるドラフトの影響を受けず、且つガスバーナ5、5の
下側に流れることを阻止される。この結果、空気流はガ
スバーナ5、5の上部に沿い円滑に流れ、左右二次空気
吸気口23、23に供給される。
【0015】この実施例では、左吸気口3の大きさを右
吸気口4の大きさより所定寸法だけ大きく形成すること
により、これら各吸気口3、4に至るまでの外箱400
内の通気抵抗の差を補償している。これにより、各吸気
口3、4から吸い込まれる二次空気量は、左吸気口3で
少なく右吸気口4で多いというアンバランスが修正され
る。この結果、左右のガスバーナ5、5の火炎は、グリ
ル庫2内に均等に伸長し、グリル庫2内の温度分布が左
右で不均一となる不都合が解消できる。なお、左吸気口
3の大きさと右吸気口4の大きさとの比は、グリル庫ケ
ース1の外箱400内への取り付け位置、外箱400の
右側に設けたグリル庫2の燃焼制御機構の形状など各吸
気口3、4に至る二次空気の通気抵抗に応じて適宜選定
する。
【0016】この実施例では、図1および図2に示す如
く、グリル庫2の左右両側壁21、22の左右二次空気
口23、23に、二次空気量の分布調整板6、6を装着
している。分布調整板6は、前記偏向板15および16
の下面中央に溶接された帯板部61と、該帯板部61か
ら斜め下方に間欠的に延設され、先端が前記ガスバーナ
5、5に接した歯部62とからなる。歯部62は、グリ
ル庫2の前側で幅広に、後側で幅狭に形成されている。
これにより、左右二次空気口23、23の開口度合いは
グリル庫2の前側で小さく後側で大きくなっており、グ
リル庫2の前部に流入する二次空気量は後部に流入する
二次空気量より少なく制限される。この結果、グリル庫
2の前後方向の温度分布が均一化できる。なお、分布調
整板6は、前記歯部61の代わりに大きさの異なる穴、
上下幅が後方へ行くに従って連続的あるいは段階的に小
さくなる板など他の構造であっても良く、偏向板15、
16と一体に形成されていてもよい。
【0017】図5は他の実施例を示す。この実施例で
は、外箱400の左側壁402の外面403に、上昇す
る高温気流を外箱400の後方に導くための熱気ガイド
板7を取り付けている。ガイド板7は、前記外面403
への固着代71、該固着代71からほぼ90度折り曲げ
て横方向に延設され後方に向かって斜め上に傾斜した斜
板部72、および該斜板部72の端からほぼ90度折り
曲げて下方に延長された側板部73とからなる。
【0018】この熱気ガイド板7は、グリル庫2が左側
壁402に近接して設置された結果、左側壁402が高
温となり、該左側壁402で加熱された空気が熱気とな
って上昇する上昇気流を、外箱400の後方に誘導す
る。この熱気はカウンター300の後端に設けた排気穴
301から排出される。ガイド板7の下方には遮熱板7
4が取り付けられ、輻射熱の放散を阻止するとともに、
熱気のガイド板7への移行を円滑にしている。この結
果、熱気が外箱400の前方に洩れ、調理者が熱気に触
れて不快感を感ずることが防止できるとともに、カウン
ター300の下面の過熱を防止できる。
【0019】なお、グリル庫2を外箱400の右側に設
置したときは、グリル庫ケース1の左吸気口を右吸気口
より大きく設定する。また、上部ガスバーナを備えない
グリル庫付ガステーブルにも適用でき、排気口24はグ
リル庫2の上部中央に設けられることもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のグリル庫付ガステーブルの要部の正
面断面図である。
【図2】この発明のグリル庫部の側面断面図である。
【図3】この発明のグリル庫ケースおよびグリル庫の斜
視図である。
【図4】この発明のガステーブルとオーブンとの積層体
の斜視図である。
【図5】この発明の他の実施例のガステーブルとオーブ
ンとの積層体の斜視図である。
【符号の説明】
200 ガステーブル 400 外箱 1 グリル庫ケース 2 グリル庫 3 左吸気口 4 右吸気口 5 ガスバーナ 6 二次空気の分布調整板 7 ガイド板 11 左側壁 12 右側壁 23 左右二次空気口

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面が開放した外箱と、 前面が開放するとともに左右両側壁のおのおのに吸気口
    を有し、前記外箱の左右何れか一方の内壁に近接して取
    り付けられたグリル庫ケースと、 該グリル庫ケース内に収容され、左右両側壁に横方向に
    長い二次空気口が設けられたグリル庫と、 各二次空気口に沿って装着されたガスバーナとを備えた
    グリル庫付ガステーブルにおいて、 前記外箱の左右何れか一方の内壁に近接している前記グ
    リル庫ケースの一方の側壁の吸気口から前記グリル庫の
    一方の二次空気口に至る空気流路の通気抵抗を、前記グ
    リル庫ケースの他方の側壁の吸気口から前記グリル庫の
    他方の二次空気口に至る空気流路の通気抵抗より小さく
    設定したことを特徴とするグリル庫付ガステーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、グリル庫ケースの左
    右両側壁の吸気口は横方向に長いスリット状を呈し、 前記通気抵抗の設定は、前記スリット状の左右両側壁の
    吸気口の下縁を同一高さとし、各吸気口の上縁の高さを
    変えることによりなされたことを特徴とするグリル庫付
    ガステーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1において、各二次空気口は前後
    方向に細長いスリット状を呈し、かつ該各二次空気口に
    グリル庫前部の開口面積をグリル庫後部の開口面積より
    小さくする二次空気量の分布調整板を取り付けたことを
    特徴とするグリル庫付ガステーブル。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記外箱の一方の側
    壁の外面に上昇気流を後方に導くガイド板を取り付けた
    ことを特徴とするグリル庫付ガステーブル。
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