JP2539894B2 - 極低炭素鋼の製造方法 - Google Patents

極低炭素鋼の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はRH還流方式の真空脱ガス装置を用いた極低炭
素鋼の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、極低炭素鋼の製造方法としては、RH還流方式の
真空脱ガス装置を用いて、溶鋼中に還流用の不活性ガス
を吹き込みながら、さらに酸素ガスを吹き込む手法が用
いられている。
而してこの様な溶鋼の処理に際して、反応性、特に脱
炭反応率の向上を計るため溶鋼の撹拌力を増大せしめる
ことに重点がおかれ、その例として特開昭57−110611号
公報記載の真空脱ガス装置が知られている。この装置は
第4図に示す如く、真空槽2の底部でしかも浸漬管3A,3
Bの槽7内開口端間の位置に気体噴出口6を設けた装置
であり、この気体噴出口より、500Nl/min〜2000Nl/min
のAr等の気体を吹込むことにより、溶鋼4の流滴化を促
進して溶鋼の真空に対する曝露面積を増大させこれによ
り脱炭等を有効に促進せしめようとするものである。
第4図中5は溶鋼還流用ガス吹込口を示す。
(発明が解決しようとする課題) 上述の従来技術の極低炭鋼の製造法では、脱炭効率を
高めるためには(具体的には極低炭領域の拡大と、脱炭
処理時間の短縮)気体噴出口6から吹込むガス流量を増
加させて、溶鋼との反応領域を拡大させる方法を採って
いる。
しかしこの方法では吹込みガス量は上限(2000Nl/mi
n)があり、その上限を越えるとガスの吹抜けが生じ、
逆に溶鋼との反応領域が縮小してしまう。このように
(還流)溶鋼の底部でしかも開口端間から不活性ガスを
吹込む手法は、ガスの吹抜けが生じないようなガス流量
の上限があるため、それ以上の脱炭効率を高めることは
できない。
(課題を解決するための手段) 本発明は上述の如き従来技術の欠点を有利に解決した
ものであり、その要旨は真空槽の下端に2本の浸漬管を
設け、一方の浸漬管内に不活性ガスを吹込んでその浸漬
管から溶鋼を吸いあげるとともに他方の浸漬管から溶鋼
を吐出させる真空脱ガス処理により極低炭素鋼を製造す
る方法において、真空槽の側壁に設けた1つまたは複数
の気体噴出口より不活性ガスを、2000〜20000Nl/min
(複数噴出口では合計)の流量範囲で、脱ガス初期は低
流量で還流溶鋼の略表面に吹き付け、且つ、〔C〕が30
ppmに達した時点で、脱ガス初期に比較して前記不活性
ガス流量を増大させることを特徴とする極低炭素鋼の製
造方法である。
即ち本発明においては、真空槽の側壁に設けた1つま
たは複数の気体噴出口よりAr等の不活性ガスを吹き付け
る方式を採るため、その流量を従来法では抜き抜けの上
限とされている2000Nl/min以上で、上限は略20000Nl/mi
nを有効に噴射することができることをみいだしたもの
であり、このような不活性ガスを溶鋼表面に吹き付ける
ことにより、不活性ガス量を大幅に増加し不活性ガスの
到達距離が長くなり、前述の従来法における如き、吹き
抜けの現象も殆ど起らず、しかも溶鋼表面のCO分圧を著
しく低下せしめ、更に噴出方向の選択により、より溶鋼
還流量の増大に関与するものであり、かくして目的とす
る脱炭効率の向上、到達値C値の達成を、短時間に、且
つ有効に行うものである。
ちなみに、従来法において、底部でしかも浸漬管開口
端管からAr等ガスを吹き込む方法では、気泡が溶鋼中を
上昇するにあたり、大幅な膨張、生長を起し、遂には吹
き抜けが起るので吹き込むガス量に略2000Nl/minの上限
制約があり、従ってこの制約に基づく脱炭効率、及び到
達C値にも当然限界が存在した。
本発明は前述の如くして、この限界を越え有利に且つ
有効に極低炭素鋼を製造する方法である。
本発明において、不活性ガスを槽側壁に設けた噴出口
より溶鋼に吹き付ける位置は、上述の現象を有効に利用
し得る表面範囲、即ち操業上の変位範囲を含む僅かの溶
浴面下をも包含するものであり、上述の現象の起る範囲
を略表面と称す。
又本発明において、真空槽側壁に設ける気体噴出口
は、真空処理時の溶鋼表面位置、状態、及び還流方向等
を考慮して、上述の本発明の現象を有利に得られるよ
う、1つまたは複数個設け、複数の場合、個々の噴出量
を制御することも有効である。
以下図面に示す実施態様例に基づいて本発明を詳細に
説明する。
第1図(a)は本発明を実施する真空脱ガス装置の一
例を示す縦断側面図及び横断平面図である。真空槽2の
下端には、2本の浸漬管3A,3Bすなわち吸込管3Aの中途
には、エアリフトポンプの原理により、溶鋼4を吸上げ
るためのArガス等の複数個の不活性ガス吹込用の還流用
ガス吹込口5が設けられている。一方真空槽の側壁にAr
ガス等不活性ガスを槽内の溶鋼4に吹き込むための気体
噴出口8A,8B,8C,8Dがある。気体噴出口は1つでもよい
し、複数でもよいが第1図(b)のように、4つ(8A,8
B,8C,8D)設ける方が溶鋼還流時の脱炭反応効率が均質
で効率がよい。又本発明における気体噴出口8を1つ設
けた例の横断平面図を第1図(c)に、又3つ設けた例
を第1図(d)に示す。
気体噴出口8A,8B,8C,8Dの取付け位置は、真空脱ガス
精錬時、槽内の溶鋼高さH(H=500〜1000mm程度)に
ほぼ一致するか、脱炭反応が良好に進行する溶鋼表面下
500mm以内にすればよい。さらに気体噴出口8A,8B,8C,8D
は各々若干づつ取付け高さを異にすることも有効であ
り、例えば第1図(a)の気体噴出口8Aは、槽内の溶鋼
4の表面直下の位置であり、気体噴出口8Bは槽内の溶鋼
4の表面直上の位置である。
本発明においては、上述の如き気体噴出口より2000〜
20000Nl/minの不活性ガスを溶鋼表面及び又は表面近傍
に吹付けるものである。例えば310TONの溶鋼を30分以内
に[C]濃度を約400ppmから10ppmに脱炭するために、
第1図に示す実施態様例における還流用ガス吹込口5か
らのAr流量および気体噴出口8A,8B,8C,8DトータルのAr
流量を第2図で示す。は還流用ガス吹込口5からのAr
流量パターンを示すものであって槽内の溶鋼4を矢印の
方向に還流せしめる一般的な流量パターンである。第1
図(b)は本発明による気体噴出口8A,8B,8C,8Dトータ
ルのAr流量パターンを示すものである。Arガスおよび発
生COガスによるスプラッシュがRH槽内に高[C]地金を
吹きあげるため、[C]の自己汚染をひきおこすことか
ら真空脱ガス精錬初期はAr流量に適正値が存在し、中期
(〔C〕が約30ppmに達する時期)以降に撹拌力向上を
目的として排気能力最大までAr流量を多くした方が効率
がよい。
本発明における気体噴出口よりのAr流量(複数口の場
合は合量)が2000Nl/min未満になると、本発明の目的と
する脱炭反応効率が得られないので下限を2000Nl/minと
する。
また気体噴出口のAr流量が20000Nl/min以上になる
と、真空脱ガス排気能力から脱[C]に不利となるこ
と、Ar増加による脱[C]効率向上効果が飽和してくる
ためArコストから考えると不利になる。
またArノズル配管径、ノズル個数を必要以上に増加す
ると、脱[C]処理以外時に閉塞防止用ガスを多量に流
さざるを得ないため、槽内地金付着、ガスコストの面で
不利となる。そのためAr流量すなわち不活性ガス流量の
上限を20000Nl/minとするものである。
本発明は上述の条件下に真空脱ガス処理を行うもので
あるが、後述の実施例に基づく第3図の本発明方法によ
る場合と従来法による脱炭反応曲線に示す如く、脱炭前
での溶鋼の[C]は約400ppmの状態から、真空脱ガスを
行った場合、本発明方法では脱[C]の停滞する約30pp
m近傍で第3図のごとく不活性ガス流量パターンでRH槽
内の撹拌力を向上させCO分圧を下げて脱[C]停滞域の
脱[C]反応を著しく促進させることにより10ppm以下
の極低炭素鋼を容易に製造することが可能である。
一方、従来法では、特開昭57−110611合公報で示すよ
うに、還流用吹込ガス流量は第2図(a)に示す如く気
体噴出口6から2000Nl/min以下の流量で槽内下部より上
部へバブリングを行う場合、[C]は25ppmで飽和して
いる。
(実施例) 第1図(b)及び(c)に示す気体噴出口より実施態
様例に従って深絞り鋼板用の溶鋼300TON/beatを処理し
た例について説明する。
Ar流量(総量)スタートから約13分、5300Nl/min以後
25分まで8500Nl/min略溶鋼表面に吹き付けて処理した。
この場合還流用Ar量はスタートから約13分間1500Nl/m
in、以後25分間2000Nl/minとし通常行う真空処理条件下
で実施した。
その結果C量は処理前350ppmのものが13分後25ppm、2
5分後11ppmとなった。
尚同様にして本発明におけるAr噴出口によりの略溶鋼
表面への吹き付け量を2000乃至20000Nl/minの範囲内で
実施した結果を第3図に示す。
又比較のため槽の底部でかつ浸漬管端間から、2000Nl
/min吹き込んだ例を従来法として示す。
この図からも明らかなように本発明による場合は、従
来法に比較し著しく短時間に処理することができ、又到
達C値も著しく低くすることが可能となる。
(発明の効果) 本発明により、脱[C]反応用不活性ガス流量を著し
く増加し溶鋼の還流を促進すると共にCO分圧を著しく低
下せしめて脱炭反応を有効に促進せしめ容易且つ有利に
10ppm以下の極低炭素鋼を製造することができる顕著な
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b),(c),(d)は本発明を実施
する真空脱ガス装置例を示す図で、(a)は縦断側面
図、(b)は同横断平面図、(c),(d)は他の例の
横断平面図、第2図は本発明による不活性ガス流量パタ
ーンの1例を示す図、第3図は本発明実施例及び比較例
の脱[C]反応特性曲線を示す図、第4図は従来法の真
空脱ガス装値を示す図である。 1……真空ポンプ、2……真空槽 3A……吸上管、3B……下降管 4……溶鋼、5……還流用ガス吹込口 6……気体噴出口、7……溶鋼鍋 8……気体噴出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻野 良二 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 中島 潤二 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭58−73716(JP,A) 特開 平1−246314(JP,A) 実開 昭63−123659(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽の下端に2本の浸漬管を設け、一方
    の浸漬管内に不活性ガスを吹込んでその浸漬管から溶鋼
    を吸いあげるとともに他方の浸漬管から溶鋼を吐出させ
    る真空脱ガス処理により極低炭素鋼を製造する方法にお
    いて、真空槽の側壁に設けた1つまたは複数の気体噴出
    口より不活性ガスを、2000〜20000Nl/min(複数噴出口
    では合計)の流量範囲内で、脱ガス初期は低流量で還流
    溶鋼の略表面に吹き付つけ、且つ、〔C〕が30ppmに達
    した時点で、脱ガス初期に比較して前記不活性ガス流量
    を増大させることを特徴とする極低炭素鋼の製造方法。
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JPS63123659U (ja) * 1987-02-02 1988-08-11
JP2593175B2 (ja) * 1988-03-29 1997-03-26 川崎製鉄株式会社 真空脱ガス処理による極低炭素鋼の製造方法

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