JP2539684Y2 - 無杼織機におけるタックイン装置 - Google Patents
無杼織機におけるタックイン装置Info
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- JP2539684Y2 JP2539684Y2 JP710591U JP710591U JP2539684Y2 JP 2539684 Y2 JP2539684 Y2 JP 2539684Y2 JP 710591 U JP710591 U JP 710591U JP 710591 U JP710591 U JP 710591U JP 2539684 Y2 JP2539684 Y2 JP 2539684Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、緯糸方向へ往復回動す
るニードルと、糸通し位置へ配置されたニードルの先端
部の糸通し孔へ緯糸端部を通すためのエア噴射式糸通し
機構と、ニードルの糸通し孔へ通される緯糸端部を所定
の糸通し準備位置へ配置保持するためのエア噴射式糸把
持機構との協働により筬打ちされた緯糸の端部を経糸開
口内へ引き込む無杼織機におけるタックイン装置に関す
るものである。
るニードルと、糸通し位置へ配置されたニードルの先端
部の糸通し孔へ緯糸端部を通すためのエア噴射式糸通し
機構と、ニードルの糸通し孔へ通される緯糸端部を所定
の糸通し準備位置へ配置保持するためのエア噴射式糸把
持機構との協働により筬打ちされた緯糸の端部を経糸開
口内へ引き込む無杼織機におけるタックイン装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種のタックイン装置が特公昭61ー
8182号公報及び実開昭63−110592号公報に
開示されている。特公昭61ー8182号公報の従来装
置ではエア噴射式糸把持機構のエア噴射作用によって緯
糸端部を折曲把持するとともに、糸通し位置へ配置され
たニードルの糸通し孔へエア噴射式糸通し機構のエア噴
射作用によって把持位置にある緯糸端部を吹き入れる構
成が採用されている。実開昭63−110592号公報
の従来装置ではエア噴射式糸通し機構がニードル先端部
の糸通し孔の周囲に設けられており、この噴射作用によ
って緯糸端部が糸通し孔へ吸引導入されるようになって
いる。
8182号公報及び実開昭63−110592号公報に
開示されている。特公昭61ー8182号公報の従来装
置ではエア噴射式糸把持機構のエア噴射作用によって緯
糸端部を折曲把持するとともに、糸通し位置へ配置され
たニードルの糸通し孔へエア噴射式糸通し機構のエア噴
射作用によって把持位置にある緯糸端部を吹き入れる構
成が採用されている。実開昭63−110592号公報
の従来装置ではエア噴射式糸通し機構がニードル先端部
の糸通し孔の周囲に設けられており、この噴射作用によ
って緯糸端部が糸通し孔へ吸引導入されるようになって
いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】織布の織前の端縁に連
なった状態でエア噴射式糸把持機構の噴射作用によって
把持されている緯糸端部をエア噴射式糸通し機構の噴射
作用へ受け渡すため、エア噴射式糸通し機構の噴射作用
位置が織前の端縁とエア噴射式糸把持機構の噴射作用位
置とを結ぶ直線上に所定のタイミングで配置される。し
かしながら、織前の位置は筬打ちによって変動してお
り、筬の最前進状態における織前位置は筬打ち開始時の
織前位置から織布側へ押し込められ、筬が後退し始める
と織前が筬打ち開始時の位置へ戻り始める。織前位置の
変動は糸番手、経糸密度、緯糸密度あるいは筬羽密度等
によって左右され、特に高密度織物の場合の織前位置変
動は大きい。このような織前位置変動はエア噴射式糸把
持機構の糸把持作用位置と織前の端縁とを結ぶ直線上に
位置する緯糸端部の位置変動をもたらし、緯糸端部の配
置位置がエア噴射式糸通し機構の噴射作用位置からずれ
る場合がある。このようなずれが生じればニードルの糸
通し孔へ緯糸端部を通すことに失敗する割合が高くな
り、織前位置変動の大きい高密度織物の耳をエア方式の
タックイン装置で形成することが困難である。
なった状態でエア噴射式糸把持機構の噴射作用によって
把持されている緯糸端部をエア噴射式糸通し機構の噴射
作用へ受け渡すため、エア噴射式糸通し機構の噴射作用
位置が織前の端縁とエア噴射式糸把持機構の噴射作用位
置とを結ぶ直線上に所定のタイミングで配置される。し
かしながら、織前の位置は筬打ちによって変動してお
り、筬の最前進状態における織前位置は筬打ち開始時の
織前位置から織布側へ押し込められ、筬が後退し始める
と織前が筬打ち開始時の位置へ戻り始める。織前位置の
変動は糸番手、経糸密度、緯糸密度あるいは筬羽密度等
によって左右され、特に高密度織物の場合の織前位置変
動は大きい。このような織前位置変動はエア噴射式糸把
持機構の糸把持作用位置と織前の端縁とを結ぶ直線上に
位置する緯糸端部の位置変動をもたらし、緯糸端部の配
置位置がエア噴射式糸通し機構の噴射作用位置からずれ
る場合がある。このようなずれが生じればニードルの糸
通し孔へ緯糸端部を通すことに失敗する割合が高くな
り、織前位置変動の大きい高密度織物の耳をエア方式の
タックイン装置で形成することが困難である。
【0004】実開昭63−110592号公報の従来装
置では織前の端縁と糸把持ノズルとの間に経路規制レバ
ーが介在されているが、ニードルへの糸通し位置は織前
の端縁と経路規制部材との間に設定されているため、織
前位置変動に起因する緯糸端部の位置変動を解消するこ
とはできない。本考案は織前位置変動の影響を排してニ
ードルへの糸通しを確実に行ない得るエア方式のタック
イン装置を提供することを目的とする。
置では織前の端縁と糸把持ノズルとの間に経路規制レバ
ーが介在されているが、ニードルへの糸通し位置は織前
の端縁と経路規制部材との間に設定されているため、織
前位置変動に起因する緯糸端部の位置変動を解消するこ
とはできない。本考案は織前位置変動の影響を排してニ
ードルへの糸通しを確実に行ない得るエア方式のタック
イン装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するめたの手段】そのために本考案では、
エア噴射式糸把持機構の糸把持作用位置と前記エア噴射
式糸通し機構の糸通し作用位置とを通る直線経路上にて
糸通し作用位置と織布の織前との間に糸把持経路規制部
を設け、筬打ち開始時の織前の端縁より筬側に位置する
ように前記直線経路の位置を設定した。
エア噴射式糸把持機構の糸把持作用位置と前記エア噴射
式糸通し機構の糸通し作用位置とを通る直線経路上にて
糸通し作用位置と織布の織前との間に糸把持経路規制部
を設け、筬打ち開始時の織前の端縁より筬側に位置する
ように前記直線経路の位置を設定した。
【0006】
【作用】織前は筬打ち開始時の位置と筬の最前進位置と
の間で変動する。糸把持経路規制部は筬打ち開始時の織
前の端縁位置と糸把持作用位置とを結ぶ直線位置上ある
いはこの直線位置より筬側に位置する。従って、エア噴
射式糸把持機構によって把持されている前記直線経路上
の緯糸端部が変動することはなく、エア噴射式糸通し機
構の噴射エアが緯糸端部に確実に作用する。
の間で変動する。糸把持経路規制部は筬打ち開始時の織
前の端縁位置と糸把持作用位置とを結ぶ直線位置上ある
いはこの直線位置より筬側に位置する。従って、エア噴
射式糸把持機構によって把持されている前記直線経路上
の緯糸端部が変動することはなく、エア噴射式糸通し機
構の噴射エアが緯糸端部に確実に作用する。
【0007】
【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例を図1〜
図10に基づいて説明する。図1及び図2は緯入れ始端
側に設置されたタックイン装置を示す。1はカム機構を
内蔵するカムボックスであり、カムボックス1には軸2
及び中空軸3が経糸方向へ往復前後動可能に延出支持さ
れている。中空軸3にはニードル軸4が挿通されてお
り、カムボックス1内のカム機構によって往復回動可能
である。中空軸3から延出するニードル軸4の先端には
ニードル5が取付られており、ニードル軸4の回動動作
によってニードル5の先端部が上側の経糸Tを掻き分け
て経糸開口内に進入する。
図10に基づいて説明する。図1及び図2は緯入れ始端
側に設置されたタックイン装置を示す。1はカム機構を
内蔵するカムボックスであり、カムボックス1には軸2
及び中空軸3が経糸方向へ往復前後動可能に延出支持さ
れている。中空軸3にはニードル軸4が挿通されてお
り、カムボックス1内のカム機構によって往復回動可能
である。中空軸3から延出するニードル軸4の先端には
ニードル5が取付られており、ニードル軸4の回動動作
によってニードル5の先端部が上側の経糸Tを掻き分け
て経糸開口内に進入する。
【0008】軸2及び中空軸3の先端部間には取り付け
基体6が架設固定されており、取り付け基体6の垂下部
6aには保持ブロック7が締付固定されている。保持ブ
ロック7の下部前面には一対のノズル台8,9が上下に
並んで突設されており、図4に示すように上側ノズル台
8の下面には糸通しノズル8aが設けられているととも
に、下側ノズル台9には導入孔9aが糸通しノズル8a
と対向して貫設されている。又、下側ノズル台9の上面
には糸把持ノズル9bが設けられているとともに、上側
ノズル台8には導入孔8bが糸把持ノズル9bと対向し
て貫設されている。
基体6が架設固定されており、取り付け基体6の垂下部
6aには保持ブロック7が締付固定されている。保持ブ
ロック7の下部前面には一対のノズル台8,9が上下に
並んで突設されており、図4に示すように上側ノズル台
8の下面には糸通しノズル8aが設けられているととも
に、下側ノズル台9には導入孔9aが糸通しノズル8a
と対向して貫設されている。又、下側ノズル台9の上面
には糸把持ノズル9bが設けられているとともに、上側
ノズル台8には導入孔8bが糸把持ノズル9bと対向し
て貫設されている。
【0009】取り付け基体6の中空軸3側における上部
には位置決めブラケット10が締付固定されており、位
置決めブラケット10の先端部にはストッパボルト11
が螺着されている。ストッパボルト11はニードル軸4
にニードル5を締付固定するボルト12と当接関係にあ
り、この当接関係によってニードル5先端の糸通し孔5
aが糸通しノズル8aと導入孔9aとの間に位置決めさ
れる。
には位置決めブラケット10が締付固定されており、位
置決めブラケット10の先端部にはストッパボルト11
が螺着されている。ストッパボルト11はニードル軸4
にニードル5を締付固定するボルト12と当接関係にあ
り、この当接関係によってニードル5先端の糸通し孔5
aが糸通しノズル8aと導入孔9aとの間に位置決めさ
れる。
【0010】保持ブロック7の下部側面には一対の刃体
13A,13Bが支軸14に回動可能に支持されてお
り、両刃体13A,13Bの後部に突設されたガイドピ
ン13a,13bがカムボックス1下面に垂下支持され
たガイド体15のガイド溝15a,15bに嵌入されて
いる。両刃体13A,13Bは軸2及び中空軸3と一体
的に前後動し、ガイド溝15a,15bとガイドピン1
3a,13bとのガイド作用によって両刃体13A,1
3Bが開閉切断動作を行う。緯入れ用メインノズル19
から射出緯入れされた緯糸Yはこの開閉切断動作によっ
て緯入れ用メインノズル19から切断分離される。
13A,13Bが支軸14に回動可能に支持されてお
り、両刃体13A,13Bの後部に突設されたガイドピ
ン13a,13bがカムボックス1下面に垂下支持され
たガイド体15のガイド溝15a,15bに嵌入されて
いる。両刃体13A,13Bは軸2及び中空軸3と一体
的に前後動し、ガイド溝15a,15bとガイドピン1
3a,13bとのガイド作用によって両刃体13A,1
3Bが開閉切断動作を行う。緯入れ用メインノズル19
から射出緯入れされた緯糸Yはこの開閉切断動作によっ
て緯入れ用メインノズル19から切断分離される。
【0011】図4に示すように刃体13A,13Bの取
り付け位置とは反対側の保持ブロック7の下側の角部に
は糸把持経路規制板20が一対のボルト21によって締
め付け固定されている。糸把持経路規制板20は下側の
ノズル台9の下面から上側のノズル台8にかけて立ち上
がる形状となっている。図3に示すようにボルト21を
挿通する糸把持経路規制板20上のボルト挿通孔20a
はノズル台8,9の突出方向に長くしてあり、糸把持経
路規制板20はノズル台8,9の突出方向へ取り付け位
置調整可能である。
り付け位置とは反対側の保持ブロック7の下側の角部に
は糸把持経路規制板20が一対のボルト21によって締
め付け固定されている。糸把持経路規制板20は下側の
ノズル台9の下面から上側のノズル台8にかけて立ち上
がる形状となっている。図3に示すようにボルト21を
挿通する糸把持経路規制板20上のボルト挿通孔20a
はノズル台8,9の突出方向に長くしてあり、糸把持経
路規制板20はノズル台8,9の突出方向へ取り付け位
置調整可能である。
【0012】図5に示すように糸把持作用位置となる糸
把持ノズル9bと導入孔8bとの対向領域は糸通し作用
位置となる糸通しノズル8aと導入孔9aとの対向領域
よりも刃体13A,13B側に近く、かつノズル台8,
9の基端よりも遠い位置に設定されている。図4及び図
5は保持ブロック7及び刃体13A,13Bが筬(図示
略)側に向けて最前進した状態を表し、緯入れ完了した
緯糸Yが刃体13A,13Bによって切断された時点で
もある。この切断時点は筬打ち開始時であり、糸把持作
用位置及び糸通し作用位置を結ぶ直線Lは筬打ち開始時
の織布Wの織前W1 の端縁We上又は端縁Weよりも筬
側の領域を通過する位置に設定されている。そして、保
持ブロック7に対する糸把持経路規制板20の取り付け
位置はその側縁20bが図5の状態では直線Lに接する
ように調整設定されている。
把持ノズル9bと導入孔8bとの対向領域は糸通し作用
位置となる糸通しノズル8aと導入孔9aとの対向領域
よりも刃体13A,13B側に近く、かつノズル台8,
9の基端よりも遠い位置に設定されている。図4及び図
5は保持ブロック7及び刃体13A,13Bが筬(図示
略)側に向けて最前進した状態を表し、緯入れ完了した
緯糸Yが刃体13A,13Bによって切断された時点で
もある。この切断時点は筬打ち開始時であり、糸把持作
用位置及び糸通し作用位置を結ぶ直線Lは筬打ち開始時
の織布Wの織前W1 の端縁We上又は端縁Weよりも筬
側の領域を通過する位置に設定されている。そして、保
持ブロック7に対する糸把持経路規制板20の取り付け
位置はその側縁20bが図5の状態では直線Lに接する
ように調整設定されている。
【0013】なお、22は保持ブロック7の前面に止着
された誘導ロッドであり、誘導ロッド22は刃体13
A,13Bの切断動作によって緯入れ用メインノズル1
9から切断分離された緯糸の端部Y1 を糸把持作用位置
へ誘導するためのものである。カムボックス1の側面に
は機械式ロータリバルブ機構16が取り付けられてお
り、カムボックス1内の駆動機構によって駆動されるよ
うになっている。糸通しノズル8a及び糸把持ノズル9
bはチューブ17,18を介してロータリバルブ機構1
6に接続されており、ロータリバルブ機構16の駆動に
よって糸通しノズル8a及び糸把持ノズル9bにおける
エア噴射が制御される。
された誘導ロッドであり、誘導ロッド22は刃体13
A,13Bの切断動作によって緯入れ用メインノズル1
9から切断分離された緯糸の端部Y1 を糸把持作用位置
へ誘導するためのものである。カムボックス1の側面に
は機械式ロータリバルブ機構16が取り付けられてお
り、カムボックス1内の駆動機構によって駆動されるよ
うになっている。糸通しノズル8a及び糸把持ノズル9
bはチューブ17,18を介してロータリバルブ機構1
6に接続されており、ロータリバルブ機構16の駆動に
よって糸通しノズル8a及び糸把持ノズル9bにおける
エア噴射が制御される。
【0014】図4及び図5に示す時点で切断された緯糸
Yの切断端部Y1 は糸把持ノズル9bの噴射作用によっ
て導入孔8bに吹き入れられる。図6に示すように糸把
持ノズル9bの噴射作用によって切断端部Y1 を把持さ
れた緯糸Yは図7に示すように筬打ち開始される。この
筬打ち開始時の織前W1 の端縁Weに連なる切断端部Y
1 は略直線状態で糸把持経路規制板20の側縁20bに
接しており、図5の直線L上に位置する。
Yの切断端部Y1 は糸把持ノズル9bの噴射作用によっ
て導入孔8bに吹き入れられる。図6に示すように糸把
持ノズル9bの噴射作用によって切断端部Y1 を把持さ
れた緯糸Yは図7に示すように筬打ち開始される。この
筬打ち開始時の織前W1 の端縁Weに連なる切断端部Y
1 は略直線状態で糸把持経路規制板20の側縁20bに
接しており、図5の直線L上に位置する。
【0015】筬は図7の筬打ち開始位置から織布W側に
さらに前進し、織前W1 は図8の位置まで移動する。こ
の筬打ち完了時点における織前W1 の端縁Weに連なる
切断端部Y1 は糸把持経路規制板20の側縁20bに接
して屈曲し、糸把持ノズル9bと導入台8bとの間の糸
把持作用位置と、端縁Weとの間の切断端部Y1 の部位
は図5の直線L上に位置する。
さらに前進し、織前W1 は図8の位置まで移動する。こ
の筬打ち完了時点における織前W1 の端縁Weに連なる
切断端部Y1 は糸把持経路規制板20の側縁20bに接
して屈曲し、糸把持ノズル9bと導入台8bとの間の糸
把持作用位置と、端縁Weとの間の切断端部Y1 の部位
は図5の直線L上に位置する。
【0016】筬は図8の筬打ち完了位置から後退し、こ
の後退に伴って織前W1 が図5の筬打ち開始時の位置に
向けて移動復帰する。その後、図9及び図10に示すよ
うにニードル5の先端部が経糸Tを掻き分けて経糸開口
内へ進入すると共に、上下両ノズル台8,9間に入り込
み、糸通し孔5aが糸通しノズル8aと導入孔9aとの
間の糸通し作用位置へ配置される。この配置と略同時に
糸把持ノズル9bの噴射が停止すると共に、糸通しノズ
ル8aが噴射し、この噴射作用によって切断端部Y1 が
糸通し孔5aに吹き入れられる。
の後退に伴って織前W1 が図5の筬打ち開始時の位置に
向けて移動復帰する。その後、図9及び図10に示すよ
うにニードル5の先端部が経糸Tを掻き分けて経糸開口
内へ進入すると共に、上下両ノズル台8,9間に入り込
み、糸通し孔5aが糸通しノズル8aと導入孔9aとの
間の糸通し作用位置へ配置される。この配置と略同時に
糸把持ノズル9bの噴射が停止すると共に、糸通しノズ
ル8aが噴射し、この噴射作用によって切断端部Y1 が
糸通し孔5aに吹き入れられる。
【0017】糸把持ノズル9bの噴射作用によって把持
されている切断端部Y1 の経路は筬打ち完了後の織前W
1 の位置変動によって変わるが、糸把持作用位置と糸把
持経路規制板20の側縁20bとの間では織前W1 の位
置変動に関わりなく常に直線L上に位置する。即ち、織
前W1 の位置変動に関わりなく糸通し作用位置には切断
端部Y1 が存在し、切断端部Y1 は糸通しノズル8aの
噴射作用を確実に受ける。従って、切断端部Y1 は糸通
し作用位置に配置された糸通し孔5aに確実に通され、
特に織前位置変動を生じやすい高密度織物の場合にもエ
ア方式のタックイン耳形成が可能となる。
されている切断端部Y1 の経路は筬打ち完了後の織前W
1 の位置変動によって変わるが、糸把持作用位置と糸把
持経路規制板20の側縁20bとの間では織前W1 の位
置変動に関わりなく常に直線L上に位置する。即ち、織
前W1 の位置変動に関わりなく糸通し作用位置には切断
端部Y1 が存在し、切断端部Y1 は糸通しノズル8aの
噴射作用を確実に受ける。従って、切断端部Y1 は糸通
し作用位置に配置された糸通し孔5aに確実に通され、
特に織前位置変動を生じやすい高密度織物の場合にもエ
ア方式のタックイン耳形成が可能となる。
【0018】又、本実施例では糸把持経路規制板20の
取り付け位置を調整できるため、緯糸種類、織物柄等の
違いに応じたきめ細かな糸把持経路(直線L)の調整設
定を行なうことができる。ニードル5への糸通し後、ニ
ードル軸4の回動復帰動作によってニードル5の先端部
が経糸開口内から離脱し、切断端部Y1 が経糸開口内へ
引き入れられる。そして、中空軸3の経糸方向への退避
動作によってニードル5が織布W側へ退避する。
取り付け位置を調整できるため、緯糸種類、織物柄等の
違いに応じたきめ細かな糸把持経路(直線L)の調整設
定を行なうことができる。ニードル5への糸通し後、ニ
ードル軸4の回動復帰動作によってニードル5の先端部
が経糸開口内から離脱し、切断端部Y1 が経糸開口内へ
引き入れられる。そして、中空軸3の経糸方向への退避
動作によってニードル5が織布W側へ退避する。
【0019】なお、この実施例では緯入れ始端側のタッ
クイン装置について説明したが、緯入れ末端側のタック
イン装置に対しても本考案の適用が可能である。本考案
は勿論前記実施例にのみ限定されるものではなく、例え
ば図11に示すように跳ね返り防止壁23aを備えた糸
把持経路規制体23の採用も可能であり、緯糸切断時の
反動による切断端部Y1 の織前W1 側へ跳ね返りが跳ね
返り防止壁23aによって受け止められ、周辺機器への
絡み付きが防止される。
クイン装置について説明したが、緯入れ末端側のタック
イン装置に対しても本考案の適用が可能である。本考案
は勿論前記実施例にのみ限定されるものではなく、例え
ば図11に示すように跳ね返り防止壁23aを備えた糸
把持経路規制体23の採用も可能であり、緯糸切断時の
反動による切断端部Y1 の織前W1 側へ跳ね返りが跳ね
返り防止壁23aによって受け止められ、周辺機器への
絡み付きが防止される。
【0020】又、図12のように上下両ノズル台8,9
間に架設された固定ロッド24、あるいは図13に示す
ように両ノズル台8,9間の角部7aを糸把持経路規制
部とする実施例も可能である。
間に架設された固定ロッド24、あるいは図13に示す
ように両ノズル台8,9間の角部7aを糸把持経路規制
部とする実施例も可能である。
【0021】
【考案の効果】以上詳述したように本考案は、糸把持作
用位置と糸通し作用位置とを結ぶ直線上にて糸通し作用
位置と織前の端縁との間に糸把持経路規制部を設けると
共に、前記直線位置を筬打ち開始時の織前の端縁位置よ
りも筬側に設定したので、把持された緯糸切断端部が織
前変動に関わりなく糸通し作用位置上に配置され、ニー
ドルへ糸通しするための噴射作用を確実に受け得るとい
う優れた効果を奏する。
用位置と糸通し作用位置とを結ぶ直線上にて糸通し作用
位置と織前の端縁との間に糸把持経路規制部を設けると
共に、前記直線位置を筬打ち開始時の織前の端縁位置よ
りも筬側に設定したので、把持された緯糸切断端部が織
前変動に関わりなく糸通し作用位置上に配置され、ニー
ドルへ糸通しするための噴射作用を確実に受け得るとい
う優れた効果を奏する。
【図1】 タックイン装置の主要部を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】タックイン装置の駆動部を示す斜視図である。
【図3】第1実施例の糸把持経路規制板の取り付け状態
を示す一部破断側面図である。
を示す一部破断側面図である。
【図4】緯糸切断状態を表す縦断面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】糸把持状態を示す縦断面図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【図8】筬打ち完了状態を表す平断面図である。
【図9】糸通し状態を示す縦断面図である。
【図10】図10のC−C線断面図である。
【図11】糸把持経路規制部の別例を示す平断面図であ
る。
る。
【図12】糸把持経路規制部の別例を示す平断面図であ
る。
る。
【図13】糸把持経路規制部の別例を示す平断面図であ
る。
る。
5…ニードル、5a…糸通し孔、8a…糸通しノズル、
9b…糸把持ノズル、20…糸把持経路規制板、20b
…糸把持経路規制部となる側縁、Y…緯糸、Y 1 …切断
端部、W1 …織前、We…端縁、L…直線。
9b…糸把持ノズル、20…糸把持経路規制板、20b
…糸把持経路規制部となる側縁、Y…緯糸、Y 1 …切断
端部、W1 …織前、We…端縁、L…直線。
Claims (1)
- 【請求項1】緯糸方向へ回動するニードルと、糸通し位
置へ配置されたニードルの先端部の糸通し孔へ緯糸端部
を通すためのエア噴射式糸通し機構と、ニードルの糸通
し孔へ通される緯糸端部を所定の糸通し準備位置へ配置
保持するためのエア噴射式糸把持機構との協働によりタ
ックイン動作を行なうタックイン装置において、前記エ
ア噴射式糸把持機構の糸把持作用位置と前記エア噴射式
糸通し機構の糸通し作用位置とを通る直線上にて糸通し
作用位置と織布の織前との間に糸把持経路規制部を設
け、筬打ち開始時の織前の端縁より筬側に位置するよう
に前記直線の位置を設定した無杼織機におけるタックイ
ン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP710591U JP2539684Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 無杼織機におけるタックイン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP710591U JP2539684Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 無杼織機におけるタックイン装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04106384U JPH04106384U (ja) | 1992-09-14 |
JP2539684Y2 true JP2539684Y2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=31899080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP710591U Expired - Lifetime JP2539684Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 無杼織機におけるタックイン装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539684Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-19 JP JP710591U patent/JP2539684Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04106384U (ja) | 1992-09-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |