JP2539048B2 - 交換機の配線盤部構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 交換機の主配線盤にかかわり、特に溝内交換機の配線
盤部構造に関し、 交換機の装置架の小形化が促進され、且つ低コストの
交換機の配線盤構造を提供することを目的とし、 構内線、局線或いは専用線からなる外部回線と交換機内
部回線とのインターフェース回路をプリント板に設け、
複数のプリント板をバックボードの対応するバックボー
ドコネクタにプラグインして、プリント板をシェルフに
並列に装着した構内交換機において、 構内線，局線或いは専用線の端末にそれぞれプラグコ
ネクタを装着し、ハウジング個室が配列したマルチ形ジ
ャックコネクタをプリント板の側縁に搭載し、それぞれ
のプラグコネクタを、選択したハウジング個室にプラグ
インすることで、外部回線をプリント板に接続する構成
とする。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、交換機の主配線盤にかかわり、特に構内交
換機の配線盤部構造に関す。

例えば構内交換機の主配線盤は、電話局からの局線及
び電話機等の端末機に繋がる構内線よりなる外部回線
と、交換機本体装置からの交換機内部回線との間に設け
られ、外部回線と交換機内部回線との接続変更機能と、
定期検査，故障時等には外部回線と交換機内部回線とを
切り離し、測定器を接続して障害個所の検索を行う切り
分け機能とが要求されている。

〔従来の技術〕

上述の構内交換機の主配線盤部の従来例を第４図に示
し、第５図にその構成図を示す。

第４図において、２は、正面側が開口し、奥底面にバ
ックボード（図示省略）を取り付けた箱形のシェルフで
ある。

３は、構内線8,局線９からなる外部回線と交換機内部
回線とのインターフェース回路（アナロク信号をデジタ
ル信号に，またデジタル信号をアナログ信号に変換する
回路）を、設けたプリント板である。

プリント板３の後側縁にプリント板コネクタを塔載
し、このプリント板コネクタをバックボードコネクタに
挿着することで、多数のプリント板３をシェルフ２に並
列して装着している。

一方、プリント板３の前側縁に、プリント板コネクタ
15を塔載し、外部回線をプリント板３に導入するように
なっている。

また、バックボードの背面側にコネクタを実装し、交
換機内部回線をこのコネクタを介してバックボードに接
続するようになっている。

上述のシャルフ２は、装置架１に積層されて収容さ
れ、装置架１の側板に主配線盤５を取付けてある。

主配線盤５は、所望数の端子板６（図は２基）からな
り、それぞれの端子板６は詳細を第５図に示すように、
２ピンが一組となる端子７をハウジングに多数植立させ
てある。

そして、ハウジング内に収容されたそれぞれの端子７
の根元部分に、構内線8,局線９の端末を半田付け等して
接続してある。

10は、２線が一組の構内線用接続線8A,及び２線が一
組の局線用接続線9Aが多数束ねられてなる、プリント板
３と主配線盤５間を接続する配線盤ケーブル束である。

配線盤ケーブル束10は、それぞれの構内線用接続線8
A,局線用接続線9Aの一方の端末に、それぞれ２ピン形コ
ネクタ11を装着し、他方の端末は、１つのケーブルコネ
クタ12に接続してある。

配線盤ケーブル束10は、２ピン形コネクタ11を端子７
に挿着することで、一方の端部が主配線盤５に接続さ
れ、ケーブルコネクタ12をプリント板コネクタ15に挿着
することで、他方の端部がプリント板３に接続される。

したがって、配線盤ケーブル束10の２ピン形コネクタ
11の挿着個所を変更することで、外部回線の収容変更を
実施し得る。

また、２ピン形コネクタ11を抜去する、或いはケーブ
ルコネクタ12を抜去することで、外部回線とインターフ
ェース回路とを切り離すことができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら上記従来の配線盤部構造は、主配線盤を
備え、且つ外部回線とプリント板とを接続する配線盤ケ
ーブル束が必要で、これらを収容するスペースが大きく
なり装置架の小形化が阻害されるばかりでなく、構成部
品数が多くてコスト高になる恐れがあった。

本発明はこのような点に鑑みて創作されたもので、交
換機の装置架の小形化が促進され、且つ低コストの交換
機の配線盤部構造を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本発明は、第１図に例示
したように、構内線8,局線９或いは専用線からなる外部
回線と交換機内部回線とのインターフェース回路をプリ
ント板に設け、複数のプリント板３をバックボード４の
対応するバックボードコネクタにプラグインして、プリ
ント板３をシェルフ２に並列に装着した構内交換機にお
いて、構内線8,局線９或いは専用線の端末にそれぞれプ
ラグコネクタ30を装着する。

一方、プリント板３の側縁に、ハウジング個室が配列
したマルチ形ジャックコネクタ20を搭載する。

そして、それぞれのプラグコネクタ30を、マルチ形ジ
ャックコネクタ20の選択したハウジング個室にプラグイ
ンすことで、外部回線をプリント板３に接続する構成と
する。

〔作用〕

本発明は、外部回線と交換機内部回線とのインターフ
ェース回路をプリント板３に設け、そのプリント板３の
前側縁に、多数のハウジング個室23が配列したマルチ形
ジャックコネクタ20を搭載してある。

そして、構内線８の端末，及び局線９の端末にそれぞ
れプラグコネクタ30を装着し、それぞれのプラグコネク
タ30を、マルチ形ジャックコネクタ20の選択したハウジ
ング個室23にプラグインすることで、外部回線を直接プ
リント板３に接続している。

したがって、ハウジング個室23を選択することで、外
部回線の収容変更を実施し得る。

また、プラグコネクタ30を抜去することで、外部回線
とインターフェース回路とを切り離すことができる。即
ち、交換機の主配線盤機能を総て備えている。

一方、構内線8,局線９のような外部回線を直接プリン
ト板３に接続する構成であるので、構成部品点数が少な
く低コストであり、且つその収容スペースが小さくて、
装置架の小形化が推進される。

〔実施例〕

以下図を参照しながら、本発明を具体的に説明する。
なお、全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。

第１図は本発明の実施例の要部斜視図、第２図は本発
明の実施例の全体斜視図、第３図は本発明の他の実施例
の要部斜視図である。

第１図において、20は、細長い直方体状のハウジング
22内を区画して、多数のハウジング個室23を一列に配設
したマルチ形ジャックコネクタである。

マルチ形ジャックコネクタ20のそれぞれのハウジング
個室23に、一対の接触子25を配列し、さらにハウジング
22の側壁に、それぞれのハウジング個室23に連通する小
さい係着用窓を設けてある。

30は、ほぼ直方体状のハウジング32内に一対の接触片
（図示省略）を備えた２ピン形プラグコネクタであっ
て、ハウジング12の後端面からは、それぞれの接触片に
繋がる構内線8,または局線９が導出されている。

また、ハウジング32の先端部は、マルチ形ジャックコ
ネクタ20のハウジング個室23に着脱自在に挿入するプラ
グ部33とし、プラグ部33の側面には、マルチ形ジャック
コネクタ20の係着用窓に係合する突起を設けてある。

一方、プリント板３には、構内線8,局線９からなる外
部回線と交換機内部回線とのインターフェース回路（ア
ナロク信号をデジタル信号に，またデジタル信号をアナ
ログ信号に変換する回路）を設けてある。

そして、正面側が開口し奥底面にバックボード４を取
り付けた箱形のシェルフ２に、プリント板３を挿入し、
後側縁に搭載したプリント板コネクタをバックボードコ
ネクタに挿着することで、多数のプリント板３を並列に
装着するように構成してある。

バックボード４の背面側に、コネクタ（図示省略）を
実装し、他のバックボードとこのコネクタを介してバッ
クボード４に接続するようになっている。

上述のように構成されたシェルフ２を、第２図に示す
ように、装置架１に段状に積層し収容し、それぞれのプ
リント板３の前側縁に、前述のマルチ形ジャックコネク
タ20を搭載してある。

そして、２ピン形プラグコネクタ30のプラグ部33を、
マルチ形ジャックコネクタ20のハウジング個室23に押し
込み、接触片を接触ピン25に弾接させるとともに、２ピ
ン形プラグコネクタ30の突起を、マルチ形ジャックコネ
クタ20の係着用窓に係合させている。

即ち、多数の２ピン形プラグコネクタ30がマルチ形ジ
ャックコネクタ20に並列して挿着されている。

したがって、局線９と構内線８間、或いは構内線８相
互間が、プリント板−バックボードプリント板−通話路
スィッチ（図示省略）−バックボードプリント板−プリ
ント板を介して接続される。

上述のように構成されているので、端末機の収容変更
行う際には、その構内線８（或いは局線９）の端末に装
着した２ピン形プラグコネクタ30を引き抜き、他の選択
したマルチ形ジャックコネクタ20のハウジング個室に挿
着することで、容易に実施し得る。

また、２ピン形プラグコネクタ30を抜去することで、
外部回線とインターフェース回路とを切り離すことがで
きる。

なお、30は、２ピン形プラグコネクタでなく、４ピン
形プラグコネクタであっても、何等の支障もない。

本発明は、上述のプラグコネクタ30を直接マルチ形ジ
ャックコネクタ20にプラグインすることなく、第３図に
示すように、アダプタ40を介して行っても良い。

第３図において、マルチ形ジャックコネクタ20は、細
長い直方体状のハウジングの両端部に、ピンを支点とし
て揺動する如くに、それぞれロックレバー26を装着して
ある。

そして、マルチ形ジャックコネクタ20のハウジング内
に、細長い直方体状のハウジング室28を設け、接触ピン
25はこのハウジング室28に並列している。

また、ハウジングの側壁の中央部に、アダプタ40の逆
差し防止キーが嵌入する切欠きを設けてある。

40は、マルチ形ジャックコネクタ20のハウジング室28
に嵌着自在の、直方体状のハウジング42よりなるアダプ
タであって、ハウジング42の室内を区画して、ハウジン
グ個室43を縦に一列に配設してある。

そして、ハウジング42のほぼ半分がマルチ形ジャック
コネクタ20のハウジング室28内に嵌入した状態で、マル
チ形ジャックコネクタ20の接触ピン25が、それぞれのハ
ウジング個室43内に突出するようになっている。

また、ハウジング42の側壁の中央部のマルチ形ジャッ
クコネクタ20寄りに、切欠きに嵌入する角板状の逆差し
防止キーを設け、さらにハウジング42の側壁には、それ
ぞれのハウジング個室43に連通する小さい係着用窓を設
けてある。

そして、アダプタ40のハウジング42をマルチ形ジャッ
クコネクタ20のハウジング室28に挿入し、ロックレバー
26を操作して、アダプタ40をマルチ形ジャックコネクタ
20に嵌着する。

その後、それぞれのプラグコネクタ30をアダプタ40の
選択したハウジング個室43に挿着することで、構内線８
または局線９がプリント板３の選択した所望のパターン
に接続する。

上述のように構成してあるので、プラグコネクタ30を
一括挿抜するには、プラグコネクタ30をアダプタ40に挿
着した状態で、ロックレバー26を操作して、アダプタ40
をマルチ形ジャックコネクタ20から抜去する。

また、プラグコネクタ30を挿着したその侭の状態でア
ダプタ40をマルチ形ジャックコネクタ20に差し込むこと
で、プラグコネクタ30の挿着位置を誤ることなく、総て
のプラグコネクタ30をマルチ形ジャックコネクタ20に、
容易にプラグインすることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、交換機の装置架に主配
線盤を設けることなく、構内線，及び局線或いは専用線
を直接、インターフェース回路を設けたプリント板のマ
ルチ形ジャックコネクタにプラグインして、交換機内部
回線と接続するようにした交換機の配線盤部構造であっ
て、構成部品点数が少なく低コストであり、且つその収
容スペースが小さくて、交換機の装置架の小形化が推進
される等、実用上で優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の要部斜視図、 第２図は本発明の実施例の全体斜視図、 第３図は本発明の他の実施例の要部斜視図、 第４図は従来例の斜視図、 第５図は従来例の構成図である。 図において、 １は装置架、２はシェルフ、３はプリント板、４はバッ
クボード、５は主配線盤、６は端子板、８は構内線、９
は局線、10は配線盤ケーブル束、20はマルチ形ジャック
コネクタ、22,32,42はハウジング、23,43はハウジング
個室、25は接触ピン、26はロックレバー、28はハウジン
グ室、30はプラグコネクタ、33はプラグ部、40はアダプ
タをそれぞれ示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】構内線（８），局線（９）或いは専用線か
   らなる外部回線と交換機内部回線とのインターフェース
   回路をプリント板（３）に設け、複数の該プリント板
   （３）をバックボード（４）の対応するバックボードコ
   ネクタにプラグインして、該プリント板（３）をシェル
   フ（２）に並列に装着した構内交換機において、 該構内線（８），局線（９）或いは専用線の端末に、そ
   れぞれプラグコネクタ（30）を装着し、 ハウジング個室が配列したマルチ形ジャックコネクタ
   （20）を、該プリント板（３）の前側縁に搭載し、 それぞれの該プラグコネクタ（30）を、選択した該ハウ
   ジング個室にプラグインすることで、該外部回線を該プ
   リント板（３）に接続するよう構成したことを特徴とす
   る交換機の配線盤部構造。