JP2539005B2 - ウェザ―ストリップ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ウェザーストリップに関するものであ
る。

従来の技術 自動車用のウェザーストリップにあっては、例えば第
3,4図に示すものがある。

第3,4図において、１はフロントピラーを示し、ピラ
ーアウタパネル２とピラーインナパネル３とで形成され
ている。

ピラーアウタパネル２にはドリップチャンネル４が取
付けられこのドリップチャンネル４には、フロントピラ
ー１の接合フランジ部1aに固定されたフロントウインド
ウガラス５の周縁を覆うモールディング６の端縁が臨ま
されている。

そして上記ドリップチャンネル４にはウェザーストリ
ップ７のウエルト部８が嵌着されている。

上記ウェザーストリップ７はウエルト部８に中空状の
シールリップ９が設けられたもので、モールディング６
に当接することでモールディング６との間の水密性を確
保している。

このように取付けられたウェザーストリップ７にプレ
スタイプのドア10の周縁部が押し付けられ、ドア10のイ
ンナパネル11に取付けられたドアウェザーストリップ12
がピラーアウタパネル２に押し付けられた二重シール構
造となっている。

発明が解決しようとする課題 ウェザーストリップ７の中空状のシールリップ９がモ
ールディング６に当接している部分に、モールディング
６の取付誤差等が原因で隙間が生ずると風切り音が発生
したり、水の浸入を許してしまったり、外観品質を損ね
るという問題が生ずる。

上記隙間が生じないようモールディング６、ドリップ
チャンネル４等を正確に取付けらればよいのであるが、
このようにする作業能率が低下してしまうという問題が
生ずる。

そこで、この発明は、作業能率の低下を招くことな
く、水密性及び外観品質の向上等を図ることができるウ
ェザーストリップを提供するものである。

課題を解決するための手段 車体開口部周縁に取付けられ、車体外面の一部を構成
する外側面を備えたモールディングに当接すると共にド
アパネルが押し付けられる中空状のシールリップを有す
るウェザーストリップにおいて、上記中空状のシールリ
ップの先端部に、上記モールディングに乗り上がり、モ
ールディングの上記外側面に沿ってこれに密接するリッ
プ部が形成されている。

作用 モールディングの建付け誤差等によりモールディング
に対するウェザーストリップの位置が多少ずれを生じて
もシールリップに設けられたリップ部のモールディング
に対する乗り上げ量が変化するにとどまり、モールディ
ングとリップ部との間に隙間が生ずるのを防止する。

実施例 以下、この発明の実施例を第３図を援用して第1,2図
によって詳述する。

第１図は第１実施例を示すものである。

この実施例において、フロントピラー１がピラーアウ
タパネル２とピラーインナパネル３とで形成され、ピラ
ーアウタパネル２にはドリップチャンネル４が取付けら
れている点フロントピラー１の接合フランジ部1aにフロ
ントウインドウガラス５が取付けられ、このフロントウ
インドウガラス５の周縁を覆うモールディング６の端縁
がドリップチャンネル４に臨まされている点、上記ドリ
ップチャンネル４にはウェザーストリップ７のウエルト
部８が嵌着され、ウェザーストリップ７にドアパネルと
してのドア10の周縁部が押し付けられると共にドア10の
ドアウェザーストリップ12がフロントピラー１のピラー
インナパネル２に密接する点等の基本的構成は前記従来
と同様である。

ここで、上記ウェザーストリップ７のウエルト部８に
は中空状のシールリップ13が設けられている。

上記シールリップ13は車外側にドア８の周縁部分が押
し付けられるシール面14を備えると共に先端部にはモー
ルディング６の折曲部に乗り上がり、モールディング６
の外側面に沿ってこれに密接するリップ部15を備えてい
る。ここで、上記モールディング６の外側面とは、車対
外面の一部を構成しているモールディング６の外表面を
示している。

上記リップ部15の突出長さは、モールディング６、ド
リップチャンネル４等の取付誤差により、モールディン
グ６とウェザーストリップ７とが離れた場合でもリップ
部15がモールディング６から外れないような値に説明さ
れている。

即ち、上記リップ部15によって、モールディング６と
ウェザーストリップ７とが取付誤差等により離れた場合
でもリップ部15とモールディング６との間に隙間が生じ
ないようになっている。

上記実施例構造によれば、ドア10を閉じた状態におい
てウェザーストリップ７のシールリップ13のシール面14
にドア８が押し付けられると共にドアウェザーストリッ
プ12がフロントピラー１のピラーアウタパネル２に押し
付けられ、これらウェザーストリップ７とドラウェザー
ストリップ12とによる二重シール構造でドア10と車体と
の水密性が十分に確保される。

また、モールディング６に対し、、ウェザーストリッ
プ７のリップ部15先端が密接しているため、この部分に
隙間が生じて外観品質を損ねたり、不快な風切り音が生
じたり、水の浸入を許すようなことがない。

そして、上記シールリップ９のリップ部15はモールデ
ィング６に乗り上がるようにしてモールディング６の外
側面に密接しているため例えば取付誤差等が原因でウェ
ザーストリップ７がモールディング６から離れる方向に
若干のずれが生じていた場合でも、上記リップ部15の乗
り上げ長さがやや少なくなるだけで、モールディング６
との水密性に影響を及ぼすには至らない。

したがって、上記リップ部15の長さをある程度確保し
ておけば、多少の取付誤差があってもシール性が低下す
ることはなく、取付作業時における取付誤差を許容でき
る分だけ作業が行い易いものとなる。

次に、第２図に示すのはこの発明の第２実施例であ
る。

この実施例は前記第１実施例に加えて、ウェザースト
リップ７のウエルト部８の挾持部8aに突起16が設けられ
たものである。

上記突起16はウエルト部８の挾持部8aのうちドア10寄
りの挾持部8aの内側に設けられており、この突起16によ
りウェザーストリップ７の図中右まわりの力Ｆが作用し
て、リップ部15のモールディング６に対する押圧力を増
加されるようにしてある。

したがって、リップ部15におけるモールディング６に
対する水密性は更に高まる。

尚、モールディング６の取付誤差等が生じた場合でも
リップ部15における水密性に影響を及ぼさない点は前記
実施例と同様であるので同一部分に同一符号を付して説
明は省略する。

尚、この発明は上記実施例に限られるものではなく、
例えば、対象はフロントピラーまわり以外であっても良
い。

発明の効果 以上説明してきたようにこの発明によれば、リップ部
をモールディングに乗り上がり、モールディングの外側
面に沿ってこれに密接するようにしたため、モールディ
ング等の取付誤差等によりモールディングに対してウェ
ザーストリップが離れる方向にずれを生じたような場合
でも隙間が生じず、リップ部とモールディングとの間の
水密性を維持と不快な風切り音の発生防止を図ることが
できる。

また、上記取付誤差によって生ずるずれは、リップ部
によって覆われているため、外観品質を損ねるようなこ
とがないという効果がある。

したがって、上記リップ部により、多少の寸法誤差が
許容されるため、モールディングの取付作業に必要以上
に精密を必要とせず、作業性が向上するという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第1,2図はこの発明の実施例を示し、第１図は第３図の
Ｉ−Ｉ線に沿う断面図、第２図は第２実施例の第１図に
相当する断面図、第３図は車両の斜視図、第４図は従来
技術の第１図に相当する第３図のIV−IV線に沿う断面図
である。 ６……モールディング、７……ウェザーストリップ、10
……ドア（ドアパネル）、13……シールリップ、15……
リップ部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車体開口部周縁に取付けられ、車体外面の
   一部を構成する外側面を備えたモールディングに当接す
   ると共にドアパネルが押し付けられる中空状のシールリ
   ップを有するウェザーストリップにおいて、上記中空状
   のシールリップの先端部に、上記モールディングに乗り
   上がり、モールディングの上記外側面に沿ってこれに密
   接するリップ部が形成されていることを特徴とするウェ
   ザーストリップ。