JP2538955Y2 - 油圧モータ駆動制御用比例制御バルブ - Google Patents
油圧モータ駆動制御用比例制御バルブInfo
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- JP2538955Y2 JP2538955Y2 JP7719191U JP7719191U JP2538955Y2 JP 2538955 Y2 JP2538955 Y2 JP 2538955Y2 JP 7719191 U JP7719191 U JP 7719191U JP 7719191 U JP7719191 U JP 7719191U JP 2538955 Y2 JP2538955 Y2 JP 2538955Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高所作業車等において
走行駆動用、旋回台旋回駆動用等として用いられる油圧
モータの駆動制御を行うために用いられる油圧モータ駆
動制御用比例制御バルブに関する。
走行駆動用、旋回台旋回駆動用等として用いられる油圧
モータの駆動制御を行うために用いられる油圧モータ駆
動制御用比例制御バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる自走式作業車と称される作業車
は、油圧モータにより車輪を駆動して走行を行わせるよ
うになったものがある。また、高所作業車等において車
体上の旋回台の旋回を油圧モータにより駆動するように
なったものが多い。このような油圧モータの駆動制御
は、電磁比例制御バルブを用いて油圧モータに供給され
る作動油の流量を制御し、油圧モータの駆動を制御する
ようになっている。電磁比例制御バルブによる油圧モー
タの駆動制御を行う場合において、例えば、走行中に車
両を停止させるときには、油圧モータに供給される作動
油の油量を零まで減少させれば良い。
は、油圧モータにより車輪を駆動して走行を行わせるよ
うになったものがある。また、高所作業車等において車
体上の旋回台の旋回を油圧モータにより駆動するように
なったものが多い。このような油圧モータの駆動制御
は、電磁比例制御バルブを用いて油圧モータに供給され
る作動油の流量を制御し、油圧モータの駆動を制御する
ようになっている。電磁比例制御バルブによる油圧モー
タの駆動制御を行う場合において、例えば、走行中に車
両を停止させるときには、油圧モータに供給される作動
油の油量を零まで減少させれば良い。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】走行中に車両を停止さ
せる場合に、走行安全性の観点からその停止距離を短く
することが要求される。ところが、上記のような油圧モ
ータ駆動の作業車において停止距離を短くするために、
油圧モータに供給される作動油の油量を急激に零まで減
少させて車両を停止させると、車両停止時にショックが
発生し、この車両に搭乗しているオペレータに不快感を
与えるおそれがあるという問題がある。なお、油圧モー
タへの作動油の供給量を緩やかに減少させて車両を停止
させ、このようなショックの防止を図ることは可能であ
るが、この場合には、車両の停止距離が長くなるという
問題がある。
せる場合に、走行安全性の観点からその停止距離を短く
することが要求される。ところが、上記のような油圧モ
ータ駆動の作業車において停止距離を短くするために、
油圧モータに供給される作動油の油量を急激に零まで減
少させて車両を停止させると、車両停止時にショックが
発生し、この車両に搭乗しているオペレータに不快感を
与えるおそれがあるという問題がある。なお、油圧モー
タへの作動油の供給量を緩やかに減少させて車両を停止
させ、このようなショックの防止を図ることは可能であ
るが、この場合には、車両の停止距離が長くなるという
問題がある。
【0004】また、油圧モータ駆動により車両の走行を
行わせる場合、比例制御バルブによる油圧モータへの供
給油量制御を、油圧モータの入口側に繋がる供給油路の
流路面積を絞って行う(メータインにする)方法と、油
圧モータの出口側に繋がる排出油路の流路面積を絞って
行う(メータアウトにする)方法とがある。供給油路の
流路面積を絞る方法の場合には、例えば、下り坂を走行
するときに、油圧モータの回転が車体側からの駆動力を
受けて強制的に増速され、流路面積を絞ったのにも拘ら
ず車速が増加するおそれがあるという問題がある。逆
に、排出油路の流路面積を絞る方法の場合には、このよ
うな問題は生じないのであるが、このときには油圧モー
タの入口側と出口側との油圧圧力差があまり大きくなら
ず、油圧モータの出力トルク不足、すなわち、駆動力不
足をきたすおそれがあるという問題がある。
行わせる場合、比例制御バルブによる油圧モータへの供
給油量制御を、油圧モータの入口側に繋がる供給油路の
流路面積を絞って行う(メータインにする)方法と、油
圧モータの出口側に繋がる排出油路の流路面積を絞って
行う(メータアウトにする)方法とがある。供給油路の
流路面積を絞る方法の場合には、例えば、下り坂を走行
するときに、油圧モータの回転が車体側からの駆動力を
受けて強制的に増速され、流路面積を絞ったのにも拘ら
ず車速が増加するおそれがあるという問題がある。逆
に、排出油路の流路面積を絞る方法の場合には、このよ
うな問題は生じないのであるが、このときには油圧モー
タの入口側と出口側との油圧圧力差があまり大きくなら
ず、油圧モータの出力トルク不足、すなわち、駆動力不
足をきたすおそれがあるという問題がある。
【0005】このようなことに鑑みると、電磁比例制御
バルブにより、排出油路の流路面積を供給油路の流路面
積より若干大きくなるように、すなわち、軽いメータア
ウトとなるようにして走行制御を行うのが望ましい。と
ころが、このようにメータアウト特性を設定した場合、
油圧モータ出口側の方が絞られているために、車両を完
全に停止したときに、油圧モータが僅かに逆転側に駆動
され、車体に揺り返しが発生するという問題がある。こ
の揺り返しは、作業車に搭乗のオペレータに停止時のシ
ョックとして伝わり、オペレータに不快感を与えるとい
う問題に結びつく。
バルブにより、排出油路の流路面積を供給油路の流路面
積より若干大きくなるように、すなわち、軽いメータア
ウトとなるようにして走行制御を行うのが望ましい。と
ころが、このようにメータアウト特性を設定した場合、
油圧モータ出口側の方が絞られているために、車両を完
全に停止したときに、油圧モータが僅かに逆転側に駆動
され、車体に揺り返しが発生するという問題がある。こ
の揺り返しは、作業車に搭乗のオペレータに停止時のシ
ョックとして伝わり、オペレータに不快感を与えるとい
う問題に結びつく。
【0006】本考案はこのような問題に鑑みたもので、
車両走行駆動用、旋回台旋回駆動用等として用いられる
油圧モータを停止させるときに、これを速やかに、且
つ、スムーズに停止させることができるような構成の油
圧モータ制御用比例制御バルブを提供することを目的と
する。
車両走行駆動用、旋回台旋回駆動用等として用いられる
油圧モータを停止させるときに、これを速やかに、且
つ、スムーズに停止させることができるような構成の油
圧モータ制御用比例制御バルブを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本考案の油圧モータ駆動制御用比例制御バルブは、
油圧供給源から油圧モータの入口側へ繋がる供給油路の
流路面積(A1)および出口側からタンクへ繋がる排出
油路の流路面積(A2)をそのストロークに応じて可変
制御するスプールと、このスプールのストロークを制御
するストローク制御手段とから構成される。そして、供
給油路の流路面積(A1)および排出油路の流路面積
(A2)は、スプールのストロークが中立位置から増加
するのに応じてほぼ零から連続的に増加するとともに、
この増加率は、スプールが中立位置から第1ストローク
(S1)移動するまでは小さく、第1ストローク(S
1)を越えて移動すると大きくなるように設定されてお
り、且つ、スプールが、中立位置から第2ストローク
(S2)(但し、S2<S1である)移動するまでは、
供給油路の流路面積(A1)が排出油路の流路面積(A
2)より僅かに小さく、第2ストローク(S2)を越え
て移動すると、排出油路の流路面積(A2)が供給油路
の流路面積(A1)より僅かに小さくなるように設定さ
れている。
め、本考案の油圧モータ駆動制御用比例制御バルブは、
油圧供給源から油圧モータの入口側へ繋がる供給油路の
流路面積(A1)および出口側からタンクへ繋がる排出
油路の流路面積(A2)をそのストロークに応じて可変
制御するスプールと、このスプールのストロークを制御
するストローク制御手段とから構成される。そして、供
給油路の流路面積(A1)および排出油路の流路面積
(A2)は、スプールのストロークが中立位置から増加
するのに応じてほぼ零から連続的に増加するとともに、
この増加率は、スプールが中立位置から第1ストローク
(S1)移動するまでは小さく、第1ストローク(S
1)を越えて移動すると大きくなるように設定されてお
り、且つ、スプールが、中立位置から第2ストローク
(S2)(但し、S2<S1である)移動するまでは、
供給油路の流路面積(A1)が排出油路の流路面積(A
2)より僅かに小さく、第2ストローク(S2)を越え
て移動すると、排出油路の流路面積(A2)が供給油路
の流路面積(A1)より僅かに小さくなるように設定さ
れている。
【作用】このような構成の比例制御バルブを用いて油圧
モータの制御を行う場合において、例えば、この油圧モ
ータにより駆動されて走行中の車両を停止させるには、
比例制御バルブのスプールストロークを零(中立位置)
まで移動させる制御が行われる。このとき、スプールの
ストロークが第1ストロークS1以下になるまでは両油
路の流路面積A1,A2はともに急激に減少し、車速は
急速に減速される。ところが、スプールのストロークが
第1ストロークS1以下になると、これら流路面積A
1,A2の減少率が緩やかになり、車両は滑らかに停止
される。これにより、車両はかなり低速まで急速に減速
された後、ショックなくスムーズに停止する。なお、こ
の比例制御バルブでは、スプールストロークが第2スト
ロークS2(<S1)以上の範囲では、排出油路の流路
面積A2が供給油路の流路面積A1より僅かに小さく、
軽いメータアウトとなるように設定され、下り坂走行中
での速度増加が防止でき、且つ、十分な駆動力も得るこ
とができるような設定になっている。但し、スプールス
トロークが第2ストロークS2(<S1)以下の範囲で
は逆に軽いメータインとなるように設定されており、こ
のように設定することにより、油圧モータを停止させて
車両を停止させたときの車体の揺り返し発生を防止して
いる。
モータの制御を行う場合において、例えば、この油圧モ
ータにより駆動されて走行中の車両を停止させるには、
比例制御バルブのスプールストロークを零(中立位置)
まで移動させる制御が行われる。このとき、スプールの
ストロークが第1ストロークS1以下になるまでは両油
路の流路面積A1,A2はともに急激に減少し、車速は
急速に減速される。ところが、スプールのストロークが
第1ストロークS1以下になると、これら流路面積A
1,A2の減少率が緩やかになり、車両は滑らかに停止
される。これにより、車両はかなり低速まで急速に減速
された後、ショックなくスムーズに停止する。なお、こ
の比例制御バルブでは、スプールストロークが第2スト
ロークS2(<S1)以上の範囲では、排出油路の流路
面積A2が供給油路の流路面積A1より僅かに小さく、
軽いメータアウトとなるように設定され、下り坂走行中
での速度増加が防止でき、且つ、十分な駆動力も得るこ
とができるような設定になっている。但し、スプールス
トロークが第2ストロークS2(<S1)以下の範囲で
は逆に軽いメータインとなるように設定されており、こ
のように設定することにより、油圧モータを停止させて
車両を停止させたときの車体の揺り返し発生を防止して
いる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の好ましい実施
例について説明する。本考案に係る比例制御バルブによ
り駆動制御がなされる油圧モータを搭載した高所作業車
の一例を図2に示している。この高所作業車は、車輪7
a,7bを有した車体1に旋回台2が旋回自在に取り付
けられ、この旋回台2に起伏シリンダ4により起伏自在
にブーム3が取り付けられている。このブーム3は基端
ブーム3aと先端ブーム3bとからなり、先端ブーム3
bが基端ブーム3aに対して伸縮自在となっている。先
端ブーム3bの先端にはオペレータが搭乗する作業台5
が取り付けられている。この高所作業車において、駆動
輪7aが走行用油圧モータ8により駆動されて車両の走
行駆動がなされ、旋回台2が旋回用油圧モータ6により
駆動されて旋回台2の旋回駆動がなされるようになって
いる。
例について説明する。本考案に係る比例制御バルブによ
り駆動制御がなされる油圧モータを搭載した高所作業車
の一例を図2に示している。この高所作業車は、車輪7
a,7bを有した車体1に旋回台2が旋回自在に取り付
けられ、この旋回台2に起伏シリンダ4により起伏自在
にブーム3が取り付けられている。このブーム3は基端
ブーム3aと先端ブーム3bとからなり、先端ブーム3
bが基端ブーム3aに対して伸縮自在となっている。先
端ブーム3bの先端にはオペレータが搭乗する作業台5
が取り付けられている。この高所作業車において、駆動
輪7aが走行用油圧モータ8により駆動されて車両の走
行駆動がなされ、旋回台2が旋回用油圧モータ6により
駆動されて旋回台2の旋回駆動がなされるようになって
いる。
【0009】これら走行用および旋回用油圧モータ8,
6はそれぞれ、本考案に係る比例制御バルブによりその
駆動制御がなされるのであるが、以下においては、走行
用油圧モータ8の駆動制御を例にして説明する。走行用
油圧モータ8の駆動回路は図1のように構成されてお
り、油圧ポンプ20から油圧モータ8への作動油の供給
が電磁比例制御バルブ10により制御されて油圧モータ
8の駆動制御が行われる。電磁比例制御バルブ10は左
右のソレノイド12a,12bの励磁制御を行うことに
よりそのスプール11を中立位置から左右いずれかに移
動させることにより、油圧ポンプ20から供給油路21
を介して供給される作動油を第1油路22および第2油
路23に選択的に供給する。
6はそれぞれ、本考案に係る比例制御バルブによりその
駆動制御がなされるのであるが、以下においては、走行
用油圧モータ8の駆動制御を例にして説明する。走行用
油圧モータ8の駆動回路は図1のように構成されてお
り、油圧ポンプ20から油圧モータ8への作動油の供給
が電磁比例制御バルブ10により制御されて油圧モータ
8の駆動制御が行われる。電磁比例制御バルブ10は左
右のソレノイド12a,12bの励磁制御を行うことに
よりそのスプール11を中立位置から左右いずれかに移
動させることにより、油圧ポンプ20から供給油路21
を介して供給される作動油を第1油路22および第2油
路23に選択的に供給する。
【0010】この電磁比例制御バルブ10の制御は、走
行操作レバー16を有した走行コントローラ15からの
制御信号により左右のソレノイド12a,12bの励磁
を制御して行われる。例えば、走行操作レバー16を前
進(F)側に操作すれば、走行コントローラ15から制
御ライン15aを介して右側のソレノイド12aに制御
信号が送られ、このソレノイド12aの励磁制御がなさ
れる。ソレノイド12aが励磁されるとスプール11が
左動されて、油圧ポンプ20からの作動油は第1油路2
2に供給され、油圧モータ8は高所作業車の駆動輪7a
を前進方向に駆動する。なお、油圧モータ8を駆動した
作動油は第2油路23から電磁比例制御バルブ10を通
って排出油路24に流出し、タンク25に戻される。走
行操作レバー12を後進(R)側に操作すれば、左側の
ソレノイド12bが励磁されてスプール11が右動さ
れ、油圧モータ8は駆動輪7aを後進方向に駆動する。
なお、走行操作レバー16を中立(N)位置に保持すれ
ば、左右のソレノイド12a,12bはいずれも非励磁
で、電磁比例制御バルブ10は図1に示す状態となり、
油圧モータ8は停止する。
行操作レバー16を有した走行コントローラ15からの
制御信号により左右のソレノイド12a,12bの励磁
を制御して行われる。例えば、走行操作レバー16を前
進(F)側に操作すれば、走行コントローラ15から制
御ライン15aを介して右側のソレノイド12aに制御
信号が送られ、このソレノイド12aの励磁制御がなさ
れる。ソレノイド12aが励磁されるとスプール11が
左動されて、油圧ポンプ20からの作動油は第1油路2
2に供給され、油圧モータ8は高所作業車の駆動輪7a
を前進方向に駆動する。なお、油圧モータ8を駆動した
作動油は第2油路23から電磁比例制御バルブ10を通
って排出油路24に流出し、タンク25に戻される。走
行操作レバー12を後進(R)側に操作すれば、左側の
ソレノイド12bが励磁されてスプール11が右動さ
れ、油圧モータ8は駆動輪7aを後進方向に駆動する。
なお、走行操作レバー16を中立(N)位置に保持すれ
ば、左右のソレノイド12a,12bはいずれも非励磁
で、電磁比例制御バルブ10は図1に示す状態となり、
油圧モータ8は停止する。
【0011】このようにして油圧モータ8の駆動を行う
場合、油圧モータ8の駆動速度は、油圧モータ8への作
動油の供給量を制御することにより制御できる。電磁比
例制御バルブ10は、上記のようにソレノイド12a,
12bの励磁を切り換えることにより油圧モータ8の駆
動方向(駆動輪7aの回転方向)の切換を行わせるだけ
でなく、ソレノイド12a,12bの励磁力を可変制御
して油圧モータ8への供給油量を制御し、油圧モータ8
の駆動速度制御も行うようになっている。
場合、油圧モータ8の駆動速度は、油圧モータ8への作
動油の供給量を制御することにより制御できる。電磁比
例制御バルブ10は、上記のようにソレノイド12a,
12bの励磁を切り換えることにより油圧モータ8の駆
動方向(駆動輪7aの回転方向)の切換を行わせるだけ
でなく、ソレノイド12a,12bの励磁力を可変制御
して油圧モータ8への供給油量を制御し、油圧モータ8
の駆動速度制御も行うようになっている。
【0012】このため、本例では、走行操作レバー16
の操作量(中立位置からの倒れ角の大きさ)に比例して
ソレノイド12a,12bの励磁力が増大するようにな
っており、このように励磁力を可変制御することによ
り、スプール11のストロークSを可変調節するように
なっている。このスプール11は上述のように、左右い
ずれかのソレノイド12a,12bが励磁されたとき
に、供給油路21および排出油路24を第1油路22お
よび第2油路23と選択的に連通させるようになってい
るのであるが、この場合での比例制御バルブ10におけ
る連通部の流路面積(開度)が、スプール11のストロ
ークSに応じて変化するように設定されている。これに
より、走行操作レバー16の操作量に応じてスプール1
1のストロークSが変化し、上記連通部の流路面積が可
変制御される。
の操作量(中立位置からの倒れ角の大きさ)に比例して
ソレノイド12a,12bの励磁力が増大するようにな
っており、このように励磁力を可変制御することによ
り、スプール11のストロークSを可変調節するように
なっている。このスプール11は上述のように、左右い
ずれかのソレノイド12a,12bが励磁されたとき
に、供給油路21および排出油路24を第1油路22お
よび第2油路23と選択的に連通させるようになってい
るのであるが、この場合での比例制御バルブ10におけ
る連通部の流路面積(開度)が、スプール11のストロ
ークSに応じて変化するように設定されている。これに
より、走行操作レバー16の操作量に応じてスプール1
1のストロークSが変化し、上記連通部の流路面積が可
変制御される。
【0013】この連通部の流路面積とストロークとSと
の関係を図3に示している。このグラフにおいて、実線
A1は供給油路21に繋がる流路の面積を示し、破線A
2は排出油路24に繋がる流路の面積を示す。すなわ
ち、右ソレノイド12aが励磁されて供給油路21と第
1油路22とが連通されるとともに排出油路24と第2
油路23とが連通される場合には、供給油路21と第1
油路22とを繋ぐ流路の面積が実線A1で示され、排出
油路24と第2油路23とを繋ぐ流路の面積が破線A2
で示されている。逆に、左ソレノイド12bが励磁され
た場合には、供給油路21と第2油路23とを繋ぐ流路
の面積が実線A1で示され、排出油路24と第1油路2
2とを繋ぐ流路の面積が破線A2で示される。
の関係を図3に示している。このグラフにおいて、実線
A1は供給油路21に繋がる流路の面積を示し、破線A
2は排出油路24に繋がる流路の面積を示す。すなわ
ち、右ソレノイド12aが励磁されて供給油路21と第
1油路22とが連通されるとともに排出油路24と第2
油路23とが連通される場合には、供給油路21と第1
油路22とを繋ぐ流路の面積が実線A1で示され、排出
油路24と第2油路23とを繋ぐ流路の面積が破線A2
で示されている。逆に、左ソレノイド12bが励磁され
た場合には、供給油路21と第2油路23とを繋ぐ流路
の面積が実線A1で示され、排出油路24と第1油路2
2とを繋ぐ流路の面積が破線A2で示される。
【0014】このグラフから分かるように、基本的には
両流路面積A1,A2はともに、スプール11のストロ
ークが増加するのに応じて増大するように設定されてい
る。但し、その増加率は、スプール11が中立位置(ス
トロークS=0の位置)から第1ストロークS1まで移
動する間は小さい(緩やかに増加する)のであるが、ス
プール11が第1ストロークS1を越えて移動すると大
きくなる(急速に増加する)ように設定されている。さ
らに、スプール11が、中立位置から第2ストロークS
2(<S1)まで移動する間の領域(すなわち、スプー
ル11のストロークSが極く小さい領域)では、供給油
路21側の流路面積A1が排出油路24側の流路面積A
2より僅かに小さく、油圧モータ8の駆動特性は軽いメ
ータインとなるように設定されている。そして、スプー
ル11のストロークSが第2ストロークS2を越える領
域では、逆に、排出油路24側の流路面積A2が供給油
路21側の流路面積A1より僅かに小さく、油圧モータ
8の駆動特性は軽いメータアウトとなるように設定され
ている。
両流路面積A1,A2はともに、スプール11のストロ
ークが増加するのに応じて増大するように設定されてい
る。但し、その増加率は、スプール11が中立位置(ス
トロークS=0の位置)から第1ストロークS1まで移
動する間は小さい(緩やかに増加する)のであるが、ス
プール11が第1ストロークS1を越えて移動すると大
きくなる(急速に増加する)ように設定されている。さ
らに、スプール11が、中立位置から第2ストロークS
2(<S1)まで移動する間の領域(すなわち、スプー
ル11のストロークSが極く小さい領域)では、供給油
路21側の流路面積A1が排出油路24側の流路面積A
2より僅かに小さく、油圧モータ8の駆動特性は軽いメ
ータインとなるように設定されている。そして、スプー
ル11のストロークSが第2ストロークS2を越える領
域では、逆に、排出油路24側の流路面積A2が供給油
路21側の流路面積A1より僅かに小さく、油圧モータ
8の駆動特性は軽いメータアウトとなるように設定され
ている。
【0015】このような電磁比例制御バルブ10による
油圧モータ8の駆動制御を行い走行制御を行う場合、通
常の走行制御はスプールストロークSが第2ストローク
S2を越える範囲で行われ、軽いメータアウト特性で油
圧モータ8の駆動制御が行われる。このため、下り坂走
行において車速が増加したり、駆動力不足をきたしたり
することが防止できる。
油圧モータ8の駆動制御を行い走行制御を行う場合、通
常の走行制御はスプールストロークSが第2ストローク
S2を越える範囲で行われ、軽いメータアウト特性で油
圧モータ8の駆動制御が行われる。このため、下り坂走
行において車速が増加したり、駆動力不足をきたしたり
することが防止できる。
【0016】次に、走行中に車両を停止すべく、走行操
作レバー16を中立位置に戻した場合について考える。
この場合での油圧モータ8に供給される作動油の流量Q
の変化を図4に示している。この図では、時間t1にお
いて走行操作レバー16を中立に戻す操作をした場合を
示しており、レバー16の操作に応じてスプール11が
中立位置に戻されるため、油圧モータ8に供給される流
量Qは、それまでの流量Q1から減少する。ここで、ス
プール11のストロークSが第1ストロークS1まで戻
るまでは流路面積A1,A2は急速に減少するため、流
量QはQ1から急速にQ2(スプールストロークS=S
1での流路面積に対応する流量)まで減少し(時間t1
〜t2)、その後、零まで緩やかに減少する(時間t2〜
t3)。
作レバー16を中立位置に戻した場合について考える。
この場合での油圧モータ8に供給される作動油の流量Q
の変化を図4に示している。この図では、時間t1にお
いて走行操作レバー16を中立に戻す操作をした場合を
示しており、レバー16の操作に応じてスプール11が
中立位置に戻されるため、油圧モータ8に供給される流
量Qは、それまでの流量Q1から減少する。ここで、ス
プール11のストロークSが第1ストロークS1まで戻
るまでは流路面積A1,A2は急速に減少するため、流
量QはQ1から急速にQ2(スプールストロークS=S
1での流路面積に対応する流量)まで減少し(時間t1
〜t2)、その後、零まで緩やかに減少する(時間t2〜
t3)。
【0017】油圧モータ8への流量Qはその回転速度に
比例するため、この油圧モータ8の駆動により走行され
る車両の走行速度は、図4の流量変化と同様に変化す
る。このため、車両は極く低速まで急速に減速された
後、緩やかに停止されることになり、ショックのないス
ムーズな停止となる。さらに、この場合において、スプ
ール11のストロークSが第2ストロークS2以下まで
戻されると、油圧モータ8の駆動特性は軽いメータアウ
トから軽いメータインとなるので、車両の停止直前にお
いては軽いメータインの状態で油圧モータ8が駆動され
る。このため、車両停止時に車体の揺り返しが発生する
ことがない。
比例するため、この油圧モータ8の駆動により走行され
る車両の走行速度は、図4の流量変化と同様に変化す
る。このため、車両は極く低速まで急速に減速された
後、緩やかに停止されることになり、ショックのないス
ムーズな停止となる。さらに、この場合において、スプ
ール11のストロークSが第2ストロークS2以下まで
戻されると、油圧モータ8の駆動特性は軽いメータアウ
トから軽いメータインとなるので、車両の停止直前にお
いては軽いメータインの状態で油圧モータ8が駆動され
る。このため、車両停止時に車体の揺り返しが発生する
ことがない。
【0018】なお、以上においては、走行用油圧モータ
8の駆動制御を行う電磁比例制御バルブ8について説明
したが、旋回用油圧モータ6も同様な電磁比例制御バル
ブによる駆動制御を行うことができる。さらに、本考案
はこのような高所作業車用の油圧モータに限られるもの
ではなく、他の様々な駆動用油圧モータに適用できる。
8の駆動制御を行う電磁比例制御バルブ8について説明
したが、旋回用油圧モータ6も同様な電磁比例制御バル
ブによる駆動制御を行うことができる。さらに、本考案
はこのような高所作業車用の油圧モータに限られるもの
ではなく、他の様々な駆動用油圧モータに適用できる。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の油圧モー
タ駆動制御用比例制御バルブにおいては、そのスプール
のストローク変化に対応して供給油路および排出油路の
流路面積(A1,A2)を可変制御するのであるが、両
流路面積(A1,A2)は、スプールのストロークが中
立位置から増加するのに応じてほぼ零から連続的に増加
するとともに、この増加率は、スプールが中立位置から
第1ストローク(S1)移動するまでは小さく、第1ス
トローク(S1)を越えて移動すると大きくなるように
設定されているので、この油圧モータにより駆動されて
走行している車両を停止させるために比例制御バルブの
スプールストロークを零(中立位置)まで移動させた場
合、スプールのストロークが第1ストロークS1以下に
なるまでは両油路の流路面積A1,A2はともに急激に
減少して車速は急速に減速され、スプールのストローク
が第1ストロークS1以下になると、これら流路面積A
1,A2の減少率が緩やかになって車両は滑らかに停止
される。このため、本考案の比例制御バルブを用いれ
ば、車両をかなり低速まで急速に減速させて短い停止距
離で停止させることができ、且つ、この停止をショック
なくスムーズに行わせることができる。
タ駆動制御用比例制御バルブにおいては、そのスプール
のストローク変化に対応して供給油路および排出油路の
流路面積(A1,A2)を可変制御するのであるが、両
流路面積(A1,A2)は、スプールのストロークが中
立位置から増加するのに応じてほぼ零から連続的に増加
するとともに、この増加率は、スプールが中立位置から
第1ストローク(S1)移動するまでは小さく、第1ス
トローク(S1)を越えて移動すると大きくなるように
設定されているので、この油圧モータにより駆動されて
走行している車両を停止させるために比例制御バルブの
スプールストロークを零(中立位置)まで移動させた場
合、スプールのストロークが第1ストロークS1以下に
なるまでは両油路の流路面積A1,A2はともに急激に
減少して車速は急速に減速され、スプールのストローク
が第1ストロークS1以下になると、これら流路面積A
1,A2の減少率が緩やかになって車両は滑らかに停止
される。このため、本考案の比例制御バルブを用いれ
ば、車両をかなり低速まで急速に減速させて短い停止距
離で停止させることができ、且つ、この停止をショック
なくスムーズに行わせることができる。
【0020】さらに、この比例制御バルブにおいては、
スプールが、中立位置から第2ストローク(S2)(但
し、S2<S1である)移動するまでは、供給油路の流
路面積(A1)が排出油路の流路面積(A2)より僅か
に小さくて油圧モータ駆動特性が軽いメータインとな
り、第2ストローク(S2)を越えて移動すると、排出
油路の流路面積(A2)が供給油路の流路面積(A1)
より僅かに小さくて軽いメータアウトとなるように設定
されているので、例えば、この油圧モータを停止させて
車両を停止させたときに、車体の揺り返しが発生するこ
とを防止することができる。
スプールが、中立位置から第2ストローク(S2)(但
し、S2<S1である)移動するまでは、供給油路の流
路面積(A1)が排出油路の流路面積(A2)より僅か
に小さくて油圧モータ駆動特性が軽いメータインとな
り、第2ストローク(S2)を越えて移動すると、排出
油路の流路面積(A2)が供給油路の流路面積(A1)
より僅かに小さくて軽いメータアウトとなるように設定
されているので、例えば、この油圧モータを停止させて
車両を停止させたときに、車体の揺り返しが発生するこ
とを防止することができる。
【図1】本考案に係る比例制御バルブによる油圧モータ
の駆動制御回路を示す油圧回路図である。
の駆動制御回路を示す油圧回路図である。
【図2】上記比例制御バルブにより駆動制御がなされる
油圧モータを搭載した高所作業車を示す正面図である。
油圧モータを搭載した高所作業車を示す正面図である。
【図3】上記比例制御バルブにおけるスプールストロー
クと流路面積との関係を示すグラフである。
クと流路面積との関係を示すグラフである。
【図4】上記高所作業車停止時での油圧モータへの供給
油量の時間変化を示すグラフである。
油量の時間変化を示すグラフである。
1 車体 2 旋回台 3 ブーム 5 作業台 6 旋回用油圧モータ 7a,7b 車輪 8 走行用油圧モータ 10 電磁比例制御バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−258509(JP,A) 特開 平4−78303(JP,A) 特開 昭59−106333(JP,A) 特開 平4−136503(JP,A) 特開 昭54−86077(JP,A) 実開 昭61−99701(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 駆動用油圧モータへの作動油の給排制御
を行うための油圧モータ駆動制御用比例制御バルブであ
って、 油圧供給源から前記油圧モータの入口側へ繋がる供給油
路の流路面積(A1)および前記油圧モータの出口側か
らタンクへ繋がる排出油路の流路面積(A2)をそのス
トロークに応じて可変制御するスプールと、このスプー
ルの前記ストロークを制御するストローク制御手段とを
有し、 前記供給油路の流路面積(A1)および前記排出油路の
流路面積(A2)は、前記スプールのストロークが中立
位置から増加するのに応じてほぼ零から連続的に増加す
るとともに、この増加率は、前記スプールが、前記中立
位置から第1ストローク(S1)移動するまでは小さ
く、前記第1ストローク(S1)を越えて移動すると大
きくなるように設定されており、 且つ、前記スプールが、前記中立位置から、前記第1ス
トローク(S1)より小さな第2ストローク(S2)移
動するまでは、前記供給油路の流路面積(A1)が前記
排出油路の流路面積(A2)より僅かに小さく、前記第
2ストローク(S2)を越えて移動すると、前記排出油
路の流路面積(A2)が前記供給油路の流路面積(A
1)より僅かに小さくなるように設定されていることを
特徴とする油圧モータ駆動制御用比例制御バルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7719191U JP2538955Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 油圧モータ駆動制御用比例制御バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7719191U JP2538955Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 油圧モータ駆動制御用比例制御バルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519605U JPH0519605U (ja) | 1993-03-12 |
JP2538955Y2 true JP2538955Y2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=13626931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7719191U Expired - Fee Related JP2538955Y2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 油圧モータ駆動制御用比例制御バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2538955Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100621980B1 (ko) * | 2004-03-22 | 2006-09-14 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 조이스틱을 이용한 중장비 주행 제어방법 |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP7719191U patent/JP2538955Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0519605U (ja) | 1993-03-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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