JP2538338Y2 - シャッタの手掛け - Google Patents

シャッタの手掛け

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JP2538338Y2
JP2538338Y2 JP7371491U JP7371491U JP2538338Y2 JP 2538338 Y2 JP2538338 Y2 JP 2538338Y2 JP 7371491 U JP7371491 U JP 7371491U JP 7371491 U JP7371491 U JP 7371491U JP 2538338 Y2 JP2538338 Y2 JP 2538338Y2
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充子 北野
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充子 北野
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、シャッタを手動で開閉
する際に、指などを引っ掛けて動かすための手掛けに関
するものである。
【0002】
【従来技術および課題】建物の出入り口に設けられたシ
ャッタには、手動でシャッタの開閉ができるように、指
などが入る凹部を設けているものがある。この凹部の構
成の一つとして、図15に示すような手掛け(1)を用
いたものが知られている。この手掛け(1)は、プラス
チック等の弾力を有する材質で形成された矩形皿状の主
体(11)と、該主体(11)の上端部の周囲を囲むよ
うに設けられたフランジ(12)とによって概略構成さ
れている。前記主体(11)の、長手方向に沿った一対
の壁部外面には、それぞれ2箇所ずつの係止爪(5)が
設けられている。これらの係止爪(5)は、図15
(c)に示すように、フランジ(12)側の高さが最も
大きい略三角形状となっている。このような手掛け
(1)を、シャッタに装着するには、図16に示すよう
に、シャッタを構成する板材(2)に形成した取付け穴
(21)に、表面側から手掛けの主体(11)を挿入す
る。取付け穴(21)の幅寸法を適宜に設定すれば、取
付け穴(21)の周縁部は、前記係止爪(5)に引っ掛
かり、手掛け(1)に加えられる押圧力により弾性的に
変形しながら、この係止爪(5)を乗り越える。取付穴
の周縁部(22)は、前記フランジ(12)の内面と前
記係止爪(5)のフランジ側端面との間に保持され、手
掛け(1)はシャッタを構成する板材(2)に取り付け
られる。
【0003】しかしながら、手掛け(1)の係着構造が
前述のようなものであると、図16に示すように、係着
時には、係止爪(5)が取付け穴(21)の周縁部(2
2)を押すので、該周縁部(22)が逃げてしまうこと
になる。したがって、取付け穴(21)の幅寸法や、係
止爪(5)も含めた主体(11)の幅寸法の公差を適切
に取らないと、該手掛け(1)は取付け穴(21)に係
着させにくいことがあり、また、確実に係着させない
と、使用中に外れやすいという問題点があった。また確
実に係着させた場合で有っても、この従来の手掛け
(1)の場合には、係着方向と逆向きの大きな力が手掛
け(1)に加わると、係止爪(5)の引っ掛かりが低い
ために、該手掛け(1)がシャッタの板材(2)に開け
た取付け穴(21)から抜け出てしまうという問題点が
あった。本考案は係る点に鑑みて成されたものであり、
『指先が挿入できる程度の皿状主体(11)の上端外周
縁からフランジ(12)を張り出させ、前記主体(1
1)を板材(2)に設けられた取付け穴(21)に挿入
し、前記主体(11)の外側面に設けた係合片(3)と
フランジ(12)との間に取付け穴(21)の周縁を挟
持させるようにした手掛け』において、シャッタに設け
た取付け穴(21)に装着しやすく、且、一度取り付け
たら破壊するまでは容易に抜け出さない構造の手掛けを
提供することをその課題とする。
【0004】[請求項1の考案について]
【技術的手段】上記課題を解決するための本考案の技術
的手段は、『弾性復帰能を有する板状舌片とした係合片
(3)を主体(11)の長手方向の両端外側壁に具備さ
せ、前記両端外側壁を先端に向かって傾斜する傾斜面と
し、前記各係合片(3)には、フランジ(12)に略平
行な上辺(31)とこれから下方に鋭角的に続く傾斜辺
(32)とを具備させ、前記傾斜辺(32)を主体(1
1)との結合部とするとともに各係合片(3)の傾斜辺
(32)の傾斜方向を同方向に設定し、係合片(3)を
傾斜辺(32)からその自由端側に向けて主体(11)
の外側壁から徐々に離反させ、上辺(31)の先端側を
部分的に取付け穴(21)の外側に位置させた』ことで
ある。
【0005】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。手掛け
を取付け穴(21)に挿入するには、係合片(3)の傾
斜辺(32)が板材(2)と略平行に向くように手掛け
全体を傾けて、主体(11)における一方の下部(傾斜
辺(32)側)の部分を取付け穴(21)に挿入する。
係合片(3)は、傾斜辺(32)で主体(11)の両端
外側壁に結合されており、傾斜辺(32)から自由端側
に向けて主体(11)の外側壁から徐々に離反する。し
たがって、前記姿勢で主体(11)の底部側を取付け穴
(21)に挿入すると、係合片(3)の下部は支障なく
取付け穴(21)に挿入できる。また、主体(11)を
挿入するにつれてフランジ(12)の長辺の一方が板材
(2)に対接し、上辺(31)の先端側が取付け穴(2
1)の周縁と接触するが、係合片(3)は弾性復帰能を
有するから、取付け穴(21)の内周面により主体(1
1)側へ押圧され、扁平化した状態となる。次いで、上
記姿勢とした手掛けの主体(11)を回動させながら、
フランジ(12)の裏面全体が板材(2)の表面側に対
接するまでこの主体(11)を押し込む。この最終時点
では、前記係合片の上辺(31)が、取付け穴(21)
の周縁を乗り越え、弾性復帰能により初期形状に復元
し、上辺(31)と取付け穴(21)の周縁とが抜け止
め状態に係合する。この係合状態では、係合片(3)の
側方が全域的に主体(11)と連結されているから、手
掛けに脱出方向の外力が作用したとき、係合片(3)に
は、主体(11)と連結されている傾斜辺(32)の全
体を中心とし、上辺(31)を作用点とした偶力が作用
することとなり、このとき、前記作用点から主体(1
1)との連結部までの距離が最短である。
【0006】
【効果】本考案は上記構成であるから次の特有の効果を
有する。係合片(3)がたわみやすくなることから、主
体(11)を挿入する時点の抵抗が少なくなり、また、
前記主体(11)の挿入方向が一定することから、装着
しやすくなる。また、該係合片(3)が取付け穴(2
1)の周縁と係合した状態において、手掛けに取り外し
方向の外力が作用したとき、作用点から主体(11)と
の連結部までの距離が短いから、抜け止め強度が向上す
る。
【0007】[請求項2の考案について] この考案は、上記請求項1の考案と同様の課題を解決す
るもので、係合片(3)のたわみ方向を変えた構成のも
のである。
【技術的手段】このために採用される技術的手段は、
『取付け穴(21)を、その長手方向両端が円弧状又は
山形状になった略小判形とすると共に、主体(11)の
断面形状をこの取付穴に略相似な形状とすると共に長手
方向両端外側面を下方に向かって傾斜させ、弾性復帰能
を有する略逆二等辺三角形の板状舌片とした係合片
(3)の上辺(31)をフランジ(12)と平行に設定
し、この上辺両端から下方に傾斜辺(32)(32)を
延長させ、前記係合片(3)の中央部(33)を主体
(11)の両端外側面の中央頂部と一体的に結合させ、
上辺(31)の長さを、その両端が部分的に取付け穴
(21)の外側に位置する長さに設定した』ことであ
る。
【0008】
【作用】上記技術的手段を採用するものでは、手掛けを
装着するとき、取付け穴(21)に対して主体(11)
の断面が略相似形であり、両端外側面が下方に向かって
傾斜しているから、主体(11)の底部は取付け穴(2
1)の内周面と接触することなく挿入される。また、係
合片(3)は略逆二等辺三角形の板状舌片であることか
ら、上辺(31)の両端はフランジ(12)の近傍にあ
って、傾斜辺(32)(32)の交点は下方に位置す
る。また、長手方向両端外側面を下方に向かって傾斜さ
せたから、主体(11)を取付け穴(21)に挿入し始
めるときに、抵抗なく挿入できる。また、係合片(3)
が弾性変形能を有するから、主体(11)を挿入するに
つれて上辺(31)の先端部が取付け穴(21)の周縁
に接触するようになると、前記係合片(3)の両端部が
内側にたわむ。さらに挿入を進め、上辺(31)の両端
部が取付け穴(21)の周縁の裏面側に位置した状態と
なると、係合片の上辺(31)の両端が取付け穴(2
1)の外部に部分的に突出する長さとなっているから、
係合片(3)はその弾性復帰力により初期形状に復元
し、上辺(31)の先端部で取付け穴(21)の周縁と
抜け止め状態に係合する。ここで、手掛けに脱出方向の
外力が作用したとき、各係合片(3)は取付け穴(2
1)と2点で係合し、またその上辺(31)の両端が左
右対称の位置にあるから、1点で係合する場合の2倍の
抗力を発揮する。
【0009】
【効果】本考案は請求項1の考案と同様の効果を有する
とともに、各係合片(3)が取付け穴(21)とは、そ
の上辺両端の2点で係合することから、強い抜け止め抗
力を発揮し、手掛けが取付け穴(21)からはずれにく
い。
【0010】[請求項3の考案について] この考案は、上記請求項1の考案と同様の課題を解決す
るもので、係合片(3)を別種の構成としたものであ
る。
【技術的手段】上記課題を解決するための本考案の技術
的手段は、『主体(11)の長手方向の両端外側壁のそ
れぞれに係合片(3)を設け、この係合片(3)は弾性
を具備し且上下両端のみが主体(11)の外側壁に結合
された外側に凸の板状屈曲片とし、この屈曲点となる頂
部(34)を係合片(3)の上部に位置させ、前記一対
の係合片(3)(3)の頂部(34)(34)相互の間
隔を取付け穴(21)の長さよりも長く設定した』こと
である。
【0011】
【作用】上記技術的手段を採用するものでは、係合片
(3)は、全体として外側に凸の板状屈曲片とし、上下
両端のみで主体(11)に結合されているから、手掛け
を取付けるとき、主体(11)は無理なく取付け穴(2
1)に挿入される。手掛けの主体(11)を挿入してい
くにつれて、係合片(3)の頂部(34)よりも下の部
分が押し込まれて、頂部(34)で屈曲した係合片
(3)が主体(11)側へ向けて扁平化される。この扁
平化の際、係合片(3)には弾性復帰力が蓄えられる。
扁平化された係合片(3)は、その頂部(34)が取付
け穴(21)を通過して、取付け穴(21)の裏面に位
置すると、前記弾性復帰力により原形に復帰して取付け
穴(21)周縁の裏面と抜け止め状態に係合する。
【0012】
【効果】本考案は請求項1の考案と同様の効果を有する
と共に、係合片(3)は、その上下の二箇所で主体(1
1)に一体的に結合され、また弾性変形能に優れた材質
から構成したものであるから、容易に破壊されることが
なく、手掛けが取付け穴(21)から容易にはずれる心
配がない。
【0013】[請求項4の考案について] この考案は、上記請求項1の考案と同様の課題を解決す
るもので、主体(11)を係合片(3)によって取付け
穴(21)内に引き込むように付勢させることにより手
掛けを抜け止め状態に装着できるようにするものであ
る。
【技術的手段】上記課題を解決するための本考案の技術
的手段は、『主体(11)の長手方向の一方の端面に係
合片(3)を設け、他方の端面に取付け穴(21)の周
縁に、抜け止め状態に係止される被係止部を設け、前記
係合片(3)は主体(11)の底部近傍と結合される基
端部(36)からこの主体(11)の長手方向外側に突
出させた帯状片とすると共に、その先端に取付け穴(2
1)の周縁を保持する受部(14)を設け、この係合片
(3)の基端部(36)から受部(14)までの長さを
手掛け装着状態における基端部(36)から取付け穴
(21)の周縁までの長さよりも僅かに長く設定し、係
合片(3)の全体を弾性材料で構成した』ことである。
【0014】
【作用】上記技術的手段を採用するものでは、先ず、係
合片(3)の受部(14)に取付け穴(21)の周縁を
嵌め込む。その後、主体(11)を強制的に取付け穴
(21)内に収容する。このとき、係合片(3)を一旦
長手方向に圧縮させることにより、前記被係止部は取付
け穴(21)の周縁に引掛かることなく、主体(11)
全体は取付け穴(21)内に収容されることとなる。そ
の後、係合片(3)は自由状態に復元しようとする。こ
の係合片(3)の長さは、手掛け装着状態における基端
部(36)から取付け穴(21)の周縁までの距離より
も長くなっているから、前記自由状態への復元付勢力が
残存したままとなり、主体(11)を取付け穴(21)
内に引き込む方向への力が働くこととなる。これによ
り、フランジ(12)が板材(2)の表面に圧接される
態様に装着される。また、主体(11)は係合片(3)
の復元付勢力によって前記他方の端面が取付け穴(2
1)の周縁に押し付けられることとなる。前記他方の端
面には、前記被係止部が形成されていることから、主体
(11)は取付け穴(21)内に抜け止め状態に固定さ
れることとなる。フランジ(12)の裏面は、上記した
ように、係合片(3)の長手方向の弾性復帰力により、
取付け穴(21)を形成した板材(2)の表面に常時押
圧されており、両者は常時密着していることとなる。
【0015】
【効果】本考案は上記構成であるから請求項1の考案と
同様の効果を有する。また、係合片(3)の先端が主体
(11)から離れた態様で形成できることから、射出成
型によって製作する場合、構成部に極端な薄肉部の生じ
る心配がなく型強度が十分となる。更に、手掛けのフラ
ンジ(12)と板材(2)の表面とが常時密着している
から、手掛け装着状態でガタつくことがない。また、主
体(11)における前記他方の端面は、前記被係止部に
よって取付け穴(21)に抜け止め状態となっているか
ら、主体(11)はその両端側で抜け止め状態に保持さ
れる。
【0016】
【実施例】次に、上記した本考案の実施例を図面に従っ
て詳述する。図1から図6に示す実施例1は請求項1に
対応し、弾性復帰能を有する一対の三角形状の係合片
(3)(3)の一辺を主体(11)の長手方向両端の外
側壁部に結合一体化したものである。図2、図3に示す
ように、前記係合片(3)(3)は主体(11)の中心
に対して、相互に対称となるように設けられており、各
係合片(3)は、フランジ(12)に対して略平行な上
辺(31)と、その両端から斜めに降下する傾斜辺(3
2)(38)とからなる略三角形状の舌片となってい
る。尚、前記上辺(31)は、自由端(30)に向かっ
て僅かに降下するように傾斜している。又、上辺(3
1)の一端から延びる傾斜辺(32)は主体(11)と
一体的に結合され、前記上辺(31)との挟角は鋭角に
設定してある。また、上辺(31)の他端と傾斜辺(3
2)の下端とをつなぐ傾斜辺(38)と前記上辺(3
1)との挟角も鋭角に設定されている。以上により、係
合片(3)は、傾斜辺(32)以外の各辺が主体(1
1)の側壁から離れたものとなり、上辺(31)と傾斜
辺(38)の交差する先端部が自由端(30)となる。
尚、この実施例では、主体(11)の長手方向の両端の
側壁(以下、端壁(18)(19)という)は、下方に
向く傾斜面となっており、傾斜辺(32)の近傍部分に
おける係合片(3)と前記端壁の間隔よりも、自由端
(30)と前記端壁との間隔が大きくなるように、係合
片(3)の全体を端壁(18)(19)に対して傾斜さ
せている。
【0017】この手掛け(1)を取付け穴(21)に装
着する際、図4に示すように、係合片(3)の上辺(3
1)が板材(2)と略平行になるように主体(11)を
傾けて挿入し、次いで、主体(11)を回動させるよう
にして、係合片(3)の全体を板材(2)の裏側に位置
するように主体(11)を収容させると、既述の作用で
板材(2)の取付け穴(21)に装着固定される。前記
挿入過程では、係合片(3)においては、傾斜辺(3
2)の近傍から自由端(30)までの範囲が、取付け穴
(21)の周縁に接触し、かつ強制的に内側にたわませ
られる態様で押し込まれて、最終状態において、係合片
(3)の自由端(30)は、取付け穴(21)を越えて
板材(2)の裏面に達し、弾性的に原形に復帰して抜け
止め状態に係合する。尚、この実施例では、上辺(3
1)がその先端に向かって僅かに傾斜していることか
ら、前記係合状態では、図5に示すように係合片(3)
の上辺(31)が傾斜辺(32)との挟角部分のところ
でくさび状に入り込んでガタ付きが生じなくなる。ま
た、手掛けのフランジ(12)は、板材(2)に表面側
から対接しているから、前記板材(2)は、フランジ
(12)と前記上辺(31)とによって挟まれるように
保持され、手掛け(1)が、確実に取り付けられること
となる。
【0018】このように、主体(11)を傾けて押し込
むことにより、係合片(3)と主体(11)との結合部
となる傾斜辺(32)に対して押し込みの方向を一定方
向に設定でき、比較的抵抗の少ない状態で挿入すること
ができる。また、主体(11)との結合部を一辺に配置
したので、相互に一定の挟角を持つ二辺で主体(11)
と結合される形式に比べて、係合片(3)がたわみやす
いから、挿入しやすくなる。
【0019】図7から図9に示す実施例2は、請求項2
に対応するものである。全体を、弾性を具備する合成樹
脂から構成すると共に、主体(11)の端壁(18)
(19)の夫々は外側に凸の半円弧状のテーパ面となっ
ており、この端壁には同じ構成で係合片(3)(3)が
配設されている。そこで、一方の端壁(18)の構成に
ついて説明する。係合片(3)は上辺の両端から下方に
一対の傾斜辺(32)(32)が延びた逆二等辺三角形
状の板状舌片とし、この係合片(3)の上辺の垂直二等
分線と一致する部分を中央部(33)とし、この中央部
を端壁(18)の頂部稜線と全域において一体的に結合
させている。また、係合片(3)(3)の中央部(3
3)の外面上部から、厚さが中央部(33)と略一致し
略三角形状のリブ(3c)(3c)を突出させている。
ここで、各リブ(3c)の上辺はフランジ(12)の裏
面に一致し外側の斜辺が下方に向く形態となっている。
そして、リブ(3c)(3c)の前記斜辺上端相互の距
離が取付穴(21)の長径と一致させてある。前記係合
片は全体が平板状であるから、また、端壁(18)がテ
ーパ面となっていることから、前記中央部(33)から
左右両側に延びる板状部分は上辺と傾斜辺(32)によ
って囲まれるたわみ部(3a)(3b)となる。なお、
係合片(3)の上辺(31)の両端の長さを所定の長さ
に設定し、取付け穴(21)の両端の円弧に対して端壁
(18)のフランジ(12)の近傍部分の断面形状をわ
ずかに小さな相似形に設定してあることから、係合片
(3)の上辺(31)とは、主体(11)を完全に取付
け穴(21)に挿入したときには上辺(31)の先端部
が取付け穴(21)の外側に位置する寸法関係となって
いる。
【0020】また、この実施例において、前記端壁がテ
ーパ面となり、平板状の係合片(3)が主体(11)の
長辺と直角な方向に張り出していることから、係合片
(3)の中央部(33)の近傍部分よりも上辺(31)
の先端および傾斜辺(32)の先端に向かって端壁(1
8)との距離が大きくなる。また、係合片(3)は、下
方に凸の逆二等辺三角形状になっているから、傾斜辺
(32)(32)の間隔はその下部ほど幅が狭く、最下
部では中央部(33)と一致する。
【0021】上記実施例のものでは、手掛けの主体(1
1)を取付け穴(21)に挿入していくと、取付け穴
(21)よりも一回り小さく設定され且係合片(3)の
傾斜辺(32)(32)が下端で中央部と一致すること
から、主体(11)の底部が支障なく挿入され、次に係
合片(3)が幅の狭い下部から順に挿入されていく。同
様にして、係合片(3)から張り出したリブ(3c)も
下部から順に挿入されていく。そして、挿入が主体(1
1)の上部に進むにつれて、傾斜辺(32)(32)が
取付け穴(21)の周縁と接触することとなり、たわみ
部(3a)(3b)は、その弾性と取付け穴(21)に
よる押圧とにより中央部(33)を境に取付け穴(2
1)の内周に沿った形で弓なりにたわみながら挿入され
て、挿入の開始から終了まで抵抗が少なくなり円滑にで
きることとなる。また、リブ(3c)は、その先端と係
合片(3)との間隔が下部から上部に掛けて徐々に広が
る略三角形状となっているから、挿入開始から終了まで
円滑に挿入できることとなる。そして、最終挿入位置で
は、上記のようにたわんだ状態にあるたわみ部(3a)
(3b)は弾性的に原形に復帰し、前記上辺(31)が
取付け穴(21)の周縁の裏面と係合する。また、リブ
(3c)(3c)の斜辺上端相互の距離が取付穴(2
1)の長径と一致するから、取り付け時において、リブ
(3c)(3c)の各斜辺上端は取付穴(21)の長手
方向両端に当接する。このことによって、手掛けが取付
穴(21)の長手方向にガタつくのを防止できる。な
お、この実施例でも、上辺(31)をその中点から先端
に向かって僅かに下方に傾斜させ、最終挿入位置ではこ
の上辺の先端から中点までの中程が取付け穴(21)の
周縁と接触するような構成とすることができる。この場
合、上辺は扁平な山形となる。また、上記実施例では、
端壁(18)(19)を下方に向かって傾斜する構成と
したが、フランジ(12)に対して略直角な端壁(1
8)(19)であってもよい。
【0022】図10から図11に示す実施例3は、請求
項3に対応するものであり、主体(11)の端壁(1
8)(19)の中央部に上下に延びる帯状の係合片
(3)をこの主体(11)と一体的に形成したものであ
り、前記帯状の係合片(3)は上下両端においてのみ主
体(11)と一体的に結合され、フランジ(12)の近
傍との上端結合部(37)から主体の底部との下端結合
部(35)との間では主体(11)の端壁から離反して
おり、全体として外向きに凸の「くの字状」に屈曲す
る。そして、この屈曲点が端壁から最も離反した頂部
(34)となっており、この頂部(34)の突出高さ
は、主体(11)を取付け穴(21)に完全に挿入した
とき、この頂部(34)が取付け穴(21)の周縁より
も外側に突出するようにしてある。また、前記頂部(3
4)は係合片(3)の上端結合部(37)の近傍に位置
する。なお、主体(11)の底部外周を取付け穴(2
1)の内周よりも小さい寸法に設定してあるから、前記
係合片(3)(3)の下端結合部(35)(35)相互
の間隔は取付け穴(21)の長径よりも短いものとな
る。
【0023】上記構成の手掛けの全体は、弾性合成樹脂
によって一体的に成型される。従って、帯状の係合片
(3)の全体が弾性を有することとなり、主体(11)
を取付け穴(21)に挿入すると、既述の作用で前記係
合片(3)の屈曲部が扁平化された後初期状態に復元し
て頂部(34)が取付け穴(21)の周縁に係合する。
この実施例では、頂部(34)が取付け穴(21)の周
縁から突出した状態に復元し、このとき前記頂部(3
4)と上端結合部(37)との間の部分と取付け穴(2
1)の周縁とが接触した状態で係合することとなる。こ
の係合片(3)は、上端結合部(37)と下端結合部
(35)の二箇所で主体(11)と結合しているから、
一箇所で主体(11)と結合しているものに比べて丈夫
である。なお、係合片(3)は、必ずしも帯状である必
要はなく、例えば逆三角形状の上辺の中央と上端結合部
(37)との間を帯状片で連結された形態としてもよ
い。このとき、前記上辺が頂部(34)と一致するよう
にし、上辺両端部が取付け穴(21)の外側の板材
(2)の裏面に対接係合するようにしても良い。
【0024】図12から図14に示す実施例4は請求項
4に対応し、実施例1と同様、全体を弾性合成樹脂によ
って一体的に成型したものである。フランジ(12)の
下方に続く主体(11)の一方の端壁(18)に係合片
(3)を、他方の端壁(19)の上部でフランジ(1
2)の近傍に突起(15)を設けている。前記係合片
(3)は、図12に示すように、長手方向に沿って湾曲
させた帯状片の先端に断面U字状の受部(14)を形成
したものであり、受部(14)の対向端部相互の間隔は
手掛けの装着対象たる板材(2)の板厚に略一致させて
いる。また、係合片(3)は、その基端部(36)にお
いて端壁(18)の下端部と一体的に結合され、前記基
端部に対して前記受部(14)は斜め上方に位置するよ
うに成型される。そして、係合片(3)が自由状態にあ
るときの、主体(11)との結合点から受部(14)ま
での長さLは、手掛け装着時における係合片(3)と
主体(11)との結合点から取付け穴(21)の周縁部
までの長さLよりも2〜3mm程度長く設定されてい
る。他方、突起(15)は、その縦断面が三角形状を呈
し、その上面(15a)がフランジ(12)と対向し、
この上面(15a)から下方に伸びる傾斜面(15b)
が下方に向くように設定されている。
【0025】この手掛け(1)を板材(2)の取付け穴
(21)に装着するには、係合片(3)側を先に挿入し
て受部(14)を一方の取付け穴(21)周縁に係合さ
せる。次いで、係合片(3)を端壁(18)の方向に弾
性変形させながら、係合片(3)の受部(14)と取付
け穴(21)の周縁部との嵌合部を中心に主体(11)
を下方に回動させる。これにより取付け穴(21)の周
縁に突起(15)が引掛かることなく主体(11)全体
が挿入される。この過程で係合片(3)の基端部(3
6)から受部(14)の底部までの長さLがLに圧
縮されるとともに、突起(15)が取付け穴(21)内
に収容された後、係合片(3)の弾性復帰力により、手
掛けはその長手方向の両端部で取付け穴(21)の周縁
部と抜け止め状態に係合することとなる。なお、この実
施例では、係合片(3)の長手方向の断面が曲線状とな
っているから上記長さLがLに縮みやすい。また、
突起(15)の縦断面が三角形状となっているからこれ
を具備させた端壁(19)側を挿し込むだけで傾斜面
(15b)に案内されて上面(15a)と取付け穴(2
1)の周縁とがワンウエイ係合する。なお、上記実施例
においては、原理的には上記突起(15)がない形式で
あっても抜け止め状態に装着される。係合片(3)の弾
性復帰力が主体(11)を板材(2)に対して下方に引
き込むように作用するからである。しかしながら、上記
実施例のものでは、前記突起(15)を設けたことによ
り主体(11)の長手方向の両端面が抜け止め状態に保
持されるから、主体(11)は取付け穴(21)内でよ
り一層安定することとなる。
【0026】なお、この実施例では、長さLがL
りも長いかぎり、係合片(3)が主体(11)から下方
に延びる構成であってもよい。このように、上記実施例
4では、この係合片(3)の受部(14)と端壁(1
8)との距離が大きくとれる。この距離が小さいと、射
出成型金型のこの部分に対応する箇所が極端に厚さの小
さい部分となるため該部分で型が破損しやすくなるが、
本実施例では、係合片(3)の受部(14)を主体(1
1)の端壁(18)からも大きく離した金型構成とする
ことができる。なお、上記実施例では、一方の係合片
(3)と他方の突起(15)との組み合わせとしたが、
主体の端壁(18)(19)のそれぞれに上記構成の係
合片(3)を具備させる構成としてもよい。この場合に
は、一対の係合片(3)(3)の受部(14)(14)
を共に取付け穴(21)の周縁部に係合させて主体(1
1)を強制的に前記取付け穴(21)に押し込めばよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の部分斜視図
【図2】実施例1の縦断面図
【図3】実施例1のX−X断面図
【図4】実施例1の挿入方法の図
【図5】実施例1の装着後の側面図
【図6】実施例1の装着後の縦断面図
【図7】実施例2の外観図
【図8】実施例2のY−Y断面図
【図9】実施例2の側面図
【図10】実施例3の縦断面図
【図11】実施例3の要部拡大図
【図12】実施例4の縦断面図
【図13】実施例4の挿入方法の縦断面図
【図14】実施例4の装着後の縦断面図
【図15】従来例の図
【図16】従来例の装着方法の図
【符号の説明】
(1) ・・・手掛け (2)・・・シ
ャッタの板 (11)・・・主体 (21)・・・
取付穴 (12)・・・フランジ (3) ・・・係合片

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】指先が挿入できる程度の皿状の主体(1
    1)の上端外周縁からフランジ(12)を張り出させ、
    前記主体(11)を板材(2)に設けられた取付け穴
    (21)に挿入し、前記主体(11)の外側面に設けた
    係合片(3)とフランジ(12)との間に取付け穴(2
    1)の周縁を挟持させるようにした手掛けにおいて、弾
    性復帰能を有する板状舌片とした係合片(3)を主体
    (11)の長手方向の両端外側壁に具備させ、前記両端
    外側壁を先端に向かって傾斜する傾斜面とし、前記各係
    合片(3)には、フランジ(12)に略平行な上辺(3
    1)とこれから下方に鋭角的に続く傾斜辺(32)とを
    具備させ、前記傾斜辺(32)を主体(11)との結合
    部とするとともに各係合片(3)の傾斜辺(32)の傾
    斜方向を同方向に設定し、係合片(3)を傾斜辺(3
    2)からその自由端側に向けて主体(11)の外側壁か
    ら徐々に離反させ、上辺(31)の先端側を部分的に取
    付け穴(21)の外側に位置させたシャッタの手掛け。
  2. 【請求項2】指先が挿入できる程度の皿状の主体(1
    1)の上端外周縁からフランジ(12)を張り出させ、
    前記主体(11)を板材(2)に設けられた取付け穴
    (21)に挿入し、前記主体(11)の外側面に設けた
    係合片(3)とフランジ(12)との間に取付け穴(2
    1)の周縁を挟持させるようにした手掛けにおいて、取
    付け穴(21)を、その長手方向両端が円弧状又は山形
    状になった略小判形とすると共に、主体(11)の断面
    形状をこの取付穴に略相似な形状とすると共に長手方向
    両端外側面を下方に向かって傾斜させ、弾性復帰能を有
    する略逆二等辺三角形の板状舌片とした係合片(3)の
    上辺(31)をフランジ(12)と平行に設定し、この
    上辺両端から下方に傾斜辺(32)(32)を延長さ
    せ、前記係合片(3)の中央部(33)を主体(11)
    の両端外側面の中央頂部と一体的に結合させ、上辺(3
    1)の長さを、その両端が部分的に取付け穴(21)の
    外側に位置する長さに設定したシャッタの手掛け。
  3. 【請求項3】指先が挿入できる程度の皿状の主体(1
    1)の上端外周縁からフランジ(12)を張り出させ、
    前記主体(11)を板材(2)に設けられた取付け穴
    (21)に挿入し、前記主体(11)の外側面に設けた
    係合片(3)とフランジ(12)との間に取付け穴(2
    1)の周縁を挟持させるようにした手掛けにおいて、主
    体(11)の長手方向の両端外側壁のそれぞれに係合片
    (3)を設け、この係合片(3)は弾性を具備し且上下
    両端のみが主体(11)の外側壁に結合された外側に凸
    の板状屈曲片とし、この屈曲点となる頂部(34)を係
    合片(3)の上部に位置させ、前記一対の係合片(3)
    (3)の頂部(34)(34)相互の間隔を取付け穴
    (21)の長さよりも長く設定したシャッタの手掛け。
  4. 【請求項4】指先が挿入できる程度の皿状の主体(1
    1)の上端外周縁からフランジ(12)を張り出させ、
    前記主体(11)を板材(2)に設けられた取付け穴
    (21)に挿入し、前記主体(11)の外側面に設けた
    係合片(3)とフランジ(12)との間に取付け穴(2
    1)の周縁を挟持させるようにした手掛けにおいて、主
    体(11)の長手方向の一方の端面に係合片(3)を設
    け、他方の端面に取付け穴(21)の周縁に、抜け止め
    状態に係止される被係止部を設け、前記係合片(3)は
    主体(11)の底部近傍と結合される基端部(36)か
    らこの主体(11)の長手方向外側に突出させた帯状片
    とすると共に、その先端に取付け穴(21)の周縁を保
    持する受部(14)を設け、この係合片(3)の基端部
    (36)から受部(14)までの長さを手掛け装着状態
    における基端部(36)から取付け穴(21)の周縁ま
    での長さよりも僅かに長く設定し、係合片(3)の全体
    を弾性材料で構成したシャッタの手掛け。
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