JP2538277Y2 - コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、内部に収納されたパフ等の塗布具による
鏡の汚れを防止するようにしたコンパクト容器に関す
る。

（従来の技術） 従来、化粧料を収納したコンパクト容器であって、容
器内に化粧料塗布用のパフ等の塗布具を収納すると共
に、蓋体内面に鏡を取り付けたコンパクト容器は公知で
ある。

かかるコンパクト容器にあっては、収納されたパフ等
の塗布具と鏡との接触により、塗布具に付着した化粧料
や油分等の汚れが鏡に付着して、鏡が汚れて来るという
問題があった。

（考案が解決しようとする課題） この容器は、容器内に収納されたパフ等の塗布具と鏡
との接触を抑止して、鏡の汚れを防止せんとするもので
ある。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために、この考案が採った手段
は、コンパクト容器本体（１）に塗布具収納部（３）を
形成し、該コンパクト容器本体（１）の一側に開閉自在
に蝶着された蓋体（６）の内面に塗布具収納部（３）の
上方に整合して鏡（７）を固定したコンパクト容器にお
いて、塗布具収納部（３）の対向する内側縁上部に、内
方に向かって張り出す張出片（８）を一体に形成し、該
張出片（８）の下部に塗布具（５）を収納して動かない
ように塗布具（５）の上縁を掛止すると共に、塗布具
（５）と鏡（７）とを非接触状態に保持したことを特徴
とする。

又、コンパクト容器本体（１）の塗布具収納部（３）
の上縁一側に塗布具（５）の上縁に掛止する張出片
（８）を形成すると共に、蓋体（６）に取り付けられた
鏡の一側に突出部（10）を形成し、閉蓋時に張出片
（８）と突出部（10）とにより塗布具（５）と鏡（７）
とを非接触状態に保持したことを特徴とする。

（実施例） 以下に図面を参照しつつ、この考案の好ましい実施例
を詳細に説明する。第１、２図はこの考案の実施例１を
示すものであり、（１）はコンパクト容器本体である。
該コンパクト容器本体（１）内には、化粧料収納部
（２）とパフ等の塗布具収納部（３）とが形成され、従
来周知のように化粧料（４）と塗布具（５）とがそれぞ
れ収納される。

（６）は、コンパクト容器本体（１）の一側に開閉自
在に螺着され容器本体（１）の開放された上面を閉止す
る蓋体であって、内面に鏡（７）が固定される。

この実施例１は、かかるコンパクト容器において、塗
布具収納部（３）の対向する上縁から張出片（８）を塗
布具収納部（３）内に向かって張り出して形成し、収納
されたパフ等の塗布具（５）の対向する上縁を保持し、
塗布具（５）が容器内で動かないようにしたものであ
る。この状態において、パフ等の塗布具（５）と鏡
（７）とは、第２図に示すように非接触の状態に保たれ
ている。これにより、コンパクト容器が携帯時に振動や
傾動しても、パフ等の塗布具が容器内で動くことがなく
なる為、塗布具（５）が鏡（７）に接触して、鏡（７）
が汚れて来るおそれがなくなる。第３図は実施例１の１
つの変形を示し、張出片（８）を塗布具（５）の対向す
る上縁隅角部を保持する方形の板状片に形成し、塗布具
（５）の対向する隅角部上縁を張出片（８）の下部に挿
入し、掛止するようにしたもである。第４図は実施例１
の更に他の変形を示し、張出片（８）を塗布具収納部
（３）の上縁一側から塗布具（５）の約1/3程度を被覆
する庇状に張り出して、塗布具（５）を張出片（８）の
下部に挿入して収納するようにしたものである。

第５、６図は、この考案の実施例２を示すものであっ
て、容器本体（１）の塗布具収納部（３）の一側上縁
に、塗布具（５）の上縁一側を掛止する張出片（８）を
張り出して形成すると共に、該張出片（８）と反対側の
塗布具上縁に対向して、鏡（７）の側縁を前方へ突出さ
せて突出片（10）を形成し、張出片（８）と突出片（1
0）とで塗布具（５）の対向する側縁部上縁を押えて動
かないようにしたものである。

（作用） コンパクト容器本体（１）の塗布具収納部（３）内に
収納されるパフ等の塗布具（５）の上縁を張出片（８）
（９）若しくは突出部（10）で押えて塗布具（５）が動
かないように保持されると共に、塗布具（５）と鏡
（７）との接触が防止される。そして、この状態は蓋の
開閉に関係なく維持される。

（考案の効果） この考案の請求項１のコンパクト容器によれば、収納
されたパフ等の塗布具が、動かないように保持され、鏡
との接触が防止されているので、塗布具に付着した化粧
料や汚れが鏡に付着して鏡が汚れて来るようなおそれが
ない。又、塗布具は蓋の開閉と関係なく収納部内に保持
されているため、開蓋時に塗布具が不用意に鏡と接触し
たり、落下したりするおそれがなくなる。又、請求項２
のコンパクト容器によれば、鏡との接触防止効果が向上
し、塗布具に付着した化粧料や汚れが鏡に付着するのを
より確実に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１のコンパクト容器の開蓋状態を示す平
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ′線に沿った断面図、第３
図は実施例１の１変形を示す開蓋状態の平面図、第４図
は実施例１の他の変形を示す要部の拡大平面図、第５図
は実施例２の開蓋状態を示す平面図、第６図は第５図Ｄ
−Ｄ′線に沿った断面図である。 （１）……コンパクト容器本体 （２）……化粧料収納部、（３）……塗布具収納部 （４）……化粧料、（５）……塗布具 （６）……蓋体、（７）……鏡 （８）（９）……張出片、（10）……突出片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 廣 哲夫 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株式会社資生堂研究所内 (56)参考文献 実願 昭56−166698号（実開 昭58− 71313号）の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム （ＪＰ，Ｕ) 実願 昭52−66108号（実開 昭53− 161100号）の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム （ＪＰ，Ｕ) 実願 昭61−139290号（実開 昭63− 46013号）の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム （ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンパクト容器本体（１）に塗布具収納部
   （３）を形成し、該コンパクト容器本体（１）の一側に
   開閉自在に蝶着された蓋体（６）の内面に塗布具収納部
   （３）の上方に整合して鏡（７）を固定したコンパクト
   容器において、塗布具収納部（３）の対向する内側縁上
   部に、内方に向かって張り出す張出片（８）を一体に形
   成し、該張出片（８）の下部に塗布具（５）を収納して
   動かないように塗布具（５）の上縁を掛止すると共に、
   塗布具（５）と鏡（７）とを非接触状態に保持したこと
   を特徴とするコンパクト容器。
2. 【請求項２】コンパクト容器本体（１）の塗布具収納部
   （３）の上縁一側に塗布具（５）の上縁に掛止する張出
   片（８）を形成すると共に、蓋体（６）に取り付けられ
   た鏡の一側に突出部（10）を形成し、閉蓋時に張出片
   （８）と突出部（10）とにより塗布具（５）と鏡（７）
   とを非接触状態に保持したことを特徴とする請求項
   （１）記載のコンパクト容器。