JP2538240B2

JP2538240B2 - シ−トロ−ル搬出装置付きシ−ト巻取装置

Info

Publication number: JP2538240B2
Application number: JP62088534A
Authority: JP
Inventors: 晧片岡
Original assignee: Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1987-04-09
Filing date: 1987-04-09
Publication date: 1996-09-25
Anticipated expiration: 2011-09-25
Also published as: JPS63252855A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、プラスチックフィルム、紙、金属箔等の広
幅の帯状シートをスリッターで分割し、分割した帯状シ
ートを前後の巻取位置へタッチローラを経由させて交互
に導くと共に個々の芯管のまわりに巻取ってシートロー
ルとするシート巻取装置であって、巻取ったシートロー
ルを搬出するためのシートロール搬送装置付きのものに
関する。本発明のシート巻取装置では、前後の巻取位置
に１本ずつ準備される共通の巻軸で芯管を貫通支持す
る。そして、この芯管はシートロール巻き太りに従いタ
ッチローラから離反する。

（従来の技術）従来、シートロール巻き太りに従いタッチローラから
芯管を離反する形式のシート巻取装置にあっては、下端
部を中心に摺動可能に支持された一対の摺動腕を備え、
その一対の揺動腕の先端部において芯管を着脱可能に支
持するものがある。このシート巻取装置においては、巻
取中、シートロールの巻き太りに従い揺動腕が起き上が
る。そしてシートロールが巻き上がると、揺動腕を更に
旋回させ、揺動中心の反タッチローラ側、つまり揺動中
心に対しタッチローラ側とは反対の側に設けた受台上方
へ横倒しとし、シートロールを受台上へ載せた後、揺動
腕から芯管を解放することによりシートロールの搬出を
行っていた（特公平53−33711号公報第１図参照）。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、このような従来のシート巻取装置において
は、以下のような問題があった。即ち巻芯支持機構の反
タッチローラ側の受台上にシートロールは搬出される
が、この受台は次の新たな巻取りを開始するために、巻
芯支持機構に芯管を装着して支持させる巻取準備作業用
の作業台として用いられる。そして、受台上方に倒れた
揺動腕や、受台上に解放されたシートロールは、巻取準
備作業の障害となるので、受台上からシートロールを取
り除いた後、巻取準備作業を行うことになり、このため
シート巻取装置の停止時間が長くなって稼働率が低下す
る。また、反タッチローラ側の、作業者の作業領域への
揺動腕が倒れるので作業者の安全を確保するうえで好ま
しくない。

（問題を解決するための手段）そこでこの発明は、広幅の帯状シートをスリッターで
分割し、分割した帯状シートを前後の巻取装置へタッチ
ローラを経由させて交互に導くと共に個々の芯管のまわ
りに巻取ってシートロールとするシート巻取装置におい
て、上記前後の巻取位置毎に１本ずつ準備される巻軸で
上記芯管を貫通支持することと、上記タッチローラへ向
けた突出部分を有する一対の巻芯支持体を持ち、かつ上
記突出部分の先端部において上記巻軸の両端部を着脱可
能に両端支持する上記前後の巻取位置毎の巻芯支持機構
と、上記巻芯支持機構を帯状シート幅方向に直角に横方
向へ直線運動可能に支持する摺動機構と、上記巻芯支持
機構を上記摺動機構での摺動方向へ駆動する駆動機構
と、上記巻芯支持体の突出部分下方の空間に昇降可能に
設けられ、上記巻芯支持機構から受取った上記シートロ
ールを帯状シート幅方向へ搬送するコンベヤとを備える
ことを特徴とする。

（作用）巻芯支持機構は、個々の芯管を装着した巻軸を巻芯支
持体の突出部分の先端部で支持し、その突出部分の下方
にコンベヤを設ける空間を作る。この空間に設けたコン
ベアはシートロール搬出時に上昇して巻芯支持機構から
シートロールを一斉に受取り、そのシートロールを巻芯
支持機構のタッチローラ側で帯状シート幅方向に搬送す
る。そえゆえ、巻芯支持機構の反タッチローラ側にシー
トロール搬送の影響を受けない作業空間が保障される。

（実施例）第１図乃至第３図を参照してこの発明の一実施例を説
明する。第１図は、この発明によるシートロール搬出装
置付きシート分割巻取装置の立面図であり、第２図は同
平面図である。なお、第１図の右半分は断面を示してい
る。

第１図において、広幅の帯状シートＳ′はスリッター
Ｋにより分割されて帯状シートＳになる。この帯状シー
トＳはタッチローラＴを経て前後の巻取位置へ交互に導
かれ、個々の芯管C1のまわりに巻き取られてシートロー
ルＲとなる。前後の巻取位置には、第２図に示すように
芯管C1を貫通して支持する巻軸C2が１本ずつ準備され、
この巻軸C2を支持するための巻芯支持機構１がそれぞれ
設けてある。

巻芯支持機構１は、第１図に示す摺動機構２により帯
状シート幅方向に直角に横方向へ直線運動可能に支持さ
れており、基台３と、上記摺動機構２と同様な摺動機構
４を介して基台３上に帯状シート幅方向に直角に横方向
へ直線運動可能に支持した巻芯支持体５とから成り立っ
ている。

摺動機構２は広幅の帯状シートＳ′の両側に設けたフ
レームＦ上にそれぞれに固定したレール2aと、このレー
ル2aに摺動方向以外方向つまり上下及び帯状シート幅方
向に、駆動の原因となるガタが生じないように精度良く
被さり嵌まって摺動可能な可動体2bとから成り立つ。そ
して基台３は可動体2b上に固定してある。巻芯支持体５
は、タッチローラＴ側に突出する突出部分5aと、この突
出部分5aの先端部に設けた周知の巻芯着脱機構5bを有す
る。そして、第２図に示すように巻軸C2の長手方向両側
に配置してあり、両側一対となって突出部分5aの先端部
において巻軸C2を着脱可能に両端支持することができ
る。この実施例では、巻芯着脱機構5bは巻軸C2の両端部
において軸方向に進退して巻軸C2に係合離脱する。

また基台３上には、巻芯支持体５をタッチローラＴ側
に所要の力で押し付ける流体圧シリンダ６を備えてい
る。

そして、巻芯支持機構１は、第１図に示した摺動機構
２での摺動方向に、フレームＦに取り付けた駆動機構７
により駆動されて、タッチローラＴに接近、離反するこ
とができる。駆動機構７は、この実施例では、上記基台
３に固定したメネジ体８とこのメネジ体５に螺合し、モ
ータ９により正逆両方向に回転駆動されるネジ軸10とか
ら成る。

巻取中、巻軸C2は、図示しない駆動機構により回転駆
動される。なお、巻軸C2としては、この場合、例えば実
開昭61−5845号公報に示されるようなフリクション巻軸
を用いることが望ましい。また、流体圧シリンダ６によ
りシートロールとタッチローラ間の接触圧を所要の値に
調節するとともに、シートロール巻太りに従い、巻芯支
持体５を基台３に対してほぼ一定の位置に保つように、
駆動機構７により基台３を駆動する。

本発明では、シートロールＲの巻取りが完了した後、
巻芯支持機構１からシートロールＲを搬出するために、
シートロール搬出装置11を設けている。

シートロール搬出装置11は、第１図の左半分に示すよ
うに、この実施例では両側のフレームＦの両外側にそれ
ぞれ設けた、帯状シート幅方向に直角に横方向に伸びる
レール12a、及びこれに案内されて摺動する可動体12bか
らなる摺動機構12と、この摺動機構12の可動体12bの上
に取り付けられて前後方向に移動可能な移動台13と、こ
の移動台13の上に固定した垂直方向の案内筒14a及びこ
の案内筒14aに案内されて昇降可能な昇降体14bからなる
昇降案内機構14と、この昇降案内機構14により両端部を
支持され、帯状シート幅方向に水平に伸びるコンベア15
とからなる。

コンベア15は、巻芯支持体５のタッチローラ側かつ突
出部分5aの下方で、巻上がったシートロールを巻芯支持
体５から受取るために、移動台13上に取り付けた昇降駆
動機構16により昇降体14bを駆動することで、水平状態
を保ちながら昇降することができる。また、コンベア15
を巻芯支持機構１と連動させるために案内筒14aと基台
３とをコイルバネ17により連結している。そして、コン
ベア15と巻芯支持機構１の間隔を保持するために基台３
上には、第１図の右半分に示すように間隔保持体18がタ
ッチローラＴ側へ突出して取り付けられており、コイル
バネ17の引張力により、巻芯支持機構１側へ引付けられ
たコンベア15は、帯状シート幅方向において一対になる
案内筒14a間に渡した梁19を間隔保持体18へ押し付けた
状態でシートロールＲの真下に位置して巻芯支持機構１
とともに移動することができる。そして、巻芯支持機構
１が後退してもコンベア15はシートロール搬送位置より
更に後退することができないように、ストッパー20を設
けている。

なお、この実施例の場合、巻芯支持機構１が巻取開始
位置に着いたとき、第１図に２点鎖線で示すようにコン
ベア15を移動させるので、移動台の先進端にはストッパ
ー21を設けるとともに、上記間隔保持体18として、圧縮
コイルバネを用いて収納可能としている。圧縮コイルバ
ネは、巻芯支持機構１の後退位置では、コイルバネ17の
引張力に抗してコンベアをシートロールの真下に保つこ
とができるが、移動台13が前進してストッパー21に当る
と基台３の前進力に抗しきれず収縮する強さとしてい
る。

もっとも、コイルバネ17を流体圧シリンダに代えると
か、係脱機構を用いて、シートロール搬送位置にコンベ
ア15が来たとき、コンベア15と巻芯支持機構１との係合
を離脱し、巻取開始位置から巻芯支持機構１を後退させ
るとき係合する係脱機構を用いてコンベアと巻芯支持機
構とを連動させるとか、あるいは、巻芯支持機構１とは
独立して、前後にコンベアを駆動する駆動機構を設ける
等、コンベアの前後への移動手段は多様に考えられる。
またコンベアの昇降においても、昇降案内機構14、昇降
駆動機構16は、コンベア15を巻芯支持機構１のタッチロ
ーラＴ側の空間で支持して、昇降させる機能を有するも
のであれば、この実施例のものに限らない。また、コン
ベア15として、ベルトコンベア、スラットコンベアや、
レール上を摺動する搬送台、台車等、シートロールを載
せて帯状シート幅方向に搬送する機能を有しておれば、
これらを必要に応じて採用し得る。

巻芯支持機構１に支持された巻芯Ｃは、まわりに帯状
シートＳを巻取りながら第１図に２点鎖線で示した巻取
開始位置から、実線で示した巻取完了位置へ移動して巻
取りを完了する。その後も巻芯支持機構１は駆動機構７
により駆動されてシートロール解放位置に移動する。そ
れと同時にコンベア15はシートロール真下に位置した状
態で巻芯支持機構１に連動する。そしてコンベア15は昇
降駆動機構16の駆動により下降端から上昇してシートロ
ール下面を支える。その後、巻芯着脱機構5bの作動によ
りシートロールＲは巻芯支持機構１から解放され、コン
ベア15上に受渡される。なお、この実施例の場合、コン
ベア15は受取ったシートロールＲを、それが転んで落下
しないようにＵ形の溝を持つパレット22を介して支持し
ている。シートロールＲがコンベア15に受渡されると、
駆動機構７により巻芯支持機構１を駆動して後退させ
る。しかし、コンベア15は、第３図に示すようにトッパ
ー20により移動を阻止されてシートロール搬送位置に残
り、コイルバネ17が伸びてコンベア15と巻芯支持機構１
は連動しない。この後コンベア15を起動すれば、シート
ロールＲは、帯状シート幅方向に搬送され、機側へ搬送
される。なお、コンベア15を起動する前に、シートロー
ルＲからタッチローラＴへつながるシートロールＲの後
尾の帯状シートＳを適当な切断手段により、幅方向に切
断しておくことが必要である。そして、このシートロー
ルＲの後尾の帯状シートを切断すると共に巻軸C2を巻芯
支持機構１から解放して巻芯支持機構１を退避させる
と、すぐに、作業者が、基台３上に取付けた作業床23上
から、新しい芯管C1を貫通支持した巻軸C2を巻芯支持機
構１に、巻芯支持機構5bを作動させて支持させることが
できる。

シートロールＲが巻取位置から機側に搬出されると、
駆動機構７により、新しい芯管C1を支持した巻芯支持機
構１を駆動してタッチローラに向かって前進させ、巻取
開始位置につけ、タッチローラＴ上に残った帯状シート
Ｓの先端を芯管C1に接着等により止めて、次の巻取りを
開始する。なお、パレット22は、巻取中、コンベア15を
逆方向に起動してコンベア15上の所定位置に準備してお
けばよい。

この実施例によれば、シートロールの不良の原因とな
る巻取中の巻芯が振動状態となるのを避けるために、振
動を起こしやすい。一支点を中心に巻芯支持体等が揺動
する揺動機構を巻芯支持機構から追放して、巻芯支持機
構を摺動機構により直線運動可能に案内してタッチロー
ラから巻芯を離反させる構造としているため、シートロ
ール不良の原因となる振動が抑制されて巻取速度の高速
化を図ることが可能である。またコンベアは、自らシー
トロールの真下から上昇して、シートロールの下面を支
えて受取るので、摺動機構により直線運動してタッチロ
ーラから離反する巻芯支持機構を有するシート巻取装置
からのシートロールの搬出を容易にする。なお、コンベ
アのシートロール搬送位置、巻芯支持機構のシートロー
ル解放位置やシートロール搬送時のコンベア昇降装置
は、この実施例に限定されない。また、シートロールか
ら巻芯支持体を退避させるのではなく、コンベヤを下降
させて、シートロールを巻芯支持体の突出部分から退避
させるようにしてもよい。

以上、一実施例について説明したが、本発明は、その
要旨を変えることなく、設計条件に応じて設計者の公知
技術により多様に変化応用し得る。

例えば、シート巻取装置は、広幅の帯状シートの走行
路を巻取位置の上方に設けたもの、タッチローラによる
表面駆動や、タッチローラの表面駆動と巻軸の中心駆動
を併用した複合駆動により巻取駆動を行うもの等であっ
ても、この発明を適用し得る。摺動機構は、上述の実施
例における可動体を固定し、レールが移動するようにし
てもよく、また、レールと可動体の間に転動体を介して
可動体がレール上を摺動するようにしてもよい。また、
駆動機構として流体圧シリンダー、モータにより駆動さ
れるピニオンとラックを組み合わせたもの等を用いるこ
とができる。またシートロール搬出し装置は、昇降案内
機構上に摺動機構を設け、この上にコンベアを支持する
形式、コンベアが伸縮可能な揺動腕の先端に支持され
て、揺動腕の揺動により待機位置から、シートロール搬
送位置へコンベアを移動してシートロールを受取り、搬
送を行う形式等、巻芯支持体の、タッチローラへ突出し
た突出部分の下方空間に設けたものであれば、前述の実
施例に限らない。

（発明の効果）この発明によれば、巻芯支持体の突出部分の下方の空
間を利用して巻芯支持機構のタッチローラ側でシートロ
ールを搬出するので、反タッチローラ側に、シートロー
ル搬送の影響を受けない作業空間が保障される。それゆ
えシートロール解放後、ただちに巻芯を巻芯支持機構に
装着することが可能になる。また、シートロール搬送中
に反タッチローラ側で他の作業ができる。したがって巻
取準備時間を短縮することができる。しかもシートロー
ルの搬出中、作業者に危険が及ぶ心配もない。そして芯
管の振動を抑えて高品質のシートロールを得るようにす
るために巻芯支持機構を摺動可能に設けたシート分割巻
取装置であっても、シートロールを効果的に搬出するこ
とができるようになり、生産性に優れたシート巻取装置
を得ることができる。また、巻芯支持機構のタッチロー
ラ側の空間をシートロールを搬送に利用するので、シー
トロール搬出装置付きシート巻取装置であっても、その
占有空間を少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の立面図、第２図は同平面
図、第３図は同シートロール搬出装置の搬出時の状態を
示す立面図である。Ｓ…帯状シート、Ｔ…タッチローラ、C1…芯管、C2…巻
軸、Ｒ…シートロール、１…巻芯支持機構、２…摺動機
構、５…巻芯支持体、5a…突出部分、７…駆動機構、11
…シートロール搬出装置、15…コンベア。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】広幅の帯状シートをスリッターで分割し、
分割した帯状シートを前後の巻取位置へタッチローラを
経由させて交互に導くと共に個々の芯管のまわりに巻取
ってシートロールとするシート巻取装置において、上記前後の巻取位置毎に１本ずつ準備される巻軸で上記
芯管を貫通支持することと、上記タッチローラへ向けた突出部分を有する一対の巻芯
支持体を持ち、かつ上記突出部分の先端部において上記
巻軸の両端部を着脱可能に両端支持する上記前後の巻取
位置毎の巻芯支持機構と、上記巻芯支持機構を帯状シート幅方向に直角に横方向へ
直線運動可能に支持する摺動機構と、上記巻芯支持機構を上記摺動機構での摺動方向へ駆動す
る駆動機構と、上記巻芯支持体の突出部分下方の空間に昇降可能に設け
られ、上記巻芯支持機構から受取った上記シートロール
を帯状シート幅方向へ搬送するコンベヤとを備えること
を特徴とするシートロール搬出装置付きシート巻取装
置。