JP2537811Y2 - クランプ装置 - Google Patents

クランプ装置

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JP2537811Y2
JP2537811Y2 JP1990001990U JP199090U JP2537811Y2 JP 2537811 Y2 JP2537811 Y2 JP 2537811Y2 JP 1990001990 U JP1990001990 U JP 1990001990U JP 199090 U JP199090 U JP 199090U JP 2537811 Y2 JP2537811 Y2 JP 2537811Y2
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肇 水谷
真吾 大野
尚史 岡山
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、工具等の対象物を取外し可能に固定するク
ランプ装置に関するものであり、特に、対象物の取付・
取外動作の簡易化に関するものである。
従来の技術 この種のクランプ装置として、例えば、実開昭64−50
004号に記載されたものがある。この装置は、(a)対
象物の断面形状が円形の第1嵌合部およびその第1嵌合
部の中心線から偏心した位置に設けられた第2嵌合部と
それぞれ嵌合する円形断面の第3嵌合部およびそれに対
して偏心位置にある第4嵌合部を備えた装置本体と、
(b)その装置本体に軸部において回転不能かつ軸方向
に移動可能に嵌合され、装置本体からの突出端部に、解
除位相において対象物と軸方向に嵌合・離脱可能であ
り、解除位相とは一定角度異なる係合位相において対象
物と軸方向に離脱不能に係合する係合頭部を備えたクラ
ンパと、(c)そのクランパと装置本体との間に設けら
れ、クランパを装置本体側へ引き込む方向に付勢するば
ね部材と、(d)クランパと装置本体との間に設けら
れ、ばね部材の付勢力に抗してクランパを装置本体から
押し出す押出装置とを含むように構成される。
このクランプ装置により切削工具等の対象物を固定す
る場合には、まず、押出装置によりばね部材の付勢力に
抗してクランパを前進させ、係合頭部を装置本体から一
定量押し出し、対象物を解除位相において係合頭部に嵌
合する。それと同時に、対象物の第1嵌合部が装置本体
の第3嵌合部に嵌合されることにより両嵌合部の中心線
が一致させられるとともに、対象物の第2嵌合部が装置
本体の第4嵌合部に嵌合されることにより対象物の装置
本体に対する上記中心線まわりの相対回転可能角度が一
定角度に限定される。第2嵌合部と第4嵌合部とのうち
嵌合凹部である側のものが第1嵌合部および第3嵌合部
の中心線を中心とする円弧状とされ、嵌合突部である側
のものの一定角度範囲の相対移動を許容するようにされ
ているのである。次に、対象物を上記一定角度回転させ
て、嵌合突部を嵌合凹部の一端に当接させれば、対象物
の装置本体に対するそれ以上の相対回転が防止された状
態となるとともに、クランパの係合頭部と対象物とが係
合位相となる。その状態で押出装置を後退させれば、ク
ランパがばね部材により装置本体内へ引き込まれるた
め、対象物がクランパにより装置本体に引き付けられ、
固定される。対象物を取り外す場合には、係合頭部を装
置本体から押し出した状態で、対象物を回転させて解除
位相とし、対象物を係合頭部から取り外す。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記装置においては、対象物を回転さ
せて係合頭部と対象物との位相を変えるようになってい
るため、作業者が対象物を回転させるか、あるいは対象
物保持装置に回転装置を設けてクランプ装置と回転装置
とを連動させることが必要であり、取付・取外動作が面
倒であるという問題があった。また、対象物が大形の部
材である場合には回転させること自体が困難である。
本考案はこの問題に鑑み、対象物を回転させることな
く取付け・取外しを行うことができるクランプ装置を得
ることを課題として為されたものである。
課題を解決するための手段 本考案においては、上記課題が、クランプ装置を、前
記(a)の装置本体,(b)のクランパおよび(c)の
ばね部材と共に、(d)クランパと同軸にかつ軸方向に
移動不能に設けられ、動力源によって回転させられる駆
動部材と、(e)その駆動部材とクランパとの相対回転
運動をクランパの軸方向の直線運動に変換する運動変換
装置と、(f)その運動変換装置による変換の間クラン
パの回転を妨げるためにクランパに回転抵抗を付与する
回転抵抗付与装置と、(g)クランパが装置本体から一
定量押し出されるまでは駆動部材とクランパとの相対回
転を許容し、一定量押し出された後は駆動部材とクラン
パとの相対回転を阻止する相対回転阻止装置とを含むも
のとすることにより解決される。
作用 本考案に係るクランプ装置においては、駆動源により
駆動される駆動部材の回転に基づいて、運動変換装置,
回転抵抗付与装置および相対回転阻止装置の共同によ
り、クランパが装置本体から一定量押し出されて突出位
置とされた後、その突出位置で軸方向の移動を伴うこと
なく一定角度回転させられて係合頭部が解除位相とされ
る。この状態では、対象物を係合頭部に嵌合させること
ができ、それと同時に、対象物の断面形状が円形の第1
嵌合部およびその第1嵌合部の中心線から偏心した位置
に設けられた第2嵌合部を、それぞれ装置本体の第3嵌
合部および第4嵌合部に嵌合させて対象物を装置本体に
対して位置決めすることができる。その状態で、係合頭
部が係合位相へ回転させられた後、クランパがばね部材
の付勢力により装置本体内へ引き込まれ、対象物が装置
本体に固定される。
運動変換装置は、駆動部材の回転運動をクランパの軸
方向の直線運動に変換するものであり、例えば、駆動部
材とクランパ(クランパに連結された被駆動部材を含
む)との一方に駆動部材の回転中心線を中心とする一円
周に沿って延び、回転中心線に直角な平面に対して傾斜
した傾斜面を形成し、他方にその傾斜面に係合する係合
部を設ければ、駆動部材のクランパに対する相対回転を
クランパの直線運動に変換することができる。ただし、
クランパは後には回転することが必要であるが、一定量
押し出されるまでは回転してはならないため、クランパ
の回転を妨げるための回転抵抗付与装置が必要となる。
この回転抵抗付与装置は、クランパを係合位相にある状
態でクランパに節度感を伴った回転抵抗を与えるもので
あることが望ましい。クランパが回転抵抗付与装置によ
り係合位相に保たれている間に駆動部材がクランパに対
して回転し、運動変換装置によってクランパに軸方向の
運動、すなわち押出運動が与えられるようにするのであ
る。そして、クランパが一定量だけ装置本体から押し出
された後は駆動部材とクランパとが一体的に回転するこ
とが必要であるため、駆動部材とクランパとの間に相対
回転阻止装置が必要となる。駆動部材のクランパに対す
る相対回転が必要な時期にはその相対回転を許容する許
容状態にあり、クランパが一定量押し出された後は相対
回転を阻止する阻止状態となる相対回転阻止装置が必要
となるのである。
考案の効果 上記のように、本考案に係るクランプ装置において
は、クランパが装置本体から押し出され、かつ、装置本
体に対して回転させられるため、従来装置におけるよう
に対象物を回転させる必要がなく、取付動作が簡易とな
る。したがって、作業者による対象物の着脱作業が簡単
となり、また、対象物の着脱を自動化する場合に着脱装
置に回転装置等を設ける必要がないため、コストが低く
て済む効果が得られる。さらに、対象物が大形の場合に
も迅速に着脱を行うことができる。
また、装置本体と対象物との間に相対回転を発生させ
ずに済むため、対象物着脱時に装置本体と対象物との間
の相対回転を許容する対策を講じることが不要となる効
果が得られる。対象物の断面形状が円形の第1嵌合部の
中心線から偏心した位置に設けられた第2嵌合部と、そ
の第2嵌合部と嵌合して対象物と装置本体との上記中心
線まわりの相対回転を防止する第4嵌合部とのうち、嵌
合凹部とされるものを前記従来装置におけるように円弧
状とする必要がなく、嵌合突部と丁度嵌合して対象物と
装置本体との正,逆両方向の相対回転を防止するものと
することができるのである。
さらに、クランパの押出しと回転とが、1個の駆動部
材の回転に基づいて実現されるため、押出しと回転との
ためにそれぞれ別個の動力源を設ける場合に比較して、
クランプ装置の構成が簡単となり、製造コストが低減す
る効果が得られる。
実施例 以下、本考案を回転切削工具を主軸に固定するクラン
プ装置に適用した場合の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
第2図において、10は工作機械の主軸である。主軸10
は図示しないベアリング,シール等を介してハウジング
14に回転可能に保持されている。第1図に示すように、
主軸10のハウジング14から突出した後端部(図において
右側の端部)にはVプーリ16が相対回転不能に固定(図
の例ではナットにより螺合)されている。Vプーリ16に
は、図示しないモータの出力軸との間に巻き掛けられた
Vベルトによりモータの回転が伝達されるようになって
おり、主軸10が回転させられる。
主軸10は軸方向に延びる中心穴18を備えており、ロッ
ド20が回転可能かつ軸方向に移動可能に嵌合されてい
る。中心穴18の先端部は第2図に示すように大径とされ
ており、ここに面盤22の嵌合突部23が嵌合されている。
面盤22には中心穴18と同心の貫通穴24が形成されてお
り、貫通穴24内にはアダプタ26の小径部27が嵌合されて
いる。面盤22が主軸10の端面28に、アダプタ26がカラー
29を介して面盤22にそれぞれボルトにより固定されて、
アダプタ26が主軸10と共に回転させられるようになって
いる。
ロッド20の先端部は貫通穴24へ延びており、その先端
面にカラー30を介してクランパ32が固定されている。ク
ランパ32は、ロッド20と同心のクランプシャフト34と、
第3図に示すように、クランプシャフト34の先端部から
四方へ半径方向外向きに延び出た花弁形の係合頭部36と
から成っている。係合頭部36の各花弁38および各花弁間
の成す角は共に45度とされている。アダプタ26には中心
穴18と同心かつアダプタ26の端面40側へ貫通する嵌合穴
42が形成されており、クランプシャフト34が嵌合穴42に
摺動可能に嵌合されている。
アダプタ26の端面40には、第2図に二点鎖線で示す対
象物たる切削工具の工具保持部材46が取り付けられるよ
うになっている。すなわち、工具保持部材46の嵌合突部
45がアダプタ26の嵌合穴42の大径部に嵌合されるととも
に、端面40に突設された位置決めピン44が、工具保持部
材46に形成された位置決め穴47に嵌入して切削工具と主
軸10との相対回転を防止するようになっているのであ
り、嵌合突部45および位置決め穴47が、対象物としての
工具保持部材の第1嵌合部および第2嵌合部を構成し、
嵌合穴42の大径部および位置決めピン44が、装置本体の
一構成要素としてのアダプタ26の第3嵌合部および第4
嵌合部を構成しているのである。また、工具保持部材46
の後端面には係合頭部36と係合可能な係合凹部48が形成
されており、解除位相においては係合頭部36が係合凹部
48と軸方向に嵌合・離脱可能であり、解除位相から45度
回転した係合位相においては係合頭部36が係合凹部48と
軸方向に離脱不能に係合するようになっている。
第1図に示すように、Vプーリ16の後端部にはケーシ
ング50,52,54が固定されている。また、ハウジング14か
ら後方へ延び出させられたアーム56(第2図参照)には
ケーシング58が固定されており、ケーシング54の後端部
が、ケーシング58に形成された軸方向に延びる貫通穴60
にオイルシール61を介して相対回転可能に嵌合されてい
る。
ロッド20はケーシング50を貫通してケーシング52内に
突入しており、その後端の雄ねじ部62にナット64が螺合
されている。ナット64とケーシング52の肩面66との間に
は、ベアリング68およびリテーナ70を介してばね部材72
が配設されている。ばね部材72は断面が矩形の圧縮コイ
ルスプリングであり、ロッド20およびクランパ32を主軸
10の中心穴18内へ引き込む向きに付勢している。
ケーシング58の貫通穴60の内部には移動部材76が軸方
向に摺動可能に嵌合されている。移動部材76は回転防止
部材78によりケーシング58との相対回転を防止されてい
る。また、移動部材76は軸方向穴80を備えており、軸方
向穴80内にはベアリング82,84を介して回転軸86が回転
可能かつ軸方向に相対移動不能に嵌合されている。回転
軸86の先端部の外周面には、第8図に示すように、直径
方向に隔たった4箇所に面取りが施され、ケーシング54
の後端壁に形成された四角形の嵌合穴88に相対回転不能
に嵌合されている。また、回転軸86は軸方向に延びる段
付の貫通穴90を備え、その先端部はスプライン穴92とさ
れている。
移動部材76の後端にカバー94および継手部材96が固定
される一方、ケーシング58の後端に、駆動源たる油圧シ
リンダ100がアダプタ102を介して固定されている。油圧
シリンダ100のピストンロッド104はジョイント106によ
りカバー96に固定されており、油圧シリンダ100によっ
て移動部材76が貫通穴60内を摺動させられるようになっ
ている。
ケーシング54内にはスプライン軸108が嵌合されてい
る。スプライン軸108は大径の頭部110とねじれスプライ
ン部112とから成っており、頭部110がケーシング54に保
持されるとともに、ねじれスプライン部112が回転軸86
のスプライン穴92に嵌合されている。したがって、油圧
シリンダ100のピストンロッド104が伸長させられれば回
転軸86が移動部材76と共に前進してスプライン軸108を
回転させる。すなわち、本実施例においては、油圧シリ
ンダ100,移動部材76およびスプライン穴92がスプライン
軸108を回転させる回転装置を構成しているのである。
なお、移動部材76の移動限度は油圧シリンダ100のスト
ロークエンドにより規定される。
スプライン軸108には、頭部110の先端面から軸方向に
延びる段付の嵌合穴116が形成されており、押出部材120
が嵌合されている。押出部材120は中央部に半径方向外
向きのフランジ122を備えており、フランジ122の一方の
面から第一軸部124が、反対側の面から第二軸部126がそ
れぞれ延び出させられている。押出部材120の第一軸部1
24が嵌合穴116の小径部128に嵌合されるとともに、フラ
ンジ122が大径部130に嵌合されている。第二軸部126
は、前記ロッド20の後端部に形成された軸方向穴132に
キー134により相対回転を防止されて嵌合されている。
したがって、押出部材120がロッド20と一体的に回転さ
せられるとともに、ばね部材72によりフランジ122の第
一軸部124側の端面136が頭部110の肩面138に密着する向
きに付勢されている。なお、工具保持部材46がアダプタ
26の端面40に取り付けられた状態では、ばね部材72の付
勢力がクランパ32の係合頭部36および工具保持部材46を
介してアダプタ26に受けられるため、ロッド20の後端部
とフランジ122の第二軸部126側の端面との間に約0.2mm
の隙間が生じ、フランジ122の第一軸部124側の端面136
には付勢力が作用しない。
フランジ122の端面136には、第4図および第5図に破
線で示すように、一対の球面凹部140,142が形成されて
いる。これら球面凹部140,142は一直径上に対称に形成
されており、それぞれボール144,146を回転可能かつ離
脱不能に保持している。一方、第6図に示すように、頭
部110の肩面138には、一対の溝148,150が形成されてい
る。各溝148,150は、ボール144,146に対応した弓形の断
面形状を有し、第一軸部124の軸心を中心とする一円周
に沿った約180度の円弧溝である。また、各溝148,150の
中間部は傾斜させられており、その深さが徐々に変化し
ている。すなわち、第7図から明らかなように、溝148
においてはA−C間(30度)が最も深く、C−D間(60
度)が徐々に上昇する傾斜面、D−E間(60度)が浅い
部分とされており、溝150においてはG−I間(30度)
が最も深く、I−J間(60度)が傾斜面、J−K間(60
度)が浅い部分とされている。これら深い部分(A−C
間およびG−I間),傾斜面(C−D間およびI−J
間)および浅い部分(D−E間およびJ−K間)はそれ
ぞれスプライン軸108の軸心に対して対称に形成されて
おり、ボール144,146が常に同じ深さに位置するように
されている。したがって、ボール144,146が溝148,150内
を転動することにより押出部材120とスプライン軸108と
の相対回転が許容され、かつ、スプライン軸108が90度
回転することにより、ボール144,146が溝148,150の深い
部分から浅い部分へ移動して押出部材120をばね部材72
の付勢力に抗して前進させるようになっている。本実施
例においては、スプライン軸108が駆動部材、押出部材1
20が被駆動部材を構成し、フランジ122,ボール144,146,
頭部110,溝148,150等がスプライン軸108の回転を押出部
材120の軸方向の移動に変換する運動変換装置を構成し
ている。
頭部110の外周面には半径方向に延び、嵌合穴116の大
径部130へ貫通する保持穴152が形成されており、ボール
154が保持されている。ボール154は、通常は第4図に示
すように、ケーシング54の内周面に形成された切欠156
内に入り込んでおり、押出部材120とスプライン軸108と
の相対回転を許容するようになっているが、スプライン
軸108が約90度回転した際、切欠156のカム面158によっ
て保持穴152内へ押し戻されるととも、押出部材120の外
周面に形成された半球状の凹部160へ嵌入させられ、押
出部材120とスプライン軸108との相対回転が阻止される
ようになっている。本実施例においては、保持穴152,ボ
ール154,切欠156,凹部160等が相対回転阻止装置を構成
しているのである。
さらに、第2図に示すように、クランパ32のクランプ
シャフト34の外周面には軸方向に延びるV溝162が形成
されており、アダプタ26の小径部27に形成された半径方
向穴164に嵌入させられたボール166がスプリング168に
よってV溝162内へ押し付けられている。したがって、
クランプシャフト34に節度感を伴う回転抵抗が与えら
れ、通常はクランパ32,ロッド20および押出部材120がス
プライン軸108と共に回転することが阻止されるが、ボ
ール154の押出部材120の凹部160への嵌入により押出部
材128がスプライン軸108と共に強制的に回転させられれ
ば、ボール166がスプリング168の付勢力に抗して半径方
向穴164内へ引っ込み、クランパ32の回転を許容する。
これらV溝162,半径方向穴164,ボール166,スプリング16
8が回転抵抗付与装置を構成しているのである。
本実施例において、図示しないモータが駆動されてV
プーリ16に回転が伝達されれば、主軸10,ケーシング50,
52,54および回転軸86が回転し、アダプタ26の端面40に
固定された切削工具が主軸10と一体的に回転して切削加
工が行われる。
切削工具の交換を行う場合には、油圧シリンダ100の
ピストンロッド104を前進させて移動部材76および回転
軸86を前進させ、スプライン軸108を回転させる。この
スプライン軸108と嵌合している押出部材120の回転は、
ロッド20およびクランパ32を介して回転抵抗付与手段に
より防止されているため、スプライン軸108と押出部材1
20との間に相対回転が生じ、運動変換手段により押出部
材120が前進させられ、ロッド20を介してクランパ32が
アダプタ26の端面40から押し出される。その後、相対回
転阻止手段によりスプライン軸108と押出部材120との相
対回転が阻止され、押出部材120,ロッド20およびクラン
パ32が回転抵抗付与手段の付勢力に抗してスプライン軸
108と一体的に回転させられる。本実施例においては、
クランパ32が45度回転させられることにより係合頭部36
が解除位相となるため、切削工具をクランパ32から軸方
向に取り外すことができる。そして、新しい切削工具の
工具保持部材46の嵌合突部45をアダプタ26の嵌合穴42に
嵌合し、係合凹部48を係合頭部36に嵌合するとともに位
置決め穴47に位置決めピン44を嵌入させた状態で、油圧
シリンダ100のピストンロッド104を収縮させれば移動部
材76および回転軸86が後退し、スプライン軸108が移動
部材76の前進時とは逆方向に回転させられる。この際に
はスプライン軸108と押出部材120との相対回転が相対回
転阻止手段によって阻止されているため、スプライン軸
108と共に押出部材120,ロッド20およびクランパ32が逆
回転し、係合頭部が45度回転して係合位相に復帰する。
このとき、回転抵抗付与手段のボール166がV溝162に嵌
合して回転抵抗を付与する状態となるとともに、ボール
154が切欠156内へ押し出されて相対回転阻止手段が解除
され、押出部材120とスプライン軸108との相対回転が許
容される。その後の油圧シリンダ100の作動に伴うスプ
ライン軸108の回転につれて運動変換手段により押出部
材120の後退が許容され、クランパ32がばね部材72の付
勢力によってアダプタ26の嵌合穴42に引き込まれ、工具
保持部材46が主軸10に固定される。本実施例において
は、主軸10がクランプ装置の装置本体として機能するの
である。
以上、本考案の一実施例を説明したが、回転しない刃
物台に本考案に係るクランプ装置を設けることも可能で
あり、その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改
良を施した態様で、本考案を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるクランプ装置の後部を
示す正面断面図であり、第2図は上記装置の前部を示す
正面図(一部断面)である。第3図は上記装置の側面図
であり、第4図は第1図におけるIV−IV拡大断面図であ
る。第5図は第4図とは別の状態を示す第4図と同様の
図であり、第6図は上記装置の押出装置の要部を取り出
して示す側面図である。第7図は第6図の溝の状態を示
す説明図であり、第8図は第1図におけるVIII−VIII断
面図である。 10:主軸、20:ロッド 32:クランパ、36:係合頭部 46:工具保持部材、72:ばね部材 76:移動部材、86:回転軸 92:スプライン穴、100:油圧シリンダ 108:スプライン軸 112:ねじれスプライン部 120:押出部材、144,146:ボール 148,150:溝、154:ボール 156:切欠、160:凹部 162:V溝、164:半径方向穴 166:ボール、168:スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡山 尚史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 松下 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−236446(JP,A) 特開 昭62−246406(JP,A) 実開 昭61−187639(JP,U) 実開 昭62−138507(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具等の対象物を取外し可能に固定するク
    ランプ装置であって、 対象物の断面形状が円形の第1嵌合部およびその第1嵌
    合部の中心線から偏心した位置に設けられた第2嵌合部
    とそれぞれ嵌合する円形断面の第3嵌合部およびそれに
    対して偏心位置にある第4嵌合部を備えた装置本体と、 その装置本体に軸部において回転可能かつ軸方向に移動
    可能に嵌合され、装置本体からの突出端部に、解除位相
    において前記対象物と軸方向に嵌合・離脱可能であり、
    解除位相とは一定角度異なる係合位相において前記対象
    物と軸方向に離脱不能に係合する係合頭部を備えたクラ
    ンパと、 そのクランパと前記装置本体との間に設けられ、クラン
    パを装置本体側へ引き込む方向に付勢するばね部材と、 前記クランパと同軸にかつ軸方向に移動不能に設けら
    れ、動力源によって回転させられる駆動部材と、 その駆動部材の前記クランパとの相対回転運動を前記ク
    ランパの軸方向の直線運動に変換する運動変換装置と、 その運動変換装置による変換の間前記クランパの回転を
    妨げるためにクランパに回転抵抗を付与する回転抵抗付
    与装置と、 前記クランパが前記装置本体から一定量押し出されるま
    では前記駆動部材とクランパとの相対回転を許容し、一
    定量押し出された後は前記駆動部材とクランパとの相対
    回転を阻止する相対回転阻止装置と を含むことを特徴とするクランプ装置。
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