JP4480483B2 - ブレーキアジャスタの調整装置 - Google Patents

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この発明は、自動2輪車のリヤブレーキ等におけるブレーキアジャスタの調整装置に係る。
自動2輪車のリヤブレーキにおける遊び量を調整するブレーキアジャスタは、ネジ棒とその上を軸方向移動自在のアジャストナットを備え、アジャストナットの送り込み量を調整することにより遊び量を調整するようになっている。
この遊び量を調整はインパクトドライバ等の回転工具を用いて行うことがあり、この場合は作業者の目視により送り込み量を決めている。
また、回転工具に遊量歯車等からなるクラッチ機構を内蔵し、ネジ止め等が終了してトルクが増大したとき、その増大した所定トルクを検知してクラッチを切断することも公知である(一例として特許文献1参照)。
さらに、回転工具に測距手段を付設し、回転工具の先端とネジ止め対象の距離が所定のものになったとき、回転工具の回転を停止させるものも公知である(一例として特許文献2参照)。
特開2002−264033号公報 特開平08−174441号公報
ところで、目視にてアジャストナットの送り込み量を調節する場合は、調節量を一定させることが難しくなる。また、上記内蔵クラッチを有するもの及び測距手段を有するものは、いずれも装置が複雑であって高価になる。そのうえ設定トルクで回転を止める場合はアジャストナットの表面を傷つけるカジリが生じて外観を損なう場合もある。
そこで、本願発明は、これらの課題を解決するため、既存の回転工具を利用して比較的簡単なかつ安価な構造で、しかもカジリを生じさせずにアジャストナットの送り込み量調節を行うことを目的とする。
上記課題を解決するため本願におけるブレーキアジャスタの調整装置に係る請求項1の発明は、ネジ棒とその上を軸方向移動自在に係合するアジャストナットを備えたブレーキの遊びを調整するブレーキアジャスタに対して、アジャストナットを回転工具にて回転させて送り込み量を調整するようにしたブレーキアジャスタの調整装置において、
前記回転工具は、着脱自在のクラッチを介して前記アジャストナットを回転させるとともに、
前記クラッチは、前記回転工具の回転軸へ一体回転可能に取付けられる駆動側部材と、
前記アジャストナットを嵌合するソケット部を一端に設けかつ前記ネジ棒が挿通される軸穴が設けられた従動側部材と、
これら駆動側部材と従動側部材の嵌合部に設けられる断続部材と、
この断続部材を作動させるためのプッシュロッドを備え、
前記軸穴へ予め挿通された前記ネジ棒の端部が前記プッシュロッドの一端部へ当接して押すことにより、このプッシュロッドの他端部が前記断続部材を作動させてクラッチを切断するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は上記請求項1において、前記従動側部材が、その一端に前記アジャスタナットを嵌合するソケット部と、前記ネジ棒が嵌合される軸方向穴を備え、この軸方向穴の内部に位置する前記プッシュロッドの一端部と前記ソケット部との間隔によって前記アジャストナット送り込み量を調整するようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項2において、前記従動側部材が、前記ソケット部及び前記プッシュロッドの一端部が位置する前記軸方向穴を有するソケット部材と、前記プッシュロッドの他端部により操作される前記断続部材が係脱するクラッチアウタとを備え、これらソケット部材とクラッチアウタとを長さ調節自在に嵌合したことを特徴とする。
請求項4の発明は上記請求項1において、前記断続部材が、前記駆動側部材のロック穴内へ嵌合して前記プッシュロッドの移動により一部が前記従動側部材に設けられたロック溝へ出入するとともに、前記ロック溝の底面は従動側部材の回転方向へ向かって次第に深くなるように変化する曲面になっていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ブレーキアジャスタの調整において、クラッチを構成する駆動側部材の一端を回転工具の回転軸へ取付け、従動側部材のソケット部へアジャストナットを嵌合するとともに軸穴へネジ棒を挿通した状態で、クラッチを回転させると、当初はクラッチが接続しているので、アジャストナットをネジ棒上で回転させて送り込む。所定の送り込み量になると、ネジ棒の一端部がプッシュロッドの一端へ当接してこれを押す。するとプッシュロッドの他端が断続部材を押してクラッチを切断するため、アジャストナットは所定の送り込み量で止まり、正確に送り込み量が設定されるとともに、アジャストナットのかじりもなく、外観を良好に保つことができる。しかも、専用の回転工具を必要とせず、構造簡単かつ安価にすることができる。
請求項2の発明によれば、従動側部材の一端に設けたアジャスタナットを嵌合するソケット部と、ネジ棒が嵌合される軸方向穴の内部に位置するプッシュロッドの一端部との間隔によってアジャストナットの送り込み量を調整するようにしたので、アジャストナット送り込み量を調整するとき軸方向穴へ入り込むネジ棒の端部を利用してプッシュロッドを押させることができ、構造を簡単にすることができる。
請求項3の発明によれば、従動側部材をソケット部材とクラッチアウタとに分割し、これらソケット部材とクラッチアウタとを長さ調節自在に嵌合したので、この嵌合長を調節することにより、ソケット部とプッシュロッドの一端部との間隔を容易に調節でき、アジャストナット送り込み量を調整自在にすることができる。
請求項4の発明によれば、ロック溝の底面が従動側部材の回転方向へ向かって次第に深くなるように変化する曲面になっているので、クラッチ切断時にロック溝内へ入っている断続部材を、従動側部材の回転によりスムーズに脱出させることができ、クラッチの断続切り換えを迅速化することができる。
以下、図面に基づいて一実施形態を説明する。図1は、自動2輪車のドラム式リヤブレーキに対する遊び量を調整を示す図である。後輪1のドラム式リヤブレーキ2における作動レバー3の一端には、その遊び量を調整するためのブレーキアジャスタ4が設けられている。
ブレーキアジャスタ4は、ブレーキケーブル5の一端が連結されたネジ棒6と、その上へ軸方向移動自在に取付けられたアジャストナット7と、このアジャストナット7とステー5の間に介装されてアジャストナット7をステー5から離す方向へ付勢するスプリング8とを備える。アジャストナット7を送り込むほどネジ棒6及びブレーキケーブル5を図の右側へ引いて作動レバー3を図の反時計回り方向へ回動させて遊び量を小さくする。
ブレーキアジャスタ4は、ナット調整装置10により送り込み量を調整される。ナット調整装置10は公知のインパクトレンチからなる回転工具11と、その回転軸12へ着脱自在に取付けられるクラッチ13を備え、クラッチ13の一端に形成されたソケット部材14にネジ棒6及びアジャストナット7を嵌合し、アジャストナット7を回転させて送り込むようになっている。
図2は、クラッチ13の軸方向断面を示す。このクラッチ13は、ソケット部材14,クラッチアウタ15,プッシュロッド16及びクラッチインナ17を備える。ソケット部材14とクラッチアウタ15はクラッチ13の従動側部材であり、クラッチインナ17は駆動側部材である。
クラッチアウタ15とクラッチインナ17の間は断続部材であるクラッチボール18により断続される。このクラッチボール18は、アジャストナット7が所定の送り込み量になるまではクラッチを接続し、所定の送り込み量になるとプッシュロッド16の移動によってクラッチを切断する。19はクラッチスプリングであり、クラッチが接続する方向にプッシュロッド16を付勢している。
以下、各構成部材について説明する。図3はソケット部材14の軸方向断面図である。ソケット部材14は一端にアジャストナット7が嵌合する6角穴状のソケット20が設けられ、軸心部には軸方向へ貫通する軸穴21が設けられ、ここにネジ棒6及びプッシュロッド16が入るようになっている。
ソケット部材14の他端部は小径部22をなし、この外周側にチャック23が外嵌される。チャック23とソケット部材14の外周に設けられた段部24の間にリターンスプリング25が介装され、チャック23は抜け出し方向へ付勢される。但し、チャック23の一端部側に設けられた厚肉部26が抜け止めリング27で抜け止めされる。抜け止めリング27は小径部22の端部側外周に形成された環状溝28へ嵌合される。
また、チャック23における厚肉部26の内周面は、ロックボール29が小径部22の端部に形成された軸直交方向の貫通穴30へ押し込む。ロックボール29は貫通穴30に対して出入自在であり、このロックボール29の出入により、小径部22の軸心部に形成されている6角穴31へ嵌合するクラッチアウタ15が嵌合長さを調節されるようになっている(詳細は後述)。
チャック23の厚肉部26より先端側は、小径部22との間に間隙を形成する段部32をなし、チャック23がリターンスプリング25に抗して図の左方へ後退され、段部32が貫通穴30の上に移動すると、ロックボール29の一部が貫通穴30から出て段部32の上に乗り、クラッチアウタ15との係合を解く。
符号33はチャック23の後退位置を規制するストッパリングである。34は軸穴21と6角穴31の間に形成された区画部であり、これを貫通する小径穴35が設けられている。小径穴35の内周にはシール36が設けられている。
図4はクラッチアウタ15を示す。クラッチアウタ15は一端側が外周部を6角断面にした小径軸部40をなし、ここが6角穴31へ一体回転可能かつ軸方向移動自在に嵌合する。外表面には目盛り40aが設けられている。小径軸部40の稜線にロック溝41が軸方向へ多数連続して形成されている。
このロック溝41は貫通穴30に重なり、ロックボール29が嵌合することにより、ソケット部材14とクラッチアウタ15の相対的な軸方向位置が調整される(図2の拡大部参照)。ソケット部材14とクラッチアウタ15は、小径部22の6角穴31と小径軸部40の嵌合により、軸方向へ相対的に伸縮自在となっている。
クラッチアウタ15の他端側は大径部42をなし、この軸部には大径の穴が設けられ、そのうちの一部で開口端近傍に6角穴43が形成されている。6角穴43よりも開口部側部分は、角穴43よりもさらに大径の大径穴44をなし、その開口端内周に設けられた抜け止め溝にクリップ45が嵌合する。大径部42の穴部のうち6角穴43よりも奥側は丸穴46をなし、その内周にベアリング47が設けられている。この丸穴46は小径軸部40の軸心部を貫通する軸穴48と連通している。軸穴48は丸穴46と同心円状に配置され、その内周面の長さ方向両端部にベアリング49が設けられている。
6角穴43には連結リング50が嵌合する。図5は連結リング50の図4におけるA矢示方向形状を示す。連結リング50は外周部51が6角穴43へ一体回転可能に嵌合する6角形状をなし、軸側には円形の貫通穴52が軸方向へ貫通して形成され、クラッチインナ17の小円筒部70(図7)が嵌合するようになっている。貫通穴52の周囲はにはロック溝53が等間隔、例えば、60°間隔で形成されている。
ロック溝53は、貫通穴52側へ開放され、かつその溝の底部は、回転方向(B矢示方向)へ次第に深くなる斜面部54と、その端部でクラッチボール18が入り込む深さの最深部55が連続する曲面をなしている。このように、ロック溝53の底部は深さが回転方向へ変化する曲面をなすので、クラッチ接続時に最深部55へ入っているクラッチボール18は、クラッチ切断時になると、ロック溝53の回転により斜面部54に押されて迅速に中心方向へ落下し、最深部55から出るようになり、クラッチの切断を迅速化する。
図6はプッシュロッド16を示す。その一端は最小径の接触端60をなす。接触端60に続く部分は長い小径軸部61をなし、ソケット部材14の小径穴35(図3)と略同径でこれを通過するようになっている。
プッシュロッド16の他端側は、クラッチアウタ15の大径部42に設けられた穴部内側へ嵌合する円形の大径部62をなす。この大径部62の先端側にはロック溝63及びロック斜面64を介してロック部65が連続して形成されている。
ロック部65は大径部62と同径であり、その外周面にはロック時におけるクラッチボール18が転動する。クラッチボール18は、プッシュロッド16の移動時にロック斜面64を通ってロック溝63内へ落ち込むことによりアンロックとなる。
ロック部65の軸部にはネジ穴66が形成され、ここにボルト67のネジ部68が係合する。ボルト67のネジ部68と反対側にはスプリングガイド69が軸方向へ延出し、クラッチスプリング19の内側に突出している。
図7はクラッチインナ17を示す。クラッチインナ17の一端は円筒部70をなし、この軸部には軸穴71が形成されている。円筒部70の外周面にはロック穴72が開口している。ロック穴72は径方向へ貫通して外部と軸穴71とを連通し、周方向へ等間隔、例えば、60°間隔で形成され、連結リング50のロック溝53(図5)に対応し、クラッチボール18が出入するようになっている。
円筒部70はフランジ73を介してスプリングホルダ部74に連続する。スプリングホルダ部74は円筒部70より大径の円筒状をなし、その軸部には行き止まり状のホルダ穴75が形成されている。ホルダ穴75は軸穴71の延長部であり、ここにクラッチスプリング19が収容される。
スプリングホルダ部73の端部には軸心部からジョイント部76が軸方向へ突出形成されている。ジョイント部76は外周が6角状をなす小径の中実部であり、回転工具11の回転軸12先端に形成されているソケット12aへ嵌合して一体回転するようになっている。
図8〜10にクラッチ部の拡大断面図を示す。図8は図9の8−8線相当断面図である。また、図9〜10は図2におけるクラッチ部の軸方向拡大断面図であり、図9はクラッチの接続時、図10はクラッチの切断時を示す。
図8において、中間連結部15の大径部42に設けられた6角穴43に連結リング50の外周部51が嵌合され、連結リング50の貫通穴52にクラッチインナ17の円筒部70が嵌合している。円筒部70の内側にはプッシュロッド16のロック部65が嵌合している。図示状態はクラッチの接続状態であり、このとき、クラッチボール18はロック部65により押し出されて、ロック穴72及びロック溝53の最深部55へ入り、連結リング50と円筒部70を一体回転するように連結する。
図9において、クラッチの接続時には、ロック穴72の下にロック部65が存在し、ロック穴72の上に連結リング50におけるロック溝53の最深部55が位置し、クラッチボール18は一部がロック穴72から最深部55へ入り込んでいる。このとき、ロック斜面64及びロック溝63は円筒部70の内側へ入り込んでいる。
図10に示すように、プッシュロッド16がクラッチスプリング19に抗して図の右方へ移動してロック溝63がロック穴72の下方へ位置すると、クラッチボール18がロック溝63内へ落ち込んで、連結リング50と円筒部70との結合を解き、クラッチの切断状態となる。
なお、ロック溝63がロック穴72の下方へ移動する前にロック斜面64がロック穴72の下方へ移動する。このため、プッシュロッド16の移動途中でロック斜面64をクラッチボール18が落下を開始するので、クラッチボール18の落下をスムーズにする。
図9,10に示すように、フランジ73は中間連結部15の大径穴44へ嵌合して一方の面が連結リング50の端面へ当接し、他方の面はクリップ45の当接により抜け止め固定されている。
次に、クラッチ13の組立手順を説明する。以下、全体を図2に基づき、かつ細部は各部品の対応図に拠って説明する。まず、図4のプッシュロッド16を図6のクラッチアウタ15へ組み合わせる。このとき、大径部42の軸穴には予め連結リング50及びベアリング4を嵌合しておき、これらの内側へプッシュロッド16の小径軸部61を接触端60側から入れて軸穴48内へ通す。これにより、プッシュロッド16の大径部62、ロック溝63、ロック斜面64及びロック部65が大径部42の軸穴内へ嵌合する。
続いて、ロック部65から延出しているボルト67のスプリングガイド69の周囲にクラッチスプリング19を取付け、さらに図7のクラッチインナ17を取付ける。まず、円筒部70の軸穴71にスプリングガイド69及びクラッチスプリング19を入れて、大径部42のベアリング47及び連結リング50の軸穴52(図5)の内側へ差し込み、フランジ73を大径穴44へ嵌合して連結リング50の端面へ当接させ、大径穴44の内周面に設けられている抜け止め溝45aにクリップ45を嵌合してフランジ73を抜け止めする。
これにより、プッシュロッド16、クラッチアウタ15及びクラッチインナ17が一体化され、クラッチスプリング19はスプリングホルダ74のホルダ穴75内へ収容され、一端がホルダ穴75の底部へ当接することにより、プッシュロッド16を図2の左方へ移動付勢し、ロック部65をロック穴72の下方へ位置させる。
次に、これらの一体化されたものをソケット部材14へ取付ける。まず、図2において、チャック23をリターンスプリング25に抗して図の左方へ後退させ、ロックボール29を段部32の上へ移動させた状態にし、クラッチアウタ15の小径軸部40及びその内側から突出しているプッシュロッド16の小径軸部61を、図3に示すソケット部材14の6角穴31へ入れ、小径軸部40を6角穴31へ一体回転可能に嵌合し、さらにプッシュロッド16の小径軸部61における接触端60側を、ソケット部材14の小径穴35へ通して軸穴21内へ突出させる。
この段階で、チャック23を自由にすると、チャック23はリターンスプリング25により図2の右方へ移動して復元し、図の拡大部に示すように、肉厚部26がロックボール29を押し上げて、その一部をロック穴30から突出させてロック溝41へ入れる。これにより、ソケット部材14とクラッチアウタ15が連結され、組立が完了する。ソケット部材14に対する小径軸部40の嵌合長さが固定されてセットされる。このとき、クラッチアウタ15はソケット部材14の6角穴30へ相互の6角断面部にて嵌合しているので、ソケット部材14はクラッチアウタ15及びプッシュロッド16と一体回転し、軸穴21に嵌合しているアジャストナット7を回転させることができる。
また、チャック23によって、ソケット部材14に対する小径軸部40の嵌合長さを固定することにより、接触端60とソケット部20との間隔が所定のセット距離Lになるように調整される。このセット距離Lの変更や調整は、チャック23を操作して小径軸部40の嵌合長さを調整することにより自在である。また、小径軸部40の外表面へ目盛り40aを設ることにより、目視でセット距離Lを簡単かつ正確に調整できる。
次に、本実施形態の作用を説明する。上記の要領で組み立てられたクラッチ13は、図2に示すように構成各部品が一体化している。そこで、このクラッチ13のクラッチインナ17に設けられているジョイント部76を、図1に示すように回転工具11の駆動軸12に設けられているソケット12aへ嵌合し、ソケット部材14の先端側にてブレーキアジャスタ4に対するアジャスタナット7の取付けを行う。
この場合、ソケット部材14のソケット部20にアジャスタナット7を嵌合し、そのネジ穴をネジ棒6の端部へ当接させてからクラッチインナ17を回転させ、アジャスタナット7をネジ棒6へ係合させ、ネジ棒6の上を送り込む。この状態は図11のAに示す段階であり、ネジ棒6の端部は、アジャスタナット7の送り込みにしたがって軸穴21内へ次第に入り込む。但し、この段階では、ネジ棒6が軸穴21内へ突出する長さはセット距離Lに達せず、接触端60と非接触である。
この状態では、図9に示すように、プッシュロッド16はクラッチスプリング19により図の左方へ押され、ロック部65が円筒部70に設けられているロック穴72の下方に位置する。このため、クラッチボール18が円筒部70のロック穴62と連結リング50のロック溝53における最深部55へ入り、クラッチインナ17とクラッチアウタ15を連結し、クラッチインナ17の回転がクラッチアウタ15へ伝達される。
やがて、アジャスタナット7が所定量送り込まれると、図11のBに示すように、ネジ棒6が軸穴21内へ突出する長さはセット距離Lとなり、接触端60と接触する。この状態でさらにアジャスタナット7を送り込もうとすれば、ネジ棒6が接触端60を介してプッシュロッド16の小径軸部61を図の右方へ押し、クラッチを切断する。
この状態を図10に示す。アジャストナット7が所定の送り込み量になると、ネジ棒6に押されたプッシュロッド16は、クラッチスプリング19に抗して図の右方へ移動し、ロック斜面64がロック穴62の下方へ移動すると、クラッチボール18はロック斜面64の上を落下し始め、さらにプッシュロッド16が図の右方へ移動すると、ロック溝63がロック穴72の下方へ来るので、クラッチボール18がロック溝63内へ落ち込み、ロック溝53から出る。このため、クラッチアウタ15とクラッチインナ17が切断され、クラッチインナ17の回転はクラッチアウタ15へ伝達されない。
このように、クラッチ13を用いることにより、ブレーキアジャスタ4の調整において、アジャストナット7は所定の送り込み量で止まるので、正確に送り込み量を設定でき、従来の目視による設定のようなバラツキを解消できる。そのうえ、専用の回転工具を必要とせず、既存のインパクトレンチ等の回転工具11を用いることができ、かつクラッチ13も回転工具11に対して着脱自在であり、しかもクラッチの切断をブレーキアジャスタ4側に設けられているネジ棒6の端部を利用する等、簡単な構造でになっているから、全体として構造簡単かつ安価に構成できる。
また、所定の送り込み量になるとクラッチ13が切断されるので、トルクで設定するときのようなアジャストナット7のかじりもなく、外観を良好に保つことができる。しかも、送り込み量の調整はチャック23の操作により簡単かつ迅速にでき、仕様変更などに際して容易に対処できる。
さらに、ロック溝53の深さを回転方向へ次第に深くなるように変化させるとともに、回転軸方向にロック斜面64を設けたから、クラッチボール18は、ロック溝53の底部曲面とロック斜面64からなる3次元的なガイド面をスムーズに移動する。このとき、ロック溝53によるクラッチボール18の迅速な落下と、ロック斜面64による早期からの落下開始が行われるので、移動をスムーズしてクラッチの断続切り換えを迅速化することができる。
なお、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、回転工具は圧縮空気で駆動されるインパクトドライバーのようなエアーツールではなく、各種の電動工具でも良い。また、クラッチは着脱式のものであれば実施形態のものに限らず、各種の公知構造を利用できる。さらにリヤブレーキに限らず、フロントブレーキにも適用できる、。また、自動2輪車に限らず各種車両のブレーキにも適用できる。
使用形態を示す図 実施形態の軸方向全断面図 ソケット部材の軸方向全断面図 クラッチアウタを示す図 連結リングを図4のA矢示方向から示す図 プッシュロッドを示す図 クラッチインナを示す図 図9の8−8線に沿う断面図 クラッチ部分の接続時における拡大断面図 クラッチ部分の切断時における拡大断面図 作用の説明図
符号の説明
1:後輪、2:ドラムブレーキ、3:作動レバー、4:ブレーキアジャスタ、、5:作動ケーブル、6:ネジ棒、7:アジャストナット、8:スプリング、10:ナット調整装置、11:回転工具、12:回転軸、13:クラッチ、14:ソケット部材、15:従中間連結軸、16:プッシュロッド、17:クラッチインナ、18:クラッチボール、19:クラッチスプリング

Claims (4)

  1. ネジ棒とその上を軸方向移動自在に係合するアジャストナットを備えたブレーキの遊びを調整するブレーキアジャスタに対して、アジャストナットを回転工具にて回転させて送り込み量を調整するようにしたブレーキアジャスタの調整装置において、
    前記回転工具は、着脱自在のクラッチを介して前記アジャストナットを回転させるとともに、
    前記クラッチは、前記回転工具の回転軸へ一体回転可能に取付けられる駆動側部材と、
    前記アジャストナットを嵌合するソケット部を一端に設けかつ前記ネジ棒が挿通される軸穴が設けられた従動側部材と、
    これら駆動側部材と従動側部材の嵌合部に設けられる断続部材と、
    この断続部材を作動させるためのプッシュロッドを備え、
    前記軸穴へ予め挿通された前記ネジ棒の端部が前記プッシュロッドの一端部へ当接して押すことにより、このプッシュロッドの他端部が前記断続部材を作動させてクラッチを切断するようにしたことを特徴とするブレーキアジャスタの調整装置。
  2. 前記従動側部材は、その一端に前記アジャスタナットを嵌合するソケット部と、前記ネジ棒が嵌合される軸方向穴を備え、この軸方向穴の内部に位置する前記プッシュロッドの一端部と前記ソケット部との間隔によって前記アジャストナット送り込み量を調整するようにしたことを特徴とする請求項1に記載したブレーキアジャスタの調整装置。
  3. 前記従動側部材は、前記ソケット部及び前記プッシュロッドの一端部が位置する前記軸方向穴を有するソケット部材と、前記プッシュロッドの他端部により操作される前記断続部材が係脱するクラッチアウタとを備え、これらソケット部材とクラッチアウタとを長さ調節自在に嵌合したことを特徴とする請求項2に記載したブレーキアジャスタの調整装置。
  4. 前記断続部材は前記駆動側部材のロック穴内へ嵌合して前記プッシュロッドの移動により一部が前記従動側部材に設けられたロック溝へ出入するとともに、前記ロック溝の底面は従動側部材の回転方向へ向かって次第に深くなるように変化する曲面になっていることを特徴とする請求項1に記載したブレーキアジャスタの調整装置。

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