JP2537584C - - Google Patents
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- JP2537584C JP2537584C JP2537584C JP 2537584 C JP2537584 C JP 2537584C JP 2537584 C JP2537584 C JP 2537584C
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- nozzle
- sample
- tip
- container
- air layer
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- 230000001174 ascending Effects 0.000 claims description 2
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 7
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- 210000004369 Blood Anatomy 0.000 description 1
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Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動分注装置において行われる液状試料の分注方法に関する。
【従来の技術】
液状試料をノズルによって吸引し他の容器へ分注を行う自動分注装置が知られ
ており、例えば人体から採取された血液などの分注を行うものとして用いられて
いる。 従来の自動分注装置で行われる分注方法について説明する。まず、XYZロボ
ットによって支持されたノズルが試料を入れた試験管上部まで搬送され、その後
、ノズル先端が試料内に侵入するまでノズルを降下させる。その状態でポンプを
駆動しノズル内に所定量の試料を吸引する。その吸引後、ノズルを上昇させ、分
注を行うべき容器までノズルを移動させる。容器上方にノズルが位置した状態で
、ノズルを降下させて所定の降下位置でノズルを停止させ、ノズル内に含まれる
試料の一部または全部を容器へ吐出する。吐出後、ノズルを上昇させ、他の容器
又は初期位置へノズルを移動させる。 ところで、ノズル先端が容器内試料に侵入しない位置で吐出した場合、容器へ の試料吐出後ノズル先端に、試料が球状になって残留することがある。つまり、
ノズル内壁に付着していた試料が降下してノズル先端外側に試料球が生じる。こ
の最後の一滴は、液体試料の表面張力によるものであり、その最後の一滴がノズ
ル先端に付いた状態でノズルの移動を行えば、移動中にいわゆるぼた落ちにより
液状試料が飛散し、汚染を生じさせてしまう。 そこで従来においては、吐出位置を下げ、容器内試料にノズル先端が侵入する
ようにして試料の吐出を行っていた。このようにノズル先端を容器内試料に侵入
させて、ゆっくりと上昇させることにより、上述した最後の一滴が容器内の試料
側へ吸い取られ、ノズル先端に最後の一滴が残ることが防止される。 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、所定量ずつ複数の容器へ分注を行う場合には、容器相互間で汚
染が生じるおそれがあり、このためノズル先端を容器内試料に触れさせずに分注
を行う要請がある。つまり、試料が吐出される容器内に予め試薬などを入れてあ
る所へ試料の吐出を行う場合があり、容器相互間で試料の混合が生じることを防
止しなければならない。 ところが、上述したように、ノズル先端が容器内試料に触れないようにある程
度の高さにノズルを位置して吐出を行えば、ノズル内に残存した試料によりノズ
ル先端に試料球が残ることになり、ノズル移動中の試料飛散を防止することがで
きない。 本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、試料吐出
後にノズル先端に残る試料球を飛散させることなくノズルを移動させることがで
きる分注方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明は、試料吸引後にノズルを下降させる下降
工程と、ノズル先端が試料に触れない高さで、ノズルによって吸引された試料を
容器に吐出させる吐出工程と、前記吐出工程の後に前記ノズルを上昇させる上昇
工程と、前記吐出工程の後かつ前記ノズルの上昇後であって、ノズル先端が前記
容器の上部開口より低い位置にある状態で、少量の空気を吸引しノズル内先端に
エア層を形成するエア層形成工程と、前記エア層形成工程の後に前記ノズルの移 動を行わせる工程と、を含むことを特徴とする。 【作用】 上記構成によれば、試料吐出後に、少量の空気が吸引されノズル内先端にエア
層が形成されるので、ノズル先端に一度生じた試料球はノズル内に吸引され、か
つその試料とノズル先端開口との間にはエア層が存在するため、ノズルからのぼ
た落ちを防ぎ、汚染を防止することができる。したがって、ノズル先端を容器内
試料に触れさせずに吐出を行っても試料球による問題を回避できる。また、上記
構成によれば、容器内の試料に対して非接触で吐出を行ってもノズル先端での液
球の発生を防止できるので、容器相互間での試料の混合などの問題を防止できる
と共に、ノズル移動中における試料飛散を防止することができる。更に、上記構
成によれば、ノズル先端が容器の上部開口より低い位置にある状態でエア層形成
工程が実行されるので、エア層が形成される以前における試料の飛散を防止でき
、すなわち一連の工程において確実に試料飛散を防止できるという利点がある。 【実施例】 以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。図1には、本発明に
係る分注方法の好適な実施例が示されている。 この分注方法は、試料の分注を行う自動分注装置において採用されるものであ
り、図1には各工程が模式的に示されている。 ノズル10によって試料12が所定量吸引され、その後、ノズル10は吐出を
行うべき容器14の上方に移動され、その後ノズル10が降下する。なお、その
降下位置として所定のダウン位置が定められ、その位置は吐出後も容器内試料1
6がノズル先端に触れない高さである。 (A)に示すノズル降下工程が終了した後、図示されていないポンプが駆動さ
れ、ノズル10内の試料12が容器14へ吐出される。 すると、(B)に示すように、ノズル10の先端にノズル10内壁に残存した
試料によって試料球12aが付着することになる。もちろん、最後の一滴が重力
によって落下する場合もある。 その後、(C)に示すようにノズル10が上昇され、図1(D)に示すような
、ノズル先端が容器の上部開口より低い位置にある状態で、ポンプが駆動され所
定 量の空気の吸引が行われる。ここで、その所定量とは例えば40μlである。 (D)にはエア層20が示されている。図示されるように、吸引された試料1
2aの下方にエア層20が形成されキャップされているため、いわゆるぼた落ち
が生じることはない。 そして、エア層20が形成された後、(E)に示すようにノズル10が初期位
置へ戻される。 なお、本実施例では、ノズル10内の試料12を、ノズル10内壁に存在する
ものを除いて全て吐出したが、所定量ずつ複数の容器へ分注を行う場合にもエア
層20の形成は有効である。すなわち、ノズル10内の試料12のうちの一部を
吐出した後であっても、試料球12aが付着する場合が多く、エア層20の形成
によればそのような試料球をノズル10内に吸引してノズル10の移動中に生ず
る試料の飛散を有効に防止できる。 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれば、試料吐出後にノズル先端内部にエア層
を形成したので、ノズル先端に付着する試料球の飛散による汚染を防止して、信
頼性の高い分注を行うことができる。
ており、例えば人体から採取された血液などの分注を行うものとして用いられて
いる。 従来の自動分注装置で行われる分注方法について説明する。まず、XYZロボ
ットによって支持されたノズルが試料を入れた試験管上部まで搬送され、その後
、ノズル先端が試料内に侵入するまでノズルを降下させる。その状態でポンプを
駆動しノズル内に所定量の試料を吸引する。その吸引後、ノズルを上昇させ、分
注を行うべき容器までノズルを移動させる。容器上方にノズルが位置した状態で
、ノズルを降下させて所定の降下位置でノズルを停止させ、ノズル内に含まれる
試料の一部または全部を容器へ吐出する。吐出後、ノズルを上昇させ、他の容器
又は初期位置へノズルを移動させる。 ところで、ノズル先端が容器内試料に侵入しない位置で吐出した場合、容器へ の試料吐出後ノズル先端に、試料が球状になって残留することがある。つまり、
ノズル内壁に付着していた試料が降下してノズル先端外側に試料球が生じる。こ
の最後の一滴は、液体試料の表面張力によるものであり、その最後の一滴がノズ
ル先端に付いた状態でノズルの移動を行えば、移動中にいわゆるぼた落ちにより
液状試料が飛散し、汚染を生じさせてしまう。 そこで従来においては、吐出位置を下げ、容器内試料にノズル先端が侵入する
ようにして試料の吐出を行っていた。このようにノズル先端を容器内試料に侵入
させて、ゆっくりと上昇させることにより、上述した最後の一滴が容器内の試料
側へ吸い取られ、ノズル先端に最後の一滴が残ることが防止される。 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、所定量ずつ複数の容器へ分注を行う場合には、容器相互間で汚
染が生じるおそれがあり、このためノズル先端を容器内試料に触れさせずに分注
を行う要請がある。つまり、試料が吐出される容器内に予め試薬などを入れてあ
る所へ試料の吐出を行う場合があり、容器相互間で試料の混合が生じることを防
止しなければならない。 ところが、上述したように、ノズル先端が容器内試料に触れないようにある程
度の高さにノズルを位置して吐出を行えば、ノズル内に残存した試料によりノズ
ル先端に試料球が残ることになり、ノズル移動中の試料飛散を防止することがで
きない。 本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、試料吐出
後にノズル先端に残る試料球を飛散させることなくノズルを移動させることがで
きる分注方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明は、試料吸引後にノズルを下降させる下降
工程と、ノズル先端が試料に触れない高さで、ノズルによって吸引された試料を
容器に吐出させる吐出工程と、前記吐出工程の後に前記ノズルを上昇させる上昇
工程と、前記吐出工程の後かつ前記ノズルの上昇後であって、ノズル先端が前記
容器の上部開口より低い位置にある状態で、少量の空気を吸引しノズル内先端に
エア層を形成するエア層形成工程と、前記エア層形成工程の後に前記ノズルの移 動を行わせる工程と、を含むことを特徴とする。 【作用】 上記構成によれば、試料吐出後に、少量の空気が吸引されノズル内先端にエア
層が形成されるので、ノズル先端に一度生じた試料球はノズル内に吸引され、か
つその試料とノズル先端開口との間にはエア層が存在するため、ノズルからのぼ
た落ちを防ぎ、汚染を防止することができる。したがって、ノズル先端を容器内
試料に触れさせずに吐出を行っても試料球による問題を回避できる。また、上記
構成によれば、容器内の試料に対して非接触で吐出を行ってもノズル先端での液
球の発生を防止できるので、容器相互間での試料の混合などの問題を防止できる
と共に、ノズル移動中における試料飛散を防止することができる。更に、上記構
成によれば、ノズル先端が容器の上部開口より低い位置にある状態でエア層形成
工程が実行されるので、エア層が形成される以前における試料の飛散を防止でき
、すなわち一連の工程において確実に試料飛散を防止できるという利点がある。 【実施例】 以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。図1には、本発明に
係る分注方法の好適な実施例が示されている。 この分注方法は、試料の分注を行う自動分注装置において採用されるものであ
り、図1には各工程が模式的に示されている。 ノズル10によって試料12が所定量吸引され、その後、ノズル10は吐出を
行うべき容器14の上方に移動され、その後ノズル10が降下する。なお、その
降下位置として所定のダウン位置が定められ、その位置は吐出後も容器内試料1
6がノズル先端に触れない高さである。 (A)に示すノズル降下工程が終了した後、図示されていないポンプが駆動さ
れ、ノズル10内の試料12が容器14へ吐出される。 すると、(B)に示すように、ノズル10の先端にノズル10内壁に残存した
試料によって試料球12aが付着することになる。もちろん、最後の一滴が重力
によって落下する場合もある。 その後、(C)に示すようにノズル10が上昇され、図1(D)に示すような
、ノズル先端が容器の上部開口より低い位置にある状態で、ポンプが駆動され所
定 量の空気の吸引が行われる。ここで、その所定量とは例えば40μlである。 (D)にはエア層20が示されている。図示されるように、吸引された試料1
2aの下方にエア層20が形成されキャップされているため、いわゆるぼた落ち
が生じることはない。 そして、エア層20が形成された後、(E)に示すようにノズル10が初期位
置へ戻される。 なお、本実施例では、ノズル10内の試料12を、ノズル10内壁に存在する
ものを除いて全て吐出したが、所定量ずつ複数の容器へ分注を行う場合にもエア
層20の形成は有効である。すなわち、ノズル10内の試料12のうちの一部を
吐出した後であっても、試料球12aが付着する場合が多く、エア層20の形成
によればそのような試料球をノズル10内に吸引してノズル10の移動中に生ず
る試料の飛散を有効に防止できる。 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれば、試料吐出後にノズル先端内部にエア層
を形成したので、ノズル先端に付着する試料球の飛散による汚染を防止して、信
頼性の高い分注を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る分注方法の具体的な工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ノズル
12 試料
14 容器
16 容器内試料
20 エア層
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 試料吸引後にノズルを下降させる下降工程と、 ノズル先端が試料に触れない高さで、ノズルによって吸引された試料を容器に
吐出させる吐出工程と、 前記吐出工程の後に前記ノズルを上昇させる上昇工程と、 前記吐出工程の後かつ前記ノズルの上昇後であって、ノズル先端が前記容器の
上部開口より低い位置にある状態で、少量の空気を吸引しノズル内先端にエア層
を形成するエア層形成工程と、 前記エア層形成工程の後に前記ノズルの移動を行わせる工程と、 を含むことを特徴とする分注方法。
Family
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