JP2015132521A - 溶液調製システム - Google Patents

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耕史 前田
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剛彦 細入
大輔 森島
Daisuke Morishima
大輔 森島
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Abstract

【課題】本発明は、2種類以上の液体を確実に撹拌して均一な溶液に調製するとともに溶液調製時に発生する泡を減らすことが可能な溶液調製システムを提供することを目的とする。【解決手段】溶液調製システムにおいて、制御機構は、ノズルによって調製容器内の液体の所定の量を吸引する第1処理と、第1処理において吸引された液体のうち一部をノズルによって吐出する第2処理と、第2処理において吐出した液体と同量の液体をノズルによって吸引する第3処理と、第3処理において吸引された液体と同量の液体をノズルによって吐出する第4処理と、を実行する。制御機構は、第3処理及び第4処理を複数回繰り返し実行した後、第4処理によって吐出された液体と同量の液体をノズルによって吸引する第5処理と、第5処理後に前記ノズル内の液体を全て吐出する第6処理と、を実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、溶液調製システムに関する。
液体ハンドリングによる溶液調製方法に関する従来技術としては、特許文献1がある。特許文献1には、検体容器内の血漿成分と血球成分が層分離した検体を効果的に撹拌する方法が開示されている。当該撹拌方法では、液面検知により決定した液面高さに基づいて初回吸引高さを決定し、吸引と吐出を繰り返しながらノズルを下降させていくことを特徴としている。より具体的には、当該撹拌方法は、吸引及び吐出後、ノズルを下降させて吸引及び吐出し、これを繰り返す動作を特徴とする。さらに、特許文献1では、初回吸引量のみ大きく設定することによって、ダミー検体をノズル内に確保でき、エアー混入を防止できることを開示している。
特開2011−128075号公報
特許文献1では、ダミー検体として余分に溶液をノズル内に確保するため、無駄に廃棄される液体量が多くなり、試薬コストの増加に繋がる。このように、廃棄される液体量は試薬コストに繋がるため、液体の使用量は出来る限り少なくする必要がある。これらの理由から特許文献1の従来技術を使用できない場合、液体の使用量を減らしつつ、溶液調製時に発生する泡を減らすことが課題となる。
したがって、分注機構と液体搬送機構を備えた2種類以上の液体を調製する溶液調製システムにおいて、2種類以上の液体を確実に撹拌して均一な溶液に調製すること、溶液調製時に発生する泡を減らすこと、溶液調製においてノズルに付着して廃棄される液体量を減らすこと、が課題となる。ここで、溶液調製時に発生する泡は、分注機構に液面検知機能がある場合は誤検知に繋がり、かつ吸引可能な液量が減少するため、泡の数が少ないこと、泡の大きさが小さいこと、泡が容器底に残らないことが重要である。
また、ディスポーザブルノズルを使用する場合はノズルの使用量を減らすことも重要となる。ディスポーザブルノズルの使用量はランニングコストに繋がるためである。ディスポーザブルノズルの使用量を減らす方法として、同じ試薬の分注に対してはディスポーザブルノズルを一時架設して再利用する方法があるが、ディスポーザブルノズルの再利用時には、一時架設時にノズル内壁の残液が分注チップ先端に溜まり、再装着時の空気の押し出しにより、ノズル先端に残った液体が泡となる問題があった。
溶液調製時に発生する泡は、吸引吐出による撹拌時、上述のディスポーザブルノズルの再利用時に発生する。吸引吐出による撹拌とは、ノズルを用いて液体の吸引と吐出を繰り返すことにより液体を撹拌する動作を意味し、吸引量と同量の空気を吐出した時に泡が発生し、吸引吐出回数が多い程に泡の数が増大する。一方、吸引吐出回数が少ないほど均一な溶液の調製が困難になる問題があった。さらに、発生した泡が容器底に固着して、調製容器から調製された溶液を一部分注する際に、固着した泡を吸引して分注量が減少する可能性があった。さらに、撹拌する液体の一部が粘性及び密度が大きい場合に吸引吐出による従来技術の撹拌を行うと、容器底に局在する密度の大きい液体の撹拌が不十分になる問題があった。
本発明の目的は、2種類以上の液体を確実に撹拌して均一な溶液に調製するとともに溶液調製時に発生する泡を減らすことが可能な溶液調製システムを提供することにある。
上記課題を解決する為に例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるがその一例をあげるならば、調製容器と、前記調製容器からの液体の吸引及び前記調製容器への前記液体の吐出が可能なノズルを少なくとも備える分注機構と、前記分注機構を搬送し、前記ノズルの高さ方向の位置を変化させることが可能な搬送機構と、前記分注機構と前記搬送機構とを制御する制御機構と、を備える溶液調製システムが提供される。当該溶液調製システムにおいて、前記制御機構は、前記ノズルによって前記調製容器内の前記液体の所定の量を吸引する第1処理と、前記第1処理において吸引された液体のうち一部を前記ノズルによって吐出する第2処理と、前記第2処理において吐出した液体と同量の液体を前記ノズルによって吸引する第3処理と、前記第3処理において吸引された液体と同量の液体を前記ノズルによって吐出する第4処理と、を実行する。前記制御機構は、前記第3処理及び第4処理を複数回繰り返し実行した後、前記第4処理によって吐出された液体と同量の液体を前記ノズルによって吸引する第5処理と、前記第5処理後に前記ノズル内の液体を全て吐出する第6処理と、を実行する。
本発明によれば、2種類以上の液体を確実に撹拌して均一な溶液に調製するとともに溶液調製時に発生する泡を減らすことが可能となる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明を適用した遺伝子検査装置の第1実施例を示す上面図である。 本発明を適用した遺伝子検査装置の第2実施例を示す上面図である。 本発明を適用した遺伝子検査装置におけるフローを示す図である。 図2Aの試薬調製の具体的なフローを示す図である。 図2Aの反応液調製の具体的なフローを示す図である。 本発明における分注機構の一例を示す図である。 本発明における検知機構の一例を示す図である。 本発明における攪拌動作の一例を示す図である。 本発明における残液吐出動作の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本発明の溶液調製システムは、少なくとも液体の吸引及び吐出が可能な分注機構と、液体を吸引及び吐出するノズル機構と、液体をXY方向又はθ方向とZ方向とに搬送する搬送機構と、これらの動作を制御する制御機構を備える。分注機構は、調製容器内における容器底からのノズル先端の高さ位置を検知する機能と、分注機構の吸引又は吐出動作と搬送機構のZ軸機構(高さ方向の制御機構)によってノズル先端の高さ位置を変化させる機能とを組合せて動作させる機能と、分注対象に応じて吐出速度を可変とする機能とを備える。
また、当該溶液調製システムの溶液撹拌動作は、調製容器内の液体をノズルによって一定量吸引する第1工程、吸引した一定量の液体のうち一部を吐出する第2工程と、吐出動作の後、吐出した量と同量の液体を吸引する第3工程と、吸引した量と同量の液体を吐出する第4工程とを含み、前記第3工程及び第4工程を複数回繰り返した後、吐出した量と同量の液体を吸引後、吸引した液体を全て吐出する。
以下では、本発明を遺伝子検査装置に適用した溶液調製システムを説明するが、本発明は、検体を分析する各種自動分析装置に適用可能である。発明者は、溶液調製システムにおいて、2種類以上の液体を確実に撹拌しつつ泡の発生数を低減することを目的として様々な検討を行った結果、以下の実施例に至った。また、発明者は、ディスポーザブルノズル内に残る残液量を最小化することを目的として吐出動作についても検討し、以下の実施例に至った。2種類以上の液体を一つの容器に調製するための形態を、具体例を提示して説明する。
図1Aは、本発明を適用した遺伝子検査装置の第1実施例を示す上面図である。遺伝子検査装置1は、測定機構101と、測定機構101全体の制御を行うとともに測定機構101における測定結果の分析を行う制御機構102とを備える。遺伝子検査装置1は、これらの2つの機構が連携することによって検体の分析を自動的に行う。
測定機構101は、大別して、抽出部111と、調整部121と、測定部131とを備える。抽出部111では、検体試料導入部113から導入された検体試料から、抽出機構114によって核酸が抽出され、分注・搬送機構112によってその核酸が調製容器141に搬送される。なお、調製容器141は、抽出部111から、調整部121、測定部131へと順に搬送される。
調整部121では、核酸試料導入部123から導入された試料を分注・搬送機構122によって調製容器141に添加し、調製エリア124において調製される。その後、測定部131では、反応試料導入部133から導入された反応試料を分注・搬送機構132によって調製容器141に添加し、検出機構134によって調製容器141における各種情報(例えば、増幅反応やその反応による増幅産物量の計時変化など)を検出し、検出された情報が制御機構102によって分析される。
なお、図1Aでは、分注・搬送機構112は、1本のX方向のレール112a及び1本のY方向のレール112bを備え、Y方向のレール112bにZ方向(高さ方向)に移動可能なアーム112cが設けられている。アーム112cにはノズル(図示せず)が取付けられている。図1Aにおいて、分注・搬送機構122及び分注・搬送機構132も同様の構成である。
図1Bは、本発明を適用した遺伝子検査装置の第2実施例を示す上面図である。図1Bにおいて、図1Aと同じ構成要素は同じ符号を付して、説明を省略する。図1Bでは、分注・搬送機構115及び125を備える。分注・搬送機構115は、θ方向への回転とZ方向への駆動が可能なアーム115aを備え、アーム115aにノズル(図示せず)が取付けられている。分注・搬送機構125も同様の構成である。
本発明である溶液調製システムは、少なくとも液体の吸引及び吐出が可能な分注機構と、液体を吸引するノズルと、液体をXY方向(又はθ方向)とZ方向とに搬送する搬送機構と、これらの動作を制御する制御機構を備える。分注機構は、調製容器内における容器底からのノズル先端の高さ位置を検知する検知機構と、分注機構の吸引又は吐出動作と搬送機構のZ軸方向の搬送によってノズル先端の高さ位置を変化させる機能とを組合せて動作させる機構とを備える。なお、ここで説明される分注機構及び搬送機構は、図1A及び図1Bの分注・搬送機構112、115、122、125、132に適用される。ここで説明される制御機構は、図1A及び図1Bの制御機構102に対応する。
ここで、本発明における「液体の吸引及び吐出が可能な分注機構」の一例を図3に示す。図3に示す分注機構3は、シリンジ301と、プランジャ302と、プランジャ駆動用のステッピングモータ303と、すべりねじ304と、ノズル305とを備える。
分注機構3は、シリンジ301のプランジャ302をステッピングモータ303が動かす構造となっている。制御機構102から送られた移動量に応じてステッピングモータ303が回転し、その回転に従ってすべりねじ304が上下方向に動く。図3に示すように、すべりねじ304とプランジャ302は互いに接続されているため、すべりねじ304の上下動作によってプランジャ302が上下に動く。ノズル305は、管306を介してシリンジ301と接続されている。したがって、プランジャ302の上下動作によって吸引及び吐出動作が可能となる。
より好ましくは、分注機構3は、分注対象に応じて吐出速度を可変とする機能を備える。吐出する速度は、液体の表面張力又は粘性に応じて可変とし、表面張力が低い、及び/又は、粘性が高い、比重が大きい溶液であるほど吐出速度を低下させる。制御機構102は、予め登録された液体の情報に基づいて、吐出速度の制御を行うことが可能である。
より好ましくは、分注機構3は、液面検知機構309を備える。液面検知機構309としては、液面接触時の電圧変化を検出して液面に接触したことを判定する静電容量方式やヘルムホルツ共振を利用して液面に接触した際の共振変化を圧力センサで検知する圧力方式が挙げられるが、本発明は液面を検知可能であればいずれの方式でもよい。
本発明における「液体を吸引するノズル」とは、溶液を吸引して保持する部品である。より具体的な例の一つとしては、ノズルは、液体を保持する細長い管(図3の305)と、この管と分注機構を連結する管(図3の306)とによって構成される。もう一つの具体的な例としては、分注機構のフィッティング部に装着可能な形状のディスポーザブルノズルが挙げられる。これらの材質は目的の測定に影響しなければ、任意の材質を用いることができ、これらの材質が本発明を限定するものではない。ただし、溶液調製システムが静電容量方式の液面検知機構を備える場合は、液体を保持する細長い管、あるいは液体を吸引保持するディスポーザブルノズルは、電気伝導性の物質を用いる。本発明におけるディスポーザブルノズルの形状は目的とする液体の必要量を吸引して保持できる構造であればよく、当該形状が本発明を限定するものではない。より具体的には、ノズルとしては、図3に示すように先端を絞ることによって液だれを抑えることが可能な円錐形の形状が挙げられる。
分注機構3において、ノズル305はフィッティング部307に装着されている。ノズル305が装着されたフィッティング部307は、ばねなどの弾性体308を介してシリンジ側の部材に接続されている。また、分注機構3は、底接触検知機構310を備える。弾性体308によってノズル305が上下する構造と底接触検知機構310とを組み合わせることにより、ノズル305の先端が調製容器の底に接触したことを検知することが可能となる。この構成の詳細は後述する。
本発明における「液体をXY方向又はθ方向及びZ方向に搬送する搬送機構」とは、ノズルを備える分注機構と連結して分注機構を移動させる機構であればいかなる構成でもよく、本発明がこれらの構成に限定されるものではない。より具体的なX、Y及びZ方向に搬送する機構の例としては、図1Aに示すように、X方向に1本のレール112aとY方向に1本のレール112bを持ち、Y方向のレール112bにZ方向に移動可能なアーム112cが付く構成である。また、上記の構成にX方向として手前にもう一本のレールを置いてもよい。また、θ方向及びZ方向に搬送する機構の例としては、図1Bに示すように、θ方向への回転とZ方向への駆動が可能なアーム115aにノズルが付く構成である。
本発明における「調製容器内における容器底からのノズル先端の高さ位置を検知する検知機構」の一例を図4に示す。当該検知機構は、ノズルの先端が調製容器の容器底に接触したことを検知する機構と、その接触の検知に基づいて容器底の高さを記憶する機能と、記憶した容器底の高さに基づいて所定量を上昇する機能とによって構成される。
ここで、図4に示すように、分注機構3の弾性体308よりもノズル305側の部分を可動部401と称し、分注機構3の弾性体308よりもシリンジ301側の部分を固定部402と称する。固定部402には、検知器(フォトインタラプタ)403が設けられている。一方、可動部401のノズル305の上側には、検知板404が設けられており、検知板404は、ノズル305とともに上下動作が可能な構成である。検知器403は、ノズル305の先端が調製容器141の容器底に接触したときに検知板404が挿入される位置に配置されている。詳細には、ノズル305の先端が容器底に接触しない状態では、検知板404は、検知器403からずれた位置に配置されている(図4の左側)。一方、ノズル305の先端が容器底に押付けられたときに検知板404が検知器403に挿入されて接触を検知し、検知した位置をノズル先端が容器に接触した位置として検知(以下、ジャミング検知)できる(図4の右側)。
これによって、容器を交換したときの容器の個体差によって容器底高さが変動しても常に同じ高さを検知できる。より好ましくは、ノズル先端が容器底に接触してから検知板404が検知器403に入るまでのジャミング距離も考慮する。制御機構102は、ジャミング距離を事前に設定しておき、ジャミング検知高さからジャミング距離を差し引いた値を容器底高さとする。ジャミング距離は装置によって異なる可能性があるため、装置毎に事前に測定して設定しておくことで装置毎の差も含めて容器底の高さを正確に決定できる。
また、検知器403によって検知されたときの容器底高さは、制御機構102の記憶部に記憶される。そして、制御機構102は、記憶した容器底の高さに基づいてノズルを所定量上昇させるように制御する。ここで、上昇の所定量は、あらかじめ決定された高さでもよいし、上述した液面検知機構309によって検知された液面高さに基づいて決定されてもよい。
本発明における「分注機構の吸引又は吐出動作と、搬送機構のZ軸方向の搬送によってノズル先端の高さ位置を変化させる機能とを組合せて動作させる機構」とは、より具体的には、ノズル先端を容器底に固定した状態で液体を吸引した後にノズル先端を上昇させて、上昇させた後に液体を吐出する動作を含む。また、当該機構は、ノズル先端を容器底に接触させた状態で液体を吸引した後に、ノズル先端を上昇させながら液体を吐出する動作を含んでもよい。また、当該機構は、Z軸方向にノズルを動作させながら液体を吸引する動作を含んでもよい。なお、ここで説明した動作は、上記の分注機構及び搬送機構を制御機構102によって制御することによって可能である。
本発明における「調製容器」とは、2つ以上の溶液が分注される受け容器を意味し、当該容器内で吸引及び吐出による撹拌が実施される。より好ましい形状としては、図4に示すようにノズル先端を容器底に接触させた状態で、吸引又は吐出が可能なように容器底がV底になっていることが望ましい。また、本容器が測定反応等、二次的な目的で使用される場合もあり、これらの容器の二次的な使用用途について当該発明を限定するものではない。
図1A及び図1Bに示すように、本実施例における制御機構102は、演算部103と記憶部104とを備える。演算部103は、図5で説明する攪拌動作を制御する攪拌動作制御部105と、図6で説明する吐出動作を制御する吐出動作制御部106とを備える。なお、図1A及び図1Bでは、本発明に関連する制御部のみを記載しており、演算部103には、分析のために各種機構を制御する他の制御部も当然ながら含まれる。分析のために必要な各種制御部は、図1A及び図1Bでは省略されている。記憶部104には、各機構へのアクセス位置情報(例えば、分注・搬送機構が各種機構及び各種エリアへアクセスのためのXY方向の位置情報)、高さ情報(分注・搬送機構が調製容器において吸引又は吐出動作をする際のノズルのZ方向の位置情報)、及び、装置固有のジャミング距離の情報を登録するデータベースが格納される。また、記憶部104には、装置動作時に一時的に液面検知高さやジャミング検知高さを記憶するデータベースが格納される。
次に、本実施例における溶液調製システムの調製容器への溶液分注動作について詳細に説明する。本実施例における溶液調製システムの調製容器への溶液分注動作は、ノズル(例えば、ディスポーザブル)の先端が液面に接触したことを検知する工程と、液面を検知した後にノズルを一定量下降させる工程と、調製容器内の液体をノズルによって一定量吸引する工程と、吸引した液体を搬送機構によって目的の位置に搬送する工程と、ノズル内の液体を吐出したときに(例えば、全量吐出したときに)ノズル先端が吐出した液体の液面に接触する高さに下降する工程と、吸引した液体を全量吐出する工程とを含む。
次に、本実施例における溶液調製システムの調製容器への攪拌動作について詳細に説明する。図5は、本発明における攪拌動作の一例を示す図である。以下の攪拌動作の制御は、制御機構102の攪拌動作制御部105によって制御される。まず、分注機構3のノズル305は、分注・搬送機構のZ方向の移動により、調製容器141内を下降する。その際、上述した液面検知機構309によって、調製容器141内の液面の高さを検知して記憶してもよい。容器内の液面を検知した後に所定量下降し、吸引動作を行う。例えば、吸引動作を行う位置は、調製容器141内の液面から底までの間の任意の位置に設定することができる。また、上述したように、吸引動作は、Z軸方向にノズル305を動作させながら液体を吸引する動作を含んでもよい。
調製容器内の液量が少ない場合や容器底に粘性及び密度の大きい液体が局在する可能性がある場合、ノズル305の先端を容器底に接触させて吸引してもよい。例えば、分注機構3のノズル305は、調製容器141内を下降し、ノズル305の先端が調製容器141の容器底141aに接触する(図5の(a))。この際、上述した検知機構により、検知板404が検知器403に挿入されて接触を検知し、検知した位置をノズル305の先端が容器に接触した位置として検知する。そして、ノズル305の先端が容器底141aに接触する位置(あるいは、容器底141aに近接した位置)で、ノズルの吸引動作を実行する(図5の(b))。容器底141aに接触させて液体を吸引することによって空吸いのリスクを最小限に減らすことができる。また、容器底141aに偏って存在する粘性及び密度の大きい液体を吸引して攪拌を行えるため、調製容器141内の攪拌をより効果的に行うことができる。
ノズル305を容器底141aに接触させて吸引するとき、容器形状又はノズル先端形状の工夫によりノズル先端の塞がりを回避することが望ましい。より具体的には、容器底をV底、ノズル先端をV底の溝で塞がらない幅にすることで容器底接触時の塞がりを回避できる。また、ノズル先端を斜めにカットし、容器底を平らにすることでノズル先端の塞がりを回避できる。
ノズル305の吸引動作が終了した後、ノズル305は所定量上昇する(図5の(c))。上昇後に、吸引した液体のうち一部を吐出する(図5の(d))。調製容器141への吐出動作は、ノズル305の先端が吐出した液体の液面に近接した位置、具体的には分注後にノズル305の先端が吐出した液体に接触する位置で吐出する。吐出高さは、ノズル305の先端が吐出した液体の液面にちょうど接するような位置でもよいし、あるいは、吐出した液体の液面より若干下側の位置でもよい(図5の(d))。このような位置で吐出することにより、ノズル先端に付着して廃棄される液滴量を最小限に抑えることができる。また、吸引した液体のうち一部を吐出するため、図5の(d)に示すように、ノズル内には液体が残ることになる。ノズル305内に液体を残すように吐出動作を行うため、調製容器141内に空気が出されることがなく、泡の発生を抑えることが可能となる。
なお、吐出高さを決める方法としては、上述したような液面検知機構309を用いて液面検知時の高さ情報を記憶することで可能となる。例えば、制御機構102は、液面検知機構309によって検知された液面高さと、ノズル305内に残す液体の量とに基づいて、吐出後の液面高さを算出することができる。この吐出後の液面高さに基づいてノズル305の吐出高さを決定すればよい。また、別の方法として、制御機構102は、ジャミング検知により容器底位置を決定した後に、吐出する液体量に応じて決められた所定高さだけ上昇することによって吐出高さを決定することができる。
さらに、吐出する速度は、液体の表面張力又は粘性に応じて可変とする。例えば、表面張力が低い、及び/又は、粘性が高い、比重が大きい溶液であるほど吐出速度を低下させる。これは、表面張力が低い/粘性が高いほど、吐出時にノズルの内壁に接触している液体は吐出液に対する追随が遅れるためである。ノズル305の内壁に接触している液体の移動速度に合せた吐出速度とすることによってノズル305内の残液を最小化することができる。これらの液性情報は事前に制御機構102の記憶部104に格納されており、制御機構102が吸引対象に応じて記憶された吐出速度を実行することにより最適な吐出動作を実行できる。
ノズル305の吐出動作が終了した後、再びノズル305は下降する(図5の(e))。ノズル305の下降後は、図5の(b)〜(e)の動作が繰り返し実行される。このような攪拌動作を繰り返した後に、最終的な吐出動作を行う。
図6は、本発明における残液吐出動作の一例を示す図である。以下の残液吐出動作の制御は、制御機構102の吐出動作制御部106によって制御される。攪拌動作の後、吐出した量と同量の液体を吸引し(図6の(a))、その後、吸引した液体をすべて吐出する(図6の(b))。ここで、吐出液に対して追随の遅れた液体がノズル先端に集液される時間を吐出後の待ち時間として設定する。この待ち時間分停止することにより、ノズル305の内壁に接触していた残液がノズル305の先端に集まる(図6の(c))。このように、待ち時間分停止後にノズル305によって追加で吐出(以下、残液吐出)を実行する(図6の(d))。この残液吐出によってノズル305内に残る液体を最小限に抑えることができる。なお、残液吐出における待ち時間の情報は、吐出対象の液体毎に制御機構102の記憶部104にデータベースとして格納されていてもよい。
以下では、本実施例の溶液調製システムにおける撹拌動作及び残液吐出動作をさらに詳細に説明する。吸引及び吐出動作を繰り返すことによって調製容器内の液体を撹拌する攪拌動作は、調製容器141内の液体をノズル305によって一定量吸引する第1工程(図5の(b))と、第1工程で吸引した一定量の液体のうち一部をノズル305によって吐出する第2工程(図5の(d))と、第2工程で吐出した量と同量の液体をノズル305によって吸引する第3工程(図5の(b))と、第3工程で吸引した量と同量の液体をノズル305によって吐出する第4工程(図5の(d))とを含む。攪拌動作は、第1工程及び第2工程の後に、第3工程及び第4工程を複数回繰り返すことにより行われる。この攪拌動作の後、第4工程で吐出した量と同量の液体を吸引し、その後、吸引した液体をすべて吐出する。
上記の攪拌動作において、第1及び第3工程では、ノズル先端を容器底に接触又は近接させた位置で液体を吸引する。また、第2及び第4工程では、ノズル先端を吐出後の液面付近の位置に設定し、その位置で液体を吐出する。撹拌終了時の吐出高さは、ノズル先端が液面に接触して、かつ調製容器内の液面付近の高さである。
本実施例において、調製容器内の液体を一定量吸引し、吸引した一定量の液体のうち一部を吐出する工程(第1及び第2工程)は、泡の発生を防ぐための工程である。例えば、吸引した全量を吐出する動作を行った場合、吐出時にノズル305の内壁に接触している液体の移動速度が遅いためにノズル305内に残った液量分だけ空気として吐出され、泡が発生する。本実施例では、このような泡の発生を防ぐことが可能となる。
さらに、次の工程である吐出した量と同量の液体を吸引し、吸引した量と同量の液体を吐出する工程(第3及び第4工程)を複数回繰り返す工程は、ノズル305の内壁に残る液量分をも考慮して泡の発生を防ぐことが可能である。第3及び第4工程を繰り返し行う場合、既にノズル305の内壁に残る液量分はノズル305内に存在したままであるため、その分を差し引いた液量に対して吸引及び吐出を繰り返しても泡が発生しないことを発見し、本工程を実施するに至った。
さらに、攪拌動作で吐出した量と同量の液体を吸引後、吸引した液体をすべて吐出する工程(図6の(b))は、このとき吸引した液量よりも多くの液量を吐出することを意味する。より具体的には、このときの吸引前のノズル305内にはノズル内壁に付着して残った液体が存在するため、撹拌終了時の吐出はノズル305内の残液も含めて多くの液量を吐出する。より好ましくは、追随の遅れた液体がノズル先端に集液される時間を吐出後の待ち時間として設定する。待ち時間分停止後に追加で吐出(残液吐出)することによってノズル305内に残る液体を最小限に抑えるとよい(図6の(c)及び(d))。上述の微量の残液吐出と待ち時間分停止を繰り返すことによってノズル内残液量をさらに低減できる。より好ましくは、残液吐出動作と待ち時間分停止動作を複数回繰り返し、繰り返す毎に残液吐出量を減少させることによって、残液吐出時の泡の発生を回避できる。
本実施例の上記撹拌工程においてノズル先端を容器底に接触又は近接させた位置で吸引し、吐出時にはノズル先端を吐出後の液面付近で吐出する動作を実施することは、撹拌前の溶液分注動作で発生し得る容器底の泡を吸引して取り除く効果がある。また、撹拌前の溶液分注動作で分注された液体が比重の大きい場合に容器底に局在するため、このような液体を容器底から吸い上げ、上昇して吐出、又は上昇しながら吐出することによって、より効果的な撹拌を行うことができる。
本実施例の上記撹拌工程において撹拌終了時の吐出高さはノズル先端が液面に接触して、かつ調製容器内の液面付近の高さで吐出することで、ノズル内の残液を最小限に抑えることができる。また、液面付近の高さで吐出することによって容器底への泡混入を回避することができる。
当該溶液調製システムにおいてディスポーザブルノズルの再利用装着時の動作としては、ノズル装着前にシリンジを吸引方向に移動させる工程と、ノズルを装着後にシリンジを吐出方向に動かして空気を吐出する工程とにより構成される。
ノズル装着前にシリンジを吸引方向に移動させる工程により次工程において空気を吐出できるようにしておき、装着後にシリンジを吐出方向に動かして空気を吐出する工程によりノズル架設部の内径より大きな泡を発生させて、ノズル架設部の内壁に泡を接触させてノズル先端から泡を切り離すことができる。空気を吐出する量としては、泡の直径がノズル架設部の内径よりも大きくなる量とする。
ここで、「ノズル架設部」とは、分注に使用したディスポーザブルノズルを全く同じ試薬を分注するときのために一時的に保管できる架設部である。ノズル架設部の内壁に泡を接触させるために、当該ノズル架設部は円筒形の形状であり、円筒形の内径はノズルの外壁に接触しない程度に近接した大きさであることが好ましい。
遺伝子検査装置の試薬調製機能
以下に、更なる実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
1.遺伝子検査装置の試薬調製機能
当該実施例に使用する遺伝子検査装置は、X、Y、及びZ方向に移動可能な分注機構と、X、Y、及びZ方向に移動可能な容器搬送機構とを備える。これらの構成要素は、例えば、図1Aの分注・搬送機構112、122、132によって実装することができる。遺伝子検査装置は、ステージ上において、検査試料供給部と、試薬供給部と、消耗品供給部と、試薬調製部と、反応液調製部と、測定部とを備える。これらの構成要素は、図1Aの各導入部113、123、133、調整部121、及び、測定部131によって実装することができる。また、遺伝子検査装置は、装置の各構成要素の動作を制御する制御機構を備える。本装置は、各供給部から検査試料、試薬、消耗品を供給し、検査を開始する。
2.調製試薬
当該実施例において用いる試薬は遺伝子検査に一般的に使用されるPCR試薬である。本実施例で用いたPCR試薬は表1に示す組成で構成される。なお、当該発明は試薬調製システムについての発明である。測定に関わるプライマー配列、プローブ配列は本発明の範囲ではないため、本実施例には記載しない。当該試薬を複数テスト分纏めて調製することをマスターミックス(MMx)調製と呼ぶ。当該試薬を用いたマスターミックスの調製の手順については後述する。本実施例の遺伝子検査装置においては、表1に示す組成の試薬を複数テスト分纏めて調製する。
Figure 2015132521
図2Aは、当該実施例における遺伝子検査装置のフローを示す。図2Aに示すように、まず、試薬調製(MMx調製)を行う(201)。その後、反応液調製(RMx調製)を行い(202)、測定部において検出を行う(203)。
図2Bは、図2Aの試薬調製(201)の具体的なフローを示す。試薬調製(201)では、まず、試薬原液の分注(210)を行う。試薬原液の分注(210)では、試薬供給部から供給される試薬を調製容器に対して分注し(211)、次に、ノズル内の残液吐出動作を行う(212)。試薬原液の分注(210)後にMMx調製試薬の攪拌動作を行う(220)。攪拌動作(220)では、調製容器内の攪拌を行い(221)、次に、ノズル内の残液吐出動作を行う(222)。
図2Cは、図2Aの反応液調製(202)の具体的なフローを示す。反応液調製(202)では、まず、調製容器に試薬を分注する(231)。その後、反応液の蒸発を防ぐためのオイルを調製容器に分注する(232)。次に、調製容器に核酸試料を分注する(233)。その後、調製容器を閉栓し(234)、所定の攪拌機構によって攪拌動作を実行する(235)。
3.マスターミックス調製動作フロー
本実施例では、当該遺伝子検査装置の試薬調製部の動作フローについて詳細を記載する。マスターミックス調製動作は、原液試薬の吸引量と試薬種類に応じて以下の1種類の吸引動作と2種類に吐出を組合せて実行する。分注性能に影響しない動作については全て「任意」とした。当該システムは吐出後に吸引及び吐出動作を繰り返すことでノズル内残液を前工程で吐出された液体で洗う吐出動作を実施する。当該吐出動作により、チップ内の残液を最小限に抑えることができる。
以下の動作を示す。
1)吸引動作フロー(表2)
2)残液吐出動作フロー(表3)
3)洗い吐出分注動作フロー(表4)
4)攪拌動作フロー(表5)
Figure 2015132521
Figure 2015132521
※仕様環境内で動作可能な最大速度を意味する。
表3において、処理番号「D2−6」から「D2−7」までの工程が、上述した残液吐出動作に相当する。試薬の吐出工程の後に、チップ内壁から伝って集液される停止時間(2秒)を加えた後、更に追加で吐出することで、ノズルの内壁に残っていた試薬を全て吐き出すことができる。
Figure 2015132521
※仕様環境内で動作可能な最大速度を意味する。
表4において、処理番号「D3−6」から「D3−10」までの工程が、図5で説明した攪拌動作と同様の動作に相当する。ここでは、攪拌動作と同様の動作を行うことで、前工程で用いた液体で洗う吐出動作が実施される。したがって、図5で説明した動作は、攪拌動作だけでなく、洗浄動作に適用することも可能である。なお、表4において、「総量の半量」とは、調製容器内の液体の総量の半量を意味する。したがって、D3−6では、調製容器内の液体の総量の半量を吸引する。また、「総量の半量の90%」とは、調製容器内の総量の半量の90%を意味する。したがって、D3−7では、吸引されたノズル内の液体(総量の半量)のうち90%を吐出することを意味する。また、表4において、処理番号「D3−11」から「D3−13」までの工程が、図6で説明した残液吐出動作に相当する。
Figure 2015132521
Figure 2015132521
表5において、処理番号「7」から「44」までの工程が、上記で説明した攪拌動作に相当する。また、処理番号「45」から「48」までの工程が、図6で説明した残液吐出動作に相当する。表5に示す吐出動作(総量の半量の90%)を実施することによって、攪拌吐出時の泡の発生を抑えることができる。ここで、「総量」とは、攪拌対象の液体(調製容器内の液体)の全液量を意味し、全液量が100uLの場合に、総量の半量は50uLであり、総量の半量の90%とは45uLを意味する。これらの数値はあくまで具体例であり、本発明を限定するものではない。
また、常に吸引時はジャミング検知して吸引し、液面で吐出することで、容器底の空気又は比重の大きい液体を液面に移動させることができる。さらに、最後の吐出高さを吐出空気(泡)の直径よりも高くすることによって、容器底に泡が付着することを防ぐことができる。このとき、吐出高さは、ジャミング距離+指定の高さとすることで、装置の機差の違いでジャミング距離が変動した場合でも常に一定の高さを保ちながら吐出することができる。
上記の撹拌工程においてノズル先端を容器底に接触又は近接させた位置で吸引し、吐出時にはノズル先端を吐出後の液面付近で吐出する。当該撹拌時の吐出量は吸引量に比べて少なくする。撹拌終了時の吐出量はノズル内の液体を全て吐き切る量を吐出し、吐出高さはノズル先端が液面に接触して、かつ調製容器内の液面付近の高さで吐出する。
上記の構成によれば、吸引及び吐出動作による撹拌において、攪拌時の吸引高さを変動させることで、攪拌対象が2種類以上の比重の異なる液体である場合は、比重の大きい液体を容器底から吸引して液面に吐出することで効果的に攪拌できる。さらに、容器底から吸引することによって容器底に泡が固着していた場合に容器底の泡を除去し、容器底の泡を吸引することによる分注量の変動を防止できる。また、溶液調整システムの分注後の溶液吐出動作及び撹拌後の吐出動作のノズル内残液量を低減できる。さらに、ディスポーザブルノズル再利用装着時に泡の発生を抑えることができる。また、最終的な吐出動作において、ノズル内に残る残液量を最小化することができるため、ランニングコストを低減することが可能である。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることがあり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、制御機構102の処理、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、制御機構102の処理、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に置くことができる。
また、上述の実施例において制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 :遺伝子検査装置
101 :測定機構
102 :制御機構
111 :抽出部
112、115、122、125、132 :分注・搬送機構
112a、b :レール
112c、115a :アーム
113 :検体試料導入部
114 :抽出機構
121 :調整部
123 :核酸試料導入部
124 :調製エリア
131 :測定部
133 :反応試料導入部
134 :検出機構
141 :調製容器
141a :調製容器の容器底
3 :分注機構
301 :シリンジ
302 :プランジャ
303 :ステッピングモータ
304 :すべりねじ
305 :ノズル
306 :管
307 :フィッティング部
308 :弾性体
309 :液面検知機構
310 :底接触検知機構
401 :可動部
402 :固定部
403 :検知器
404 :検知板

Claims (12)

  1. 調製容器と、
    前記調製容器からの液体の吸引及び前記調製容器への前記液体の吐出が可能なノズルを少なくとも備える分注機構と、
    前記分注機構を搬送し、前記ノズルの高さ方向の位置を変化させることが可能な搬送機構と、
    前記分注機構と前記搬送機構とを制御する制御機構と、
    を備え、
    前記制御機構は、
    前記ノズルによって前記調製容器内の前記液体の所定の量を吸引する第1処理と、
    前記第1処理において吸引された液体のうち一部を前記ノズルによって吐出する第2処理と、
    前記第2処理において吐出した液体と同量の液体を前記ノズルによって吸引する第3処理と、
    前記第3処理において吸引された液体と同量の液体を前記ノズルによって吐出する第4処理と、
    を実行し、
    前記制御機構は、前記第3処理及び前記第4処理を複数回繰り返し実行した後、前記第4処理によって吐出された液体と同量の液体を前記ノズルによって吸引する第5処理と、
    前記第5処理後に前記ノズル内の液体を全て吐出する第6処理と、
    を実行することを特徴とする溶液調製システム。
  2. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記第1処理及び前記第3処理において、前記ノズルの先端が前記調製容器の底に接触する位置、又は前記調製容器の底に近接する位置に配置されるように、前記ノズルを制御することを特徴とする溶液調製システム。
  3. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記第2処理及び前記第4処理において、前記ノズルの先端が吐出した液体の液面に接し、かつ前記調製容器の前記液面付近に配置されるように、前記ノズルを制御することを特徴とする溶液調製システム。
  4. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記第6処理において、
    前記ノズル内の液体を吐出した後に所定の待ち時間停止する第7処理と、
    前記第7処理後に前記ノズル内の残液を吐出する第8処理と、
    を実行することを特徴とする溶液調製システム。
  5. 請求項4に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記第7処理及び前記第8処理を複数回繰り返し実行することを特徴とする溶液調製システム。
  6. 請求項4に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記第7処理及び前記第8処理において、前記ノズルの先端が吐出した液体の液面に接し、かつ前記調製容器の前記液面付近に配置されるように、前記ノズルを制御することを特徴とする溶液調製システム。
  7. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記分注機構は、前記調製容器内における容器底からの前記ノズルの先端の高さ位置を検知する検知機構を更に備え、
    前記制御機構は、前記検知機構によって検知された容器底の高さに基づいて、前記第2処理及び前記第4処理における前記ノズルの高さを制御することを特徴とする溶液調製システム。
  8. 請求項7に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記検知機構は、
    前記ノズルと前記分注機構とを接続する弾性体と、
    前記ノズルとともに上下する検知板と、
    前記ノズルが前記容器底に接触したときに前記検知板が挿入される位置に配置された検知器と、
    を備えることを特徴とする溶液調製システム。
  9. 請求項8に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記制御機構は、前記検知器によって検知された前記容器底の高さから、前記ノズルの先端が前記容器底に接触してから前記検知板が前記検知器に入るまでの距離を差し引いた値を前記容器底の高さとして決定することを特徴とする溶液調製システム。
  10. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記分注機構は、前記調製容器内の前記液体の液面を検知する液面検知機構を更に備え、
    前記制御機構は、前記液面検知機構によって検知された液面に基づいて、前記第2処理及び前記第4処理における前記ノズルの高さを制御することを特徴とする溶液調製システム。
  11. 請求項1に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記ノズルが、ディスポーザブルノズルであることを特徴とする溶液調製システム。
  12. 請求項11に記載の溶液調製システムにおいて、
    前記ディスポーザブルノズルを保管できる架設部を更に備え、
    前記制御機構は、前記ディスポーザブルノズルを装着した後に前記ディスポーザブルノズルから空気を吐出させるように前記分注機構を制御することを特徴とする溶液調製システム。
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