JP2537355B2 - 糖アルコ−ルの製造法 - Google Patents

糖アルコ−ルの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は固定化酵母により糖アルコールを製造する方
法に関する。
(従来の技術及びその問題点) 近年、固定化微生物を用い有用物質を製造する方法が
多く試みられ、例えば酵母を使用したグルコースからエ
タノールを製造する方法はその代表例として挙げられ
る。また、糖を還元し糖アルコールを製造する試みも報
告されているが、副産物を生成させずに目的の生成物を
大量に得ることはなされていなかった。
(問題を解決するための手段) 本発明者は、微生物による糖アルコールの製造法を種
々検討した結果、目的の糖アルコールを生成させる基質
となる糖(以後基質糖と呼ぶ)の水溶液に、還元反応に
必要な水素供与体として働く糖(以後水素供与糖と呼
ぶ)を添加し、更にこの糖混合液をセラミック等の担体
に固定化した酵母で処理することにより、糖アルコール
の生成量が飛躍的に向上することを見い出し本発明を完
成した。
すなわち本発明は、カンジダ属に属する酵母を培養し
その酵母をセラミック担体、ゲル状担体、ポリウレタン
フォーム担体等に固定化し、この固定化酵母を反応器に
充填し、基質糖及び水素供与糖及び酵母の栄養源から成
る糖混合液を、空気又は酸素を通気しながら滞留又は通
過させることにより基質糖に相当する糖アルコールを得
るものである。
本発明で用いられる糖アルコール生成能の高い酵母と
しては、本発明者のスクリーニングの結果カンジダ属に
属するものが適切であることが判明した。カンジダ属に
属する酵母としては、例えばカンジダ・トロピカリス、
又はカンジダ・ユテリスまたはそれらの誘導株等が挙げ
られる。
これらの酵母の培養条件は一般に知られている糖類の
発酵の場合と同様である。例えば、カンジダ・トロピカ
リスの場合の生育培地はキシロース3%、酵母エキス0.
3%、リン酸1カリウム1.5%、リン酸2アンモニウム0.
3%、硫酸マグネシウム0.1%を基本とした培地が好まし
く、pH5.0、30℃、48時間振とう培養することにより培
養できる。培養した酵母は集菌、洗滌し次の吸着固定
化、又は包括固定化に供する。
基質糖としては酵母により資化される糖質ならばいず
れも使用することができるが、例えば目的の糖アルコー
ルを収率良く得るために五炭糖、又は六炭糖が好まし
く、その中でもキシロース、アラビノース、リボースは
基質糖として更に好ましい。水素供与糖としても五単
糖、六単糖が好ましく、グルコース、マンノース、ガラ
クトースは更に好ましく、これら基質糖と水素供与糖の
各々の一種類を組合わせることにより目的の糖アルコー
ルを効率良く得ることができる。
本発明で用いられる固定化酵母の調整法は通常公知の
微生物菌体の固定化方法と同様に行うことができる。例
えば、セラミックへの酵母の吸着固定化方法は、外径3c
m、内径2cm、高さ1.5cmの円筒状セラミックを4〜8個
重ねたもの、または同外径、同内径のもので高さが6〜
8cmのもの1個をそれぞれ固定化用の反応器(直径5cm、
高さ20cm)に入れた後、培養した酵母を培養に用いた培
地と共に上部より注入し担体に酵母菌体を吸着固定化さ
せるものである。更に例えば、ポリアクリルアミドを固
定化剤とする場合は、酵母を生理食塩水に懸濁したもの
にアクリルアミドモノマー、N,N′−メチレンビスアク
リルアミド、β−ジメチルアミノプロピオニトリル及び
過硫酸カリウムを加え、室温に放置しゲル化することに
より包括固定化させる。このほかにκ−カラギーナンゲ
ル化物、アルギン酸ゲル化物、光硬化性樹脂、ポリウレ
タンフォームなどでも充分本発明の担体として使用する
ことができる。
本発明の固定化酵母による糖アルコールの製造法を詳
しく説明すると、例えばカンジダ・トロピカリス等を振
とう培養等により培養した培養液を、セラミック等の担
体と上記で述べた方法で処理することにより固定化酵母
を調整し、これを例えば三相流動層型カラム等に充填す
る。反応液としての糖混合液は、例えば酵母エキス、リ
ン酸1カリウム、リン酸2アンモニウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸マンガン等を各々0.001〜2%の濃度になる
ように溶解した液をpH3〜5に調整した緩衝液に、基質
糖と水素供与糖とを添加したものである。基質糖として
は、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシロー
ス、アラビノース、リボースのいずれか一つと、水素供
与糖としてはグルコース、マンノース、ガラクトースの
いずれか一つを選択し、これらを各々1〜20%の濃度に
なるように上述の緩衝液に溶解し糖混合液とする。糖混
合液は予め25〜50℃、好ましくは30〜35℃に保った上記
の固定化酵母を充填したカラムに入れ、カラム下部から
空気、又は酸素を通気しながら反応させる。この反応は
回分式、又は連続式で実施することができ、例えば回分
式では生成液を24時間毎に新しい糖混合液と交換するこ
とにより行われる。また連続式による場合には、例えば
回分式で用いたものと同様な、酵母を充填したカラムに
糖混合液をペリスタポンプ等で連続的に送り込み、反応
カラムの他方から注入速度と同じ割合で生成液を流出さ
せることにより行う。カラムの温度調節と糖混合液のpH
調節を頻繁に行うことにより更に良い結果を得ることが
できる。
以下に参考例及び実施例をもって本発明の実態を示
す。
参考例 1. キシロース3%、酵母エキス0.3%、リン酸1カリウ
ム1.5%、リン酸2アンモニウム0.3%、硫酸マグネシウ
ム0.1%の組成よりなる水溶液をpH5.0に調整した培地10
0mlを500ml坂口フラスコに入れ、グルコース・ポリペプ
トン寒天培地に保存してあるカンジダ・トロピカリスIF
O 0618株を一白金耳植菌する。これを30℃、48時間振と
う培養し、得られた酵母菌体を培地より分育し、水にて
洗滌後、その酵母菌体を上記と同様な培地に懸濁し三相
流動属型カラム(直径5cm高さ20cm)中でセラミック担
体に吸着固定化させた。
実施例1. 参考例1.の固定化酵母を充填した三相流動層カラムを
30℃に保温し、これにキシロース3%、グルコース4
%、酵母エキス0.1%、リン酸1カリウム0.3%、リン酸
2アンモニウム0.3%、硫酸マグネシウム0.01%、硫酸
マンガン0.05%の組成から成る水溶液をpH4.0に調整し
た糖混合液を入れ、空気を通気しながら24時間保持した
後生成液を抜取り、再び糖混合液を満たし同様の操作を
繰り返した。キシリトールの生成量は1.5g/100ml生成液
であった。
実施例2. 実施例1.と同様な装置と同様な糖混合液を用い、糖混
合液を8ml/hrで連続的に供給し流出液中のキシリトール
の生成量を測定したところ1.5g/100ml生成液と実施例1.
と同様の収量であった。
(発明の効果) この方法によれば、いわゆる発酵法の如く複雑な副生
物は生成されず、精製が容易な糖アルコール液を得るこ
とができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基質糖及び水素供与糖の二種類の糖の糖混
    合液を、担体に固定化したカンジダ属に属する酵母で処
    理することを特徴とする糖アルコールの製造法。
  2. 【請求項2】担体がセラミック、ポリアクリルアミドゲ
    ル化物、κ−カラギーナンゲル化物、アルギン酸ゲル化
    物、光硬化性樹脂、ポリウレタンフォームである特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】基質糖がグルコース、マンノース、ガラク
    トース、キシロース、アラビノース、リボースの群から
    選ばれるいずれか一つと、水素供与糖がグルコース、マ
    ンノース、ガラクトースの群から選ばれるいずれか一つ
    である特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  4. 【請求項4】固定化酵母処理方法が間欠的、又は連続的
    である特許請求の範囲第1項記載の製造法。
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