JP2537087B2 - 靴底材 - Google Patents

靴底材

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JP2537087B2
JP2537087B2 JP1133893A JP13389389A JP2537087B2 JP 2537087 B2 JP2537087 B2 JP 2537087B2 JP 1133893 A JP1133893 A JP 1133893A JP 13389389 A JP13389389 A JP 13389389A JP 2537087 B2 JP2537087 B2 JP 2537087B2
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凱生 尾野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば紳士用靴や運動靴等の靴底に用い
る靴底材に関する。
[従来の技術] 従来、靴底材としては、皮革等のコラーゲンもしくは
ウレタンゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレン
ゴム等のゴムが単独で用いられていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のコラーゲンを用いてなる靴底材
は耐水性が悪く、水を膨潤することによって耐摩耗性が
著しく低下するという問題があった。これに対し、上記
のようなゴムを単独使用してなる靴底材は、耐水性の悪
さによる耐摩耗性の低下を抑制できるものの、本来の対
摩耗性自体が未だ十分なものでなく、一般に引裂強度が
低くて着用時に損傷しやすい。特に、釘や鋭利な刃先を
有する異物を踏み付けた場合に釘や鋭利な刃先を突き抜
けることがあって、満足すべき耐久性が得られないとい
う問題があった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、耐摩耗性
の向上を図るだけでなく、釘などの異物に対する耐踏み
抜き性の著しい向上を図って、全体としての耐久性を顕
著に増進することができる靴底材を提供することを目的
としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明による靴底材は、
極性基を有するゴムとして、カルボキシル基(COOH)を
有するニトリルブタジエンゴムと、このニトリルブタジ
エンゴムとの混練によってフィブリル化されるアラミド
繊維が3〜20重量%分散含有されてなることを特徴とす
るものである。
[作用] 本発明によれば、カルボキシル基(COOH)を有するニ
トリルブタジエンゴムを母材とし、これに該ニトリルブ
タジエンゴムとの混練によってフィブリル化されるアラ
ミド繊維を配合することにより、ニトリルブタジエンゴ
ムのカルボキシル基の水素イオンとアラミド繊維のニト
リル基(NH)の水素イオンとの置換作用によってイオン
結合を生じさせて、ゴム母材とアラミド繊維とが密着一
体化され、これによって、ゴム単体の場合に比べて遥か
に高い耐摩耗性および引裂強度が得られる。特に、釘や
鋭利な刃先をもつ異物を踏んだときの耐踏み抜き性の向
上が図れ、靴底全体としての耐久性が顕著に向上する。
また、繊維の含有によって密度を低下させて軽量化も図
れる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この靴底材の母材は、極性基を有するゴムとして、カ
ルボキシル基(COOH)及びニトリル基を有するニトリル
ブタジエンゴム(以下、NBRという)が使用され、このN
BR内に、該NBRとの混練にともなう剪断力によってフィ
ブリル化されるアラミド繊維を分離含有したものであ
る。なお、アラミド繊維の好ましい含有量は、3〜20重
量%である。この含有量が3重量%未満であると、後述
する効果を達成することができず、また20重量%を越え
ると、NBRの混練が困難になり、アラミド繊維のフィブ
リル化も十分でなくなる。
ここで、母材となるNBRの混練にともなう該NBRとアラ
ミド繊維との結合の様子を説明すると、以下の通りであ
る。なお、この実施例では、NBRとして日本ゼオン社製
のNipol 1072を使用し、アラミド繊維としてデュポン
社製のケプラー#29を使用した。
まず、NBRの混練にともなってアラミド繊維がフィブ
リル化されると、第1図に示すように、アラミド繊維1
の表面が活性化されてニトリル基(NH)の水素イオンが
生じる。この水素イオンとNBR2中にメタアクリル酸とし
て含まれているカルボキシル基(COOH)の水素イオンと
が置換させることになって、イオン結合を生じ、NBR2と
アラミド繊維1とが密着一体化されて耐摩耗性はもとよ
り、釘や鋭利な刃先をもつ異物に対する耐踏み抜き性が
著しく向上される。より詳しくは、アラミド繊維のペプ
シド結合部分をNBRとの混練作業中に機械的に破壊し、
フィブリル化させながら、その破壊面に生じる(+)
(−)の極性を有する部分にNBRのカルボキシル基(COO
H)の水素イオンと、アラミド繊維の上記ペプシド結合
部分のニトリル基(NH)の水素イオンが置換されること
により、イオン結合が生じてNBR2とアラミド繊維1との
密着性が向上し、その結果、引裂強度の向上を図り、特
に耐踏み抜き性の向上が図れる。また、水や油の浸透を
防止する耐水性、耐油性も有しており、全体として耐摩
耗性が著しく向上する。
また、NBRの混練にともなうフィブリル化の途中段階
でアラミド繊維が分断される場合があるが、このような
場合、アラミド繊維は、第2A図に示すように、ベンゼン
核に結合され且つ水素を結合した窒素(N)と他のベン
ゼン核に結合され且つ酸素(O)を結合した炭素(C)
との結合部aにおいて分断される。そして、一方のベン
ゼン核に連結された窒素(N)が第2B図に示すNBR2のカ
ルボキシル基(COOH)と第2C図の符号3で示すように、
イオン結合し、これによって、NBRとアラミド繊維が強
力に一体化される。
なお、NBRの混練は、アラミド繊維の均一分散および
フィブリル化が効果的に行なわれるようにするために、
標準的なバンバリーミキサーを用いることが好ましい。
例えば死空間が大きくて冷却が不均一になる標準的なニ
ーダー混練では、温度むらによる粘度差によりフィブリ
ル化のための剪断力が効果的に作用しないために、アラ
ミド繊維をNBR中に均一に分散配合することが困難であ
る。
さらに、上記のようにしてなる靴底材は、極性基を有
するNBRにアラミド繊維を含有させてなるものであるか
ら、NBR単体に比べて密度が小さくなり、同一体積の靴
底材で比べた場合、非常に軽量で着用感に優れ、かつ、
疲労感も少ない。
さらにまた、上記実施例による靴底材は、NBR単体の
場合の引裂強度が約30km/cmであるのに対し、約45kg/cm
となり、引裂強度が略1.5倍に増大した。
第3図に示すように、NBR単体の靴底材は、クロロピ
レンゴム(CR)やエチレンプロピレンディエンテルポリ
マー(EPDM)単体の靴底材に比べて、元来耐摩耗性に優
れたものであるが、上記実施例のように、NBRにデュポ
ン社製のケプラー#29を含有させてなる靴底材は、NBR
単体の靴底材に比べても優れた耐摩耗性を有している。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、カルボキシル基(CO
OH)を有するNBRを母材とし、これに混練によってフィ
ブリル化されるアラミド繊維を配合したものであって、
イオン結合によりNBR母材とアラミド繊維とを強力に密
着一体化することができる。したがって、ゴム単体の場
合に比べて遥かに高い耐摩耗性および引裂強度が得られ
るものはもとより、特に、釘や鋭利な刃先をもつ異物を
踏んだときの耐踏み抜き性の著しい向上を図り、靴底全
体としての耐久性を顕著に向上することができる。ま
た、繊維の含有によって密度を低下させて軽量化も図れ
るため、着用感および低疲労感の靴を製作することがで
きないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はフィブリル化したアラミド繊維とNBRのイオン
結合の様子を示す説明図、第2A図はアラミド繊維の分断
位置を示す説明図、第2B図はNBRのカルボキシル基を示
す分子式、第2C図は分断されたアラミド繊維とNBRのイ
オン結合を示す分子式、第3図は本発明による靴底材と
従来の靴底材との耐摩耗性を比較するグラフである。 1……アラミド繊維 2……NBR
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−134256(JP,A) 特開 昭63−256639(JP,A) 特開 昭53−129240(JP,A) 特公 昭34−8542(JP,B2) 特公 昭54−34020(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極性基を有するゴムとして、カルボキシル
    基(COOH)を有するニトリルブタジエンゴムと、このニ
    トリルブタジエンとの混練によってフィブリル化される
    アラミド繊維が3〜20重量%分散含有されてなることを
    特徴とする靴底材。
JP1133893A 1989-05-25 1989-05-25 靴底材 Expired - Fee Related JP2537087B2 (ja)

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