JP2536801B2 - エレベ―タの保守点検装置 - Google Patents

エレベ―タの保守点検装置

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JP2536801B2
JP2536801B2 JP3320158A JP32015891A JP2536801B2 JP 2536801 B2 JP2536801 B2 JP 2536801B2 JP 3320158 A JP3320158 A JP 3320158A JP 32015891 A JP32015891 A JP 32015891A JP 2536801 B2 JP2536801 B2 JP 2536801B2
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pit
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overrun
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喜八郎 大西
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ昇降路の最
下部及び最上部の部分の保守点検を、安全かつ容易にで
きるようしたエレベータの保守点検装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図7は実開昭58−127065号公報
に開示された従来のエレベータ装置の側面図で、図中1
は昇降路、2は巻上げ機、3はロープ、4はかご、5は
釣合い重り(以下重りと称する)、6aはかご用ガイド
レール、6bは重り用ガイドレール、7は昇降路のピッ
ト部、8は昇降路のオーバラン部、9は衝突受け、10
はかご4の停止する最下階、11は同最上階、12は梯
子である。図にみるように、エレベータのかご4と釣合
い重り5とは、昇降路1上部に配置された巻上げ機2を
介してロープ3の両端に吊持され、巻上げ機2の作動に
より、かご4及び重り5はかご用ガイドレール6a、重
り用ガイドレール6bに沿ってそれぞれ昇降路1内を反
対方向に上下動する。このときかご4の移動区間は最下
階10と最上階11との間である。ピット部7は昇降路
1の最下階よりさらに下方に延長された部分であり、か
ご4及び重り5の行過ぎ防止用衝突受け9が配設されて
いる。またオーバラン部8は昇降路1の最上階10より
さらに上方に伸びた部分で、かご4及び釣合い重り5の
オーバランのためのスペースである。かご4は通常の走
行時ビット部7やオーバラン部8に至ることはない。
【0003】従来のエレベータ装置は上記のように構成
されており、かご4は巻上げ機2の操作により、昇降路
1内を最上階11と最下階10との間を昇降する。ピッ
ト7内の梯子12は、ピット部7内の保守点検を行う
際、ピット部7に降りて行くために使用するもので、か
ご4が稼動中は使用できないように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のエ
レベータ装置は一般に低速度のものが多く、ピット部7
の深さ及びオーバラン部8の高さも小さく、したがって
ピット部7およびオーバラン部8内の保守点検も比較的
容易であった。しかし近年エレベータの速度が上がり、
540m/min.以上の超高速エレベータが増加して
きている。エレベータの速度が大きくなると、ピット部
やオーバラン部の深さや高さも長大となって、梯子12
を利用してピット部へ降りて行くことは危険を伴い、オ
ーバラン部の保守点検は不可能となった。
【0005】本発明は従来の高速度エレベータ装置にお
ける上記問題点を解消するためになされたもので、長大
なピット部やオーバラン部であっても、容易に保守点検
することのできるエレベータの保守点検装置を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエレベータ装置においては、ピット部
及びオーバラン部に、エレベータ装置の駆動電源と異な
る駆動電源により駆動される保守点検用の点検台を備え
るとともに、エレベータ装置の駆動電源と点検台の駆動
電源とは同時にONとならないように構成した。
【0007】
【作用】本発明に係るエレベータの保守点検装置は上記
のように構成されているので、点検員は点検台を利用し
てピット部、オーバラン部の保守点検を行うことができ
る。保守点検は点検台上よりできるので、ピット部やオ
ーバラン部が深くあるいは高くても、その点検保守は容
易である。またピット部とオーバラン部の点検台は並行
して運転でき、ピット部、オーバラン部を同時に保守点
検することができる。
【0008】なお点検台を利用してピット部やオーバラ
ン部を保守点検中は、エレベータ装置の駆動電源は遮断
されているので、エレベータ装置の稼動による保守点検
作業の安全が脅かされることはない。また逆にエレベー
タ装置を運転しているときは点検台はビット部とオーバ
ラン部に収納されていて稼動出来ないので、両者の同時
運転によるトラブルの発生は回避される。
【0009】
【実施例】
実施例1 図1は本発明の一実施例のエレベータの保守点検用点検
台の構成図、図2は図1のA−A断面図、図3はピット
部点検台の正面図で、図中1、4、5、6a、7、8、
10、11は従来装置と同一または相当部品、20はピ
ット部点検台、21はオーバラン部点検台、22は下部
返し車、23は上部返し車、24はモータ24a、ブレ
ーキ24b及びドラム24cよりなる駆動装置、25は
ロープ、27、28は案内輪である。図に示すように、
昇降路1内に下部返し車22及び上部返し車23を配置
し、返し車22及び23を介して張設され駆動装置24
により操作されるロープ25の先端に、ピット部点検台
20及びオーバラン部点検台21を吊持する。点検台2
0は床面20aと補強部材20b、20cなどより強固
に構成されており、点検台20の案内輪27、28はか
ごのガイドレール6aに係合し、ロープ25の先端が、
点検台20の下部に装着されたブラケット29にシャッ
クルロッド30を介して装着されている。駆動装置24
を操作することにより、ピット部点検台20はピット底
面26と最下階10との間を昇降し、オーバラン部点検
台21は最上階11とオーバラン部8との間を昇降す
る。
【0010】図4は昇降路ピット部の側面断面図で、図
中31は点検員、32は携帯用リモートコントローラ、
33は制御部、34は点検台に装着したカム、35はレ
ベル検知器、36は点検台20がピット床面に退避して
いることを確認するための検知器、37はかご4の主電
源を遮断するためのスイッチである。なお図5は上記ス
イッチ37の機能を示す回路図で、38はエレベータ装
置を駆動するモータのリレー、39は点検台の上昇走行
用リレー、40は同下降走行用リレーである。図にみる
ように、スイッチ37を操作することにより、エレベー
タ装置と点検台との電源は片方がONの場合は他方はO
FFとなり、同時に両者がONとはならない。
【0011】次に図4および図6により動作について説
明する。昇降路ピット部7を保守点検するに当たって、
点検員31は最下階において、まずエレベータのかご4
や重り5の位置を確認し、スイッチ37を操作してエレ
ベータの主電源をOFF、点検用電源をONとする。つ
いで携帯用のリモートコントローラ32により上昇の指
令電波を発信すると、制御部33の受信器33aが受信
し、制御部33により駆動装置のモータ24aを駆動
し、2点鎖線で示すピット床面に待機中の点検台20
を、最下階10の位置まで上昇させる。点検台20が最
下階10に到達すると、点検台20に装着されているカ
ム34がガイドレール6aに装着されたレベル検知器3
5に当接し、点検台20は停止して点検員31が搭乗で
きる状態となる。ついで点検員31は点検台20に乗込
み、リモートコントローラ32を使用して点検台20を
ピット内に下降させ、点検台20に搭乗したままピット
部内を点検しあるいは保守を行う。もちろん必要あれば
点検台20よりピット床面に降り、ピット内の保守点検
を行なう。保守点検が終了すれば点検台20により最下
階に戻り、リモートコントローラ32を操作して点検台
20をピット床面の収納箇所に降下させ、収納を確認後
スイッチ37を操作して、点検台電源をOFF、エレベ
ータ電源をONに復帰させ、保守点検作業は完了する。
【0012】保守点検時、検知器36が点検台のカム3
4に当接してピット部の点検台20がピット床面に収納
状態にあることを確認しない限り、かご4は通常走行は
できないように構成されているので、点検台20がピッ
ト床面を離れて上昇している時は、エレベータ装置は運
転できない。すなわち点検員31は、かご4などの走行
による危険から防止されているのである。
【0013】本実施例は、ピット部点検台20の例であ
るが、オーバラン部点検台21についても、その昇降動
作は反対となるが、構成や動作はほぼ同様である。なお
ピット部点検台20の動作と並行して、オーバラン部点
検台21をオーバラン部と最上階11との間に昇降さ
せ、オーバラン部の保守点検を行なうことができる。ピ
ット部7とオーバラン部8とを並行して保守点検作業中
は、ピット部点検員が主導権を有しており、コントロー
ラ32を利用して上下の連絡をとりながら保守点検作業
を行う。
【0014】なお本実施例においては、点検台20の駆
動にロープを使用しているが、ロープに代えてチェーン
または鎖を使用してもよい。
【0015】実施例2 上記実施例における駆動装置に代えて、ピット部点検台
20とオーバラン部点検台21それぞれに巻取型の駆動
装置を配設し、上下点検台を別個に運転するようにして
もよい。
【0016】
【発明の効果】本発明はエレベータの保守点検装置とし
ての点検台を、エレベータのかごが通常走行しない昇降
路のピット部やオーバラン部に配設し、点検台を利用し
て保守や点検ができるように構成するとともに、エレベ
ータ装置の電源と点検台の電源を別とし、両者が同時に
ONとならないように構成したので、最近の超高速エレ
ベータの長大なピット部やオーバラン部の保守点検を容
易かつ安全に行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である点検台の構成図であ
る。
【図2】上記点検台の平面を示すエレベータ装置の断面
図である。
【図3】上記点検台の正面図である。
【図4】ピット部点検台の動作を示す構成図である。
【図5】電源スイッチの回路図である。
【図6】制御の構成図である。
【図7】従来のエレベータ装置の構成図である。
【符号の説明】
20……ピット部点検台 21……オーバラン部点検台 22……下部返し車 23……上部返し車 24……駆動装置 24a…モータ 24b…ブレーキ 24c…ドラム 25……ロープ 26……ピット床面 27……案内車 28……案内車 29……ブラケット 30……シャックルロッド 31……点検員 32……携帯用リモートコントローラ 33……制御部 33a…受信部 34……カム 35……レベル検知器 36……検知器 37……スイッチ 38……エレベータ装置のモータのリレー 39……上昇走行リレー 40……下降走行リレー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータ装置において、 エレベータ昇降路のピット部及びオーバラン部に、エレ
    ベータ装置の駆動電源と異なる駆動電源により駆動され
    る保守点検用の点検台を備え、 エレベータ装置の駆動電源と点検台の駆動電源とは同時
    にONとならないように構成したことを特徴とするエレ
    ベータの保守点検装置。
JP3320158A 1991-12-04 1991-12-04 エレベ―タの保守点検装置 Expired - Lifetime JP2536801B2 (ja)

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