JP2536671Y2 - 橋梁の耐風防振装置 - Google Patents

橋梁の耐風防振装置

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JP2536671Y2
JP2536671Y2 JP1991037403U JP3740391U JP2536671Y2 JP 2536671 Y2 JP2536671 Y2 JP 2536671Y2 JP 1991037403 U JP1991037403 U JP 1991037403U JP 3740391 U JP3740391 U JP 3740391U JP 2536671 Y2 JP2536671 Y2 JP 2536671Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本考案は、箱桁やI桁などの充
腹桁を主桁とした橋梁における耐風防振装置の改善に関
する。
【0002】
【従来技術とその課題】 図3、および、図4に示すよ
うな箱桁やI桁などの充腹桁を主桁1とした橋梁では、
図で示すように、風の流れが主桁1の角部から離れて剥
離流aが発生し、この剥離流aによる励振力が主桁1に
作用することによって橋梁は振動を始める。
【0003】この振動を防振する手段として従来では、
主桁1の角部からの剥離流の発生を抑える手段として、
図5図6に示すように、主桁1の両側に断面三角形状
のフェアリング2を設けること、図7図8に示すよう
に、主桁1の両端部上側に外側を上向き傾斜したフラッ
プ3を配設すること、図9図10のように、主桁1の
両端部に断面形状がへ字形のディフレクタ4を配設する
こと、図11図12に示すように主桁1の両端部上側
に円弧状のディフレクタ4aを配設すること、および、
図13図14に示すように、主桁1の両端面と平行な
サイドプレート5を配設する手段などが講じられていた
が、この種の防振手段は装置が大形化されることから建
設費の増大,橋梁の美観への影響などの課題がある。
(例えば、特開平2−232404号公報,特開平2−
171403号公報参照)
【0004】上述のような課題を解決する手段として、
図13に示すように、主桁1の両側に張出し形成した床
版張出部6の両端に、耐風防振装置として下向きの端桁
(エッジプレート)7を設けることが試みられている。
【0005】この手段によると、装置自体が簡易であ
り、橋梁の美観を損ねることもなく、特に、水平風や吹
き下し風に対しては防振効果を発揮するが、吹き上げ風
に対しては主桁上面の剥離流の発生を抑えることができ
ず、防振効果が殆んどないという課題が残されている。
即ち、図16の数値流動解析結果から明らかなように、
α=+5゜の吹き上げ風に対しては剥離流bの発生が認
められ、ねじれフラッター限界速度が依然として低い。
【0006】本考案の目的は、水平風,吹き下し風に対
しては勿論のこと、特に、吹き上げ風に対する主桁上面
の剥離流の発生を防止し、ねじれフラッタ限界風速の向
上、渦励振振幅の低減を図り、橋梁の耐風安定性を著し
く向上させることができる橋梁の耐風防振装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上記目的は、主桁の両
側に張出し形成せる床版張出部端に端桁(エッジプレー
ト)を設けた橋梁において、上記端桁の下端外側方に
吹き上げ風による主桁上面の剥離流の発生を防止する
平材を設けたことにより達成される。
【0008】
【作 用】 図1に示すように、主桁上面の剥離流の発
生を抑えて、水平風,吹き出し風は勿論のこと、吹き上
げ風に対しても防振効果を発揮することができる。
【0009】
【実施例】 次に、図面について本考案実施例の詳細を
説明する。図1は本考案防振装置を備えた橋梁の断面
図、図2は本考案防振装置の数値流動解析結果である。
【0010】11は、橋梁を構成するI桁構造からなる
主桁で、該主桁11の両側には床版張出部12が一体に
設けてある。この床版張出部12の外側端には夫々下向
きの端桁(エッジプレート)13が設けてあり、また、
この端桁13の下端外側方に吹き上げ風による主桁上面
の剥離流の発生を防止する水平材(ティッププレート)
14が一体に形成されている。上記端桁13と水平材
14とは別体構造でもよいし、断面形状がL字形の型鋼
によって構成してもよい。
【0011】
【考案の効果】 上述のように本考案の構成によれば、
次のような効果が得られる。 (a)水平風や吹き下し風に対する防振効果を有するこ
とは勿論のこと、床版張出部の両側に設けた端桁の下端
に水平材を形成したことにより、図12に示すよう
に、吹き上げ風による主桁上面の剥離流の発生を合理的
に防止することができ、橋梁の耐風安定性が著しく向上
しうる。 (b)構造が簡単で建設費の大巾な軽減が図れるととも
に、橋梁の美観を損ねることがないばかりでなく、端桁
(エッジプレート)と水平材(ティッププレート)をL
型材によって構成しうることから、空力的効果のみなら
ず、応力部材とし活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案防振装置を施した橋梁の断面図であ
る。
【図2】 本考案防振装置の数値流動解析結果である。
【図3】 一般的な箱桁の断面図である。
【図4】 一般的なI桁の断面図である。
【図5】 フェアリングを設けた箱桁の断面図である。
【図6】 フェアリングを設けたI桁の断面図である。
【図7】 フラップを配設した箱桁の断面図である。
【図8】 フラップを配設したI桁の断面図である。
【図9】 ディフレクタを配設した箱桁の断面図であ
る。
【図10】 ディフレクタを配設したI桁の断面図であ
る。
【図11】 ディフレクタを配設した箱桁の断面図であ
る。
【図12】 ディフレクタを配設したI桁の断面図であ
る。
【図13】 サイドプレートを配設した箱桁の断面図で
ある。
【図14】 サイドプレートを配設したI桁の断面図で
ある。
【図15】 エッジプレートをもつ床版張出部を設けた
I桁の断面図である。
【図16】 エッジプレートをもつ床版張出部を設けた
I桁の数値流動解析結果である。
【符号の説明】
11 主桁 12 床版張出部 13 端桁(エッジプレート) 14 水平材(ティッププレート)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主桁の両側に張出し形成せる床版張出部
    端に端桁(エッジプレート)を設けた橋梁において、上
    記端桁の下端外側方に、吹き上げ風による主桁上面の剥
    離流の発生を防止する水平材を設けたことを特徴とする
    橋梁の耐風防振装置。
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