JP2536364B2 - テストピ―ス - Google Patents

テストピ―ス

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JP2536364B2
JP2536364B2 JP4133361A JP13336192A JP2536364B2 JP 2536364 B2 JP2536364 B2 JP 2536364B2 JP 4133361 A JP4133361 A JP 4133361A JP 13336192 A JP13336192 A JP 13336192A JP 2536364 B2 JP2536364 B2 JP 2536364B2
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JP
Japan
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test piece
test
pipe
potential
corrosion
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JP4133361A
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昭英 平野
彰 堤
正三 西川
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテストピースに係り、特
に配管の孔食が問題となる現場において、孔食発生の予
知、防止に有効な水質モニタリング用テストピースに関
する。
【0002】
【従来の技術】配管や熱交換器などに用いられている配
管において局部腐食が進行して孔食深さが増し、それが
貫通に至るとプラントの操業停止など不測の事態を生ず
ることがあるため、局部腐食、即ち孔食の発生を予知す
る技術が求められている。
【0003】従来、熱交換器又は配管の孔食の発生は、
当該設備の運転、通水を休止してその一部をサンプリン
グし、サンプルの孔食状況を調べることにより予知して
いた。
【0004】しかしながら、上記従来の方法では、設備
の運転を休止し、かつその一部をサンプリングするため
に破壊しなければならないことから、工場の操業に影響
を及ぼすという欠点がある。しかも、測定結果が出るま
でに多大の時間、労力、費用がかかるという欠点もあ
る。
【0005】このような欠点を解決するものとして、配
管の孔食の進行状況をモニターする方法がある。即ち、
例えば、実機水系内にモニタリングする配管と同一材質
からなるテストピースを浸し、このテストピースと比較
電極との間の電位差の経時変化を測定することにより、
孔食状況をモニターする。このような方法によれば、設
備の運転を休止することなく、非破壊にて孔食を推定す
ることが可能とされる。
【0006】ところで、孔食の発生には金属表面に物理
的不均一性が存在することが必要となる。即ち、表面の
酸化皮膜の不均一化により対外部環境への活性部位が生
じるのである。この活性部位が水中の特定アニオンとの
反応の“場”を提供し、孔食発生に到ると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅管の
孔食発生をモニタリングするために従来使用されている
銅テストピースは、単なる平板状テストピースであっ
て、表面には、製造時ないし保存中に空気中に晒される
ことにより、空気酸化で生成した自然酸化皮膜がほぼ均
一に形成されており、上記活性点に対する考慮がなされ
ていないため、実機配管の腐食状況を十分に反映し得な
いことが多い。このため、孔食を確実に予知することが
できない場合がある。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、実機
配管の孔食のモニタリングにおいて、実機配管腐食を敏
感に反映して実機配管における孔食の発生を確実に予知
することができ、しかも、容易に製作かつ使用すること
ができるテストピースを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のテストピース
は、配管の孔食のモニタリングに用いるテストピースで
あって、被モニタリング配管と同一又は同質の材質から
なり、かつ、溝を設けることにより、表面の酸化皮膜を
部分的に除去した、半割又は略半割管形状のテストピー
スである。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明
おいて、テストピースとしては、被モニタリング配管と
同一又は同質の配管を切断、半割して得られる半割管状
であって、内周面に溝を設けることにより、表面の酸化
皮膜を部分的に除去したもの、即ち、空気中に晒されて
いたことにより形成された自然酸化膜を溝を設けること
により部分的に除去したもの、或いは、このように内周
面に溝を設けたものに更に以下の処理を施して、酸化皮
膜を除去ないし薄層化したものを用いることができる。
【0011】 HCl,HNO3 ,H2 SO4 等の鉱
酸、又は、クエン酸、コハク酸等の有機酸、或いは、E
DTA等のキレート剤溶液を用いて表面(内周面)のエ
ッチング処理を行なう。 テストピースをカソードとして自然電位(OCP)
−1000〜−1300mV程度で1分以上、カソード
還元処理するなどの電気化学的手法で表面処理を行な
う。
【0012】ここで、溝は規則的に配設されたものであ
っても不規則的に配設されたものであっても良く、溝の
代りに小凹穴を多数設けたものでも良い。
【0013】なお、本発明のテストピースは必ずしも被
モニタリング配管を切断、半割したものを基材とする必
要はないが、被モニタリング配管の腐食進行を確実に把
握するためには、被モニタリング配管或いは当該配管と
同材質、同形状の配管を切断、半割したものとするのが
好ましい。
【0014】ただし、この半割形状は、正確な半割形状
でなくても良く、半割形状より若干大きいか小さいもの
であっても良い。
【0015】なお、モニタリング配管の材質としては
銅、銅合金、鉄、鉄合金、アルミニウム及びアルミニウ
ム合金などが挙げられる。
【0016】このような本発明のテストピースは、その
一端に導線を接続すると共に、モニタリング面となる内
周面以外を樹脂被覆するなどして、被モニタリング水系
に浸漬し、照合極との電位差の経時変化を調べることに
より、その電位差の上昇から、容易かつ確実に被モニタ
リング配管の腐食の進行を把握し、孔食を早期に予知す
ることができる。
【0017】
【作用】前述の如く、孔食のモニタリングで用いるテス
トピースとしては、水環境に対して活性な点がその表面
に存在することが重要な条件である。ここで、活性な点
とは、テストピースの基材金属表面から原子が離脱しや
すい部分を指す。
【0018】本発明の半割ないし略半割管形状のテスト
ピースは、従来の平板状のものに比べて活性点が多い。
しかも、このようなテストピースについて、表面の酸化
皮膜を部分的に除去してあるため、活性点は容易に表出
する。このため、本発明のテストピースでは、モニタリ
ングする実機配管よりも速やかに腐食反応が進行するた
め、被モニタリング配管の腐食進行をこれに先行して応
答性良く把握して、孔食を早期に確実に予知することが
できる。
【0019】また、表面の酸化皮膜の部分的除去は、溝
の形成により容易に実施できるので、本発明のテストピ
ースは容易に作製可能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0021】実施例1 下記水質の蓄熱水100リットルを試験水として、図1
に示すテスト装置を用いて試験を行なった。
【0022】蓄熱水水質 電気伝導率:210μS/cm pH:8.0 メチルオレンジ アルカリ度:81ppm 全硬度:110ppm 塩化物イオン:36ppm シリカイオン:47ppm 硫酸イオン:16ppm テスト装置としては、図1に示す如く、実際の熱交換器
から切り出した長さ50cmの銅管(外径16mm,厚
さ0.5mmのリン脱酸素銅管)1と容積100リット
ルの水槽2とポンプ3、及び流量計4を配管5で連結
し、試験水6が0.1m/Sの流速で系内を循環するよ
うに配設した(通水は8時間/日とした)。
【0023】水槽2内には中央に銀−塩化銀照合極7
Aを設置し、その周辺にほぼ等距離となるように各種テ
ストピース(有効面積10cm2 )8を設置した。ま
た、50cm銅管1の流出口1Aの直後にも上記と同様
の照合極7Bを設け、各々、電位差計9を介して連結
した。
【0024】このような試験方法により、22日間試験
を行ない、50cm銅管の電位の経時変化と各種テスト
ピースの電位の経時変化を調べ、結果を図3(50cm
銅管)及び図4〜図8(テストピース)に示した。
【0025】テストピースとしては下記表1に示すもの
を用い、試験は各々3片づつについて実施した。なお、
No. 1及びNo. 2のテストピースは、いずれも表面に自
然酸化皮膜がほぼ均一に形成されているものである。N
o. 3のテストピースは、図2に示す如く、50cm銅
管と同一の管を半割して得られた半割管形状で、表面の
自然酸化皮膜を部分的に除去するために上端側を残した
内面に1mm間隔で細い溝10Aが刻設されたものであ
る。なお、溝部以外の表面に樹脂の被覆層11設け
られている。図2中、12は導線である。
【0026】
【表1】
【0027】このような試験方法において、テストピー
スの電位上昇の程度が図3に示す50cm銅管の腐食の
進行による電位の上昇パターンと同じか、或いは図3の
パターンより敏感(上昇度合が大きい)であれば、銅管
モニタリング用のテストピースとして好適に使用でき
る。
【0028】そこで、図3と図4〜図8の結果とを比較
すると、次のことが明らかである。図4の従来の平板状
のものでは、電位の上昇が殆どなく、モニタリングには
不適当である。図5の半割管状のものでは、被モニタリ
ング配管である50cm銅管の電位上昇パターンに近づ
くが、電位の立ち上がり方が遅い。
【0029】これに対して、図6、7、8に示した本発
明のテストピースNo. 3〜4であれば、図3の電位上昇
パターンよりも大きな電位上昇があり、被モニタリング
配管の腐食の進行をこれに先立って推定し得る。特に、
図7、8に示した溝付き半割管状テストピースNo. 3
カソード還元処理又はエッチング処理して、酸化皮膜を
更に除去ないし薄層化したテストピースNo. 4,5によ
れば、より一層優れた効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のテストピー
スによれば、配管の孔食をモニタリングする方法におい
て、被モニタリング配管の腐食の進行を高感度に反映
し、孔食の発生を確実に予知することができる、モニタ
リング機能に優れたテストピースが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた試験装置を示す系統図であ
る。
【図2】実施例1で用いたテストピースNo. 3を示す斜
視図である。
【図3】実施例1における50cm銅管(被モニタリン
グ配管)の電位上昇を示すグラフである。
【図4】実施例1におけるテストピースNo. 1の電位上
昇を示すグラフである。
【図5】実施例1におけるテストピースNo. 2の電位上
昇を示すグラフである。
【図6】実施例1におけるテストピースNo. 3の電位上
昇を示すグラフである。
【図7】実施例1におけるテストピースNo. 4の電位上
昇を示すグラフである。
【図8】実施例1におけるテストピースNo. 5の電位上
昇を示すグラフである。
【符号の説明】
1 50cm銅管 2 水槽 3 ポンプ 4 流量計 5 配管 6 試験水 7A,7B 照合極 8 テストピース 9 電位差計 10 テストピースNo. 3 10A 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−646(JP,A) 特開 昭56−24551(JP,A) 実開 平1−84055(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管の孔食のモニタリングに用いるテス
    トピースであって、被モニタリング配管と同一又は同質
    の材質からなり、かつ、溝を設けることにより、表面の
    酸化皮膜を部分的に除去した、半割又は略半割管形状の
    テストピース。
JP4133361A 1992-05-26 1992-05-26 テストピ―ス Expired - Lifetime JP2536364B2 (ja)

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