JP2535903B2 - 自動両替装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 この発明は両替取引に手数料を必要とする自動両替装
置に関する。

（ｂ）従来の技術 現在、銀行など金融機関で運用されている両替装置は
両替サービスを無料で行っている。

（ｃ）発明が解決しようとする問題点 しかし両替装置は今後有料化の方向にあり、有料化す
ると両替取引のたびに一定の手数料を受け取る必要が生
じてくる。

この発明の目的は、有料化に対応できるとともに、両
替手数料として回数券等の予め所定の価値が付与されて
いる金券で受け取ることのできる自動両替装置を提供す
ることにある。

（ｄ）問題点に解決するための手段 この発明は、顧客が投入した現金を、顧客が設定した
任意の金額の現金に変換して出金する両替装置におい
て、 両替手数料を予め所定の価値が付与されている現金に
代わる金券で受け付ける金券受付手段と、前記金券受付
手段が両替手数料に相当する金券を受け付けた時両替動
作を有効にする手段と、を設けたことを特徴とする。

（ｅ）作用 この発明に係る自動両替装置では、両替動作を行う前
に予め所定の価値が付与されている現金に代わる金券を
受け付ける。そして、両替手数料に相当する金券を受け
付けたときに両替動作を有効にするため、両替のたびに
一定の手数料を確実に受け取ることができる。また、両
替手数料は金券で支払うことができるため、現金を持ち
合わせる必要がなく、顧客にとって非常に使い易く、顧
客に対するサービスが向上する。

（ｆ）実施例 以下、金券として予め所定の価値が付与されている回
数券を用いた両替装置の一実施例を示す。第２図はこの
発明の実施例である両替装置の外観図である。両替装置
本体の前面垂直パネルには金額表示・設定部２、表示部
３、および取扱表示器４が配置されている。また水平面
には紙幣投入・受取口５、筒硬貨受取口６、硬貨受取口
７、手数料受取口８、および回数券受取口９が配置され
ている。

前記金額表示・設定部には両替金額のパターを入力す
るキーを含み、且つ入力された両替パターンを金種別に
表示する。表示器３は顧客に対して操作案内などのメッ
セージ表示を行う。取扱表示器４は両替装置が現在運用
中である場合に取扱中を表示する。前記紙幣投入・受取
口５には両側すべき紙幣が投入され、また両替紙幣が内
部のカートリッジか繰り出されて放出される。筒硬貨受
取口６および硬貨受取口７には、両替金額の硬貨が内部
のカートリッジから繰り出されて放出される。手数料受
取口８には両替手数料としてコイン（現金）が投入さ
れ、回数券受取口９には両替手数料として回数券が投入
される。両替装置はこの手数料受取口８または回数券受
取口９で受け取った手数料を確認して両替動作に移る。

第３図は上記両替装置のブロック図を示している。

メインCPU20にはシステムプログラムなどが記憶され
るROM21、両替動作に必要なアプリケーションプログラ
ム記憶エリアやワークエリアなどが割り当てられている
RAM22、および入出力インタフェース23が接続されてい
る。入出力インタフェース23には上記表示器３を制御す
る表示装置24と、上記金額表示・設定部２を制御する金
額表示・設定装置25と、前記手数料受取口８に投入され
たコイン（硬貨）を処理するコイン処理装置26と、前記
回数券受取口９に投入された回数券を処理する回数券処
理装置27と、前記紙幣投入・受取口５を含み紙幣の入出
金処理を行う紙幣処理装置28と、前記筒硬貨受取口6,硬
貨受取口７を含み硬貨の入出金処理を行う硬貨処理装置
29とが接続されている。

次に上記両替装置の動作を第１図を参照して説明す
る。

電源が投入されると各部の初期処理が行われた後ステ
ップn1で『手数料をコインか回数券で投入して下さ
い。』の表示を表示器３に行い、顧客に対して手数料の
投入を促す。この時点で顧客は手数料受取口８または回
数券受取口９に一定の手数料を投入する。両替手数料を
コインで支払う場合には手数料受取口８にコインを投入
する。また回数券で支払う場合には回数券受取口９に回
数券の一枚を投入する。回数券は予め金融機関の窓口等
で一定枚数の綴りとして販売する。n3では手数料がコイ
ンで支払われたか回数券で支払われたかを判定する。こ
の判定は最初の支払われたものがなにかで行う。最初に
コインが投入されればその後に回数券が投入されても支
払いがコインで行われたものと見做す。この場合にはn4
でコイン受取処理を行う。また最初に回数券が投入され
た場合にはn5で回数券の受取処理を行う。受取処理はコ
インや回数券が正しく投入されているか且つその額が適
性であるかどうかの判定処理も含む。もし適性な額でな
ければそれらを返却した後元のn1に戻る。なお回数券は
一枚一枚に磁気記録したものであってもよいし普通の印
刷物であってもよい。前者の場合には回数券受取口の下
方に磁気記録リーダを設け、後者の場合には簡単な構造
のOCRを設ける。

手数料受取処理を終了したn6以下の両替動作に移る。
このn6以下の両替動作は従来の両替装置の動作と全く同
一である。すなわち最初にn6で『紙幣を入れて下さ
い。』の表示を行って、顧客に両替すべき紙幣の挿入を
促す。n7で紙幣投入・受取口５に紙幣が投入されると、
『両替金額を設定して下さい。』の表示を行う。顧客は
この段階で金額表示・設定部２で両替金額の設定を行
う。そして設定された金種パターンの現金を放出し（n1
0）、その現金が抜き取られるのを待って取引終了処理
を行う。手数料の終了処理はこの取引終了を行った後に
行う。まずn13で手数料の支払いがコインで行われたか
回数券で行われたかを判定し、コインの場合にはコイン
の収納処理を行い、回数券の場合には回数券の収納処理
を行う。一方、手数料を支払ってから現金を放出するま
での間に金額表示・設定部２に設けられている取消キー
が押下されると、第１図（Ｂ）に示す取消処理を行う。
すなわちn20ですでに投入された紙幣が返却し（もしま
だ紙幣投入がなければこの動作をスキップする。）、手
数料がコインで支払われたか回数券で支払われたかを判
定してn22,n23でいずれかを返却してn1に戻る。

上記の動作によって、両替手数料をコインまたは回数
券のどちらか一方を受け取ることができる。顧客は最初
にコインまたは回数券を支払った後通常の両替装置と同
じ操作によって両替を行うことができるため、従来の両
替装置とほとんど同じ操作で両替取引を行うことができ
戸惑うことがない。またコインを持ち合わせていない場
合には回数券を投入すればよく、逆に回数券を持ち合わ
せていない場合にはコインを投入すればよいために顧客
にとっては非常に便利となる利点がある。

（ｇ）発明の効果 この発明によれば、両替動作を行う前に両替手数料の
支払いを予め所定の価値が付与されている現金に代わる
金券で行えるようにしたために、両替のたびに一定の手
数料を確実に受け取ることができ、また顧客は手数料用
の現金を持ち合わせる必要がなく、顧客にとって非常に
使い易くなる。すなわち顧客に対する両替サービスが向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ）はこの発明の実施例である両替装
置の動作を示すフローチャート、第２図は同両替装置の
外観斜視図、第３図はブロック図をそれぞれ示してい
る。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】顧客が投入した現金を、顧客が設定した任
   意の金額の現金に変換して出金する両替装置において、 両替手数料を予め所定の価値が付与されている現金に代
   わる金券で受け付ける金券受付手段と、前記金券受付手
   段が両替手数料に相当する金券を受け付けた時両替動作
   を有効にする手段と、を設けたことを特徴とする自動両
   替装置。