JP2535898B2 - 発泡ふつ素樹脂絶縁電線の製造方法 - Google Patents
発泡ふつ素樹脂絶縁電線の製造方法Info
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- JP2535898B2 JP2535898B2 JP62085397A JP8539787A JP2535898B2 JP 2535898 B2 JP2535898 B2 JP 2535898B2 JP 62085397 A JP62085397 A JP 62085397A JP 8539787 A JP8539787 A JP 8539787A JP 2535898 B2 JP2535898 B2 JP 2535898B2
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- Japan
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- insulated wire
- foaming
- foamed
- shear rate
- fluororesin
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- Organic Insulating Materials (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、コンピュータをはじめとする電子機器の信
号伝送線への適用に好適な発泡ふっ素樹脂絶縁電線の製
造方法に関するものである。
号伝送線への適用に好適な発泡ふっ素樹脂絶縁電線の製
造方法に関するものである。
[従来の技術] コンピュータおよびその周辺機器をはじめとする電子
機器の発展に伴い、機器に使用される信号伝送用の電線
・ケーブルに対しても高性能化、高信頼化が強く要求さ
れるようになってきている。その中でも特に絶縁被覆が
薄く、信号伝送速度が速く、雑音や漏話がなく、しかも
難燃性であるといったような要求が強い。
機器の発展に伴い、機器に使用される信号伝送用の電線
・ケーブルに対しても高性能化、高信頼化が強く要求さ
れるようになってきている。その中でも特に絶縁被覆が
薄く、信号伝送速度が速く、雑音や漏話がなく、しかも
難燃性であるといったような要求が強い。
これらの要求を満足させるには、本質的に難燃性で、
しかも電気的特性が良好であるふっ素樹脂好適であり、
さらにこれを発泡させることが比誘電率等の電気的特性
の向上につながる。
しかも電気的特性が良好であるふっ素樹脂好適であり、
さらにこれを発泡させることが比誘電率等の電気的特性
の向上につながる。
発泡ふっ素樹脂絶縁被覆を形成するための種々の方法
が提案されており、例えば、特開昭59−11340号公報に
おいては、発泡剤としてフレオンガスを、また、発泡助
剤として特定の窒化硼素を使用することが記載されてい
る。
が提案されており、例えば、特開昭59−11340号公報に
おいては、発泡剤としてフレオンガスを、また、発泡助
剤として特定の窒化硼素を使用することが記載されてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、特開昭59−11340号公報のように発泡
剤をふっ素樹脂に含浸させる方法では、発泡度が60%を
越えるような高発泡体を得ることは困難である。また、
ふっ素樹脂の発泡方法においては、各種要因が互いに影
響しあい、発泡剤や発泡助剤の選定のみでは優れた発泡
体を得ることは難しい、特に、絶縁被覆が1mm以下で発
泡度が60%以上のものを得る場合には、多数の微細気泡
が均一に分布していることが必要であるが、従来技術で
は実現できない状況にある。
剤をふっ素樹脂に含浸させる方法では、発泡度が60%を
越えるような高発泡体を得ることは困難である。また、
ふっ素樹脂の発泡方法においては、各種要因が互いに影
響しあい、発泡剤や発泡助剤の選定のみでは優れた発泡
体を得ることは難しい、特に、絶縁被覆が1mm以下で発
泡度が60%以上のものを得る場合には、多数の微細気泡
が均一に分布していることが必要であるが、従来技術で
は実現できない状況にある。
本発明は、上記に基づいてなされたものであり、多数
の微細気泡を均一に分布させることにより薄肉で高発泡
の絶縁被覆の形成が可能となる発泡ふっ素樹脂絶縁電線
の製造方法の提供を目的とするものである。
の微細気泡を均一に分布させることにより薄肉で高発泡
の絶縁被覆の形成が可能となる発泡ふっ素樹脂絶縁電線
の製造方法の提供を目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明の発泡ふっ素樹脂絶縁電線の製造方法は、ふっ
素樹脂として380℃における臨界剪断速度が50sec-1以上
のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体(FEP)を用い、これを押出機に導入して溶融
すると共に押出機の中間部で発泡剤を圧入して溶融樹脂
中に均一に分散させた後、導体外周に押出被覆して発泡
度が少なくとも60%以上の発泡絶縁体を形成することを
特徴とするものである。
素樹脂として380℃における臨界剪断速度が50sec-1以上
のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体(FEP)を用い、これを押出機に導入して溶融
すると共に押出機の中間部で発泡剤を圧入して溶融樹脂
中に均一に分散させた後、導体外周に押出被覆して発泡
度が少なくとも60%以上の発泡絶縁体を形成することを
特徴とするものである。
本発明において、380℃における臨界剪断速度が50sec
-1以上のFEPを使用するのは、発泡度が60%以上の高発
泡体を得るためであり、50sec-1未満では高発泡体を得
ることが難しい。
-1以上のFEPを使用するのは、発泡度が60%以上の高発
泡体を得るためであり、50sec-1未満では高発泡体を得
ることが難しい。
本発明において、臨界剪断速度とは次の様にして測定
されるものである。フローテスタを用い、ポリマを測定
温度に加熱溶融させ、さらに剪断応力をかけて半径r
(mm)の穴を持つダイスから押出し、流れるポリマの体
積流速Q(mm3/sec)を測定する。このときの見掛けの
剪断速度4Q/πr3を剪断速度として算出する。剪断速度
がある値以上になると流れ出るポリマの表面が荒れてく
る。表面が荒れ始める境界の剪断速度を臨界剪断速度と
する。なお、本発明ではダイスは半径0.25mm、ランド長
1.0mmのものを用いて測定した。
されるものである。フローテスタを用い、ポリマを測定
温度に加熱溶融させ、さらに剪断応力をかけて半径r
(mm)の穴を持つダイスから押出し、流れるポリマの体
積流速Q(mm3/sec)を測定する。このときの見掛けの
剪断速度4Q/πr3を剪断速度として算出する。剪断速度
がある値以上になると流れ出るポリマの表面が荒れてく
る。表面が荒れ始める境界の剪断速度を臨界剪断速度と
する。なお、本発明ではダイスは半径0.25mm、ランド長
1.0mmのものを用いて測定した。
本発明で使用する発泡剤としては、フレオン−11、フ
レオン−12、フレオン−13、フレオン−14、フレオン−
22、フレオン−23、フレオン−113、フレオン−114等の
ふっ素化炭素が代表的であるが、窒素、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン等の不活性ガス、プロパン、ブタン、ヘキ
サン、ペンタン等の炭化水素であってもよい。
レオン−12、フレオン−13、フレオン−14、フレオン−
22、フレオン−23、フレオン−113、フレオン−114等の
ふっ素化炭素が代表的であるが、窒素、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン等の不活性ガス、プロパン、ブタン、ヘキ
サン、ペンタン等の炭化水素であってもよい。
本発明においては、気泡径の調整および均一な気泡の
形成を容易とするために発泡核剤を使用してもよく、発
泡核剤としては、窒化硼素、酸化ケイ素、酸化チタン、
酸化アルミナ、酸化ジルコニウム等があげられる。
形成を容易とするために発泡核剤を使用してもよく、発
泡核剤としては、窒化硼素、酸化ケイ素、酸化チタン、
酸化アルミナ、酸化ジルコニウム等があげられる。
[発明の実施例] 380℃における臨界剪断速度が第1表の各例に示すよ
うなFEPを用い、これに窒化硼素を0.5重量%添加したも
のを押出機のホッパーから供給し、押出機の中間部でフ
レオン−22を5〜6kg/cm2Gの圧力で注入して溶融樹脂中
に均一に分散させ、外径0.2mmφの導体外周に厚さ0.3mm
に押出被覆した。なお、押出条件は、20mm押出機を用
い、L/D=25、圧縮比=2.5、供給部の溝深さ=2.5mm、
計量部の溝深さ=1.0mm、スクリュウ回転数=4rpm、シ
リンダ各部の設定温度=400℃、クロスヘッド設定温度
=370℃、ダイス設定温度=280℃、ダイス内径=0.5mm
であった。
うなFEPを用い、これに窒化硼素を0.5重量%添加したも
のを押出機のホッパーから供給し、押出機の中間部でフ
レオン−22を5〜6kg/cm2Gの圧力で注入して溶融樹脂中
に均一に分散させ、外径0.2mmφの導体外周に厚さ0.3mm
に押出被覆した。なお、押出条件は、20mm押出機を用
い、L/D=25、圧縮比=2.5、供給部の溝深さ=2.5mm、
計量部の溝深さ=1.0mm、スクリュウ回転数=4rpm、シ
リンダ各部の設定温度=400℃、クロスヘッド設定温度
=370℃、ダイス設定温度=280℃、ダイス内径=0.5mm
であった。
各例の発泡絶縁電線の発泡度は第1表に示す通りであ
り、FEPの臨界剪断速度が50sec-1以下の場合には発泡度
が小さい。
り、FEPの臨界剪断速度が50sec-1以下の場合には発泡度
が小さい。
なお、発泡度は次式から求めた。
発泡度={1−(ρ/ρ0)}×100[%] (ρ:発泡体の比重、ρ0:非発泡体の比重) [発明の効果] 以上説明してきた通り、本発明によれば多数の微細気
泡を均一に分布させることができ、薄肉で高発泡の絶縁
被覆を実現できるようになる。
泡を均一に分布させることができ、薄肉で高発泡の絶縁
被覆を実現できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 勝雄 日立市日高町5丁目1番1号 日立電線 株式会社日高工場内 (72)発明者 中東 文賢 日立市日高町5丁目1番1号 日立電線 株式会社日高工場内 (72)発明者 遠藤 力 日立市日高町5丁目1番1号 日立電線 株式会社日高工場内 (56)参考文献 特開 昭57−89932(JP,A) 特開 昭61−148703(JP,A) 特開 昭62−98507(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】熱溶融押出可能なふっ素樹脂を押出機に供
給し、押出機の中間部で発泡剤を圧入して溶融樹脂中に
均一に分散させてから導体外周に押出被覆して発泡度が
少なくとも60%以上の発泡ふっ素樹脂を形成する発泡ふ
っ素樹脂絶縁電線の製造方法であり、前記ふっ素樹脂と
して380℃における臨界剪断速度が50sec-1以上のテトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
を用いることを特徴とする発泡ふっ素樹脂絶縁電線の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62085397A JP2535898B2 (ja) | 1987-04-07 | 1987-04-07 | 発泡ふつ素樹脂絶縁電線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62085397A JP2535898B2 (ja) | 1987-04-07 | 1987-04-07 | 発泡ふつ素樹脂絶縁電線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63250027A JPS63250027A (ja) | 1988-10-17 |
JP2535898B2 true JP2535898B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=13857639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62085397A Expired - Lifetime JP2535898B2 (ja) | 1987-04-07 | 1987-04-07 | 発泡ふつ素樹脂絶縁電線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2535898B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5789932A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-04 | Hitachi Cable Ltd | Manufacture of highly foamed object of fluororesin |
JPS61148703A (ja) * | 1984-12-21 | 1986-07-07 | 出光石油化学株式会社 | 電線被覆用エチレン重合体組成物 |
-
1987
- 1987-04-07 JP JP62085397A patent/JP2535898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63250027A (ja) | 1988-10-17 |
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