JP2001067944A - フッ素樹脂被覆電線およびフッ素樹脂被覆電線の製造方法 - Google Patents

フッ素樹脂被覆電線およびフッ素樹脂被覆電線の製造方法

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JP2001067944A
JP2001067944A JP24210799A JP24210799A JP2001067944A JP 2001067944 A JP2001067944 A JP 2001067944A JP 24210799 A JP24210799 A JP 24210799A JP 24210799 A JP24210799 A JP 24210799A JP 2001067944 A JP2001067944 A JP 2001067944A
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fluororesin
electric wire
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JP24210799A
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Hideki Tanaka
中 秀 樹 田
Hiroyuki Yamazaki
崎 裕 之 山
Kyohei Kojima
島 恭 平 小
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PTFE樹脂被覆層が高気孔率であっても、
押し出し、延伸、加熱焼成が可能であり、しかも、誘電
率、減衰量などの電気特性が優れたフッ素樹脂被覆電線
およびフッ素樹脂被覆電線の製造方法、ならびにフッ素
樹脂被覆電線用の予備成形ブロックの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 中心に位置する中心導体と、導電線の外
周を被覆する内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂
被覆層と、内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被
覆層の外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被覆層とを備
えたフッ素樹脂被覆電線であって、内層側のポリテトラ
フルオロエチレン樹脂被覆層は、造孔剤を含有してお
り、加熱焼成の際に造孔剤の作用によって、内層側のポ
リテトラフルオロエチレン樹脂被覆層が多孔質化されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素樹脂被覆電
線およびフッ素樹脂被覆電線の製造方法、ならびにその
ためのフッ素樹脂被覆電線用の予備成形ブロックの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや携帯電話、同基地局など
の電子機器、衛星通信、衛星放送用無線などの通信機器
には、信号伝送用配線ケーブルとして同軸ケーブルが用
いられている。このような同軸ケーブルに要求される特
性としては、同軸ケーブルが耐熱耐寒耐候性、耐薬品性
に優れ、難燃性であると言うことと同時に、伝搬速度が
大きく、且つ伝送信号損失量の小さいことである。以上
の要求を満たすケーブルとして、誘電体に耐熱耐寒耐候
性などに優れ、且つ誘電特性が抜群に秀でたフッ素樹脂
PTFEを用いたセミリジット同軸ケーブルが使用され
ているが、市場における信号の高周波化のトレンドに伴
い、従来使用していたセミリジッド同軸ケーブルでは対
応仕切れなくなっている。
【0003】そのため、従来より、導電線を多孔質のポ
リテトラフルオロエチレン樹脂(以下、「PTFE樹
脂」と言う)で被覆することにより、上記の諸特性を改
善することが行われている。従来、このような同軸ケー
ブルを作製するには、先ず、中心導体(銀メッキ銅覆鋼
線、銀若しくはニッケルメッキ軟銅単線、またはこれら
の導線線材を用いた撚線など)の外周に、予め延伸した
状態で焼成されたPTFE樹脂延伸テープを巻き付ける
ことによって、中心導体の周りに絶縁体を形成して、多
孔質のPTFE樹脂被覆電線を作製する。そして、この
多孔質のPTFE樹脂電線の周囲に、銅パイプを被覆形
成する方法、銀メッキ軟導線を編組する方法、またはス
ズメッキ銅線を編組した後、この編組銅線上にスズをコ
ートする方法などの方法で、外部導体を被覆形成して同
軸ケーブルを製造している。
【0004】また、同軸ケーブルを作製する別の方法と
しては、中心導体の外周に、未焼成のPTFE樹脂テー
プを延伸しながら巻き付け、その後、これを焼成するこ
とによって、多孔質のPTFE樹脂被覆電線を作製す
る。そして、前述と同様にして、この多孔質のPTFE
樹脂電線の周囲に、外部導体を被覆形成して同軸ケーブ
ルを製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに中心導体の外周にPTFE樹脂テープを巻き付ける
ことによって、多孔質のPTFE樹脂被覆電線を作製す
る場合、外径の小さい中心導体に対して、PTFE樹脂
テープを正確に巻き付けることは困難であり、しかも、
このような巻き付け作業は、煩雑で手間がかかり、コス
トが高くなる原因となっている。また、PTFE樹脂テ
ープを巻き付けることによって多孔質のPTFE樹脂被
覆電線の比誘電率が増大するために、この電線を用いた
同軸ケーブルでは減衰量を小さくできない。
【0006】このため、従来より、中心導体の外周に、
難燃性で、電気特性に優れたPTFE樹脂に発泡剤を含
有させて、押し出し、延伸被覆し、加熱焼成することに
よって発泡させることにより、中心導体の外周を高気孔
率のPTFE樹脂被覆層で被覆することによって、比誘
電率等の電気特性を向上することが行われている。この
場合、PTFE樹脂被覆層が高気孔率であるほど、比誘
電率が低くなるため、発泡剤をできるだけ多く含有させ
る必要があるが、高い含有率の発泡剤を含むPTFE樹
脂粉末を予備成形(プレフォーム)する際、または予備
成形したPTFE樹脂ブロックを用いて押し出しを行う
際に、管壁抵抗が大きいために、押し出しするのは困難
である。すなわち、管壁抵抗が大きくなると、押出機内
部の圧力が大きくなり、ダイスなどの金型が破損するこ
とになり、その結果、押し出しが不可能となる。
【0007】一方、特公平6−18087号公報に開示
されるように、従来の中心導体の外周に、発泡剤含有高
分子(PTFE)樹脂ラム押し出し層と、その外周に高
分子(PTFE)樹脂ラム押し出し層が順次位置するよ
うに押し出し形成して、延伸加熱して多孔質化した延伸
絶縁電線が提案されている。しかしながら、この特公平
6−18087号公報においては、従来の中心導体とそ
の外周にPTFE樹脂被覆層を押し出し、延伸、加熱焼
成する場合には、加熱処理時の中心導体とその外周にP
TFE樹脂被覆層との熱膨張率の違いによって、中心導
体が加熱膨張後に冷却して元に戻った際に、両者間に空
隙が出来密着が弱くなるため、中心導体と、高分子(P
TFE)樹脂ラム押し出し層との間に、発泡剤含有高分
子(PTFE)樹脂ラム押し出し層を介在させて、押し
出し、延伸し、加熱焼成の際に、この発泡剤含有高分子
(PTFE)樹脂ラム押し出し層の発泡の際の体積膨張
によって、これら3層の間を密着するようにしたもので
ある。
【0008】従って、特公平6−18087号公報で
は、延伸絶縁電線の誘電率、減衰量などの電気特性を好
適な値とするために、発泡剤の種類、添加量、高分子
(PTFE)樹脂ラム押し出し層と発泡剤含有高分子
(PTFE)樹脂ラム押し出し層との厚さの割合などに
ついては、何ら検討されていないのが実情である。本発
明はこのような実情に鑑み、PTFE樹脂被覆層が高気
孔率であっても、押し出し、延伸、加熱焼成が可能であ
り、しかも、誘電率、減衰量などの電気特性が優れたフ
ッ素樹脂被覆電線およびフッ素樹脂被覆電線の製造方
法、ならびにフッ素樹脂被覆電線用の予備成形ブロック
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、本発明のフッ素樹脂被覆電線
は、中心に位置する中心導体と、前記導電線の外周を被
覆する内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層
と、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層の外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被覆層とを備え
たフッ素樹脂被覆電線であって、前記内層側のポリテト
ラフルオロエチレン樹脂被覆層は、造孔剤を含有してお
り、加熱焼成の際に造孔剤の作用によって、前記内層側
のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層が多孔質化さ
れていることを特徴とする。
【0010】このように、導電線の外周を被覆する内層
側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層に造孔剤を
含有させるとともに、その外周に外層側のフッ素樹脂被
覆層を被覆したので、予備成形したPTFE樹脂ブロッ
クを用いて押し出しを行う際に、内層側のポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂被覆層に造孔剤を多量に含んでいて
も、外層側のフッ素樹脂被覆層が潤滑材のように機能す
ることによって、管壁抵抗を低減することができるの
で、押出機内部の圧力が大きくなることなく、ダイスな
どの金型が破損することもないので、押し出しを円滑に
行うことが可能である。
【0011】従って、加熱焼成の際に、内層側のポリテ
トラフルオロエチレン樹脂被覆層に含有した造孔剤の作
用によって、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン
樹脂被覆層が多孔質化されることになるので、高気孔率
のフッ素樹脂被覆電線が得られることになり、誘電率、
減衰量などの電気特性に優れる。また、本発明では、前
記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層の気
孔率が、該内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被
覆層全体に対して、30〜80%であるのが望ましい。
【0012】このような気孔率とすることによって、フ
ッ素樹脂被覆電線全体としての誘電率も低下することに
なる。さらに、本発明では、前記外層側のフッ素樹脂被
覆層の厚さと前記内層側のポリテトラフルオロエチレン
樹脂被覆層の厚さとの割合が、2:3〜1:9であるの
が望ましい。
【0013】また、本発明では、前記フッ素樹脂被覆電
線の誘電率が、1.15〜1.40であるのが望まし
い。このように、外層側のフッ素樹脂被覆層の厚さを薄
くすることによって、フッ素樹脂被覆電線の断面で、多
孔質である内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被
覆層の容積をできるだけ大きくし、これにより、フッ素
樹脂被覆電線全体の誘電率、減衰量などの電気特性を向
上するようにしている。
【0014】さらに、本発明では、前記造孔剤の含有量
が、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層に対して、20〜80重量%、好ましくは50〜75
重量%であるであるのが望ましい。このように、内層側
のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層に造孔剤を高
含有率で含ませることができ、この内層側のポリテトラ
フルオロエチレン樹脂被覆層が多孔質化されることにな
るので、高気孔率のフッ素樹脂被覆電線が得られること
になり、フッ素樹脂被覆電線全体の誘電率、減衰量など
の電気特性に優れることになる。
【0015】また、本発明では、前記造孔剤の平均粒径
が、1〜200μmであるのが望ましい。また、本発明
では、前記造孔剤が、無機系発泡剤であるのが望まし
い。また、本発明では、前記造孔剤が、炭酸水素アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムから選
択された少なくとも1種の造孔剤であるのが望ましい。
【0016】このように、造孔剤として、無機系発泡
剤、好ましくは、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニ
ウム、亜硝酸アンモニウムから選択された少なくとも1
種の造孔剤を用いることによって、造孔剤粉末が加熱処
理によって分解して、成形体中に気孔を発生させる際
に、有機系発泡剤のように残渣が残り、誘電率などの電
気的諸特性に悪影響を及ぼしたり、中心の導電線を腐食
してしまうこともない。
【0017】また、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製造
方法は、造孔剤を含有したポリテトラフルオロエチレン
樹脂粉末を予備成形して、中心に位置する中心導体を挿
通するための導電線用の中心孔が形成された内層ブロッ
クを作製するとともに、フッ素樹脂を成形して、前記内
層ブロックを嵌着するための中心孔が形成された外層ブ
ロックを作製して、前記内層ブロックを外層ブロックの
中心孔に嵌着するとともに、前記内層ブロックの中心孔
に導電線を挿通しつつ、押し出し成形することにより、
中心に位置する中心導体と、前記導電線の外周を被覆す
る内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層と、
前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層の
外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被覆層とを備えたフ
ッ素樹脂被覆電線体を作製し、前記押し出し成形したフ
ッ素樹脂被覆電線体を加熱処理した後焼成することによ
り、前記内層ブロックに含有される造孔剤の作用によっ
て、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層が多孔質化したことを特徴とする。
【0018】このようにすることによって、造孔剤を含
有したポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を予備成形
して、中心に位置する中心導体を挿通するための導電線
用の中心孔が形成された内層ブロックを作製するととも
に、これとは別に、内層ブロックを嵌着するための中心
孔が形成されるように、フッ素樹脂を成形して外層ブロ
ックを作製する。
【0019】これによって、外層ブロックの厚さを薄く
して成形することができ、この外層ブロックの中心孔に
内層ブロックを嵌着するとともに、内層ブロックの中心
孔に導電線を挿通しつつ、押し出し成形することによ
り、内層ブロックに造孔剤を多量に含んでいても、外層
ブロックが潤滑材のように機能することによって、管壁
抵抗を低減することができるので、押出機内部の圧力が
大きくなることなく、ダイスなどの金型が破損すること
もないので、押し出しを円滑に行うことが可能である。
【0020】これにより、中心に位置する中心導体と、
導電線の外周を被覆する内層側のポリテトラフルオロエ
チレン樹脂被覆層と、内層側のポリテトラフルオロエチ
レン樹脂被覆層の外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被
覆層とを備えたフッ素樹脂被覆電線体を作製することが
できる。そして、このフッ素樹脂被覆電線体を加熱焼成
することにより、内層ブロックに含有される造孔剤の作
用によって、内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂
被覆層が多孔質化され、しかも、外層側のフッ素樹脂被
覆層の厚さを薄くすることによって、フッ素樹脂被覆電
線の断面で、多孔質である内層側のポリテトラフルオロ
エチレン樹脂被覆層の容積をできるだけ大きくし、これ
により、フッ素樹脂被覆電線全体の誘電率、減衰量など
の電気的特性を向上することができる。
【0021】また、本発明のフッ素樹脂被覆電線用の予
備成形ブロックの製造方法は、造孔剤を含有したポリテ
トラフルオロエチレン樹脂粉末を予備成形して、中心に
位置する中心導体を挿通するための導電線用の中心孔が
形成された内層ブロックを作製するとともに、フッ素樹
脂を成形して、前記内層ブロックを嵌着するための中心
孔が形成された外層ブロックを作製して、前記内層ブロ
ックを外層ブロックの中心孔に嵌着することを特徴とす
る。
【0022】このようにすることにって、中心に位置す
る中心導体を挿通するための導電線用の中心孔が形成さ
れるように、造孔剤を含有したポリテトラフルオロエチ
レン樹脂粉末を予備成形して内層ブロックを作製すると
ともに、これとは別に、内層ブロックを嵌着するための
中心孔が形成されるように、フッ素樹脂を成形して外層
ブロックを作製するので、外層ブロックの厚さを薄く、
且つ均一に成形することができる。これにより、内層ブ
ロックを外層ブロックの中心孔に嵌着することにより、
外層ブロックの厚さを薄くし、且つブロックの長手方向
全体にわたって外層ブロックの厚さが均一な厚みのフッ
素樹脂被覆電線用の予備成形ブロックを容易に成形でき
る。
【0023】従って、このような予備成形ブロックの製
造方法を、本発明のフッ素樹脂被覆電線およびその製造
方法に適用することによって、内層ブロックの中心孔に
導電線を挿通しつつ、押し出し成形することにより、内
層ブロックに造孔剤を多量に含んでいても、外層ブロッ
クが潤滑材のように機能することによって、管壁抵抗を
低減することができるので、押出機内部の圧力が大きく
なることなく、ダイスなどの金型が破損することもない
ので、押し出しを円滑に行うことが可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(実施例)について説明する。図1は、本
発明のフッ素樹脂被覆電線の断面図、図2は、本発明の
フッ素樹脂被覆電線の製造方法における内層ブロックを
成形する工程を模式的に示す概略図、図3は、本発明の
フッ素樹脂被覆電線の製造方法における外層ブロックを
成形する工程を模式的に示す概略図、図4は、本発明の
フッ素樹脂被覆電線の製造方法における内層ブロックと
外層ブロックとを組み合わせて予備成形ブロックを作製
する工程を示す概略図、図5は、図4で作製した予備成
形ブロックを用いて、押し出し成形する方法を説明する
概略断面図である。
【0025】図1に示したように、本発明のフッ素樹脂
被覆電線10は、中心導体12を備え、この中心導体1
2の外周には、多孔質の内層側のポリテトラフルオロエ
チレン樹脂被覆層(以下「内層PTFE樹脂被覆層」と
言う)14が被覆形成されている。さらに、この内層P
TFE樹脂被覆層14の外周には、外層側のフッ素樹脂
被覆層16が被覆形成されている。
【0026】なお、中心導体12は、銀メッキ銅覆鋼
線、銀若しくはニッケルメッキ軟銅単線、またはこれら
の導線線材を用いた撚線などからなる導体であればよ
く、特に限定されるものではない。また、この中心導体
12の直径としては、仕上がり外径と特性インピーダン
スに応じて定めれば良く、特に限定されるものではない
が、押出成形時に芯線が受ける引張応力をを考慮すれ
ば、芯線径を0.127mm以上とするのが望ましい。
【0027】以下に、このような構造を有する本発明の
フッ素樹脂被覆電線の製造方法について、図2〜図5を
用いて説明する。先ず、図2に示したように、PTFE
粉末と造孔剤の粉末との混合物を成形して、内層PTF
E樹脂被覆層14となる予備成形物である内層ブロック
20を作製する。
【0028】具体的には、図2(A)に示したように、
圧縮成形用金型22の底部金型24と円筒形状の側部金
型26とから形成される圧縮空隙S内に、底部金型24
の中心部に中心導体12を挿通するためのマンドレルを
装着する中心孔11を形成するための内側金型28を立
設固定する。そして、この圧縮空隙S内に、PTFE粉
末と造孔剤の粉末との混合物Aを充填する。
【0029】この後、図2(B)に示したように、押し
型21によって上方より押圧して、得られた内層ブロッ
ク20の密度が、1.4 〜1.9、好ましくは、1.
5〜1.7となるように、40〜60kgf/cm2
成形圧力で、常温にて成形して内層ブロック20を成形
する。例えば、密度1.65g/cm3の場合には、5
0kgf/cm2の成形圧力、常温にて成形して内層ブ
ロック20を成形する。
【0030】そして、図2(C)に示したように、圧縮
成形用金型22から内層ブロック20を取り出し、内側
金型28を取り外せば、中心部に中心導体12を挿通す
るための中心孔11が形成された内層ブロック20が得
られる。なお、この場合、上方より押し型21によって
押圧するだけでは、得られた内層ブロック20の上下に
おいて、密度が不均一なブロックとなるので、これを均
一な密度にするために、一度、上方より押し型21によ
って一定時間(例えば、5分間)押圧した後、圧縮成形
用金型22から内層ブロック20を取り出し、取り出し
た内層ブロック20を上下方向逆にして、再び上方より
押し型21によって一定時間押圧するのが望ましい。
【0031】この場合、用いるPTFE粉末としては、
乳化重合法で得られたPTFE粉末(いわゆるPTFE
ファインパウダー)が使用される。このPTFE粉末
は、平均粒径が1〜900μmであることが望ましい。
このようなPTFE粉末を構成するポリテトラフルオロ
エチレンとしては、テトラフルオロエチレンの単独重合
体、またはテトラフルオロエチレンと共重合可能なエチ
レン性不飽和単量体との共重合体である変性PTFEが
挙げられる。これらのPTFEの数平均分子量は、20
0万〜2000万、好ましくは300万〜500万程度
であることが望ましい。
【0032】また、用いられるPTFE樹脂粉末として
は、その密度が0.3〜0.6のものを用いるのが成形
加工上は有利である。このようなPTFE樹脂粉末とし
ては、例えば、「ポリフロンF203」(ダイキン工業
株式会社製)、「ポリフロンF201」(ダイキン工業
株式会社製)、「ポリフロンF302」(ダイキン工業
株式会社製)、「テフロン62J」(三井デュポン株式
会社製)などが使用可能である。
【0033】一方、造孔剤としては、分解温度がポリテ
トラフルオロエチレン樹脂の融点よりも低い無機発泡剤
が好ましく、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、亜硝酸アンモニウムから選択された少なくとも1種
の造孔剤であるのが望ましく、このような造孔剤を2種
以上混合して使用することも可能である。このように、
造孔剤として、無機系発泡剤、好ましくは、炭酸水素ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムか
ら選択された少なくとも1種の造孔剤を用いることによ
って、造孔剤粉末が加熱処理によって分解して、成形体
中に気孔を発生させる際に、例えば、炭酸水素アンモニ
ウムにあっては、二酸化炭素、水、アンモニアガスしか
発生しないので、従来のようなアゾジカルボンアミド、
N,N’−ジニトロペンタテトラミンなどの有機系発泡
剤のように残渣が残り、誘電率などの電気的諸特性に悪
影響を及ぼしたり、中心の導電線を腐食してしまうこと
がない。
【0034】このような造孔剤の粉末は、市販の炭酸水
素アンモニウムなどの造孔剤を粉砕することによって得
ることができる。造孔剤の粉砕方法としては、従来公知
の方法を採用することができる。また、PTFE粉末と
造孔剤の粉末との混合方法としては、特に限定されるも
のではなく、例えば、ヘンシェルミキサー、ハイスピー
ドミキサー、スーパーミキサーなどの乾式混合法、スラ
リー状態での混合などの湿式混合法を採用することがで
きる。
【0035】さらに、PTFE粉末と造孔剤粉末との混
合比は、内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層(内層PTFE樹脂被覆層14)に対して、20〜8
0重量%、好ましくは50〜75重量%であることが望
ましい。このように、この混合割合で混合されたPTF
E粉末と造孔剤粉末との混合物から、気孔率のコントロ
ールされたPTFE多孔質成形体を製造することが可能
であり、たとえば造孔剤の比率を多くすると、成形体の
気孔率を大きくすることができる。
【0036】従って、内層側のポリテトラフルオロエチ
レン樹脂被覆層に造孔剤を高含有率で含ませることがで
き、この内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層が多孔質化されることになるので、高気孔率のフッ素
樹脂被覆電線が得られることになり、フッ素樹脂被覆電
線全体の誘電率、減衰量などの電気的特性に優れること
になる。
【0037】さらに、このような混合物には、PTFE
粉末と造孔剤粉末以外に、種々の添加剤が配合されてい
てもよい。このような添加剤としては、押出助剤とし
て、合成イソパラフィン系炭化水素、例えば、「アイソ
パーE」(エクソン化学(株)製)などの有機溶剤が使
用可能であり、このような押出助剤を用いることによっ
て、押出圧力を微妙に調整することができ、内層ブロッ
クの特性が良好となる。このような押出助剤としては、
PTFEをぬらして、400℃程度の加熱によって、炭
素分を残さずに完全に蒸発するものであれば、これ以外
のものも使用可能である。
【0038】このような押出助剤の配合比としては、予
備成形物の機械的強度、押出時の繊維化を考慮すれば、
内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層(内層
PTFE樹脂被覆層14)に対して、15〜35重量
%、好ましくは20〜30重量%であるであるのが望ま
しい。このように、圧縮成形用金型22を用いて内層ブ
ロック20を作製する工程とは別に、図3に示したよう
に、圧縮成形用金型32を用いて、フッ素樹脂粉末を成
形して、外層側のフッ素樹脂被覆層16となる予備成形
物である外層ブロック30を作製する。
【0039】具体的には、図3(a)に示したように、
圧縮成形用金型32の底部金型34と円筒形状の二つ割
りの側部金型26(26a、26b)とから形成される
圧縮空隙S内に、底部金型34の中心部に内層ブロック
20を挿通するための中心孔13を形成するための内側
金型38を立設固定する。そして、この圧縮空隙S内
に、フッ素樹脂粉末Bを充填する。
【0040】この後、図3(b)に示したように、押し
型31によって上方より押圧して、得られた外層ブロッ
ク30の密度が、上記内層ブロック20と同様に、1.
4〜1.9、好ましくは、1.5〜1.7となるよう
に、例えば、40〜50kgf/cm2の成形圧力、例
えば、密度1.65g/cm3の場合には、50kgf
/cm2の成形圧力、常温に成形して外層ブロック30
を成形する。
【0041】そして、図3(C)に示したように、圧縮
成形用金型22から二つ割りの側部金型26a、26b
を開いて、外層ブロック30を取り出し、内側金型38
を取り外せば、中心部に内層ブロック20を挿通するた
めの中心孔13が形成された外層ブロック30が得られ
る。なお、この場合、上記内層ブロック20の作製の場
合と同様に、上方より押し型31によって押圧するだけ
では、得られた外層ブロック30の上下において、密度
が不均一なブロックとなるので、これを均一な密度にす
るために、一度、上方より押し型31によって一定時間
(例えば、5分間)押圧した後、圧縮成形用金型32か
ら外層ブロック30を取り出し、取り出した外層ブロッ
ク30を上下方向逆にして、再び上方より押し型31に
よって一定時間押圧するのが望ましい。
【0042】この場合、用いるフッ素樹脂粉末として
は、上記の外層ブロック30を成形するのに用いたと同
様のPTFE粉末を用いるのが望ましい。また、この場
合、上記の内層ブロック20と同様に、PTFE粉末以
外に、種々の添加剤として押出助剤を添加してもよい。
このような押出助剤の配合比としては、押出時の繊維化
と予備成形ブロックの機械強度を考慮すれば、外層側の
フッ素樹脂被覆層16に対して、15〜35重量%、好
ましくは20〜30重量%であるであるのが望ましい。
【0043】このように成形した内層ブロック20と外
層ブロック30は、乾燥によるブロックのくずれ、含有
助剤量の減少を防止するために、2〜24時間押出助剤
に浸漬しておくのが望ましい。このように成形した内層
ブロック20と外層ブロック30は、次に、図4に示し
たように、内層ブロック20を外層ブロック30の中心
孔13に嵌着して、フッ素樹脂被覆電線用の予備成形ブ
ロック40を作製する。
【0044】そして、このように作製された予備成形ブ
ロック40を、図5に示したように、ペースト押出機5
0を用いて押し出し加工が行われる。すなわち、ペース
ト押出機50は、先端に向かって先細り形状となったテ
ーパ部52が形成され、その先端にノズル開口部52が
形成されたヘッド54を備えている。このヘッド54の
圧縮空間56内に予備成形ブロック40を、複数個縦方
向に装入し、これらの内層ブロック20の中心孔11に
マンドレル60を装入するとともに、このマンドレル6
0の中心孔62内に、中心導体12を装着する。そし
て、上方より、ペースト押し型58にて押し出すことに
よって、中心に位置する中心導体12と、この中心導体
12の外周を被覆する内層PTFE層14と、内層PT
FE層14の外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被覆層
16とを備えたフッ素樹脂被覆電線体70が成形され
る。
【0045】このようにペースト押出機50を用いて押
し出し成形されたフッ素樹脂被覆電線体70は、続い
て、図6に示したように、加熱ゾーン1、焼成ゾーン2
の加熱炉からなる加熱ゾーン1を通過することによって
加熱処理され、内層PTFE層14に含有された造孔剤
粉末が加熱処理によって分解して、内層PTFE層14
中において気孔を発生させ、多孔質化される。
【0046】この場合の加熱温度としては、造孔剤の分
解温度以上かつポリテトラフルオロエチレン樹脂の融点
以下の温度で熱処理して、造孔剤を分解除去するのが望
ましい。具体的には、加熱温度は、40〜300℃、好
ましくは60〜150℃であることが望ましい。加熱処
理時間は、電気炉長、成形体の大きさ、肉厚にもよる
が、数秒〜500秒、好ましくは30〜100秒である
ことが望ましい。
【0047】このように、造孔剤を分解除去した後のフ
ッ素樹脂被覆電線体70は、続いて、図6に示したよう
に、加熱炉の焼成ゾーン2を通過することによって、ポ
リテトラフルオロエチレンの融点以上の温度で焼成され
る。この場合、焼成温度として具体的には、330〜4
50℃であることが望ましい。
【0048】焼成後、得られたPTFE製多孔質体は、
水冷または空冷などの急冷法によって冷却され、多孔質
化した内層PTFE層14とソリッド化した外層側のフ
ッ素樹脂被覆層16の形状が永続保持され、図6に示し
た巻き取り機に巻き取られて、図1に示したよう構造を
有するフッ素樹脂被覆電線10が作製される。このよう
な熱処理によって、造孔剤は熱分解されるため、不純物
のないフッ素樹脂被覆電線を得ることができる。以上の
ような本発明に係る製造方法によれば、密度が1.0〜
2.0g/cm3であり、気孔率が30〜80%である
フッ素樹脂被覆電線10を得ることができる。
【0049】このようにして得られたフッ素樹脂被覆電
線10は、低誘電性であり、たとえば、気孔率が40%
のときの比誘電率は1.61であり、気孔率が60%の
ときの比誘電率は1.31である。さらに、この場合、
フッ素樹脂被覆電線10は、外層側のフッ素樹脂被覆層
16の厚さと内層PTFE層14の厚さとの割合が、
2:3〜1:9であるのが望ましい。
【0050】このように製造されたフッ素樹脂被覆電線
10は、このまま電線ケーブルとして用いてもよく、ま
た、フッ素樹脂被覆電線10の周囲に、公知の方法を用
いて、銅パイプを被覆形成する方法、銀メッキ軟導線を
編組する方法、またはスズメッキ銅線を編組した後、こ
の編組銅線上にスズをコートする方法などの方法で、外
部導体を被覆形成して同軸ケーブルとして用いることも
可能である。
【0051】本発明は、上記した実施例に限定されるも
のではなく、例えば、外層側のフッ素樹脂被覆層16
を、PFA(四フッ化エチレンとパーフロロアルキルビ
ニルエーテルとの共重合樹脂)、FEP(四フッ化エチ
レンと六フッ化プロピレンとの共重合樹脂)などのフッ
素樹脂や、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂などの汎
用の樹脂を溶融押し出ししたものとすることによって、
内層PTFE層14に強度をもたせ、屈曲性を付与し
て、機械的強度を向上するとともに、安価なフッ素樹脂
被覆電線を得ることが可能となる。
【0052】
【実施例】
【0053】
【実施例1】乳化重合法によって得られる10メッシュ
のふるいを通過したPTFEファインパウダー「テフロ
ンF203」(ダイキン工業株式会社製)と粒径100
μmに粉砕した炭酸水素アンモニウム粉末を使用した。
そして、PTFE粉末と炭酸水素アンモニウム粉末との
重量比が8:2〜4:6となるように配合を変えて調整
するとともに、これに押出助剤として、合成イソパラフ
ィン系炭化水素溶剤である「アイソパーE」(エクソン
化学(株)製)をPTFE粉末と炭酸水素アンモニウム
粉末の混合物の重量に対して25重量部加えて混合した
のち、6時間室温で熟成させた。この混合物を図2に示
した金型中で50kgf/cm2の圧力で予備成形し
て、内径9.75mm、外径20.0mm、高さ200
mm、密度1.65g/cm3の円柱形状の内側予備成
形ブロックを成形した。成形後、押出助剤「アイソパー
E」(エクソン化学(株)製)中に3時間浸漬しておい
た。
【0054】一方、乳化重合法によって得られる10メ
ッシュのふるいを通過したPTFEファインパウダー
「テフロンF203」(ダイキン株式会社製)に、押出
助剤として、合成イソパラフィン系炭化水素溶剤である
「アイソパーE」(エクソン化学(株)製)をPTFE
重量に対して25重量部加えて混合したのち、この混合
物を図3に示した金型中で50kgf/cm2の圧力で
予備成形して、内径20.0mm、外径25.6mm、
高さ200mm、密度1.65g/cm3の円柱形状の
外側予備成形ブロックを成形した。
【0055】このようにして得られた内層ブロックと外
層ブロックを、次に、図4に示したように、内層ブロッ
クを外層ブロックの中心孔に嵌着して、フッ素樹脂被覆
電線用の予備成形ブロックを作製した。そして、これら
の予備成形ブロックをそれぞれ、図5に示したような容
量3000cc、シリンダ径25.4mmの大きさのペ
ースト押出機を用いて、予備成形ブロックの内層ブロッ
クの中心孔にマンドレルを挿入し、マンドレルに中心導
体「AWG26」(東京電化工業株式会社製)(素線径
0.16mmφの銀メッキ軟銅線を7本撚り合わせ、撚
り後の外径0.483mmφ)を挿入して、ラム速度5
79rpm、中心導体速度5.0〜20.0m/mi
n、ラム押出圧(ラム電流値10〜11A)で押し出し
て、直径が1.47〜1.50mmの未焼成のフッ素樹
脂被覆電線を作製した。
【0056】押し出したケーブルを、加熱ゾーンで11
0℃〜350℃の温度ゾーンで加熱して、熱によって内
層ブロックに含まれる造孔剤を分解して多孔質化した。
その後、焼成のための400〜500℃の加熱ゾーンを
通過させ、焼成して形状を永続保持するとともに、この
加熱ゾーンを通過したケーブルをブロワーで冷却してフ
ッ素樹脂被覆電線を作製し、巻き取りローラに巻き取っ
た。
【0057】この場合、図1に示したように、中心導体
12の外径d1は、0.483mmφ、内層PTFE樹
脂被覆層14の外径はd3は、1.063mmφ、外層
側のフッ素樹脂被覆層16の外径d2は、1.406m
mφであった。これらのフッ素樹脂被覆電線について、
Qメータ「Qメータ4342A」(日本・ヒューレット
・パッカード株式会社製)を用いて、測定周波数1MH
Zで誘電率を測定するとともに、その結果から気孔率を
算出した。
【0058】誘電率の測定方法は、下記の方法で行っ
た。すなわち、フッ素樹脂被覆電線にカーボンからなる
導電性ペーストを0.5〜1mmの厚さに塗布し、さら
にその周りに導電性物質としてアルミ箔を巻き付け、導
電性ペーストを介してフッ素樹脂被覆電線とアルミ箔と
を密着させた。そして、導電性物質が密着している有効
長さLを測定した。その後、Qメータの固有静電容量C
0を測定した。また、このアルミ箔を巻き付けたフッ素
樹脂被覆電線をQメータに取り付け、その時の静電容量
C1を測定した。
【0059】なお、比誘電率は、下記の式から求めた。
すなわち、電線自体の静電容量C2及び単位長さ当たり
の静電容量C3は、 C2=C0−C1 ・・・・(1−1)式 C3=C2/L ・・・・(1−2)式 求めるコア電線の比誘電率εは、 ε=(C3×log10(d2/d1))/24.2 ・・・・(1−3)式 ここで、d2は、電線の最外径、d1は、中心導体の外
径である。
【0060】また、気孔率は、下記の式から求めた。 εA=ε×εB×ln(d3/d1)/{εB×ln(d2/d1)−ε×ln(d2/d3)} ・・・・(2−1)式 ここで、εAは、内層PTFE樹脂被覆層14の比誘電
率、εBは、外層側のフッ素樹脂被覆層16の比誘電
率、d3は、内層PTFE樹脂被覆層14の外径であ
る。
【0061】 V=1−(lnε/lnεA ・・・・(2−2)式 ここで、Vは、気孔率である。 また、上記のようにして得られたフッ素樹脂被覆電線に
ついて、ネットワークアナライザー「8610C」(日
本・ヒューレット・パッカード株式会社製)を用いて、
減衰量を測定した。
【0062】比較として、従来の単層のPTFE樹脂被
覆層を有するフッ素樹脂被覆電線を作製し、同様にし
て、比誘電率、気孔率、および減衰量を測定した。これ
らの結果を下記の表1に示した。この表1から明らかな
ように、従来の単層のPTFE樹脂被覆層を有するフッ
素樹脂被覆電線については、造孔剤が20重量%までし
か押出成形できず、それ以上であれば、押出は困難であ
り、気孔率も低く、誘電率も高く、減衰量も大きかっ
た。
【0063】これに対して、本願のフッ素樹脂被覆電線
では、20〜80重量%までの造孔剤の添加が可能であ
り、しかも、従来の単層のPTFE樹脂被覆層を有する
フッ素樹脂被覆電線に比較して、気孔率も高く、誘電率
も低く、減衰量も小さかった。
【0064】
【表1】
【0065】
【実施例2】実施例1と同様にして、フッ素樹脂被覆電
線を作製した。但し、内側予備成形ブロックでは、炭酸
水素アンモニウム粉末と、PTFE粉末との重量比が
6:4となるように調整した。また、焼成後のフッ素樹
脂被覆電線の外層側のフッ素樹脂被覆層16の厚さと内
層PTFE樹脂被覆層14の厚さとの割合が、8:2〜
5:5となるように調整した。
【0066】これらのフッ素樹脂被覆電線について、実
施例1と同様にして、比誘電率、気孔率、および減衰量
を測定した。これらの結果を下記の表2に示した。この
表2から明らかなように、焼成後のフッ素樹脂被覆電線
の外層側のフッ素樹脂被覆層16の厚さの割合を小さく
すればするほど誘電率も低く、減衰量も小さかった。
【0067】
【表2】
【0068】
【実施例3】実施例1と同様にして、フッ素樹脂被覆電
線を作製した。但し、内側予備成形ブロックでは、造孔
剤として炭酸水素アンモニウム粉末を20重量%、50
重量%となるようにPTFE粉末に添加した。比較とし
て、発泡剤として有機系発泡剤であるアゾジカルボンア
ミドを20重量%と50重量%、PTFE粉末に添加し
て実施例1と同様にしてフッ素樹脂被覆電線を作製し
た。
【0069】これらのフッ素樹脂被覆電線について、実
施例1と同様にして、比誘電率、気孔率、および減衰量
を測定した。これらの結果を下記の表4に示した。この
表3から明らかなように、本発明のフッ素樹脂被覆電線
は、従来のフッ素樹脂被覆電線よりも、気孔率も高く、
誘電率も低く、減衰量も小さかった。
【0070】
【表3】
【0071】
【発明の効果】本発明のフッ素樹脂被覆電線では、導電
線の外周を被覆する内層側のポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂被覆層に造孔剤を含有させるとともに、その外周
に外層側のフッ素樹脂被覆層を被覆したので、予備成形
したPTFE樹脂ブロックを用いて押し出しを行う際
に、内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層に
造孔剤を多量に含んでいても、外層側のフッ素樹脂被覆
層が潤滑材のように機能することによって、管壁抵抗を
低減することができるので、押出機内部の圧力が大きく
なることなく、ダイスなどの金型が破損することもない
ので、押し出しを円滑に行うことが可能である。
【0072】従って、加熱焼成の際に、内層側のポリテ
トラフルオロエチレン樹脂被覆層に含有した造孔剤の作
用によって、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン
樹脂被覆層が多孔質化されることになるので、高気孔率
のフッ素樹脂被覆電線が得られることになり、誘電率、
減衰量などの電気特性に優れる。また、本発明のフッ素
樹脂被覆電線では、外層側のフッ素樹脂被覆層の厚さを
薄くしているので、フッ素樹脂被覆電線の断面で、多孔
質である内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆
層の面積をできるだけ大きくし、これにより、フッ素樹
脂被覆電線全体の誘電率、減衰量などの電気特性が向上
する。
【0073】また、本発明のフッ素樹脂被覆電線では、
造孔剤として、無機系発泡剤、好ましくは、炭酸水素ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムか
ら選択された少なくとも1種の造孔剤を用いることによ
って、造孔剤粉末が加熱処理によって分解して、成形体
中に気孔を発生させる際に、有機系発泡剤のように残渣
が残り、誘電率などの電気的諸特性に悪影響を及ぼした
り、中心の導電線を腐食してしまうこともない。
【0074】さらに、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製
造方法によれば、外層ブロックの厚さを薄くして成形す
ることができ、この外層ブロックの中心孔に層ブロック
を嵌着するとともに、内層ブロックの中心孔に導電線を
挿通しつつ、押し出し成形することにより、内層ブロッ
クに造孔剤を多量に含んでいても、外層ブロックが潤滑
材のように機能することによって、管壁抵抗を低減する
ことができるので、押出機内部の圧力が大きくなること
なく、ダイスなどの金型が破損することもないので、押
し出しを円滑に行うことが可能である。
【0075】これにより、中心に位置する中心導体と、
導電線の外周を被覆する内層側のポリテトラフルオロエ
チレン樹脂被覆層と、内層側のポリテトラフルオロエチ
レン樹脂被覆層の外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被
覆層とを備えたフッ素樹脂被覆電線体を作製することが
できる。そして、このフッ素樹脂被覆電線体を加熱焼成
することにより、内層ブロックに含有される造孔剤の作
用によって、内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂
被覆層が多孔質化され、しかも、外層側のフッ素樹脂被
覆層の厚さを薄くすることによって、フッ素樹脂被覆電
線の断面で、多孔質である内層側のポリテトラフルオロ
エチレン樹脂被覆層の面積をできるだけ大きくし、これ
により、フッ素樹脂被覆電線全体の誘電率、減衰量など
の電気特性を向上することができる。
【0076】また、本発明のフッ素樹脂被覆電線用の予
備成形ブロックの製造方法によれば、中心に位置する中
心導体を挿通するための導電線用の中心孔が形成される
ように、造孔剤を含有したポリテトラフルオロエチレン
樹脂粉末を予備成形して内層ブロックを作製するととも
に、これとは別に、内層ブロックを嵌着するための中心
孔が形成されるように、フッ素樹脂を成形して外層ブロ
ックを作製するので、外層ブロックの厚さを薄く、且つ
均一に成形することができる。これにより、内層ブロッ
クを外層ブロックの中心孔に嵌着することにより、外層
ブロックの厚さを薄くしたフッ素樹脂被覆電線用の予備
成形ブロックを容易に成形できる。
【0077】従って、このような予備成形ブロックの製
造方法を、本発明のフッ素樹脂被覆電線およびその製造
方法に適用することによって、内層ブロックの中心孔に
導電線を挿通しつつ、押し出し成形することにより、内
層ブロックに造孔剤を多量に含んでいても、外層ブロッ
クが潤滑材のように機能することによって、管壁抵抗を
低減することができるので、押出機内部の圧力が大きく
なることなく、ダイスなどの金型が破損することもない
ので、押し出しを円滑に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のフッ素樹脂被覆電線の断面図
である。
【図2】図2は、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製造方
法における内層ブロックを成形する工程を模式的に示す
概略図である。
【図3】図3は、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製造方
法における外層ブロックを成形する工程を模式的に示す
概略図である。
【図4】図4は、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製造方
法における内層ブロックと外層ブロックとを組み合わせ
て予備成形ブロックを作製する工程を示す概略図であ
る。
【図5】図5は、図4で作製した予備成形ブロックを用
いて、押し出し成形する方法を説明する概略断面図であ
る。
【図6】図6は、本発明のフッ素樹脂被覆電線の製造方
法に用いる製造装置の概略図である。
【符号の説明】
10 フッ素樹脂被覆電線 11 中心孔 12 中心導体 13 中心孔 14 内層PTFE樹脂被覆層 16 フッ素樹脂被覆層 20 内層ブロック 22 圧縮成形用金型 30 外層ブロック 32 圧縮成形用金型 40 予備成形ブロック 50 ペースト押出機 52 テーパ部 52 ノズル開口部 54 ヘッド 56 圧縮空間 60 マンドレル 62 中心孔 70 フッ素樹脂被覆電線体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 島 恭 平 神奈川県厚木市棚沢232−1 日本バルカ ー工業株式会社機能樹脂事業部研究開発部 内 Fターム(参考) 5G305 AA02 AB10 AB36 BA14 BA25 BA26 CA03 CA38 CC11 CD20 DA01 5G325 HA08 HB11 HC01 HC03 5G333 AA09 AB14 BA01 CA03 CB17 DA20 EA02 EB09 FB02 FB11 FB21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に位置する中心導体と、前記導電線
    の外周を被覆する内層側のポリテトラフルオロエチレン
    樹脂被覆層と、 前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層の
    外周を被覆する外層側のフッ素樹脂被覆層とを備えたフ
    ッ素樹脂被覆電線であって、 前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層
    は、造孔剤を含有しており、加熱焼成の際に造孔剤の作
    用によって、前記内層側のポリテトラフルオロエチレン
    樹脂被覆層が多孔質化されていることを特徴とするフッ
    素樹脂被覆電線。
  2. 【請求項2】 前記内層側のポリテトラフルオロエチレ
    ン樹脂被覆層の気孔率が、該内層側のポリテトラフルオ
    ロエチレン樹脂被覆層全体に対して、30〜80%であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂被覆電
    線。
  3. 【請求項3】 前記外層側のフッ素樹脂被覆層の厚さと
    前記内層側のポリテトラフルオロエチレン樹脂被覆層の
    厚さとの割合が、2:3〜1:9であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のフッ素樹脂被覆電線。
  4. 【請求項4】 前記フッ素樹脂被覆電線の誘電率が、
    1.15〜1.40であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載のフッ素樹脂被覆電線。
  5. 【請求項5】 前記造孔剤の含有量が、前記内層側のポ
    リテトラフルオロエチレン樹脂被覆層に対して、20〜
    80重量%であることを特徴とする請求項1から4のい
    ずれかに記載のフッ素樹脂被覆電線。
  6. 【請求項6】 前記造孔剤の含有量が、前記内層側のポ
    リテトラフルオロエチレン樹脂被覆層に対して、50〜
    75重量%であることを特徴とする請求項1から5のい
    ずれかに記載のフッ素樹脂被覆電線。
  7. 【請求項7】 前記造孔剤が、無機系発泡剤であること
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフッ素
    樹脂被覆電線。
  8. 【請求項8】 前記造孔剤が、炭酸水素アンモニウム、
    炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムから選択された
    少なくとも1種の造孔剤であることを特徴とする請求項
    7に記載のフッ素樹脂被覆電線。
  9. 【請求項9】 造孔剤を含有したポリテトラフルオロエ
    チレン樹脂粉末を予備成形して、中心に位置する中心導
    体を挿通するための導電線用の中心孔が形成された内層
    ブロックを作製するとともに、 前記内層ブロックを嵌着するための中心孔が形成される
    ように、フッ素樹脂を成形して外層ブロックを作製し
    て、 前記内層ブロックを外層ブロックの中心孔に嵌着すると
    ともに、 前記内層ブロックの中心孔に導電線を挿通しつつ、押し
    出し成形することにより、中心に位置する中心導体と、
    前記導電線の外周を被覆する内層側のポリテトラフルオ
    ロエチレン樹脂被覆層と、前記内層側のポリテトラフル
    オロエチレン樹脂被覆層の外周を被覆する外層側のフッ
    素樹脂被覆層とを備えたフッ素樹脂被覆電線体を作製
    し、 前記押し出し成形したフッ素樹脂被覆電線体を加熱処理
    した後焼成することにより、前記内層ブロックに含有さ
    れる造孔剤の作用によって、前記内層側のポリテトラフ
    ルオロエチレン樹脂被覆層が多孔質化したことを特徴と
    するフッ素樹脂被覆電線の製造方法。
  10. 【請求項10】 造孔剤を含有したポリテトラフルオロ
    エチレン樹脂粉末を予備成形して、中心に位置する中心
    導体を挿通するための導電線用の中心孔が形成された内
    層ブロックを作製するとともに、 フッ素樹脂を成形して、前記内層ブロックを嵌着するた
    めの中心孔が形成された外層ブロックを作製して、 前記内層ブロックを外層ブロックの中心孔に嵌着するこ
    とを特徴とするフッ素樹脂被覆電線用の予備成形ブロッ
    クの製造方法。
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