JP2003109440A - 多孔質ポリテトラフルオロエチレン絶縁同軸ケーブル - Google Patents

多孔質ポリテトラフルオロエチレン絶縁同軸ケーブル

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JP2003109440A
JP2003109440A JP2001302136A JP2001302136A JP2003109440A JP 2003109440 A JP2003109440 A JP 2003109440A JP 2001302136 A JP2001302136 A JP 2001302136A JP 2001302136 A JP2001302136 A JP 2001302136A JP 2003109440 A JP2003109440 A JP 2003109440A
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Japan
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coaxial cable
pipe
porous ptfe
porous
porous polytetrafluoroethylene
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JP2001302136A
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Inventor
Nobuhiro Umeo
信博 梅尾
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、上記した問題を解決するために、多
孔度、減衰量特性、VSWR特性が良好で、かつ生産効
率が高い多孔質PTFE絶縁同軸ケーブルを提供するこ
とを課題とした。 【解決手段】内部導体の外周に絶縁層、外部導体、シー
ス層が順じ被覆してなる絶縁同軸ケーブルにおいて、前
記絶縁層が長手方向に連続して肉厚方向に貫通する切込
みを設けた多孔質ポリテトラフルオロエチレンのパイプ
であることを特徴とする多孔質ポリテトラフルオロエチ
レン絶縁同軸ケーブルで解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質ポリテトラフル
オロエチレン絶縁同軸ケーブル(以下、多孔質PTFE
絶縁同軸ケーブルという)に関するものであり、強いて
は高多孔度を有し、製造効率が良好である多孔質PTF
E絶縁同軸ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリテトラフルオロエチレン
(以下、PTFEという)は、高周波数域における誘電
特性が非常に優れているため、細径の高周波同軸ケーブ
ル用絶縁体として使用されている。これらは内部導体の
外周にペーストのPTFEを押出成形により成形された
充実PTFE絶縁同軸ケーブルである。現在、使用帯域
のより高周波化が進む中で、より細径でより優れた減衰
量特性を有する同軸ケーブルが求められている。
【0003】通常、中心導体の外周に、難燃性で電気特
性に優れたPTFE樹脂に発泡剤を含有させて、押出
し、延伸被覆し、加熱焼成することによって発泡させる
ことにより、中心導体の外周を高気孔率のPTFE樹脂
被覆層で被覆することによって、比誘電率等の電気特性
を向上することが行われている。この場合、PTFE樹
脂被覆層が高気孔率であるほど、比誘電率が低くなるた
め、発泡剤をできるだけ多く含有させる必要があるが、
高い含有率の発泡剤を含むPTFE樹脂粉末を予備成形
(プレフォーム)する際、または予備成形したPTFE
樹脂ブロックを用いて押出しを行う際に、管壁抵抗が大
きいために、押し出しするのは困難であるといった問題
が挙げられる。
【0004】そこで現状では、延伸法により多孔質化さ
れたPTFEテープを内部導体の外周に巻回することで
絶縁層を作製している。テープを巻回させることにより
多様な絶縁層厚を得ることができるが、巻回により生じ
るテープ段差によって、VSWR特性が低下する問題が
生じた。
【0005】この問題を解決するためにテープ厚さを
0.1mm前後に薄くする必要があり、その結果、絶縁
層を厚くする場合は、製造速度が極端に遅くなり、生産
効率が低下する。一方、多孔度が高くなるにつれて、巻
付け張力や巻取り張力に影響され易くなるため、特に多
孔度60%以上の絶縁層を有する多孔質PTFE絶縁同
軸ケーブルを製造することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題を解決するために、多孔度、減衰量特性、VSWR特
性が良好で、かつ生産効率の良好である多孔質PTFE
絶縁同軸ケーブルを提供することを課題とした。
【0007】
【課題を解決させるための手段】上記課題は、 (1)内部導体の外周に絶縁層、外部導体、シース層が
順じ被覆してなる絶縁同軸ケーブルにおいて、前記絶縁
層が長手方向に連続して肉厚方向に貫通する切込みを設
けた多孔質ポリテトラフルオロエチレンのパイプである
ことを特徴とする多孔質ポリテトラフルオロエチレン絶
縁同軸ケーブル。 (2)前記パイプの多孔度が60%以上であることを特
徴とする(1)記載の多孔質ポリテトラフルオロエチレ
ン絶縁同軸ケーブルで解決される。
【0008】
【作用】本発明は、予め絶縁層となる長手方向にパイプ
肉厚方向に貫通する切込みを設けた多孔度が60%以上
の多孔質PTFEのパイプを作製するので、前記切込み
から内部導体を連続して前記パイプ状多孔質PTFE中
空部に嵌め込むだけでケーブルコアが作製されるので、
製造効率が向上し、絶縁層作製中や製造工程中に多孔度
が損なわれることがない。
【0009】
【発明の実施形態】本発明に使用される、多孔質PTF
Eのパイプは、肉厚が0.4〜5mmであるもので、未
焼結パイプ状PTFEを押出成形や射出成形後、延伸し
て得る方式や、NaClなどの細孔形成用充填剤を用い
る方式で作製させる。後者方法は、充填剤をPTFE粒
子と混合し、その混合物を押出成形や射出成形してパイ
プ状成形体を作製し、そして充填剤をパイプ状成形体か
ら除去して(たとえば熱水、酸などで洗浄して充填剤を
溶解する)、多孔質PTFEのパイプを形成するという
ものである。さらに、前記した方法で得られる多孔質P
TFEのパイプの中でも、多孔度が40%以上のもの
が、減衰量特性が良好となる点で好ましく、より好まし
くは多孔度が60%以上のものが好ましい。
【0010】上記方法で作製された、多孔質PTFEの
パイプの肉厚に貫通する切込みを長手方向に入れる手段
としては、特に限定する必要はなく公知の道具や装置を
使用すれば良い。例えば、ナイフやカッター等の刃でパ
イプの外周から内周に向けて前記刃を刺した状態で、直
線的に多孔質PTFEのパイプを引抜いて長手方向に直
線状の切込みを入れる方法や、多孔質PTFEのパイプ
を回転させながら引抜いて長手方向にらせん状の切込み
を入れる方法等が挙げられる。直線状の切込みを入れた
多孔質PTFEのパイプは図1(a)、らせん状の切込
みを入れた多孔質PTFEのパイプは図1(b)に示
す。切込み方向は、肉厚方向に垂直に入れる場合(図2
(a))や、そうでない場合(斜めに入れる場合)(図
2(b))どちらでも良いが、内部導体が嵌め込まれた
後でも切込みの端部同士が互いに接触しやすい肉厚方向
に斜めに入れる場合が好ましい。切込み幅は、内部導体
が冶具や装置を用いることで多孔質PTFEのパイプの
内部に挿入させることができれば問題なく特に限定する
必要はないが、好ましくは内部導体を挿入した後に切込
み端同士が互いに接触する程度の切込み幅が良い。例え
ば、内部導体を多孔質PTFEのパイプに挿入した後で
多孔質PTFE自体の弾性力の作用だけで切込み端同士
が互いに接触すればよく、それに加えて後工程で被覆さ
れる外部導体やシース層の締付け力の作用で切込み端同
士が互いに接触する程度の切込みは幅が良い。
【0011】切込みを入れた多孔質PTFEのパイプ内
部に挿入する内部導体としては、導電率の高い金属材料
を用いれば良く、例えば銀メッキ銅線、銀メッキ銅覆鋼
線の単線もしくは撚線が適用される。内部導体を多孔質
PTFEのパイプ内部に連続的に挿入させる手段として
は、切込みに断面形状が略菱形の円板の円周部を嵌め込
んで、切込みを拡げて内部導体がパイプ内部へ挿入でき
る状態にし、前記円板を回転させることで切込みを長手
方向に連続的に拡げてかつ、内部導体を連続的にパイプ
内部に挿入させながら直進させれば良い。
【0012】多孔質PTFEのパイプ内部に内部導体が
挿入されたケーブルコアの外周に被覆する外部導体とし
ては、導電率の良好である金属材料を適用すれば良く、
例えば、銅やアルミニウム、銀等が適用される。被覆さ
せる手段としては、金属テープを前記ケーブルコアの外
周に巻回させたり、金属線を前記ケーブルコアの外周に
編組したり、前記ケーブルコアを金属パイプに挿入し、
金属パイプとケーブルコアが密着するまでダイスで引き
絞り加工する方法やケーブルコアの外周に無電解メッキ
によるアンカー金属層と電気メッキによる良電性金属層
を被覆させる方法等が挙げられる。
【0013】外部導体の外周に被覆されるシース層の材
料としては、公知の材料を用いれば良く、具体的には、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、四フッ化エチレン・パ
ーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四
フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FE
P)、四フッ化エチレン・エチレン共重合体(ETF
E)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン(ECT
FE)等のふっ素樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー
等が挙げられる。中でも耐熱性、難燃性、摺動特性等の
点でPFAやFEP等のふっ素樹脂が好ましい。被覆さ
せる手段は、公知の押出成形、射出成形、プレス成形等
が挙げられる。
【0014】本発明の多孔質PTFE絶縁同軸ケーブル
の製造方法の一例を図3で説明する。内部導体1の一端
を予め延伸方式または延伸方式ではなく細孔形成用充填
剤を用いて作製し、次いで肉厚を貫通した切込みAを長
手方向に入れた多孔質PTFEのパイプ2の内部に切込
みAを拡げて挿入させる。引続き内部導体1を連続して
多孔質PTFEのパイプ2の内部に拡げた切込みAから
挿入させて、内部導体1の外周に多孔質PTFEが被覆
されてなる状態のケーブルコア3を作製する。次にケー
ブルコア3の外周に外部導体4を巻回、編組、メッキ等
によって被覆させ、最後に外部導体4の外周にシース層
5を被覆させて巻き取る。製造された多孔質PTFE絶
縁同軸ケーブルの断面構造を図4に示す。
【0015】
【実施例】本発明の実施例の一例を図3を用いて以下に
説明する。内部導体1として銀メッキ銅線の一端を、予
め延伸方式で作製した肉厚方向に貫通した切込みAを直
線状に長手方向に入れた多孔度65%の多孔質PTFE
のパイプ2の内部に切込みAを拡げて挿入させる。引続
き内部導体1を連続して多孔質PTFEのパイプ2の内
部に拡げた切込みAから挿入させて、内部導体1の外周
に多孔質PTFEが被覆されてなる状態のケーブルコア
3を作製する。次にケーブルコア3の外周に外部導体4
として銅テープを巻回によって被覆させ、最後に外部導
体4の外周にシース層5としてFEPを被覆させて多孔
質PTFE絶縁同軸ケーブル6を製造した。
【0016】
【発明の効果】本発明によると、予め肉厚方向に貫通し
た切込みを長手方向に入れた多孔質PTFEのパイプを
作製しておき、製造時における多孔度の減少を起こすこ
となく多孔度の大きい(多孔度が60%以上)絶縁体層
を有する多孔質PTFE絶縁同軸ケーブルが製造でき、
前記肉厚方向に貫通した切込みを長手方向に入れた多孔
質PTFEのパイプに内部導体を連続して挿入するだけ
なので、生産効率も高い多孔質PTFE絶縁同軸ケーブ
ルを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】長手方向に肉厚を貫通する切込みを有するパイ
プ状多孔質PTFEの一例を示す図である。
【図2】本発明の多孔質PTFEのパイプに設ける切込
みの一例を示す図である。
【図3】本発明の多孔質PTFE絶縁同軸ケーブルの製
造方法の一例を示す図である。
【図4】本発明の多孔質PTFE絶縁同軸ケーブルの製
造方法で製造された多孔質PTFE絶縁同軸ケーブルの
断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1 内部導体 2 長手方向に肉厚を貫通した切込みを入れた多孔質
PTFEのパイプ 3 ケーブルコア 4 外部導体 5 シース層 6 多孔質PTFE絶縁同軸ケーブル 7 外部導体被覆装置 8 シース層被覆装置 9 内部導体を多孔質PTFEのパイプ内部に挿入さ
せるための装置 10 内部導体を送り出す装置 11 多孔質PTFEのパイプを送り出す装置 A 切込み B 巻取り方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部導体の外周に絶縁層、外部導体、シー
    ス層が順じ被覆してなる絶縁同軸ケーブルにおいて、前
    記絶縁層が長手方向に連続して肉厚方向に貫通する切込
    みを設けた多孔質ポリテトラフルオロエチレンのパイプ
    であることを特徴とする多孔質ポリテトラフルオロエチ
    レン絶縁同軸ケーブル。
  2. 【請求項2】前記パイプの多孔度が60%以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多孔質ポリテトラフルオ
    ロエチレン絶縁同軸ケーブル。
JP2001302136A 2001-09-28 2001-09-28 多孔質ポリテトラフルオロエチレン絶縁同軸ケーブル Pending JP2003109440A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100768799B1 (ko) 2006-07-04 2007-10-23 (주)예은테크 동축 케이블 제조 장치 및 방법
KR101141064B1 (ko) * 2009-06-16 2012-05-03 (주)에이스케이블 저손실 동축케이블 및 그 제조 방법
CN111785418A (zh) * 2020-07-14 2020-10-16 江苏中新电材集团有限公司 一种耐高温耐磨型阻燃家装布线预埋管及布线方式

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