JP2534789Y2 - 自動車の駆動車輪用軸受装置 - Google Patents

自動車の駆動車輪用軸受装置

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JP2534789Y2
JP2534789Y2 JP1988052495U JP5249588U JP2534789Y2 JP 2534789 Y2 JP2534789 Y2 JP 2534789Y2 JP 1988052495 U JP1988052495 U JP 1988052495U JP 5249588 U JP5249588 U JP 5249588U JP 2534789 Y2 JP2534789 Y2 JP 2534789Y2
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典男 山田
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エヌティエヌ 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、自動車の駆動車輪用軸受装置に関するも
のである。
〔従来の技術〕
自動車の駆動車輪用軸受装置は、軸受装置と等速ジョ
イントとをいんろう結合し、その結合面を溶接すること
により一体化されるものがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、軸受装置の内輪としてベアリング転走部に高
周波焼入れを施す必要から、炭素含有率が0.5%以上の
高炭素鋼を用い、等速ジョイントの外輪として浸炭鋼を
用いる場合において、高炭素鋼の部分は溶接による急加
熱、急冷によって部分的にマルテンサイト化し、クラッ
クが入る問題がある。このため、従来は上記のごとき高
炭素鋼と浸炭鋼とを溶接により一体化することはできな
かった。
そこで、この考案は高炭素鋼よりなる軸受装置の内輪
と、浸炭鋼よりなる等速ジョイント外輪との結合部の構
造に工夫を加えることにより、溶接による一体化が可能
な自動車の駆動車輪用軸受装置を提供することを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、この考案は自動車の
車輪支持部材に取り付けられる外輪と、車輪に取り付け
るための一体のフランジを有する内輪と、これらの間に
設けられる転動体とからなる自動車の駆動車輪用軸受装
置において、高炭素鋼でなる上記軸受装置の内輪端面の
内周部にいんろう結合の係合凹部及び外周部に突き合せ
端面を形成し、浸炭鋼でなる等速ジョイント外輪端面の
内周部にいんろう結合の係合突部及び外周に突き合せ端
面を形成し、上記係合突部の外径面に上記両突き合せ端
面間の間隙に通じたガス抜き通路を設け、上記係合凹部
と係合突部とをいんろう結合すると共に、両方の突き合
せ端面間の間隙に低炭素鋼でなるシムを介在し、上記両
方の突き合せ端面とその近傍及びシムを溶接して上記軸
受装置内輪と等速ジョイント外輪とを一体化した構成と
したものである。
〔実施例〕
第1図は、この考案に係る自動車の駆動車輪用軸受装
置の実施例であり、軸受装置1と等速ジョイント2との
組合せからなる。軸受装置1は、外輪3と内輪4及びこ
れらの間に設けられる転動体5とから構成される。外輪
3は自動車の車輪支持部材に取付けられる。内輪4は車
輪に取付けるためのフランジ6を有する。
上記の内輪4は、炭素含有率が0.5%以上の高炭素鋼
(例えば、S53C〜S70C)により形成され、その内側端面
に第2図に示すように、内周部に一段落ち込んだ係合凹
部7を形成し、外周側の端面を突き合せ端面8とする。
等速ジョイント2の外輪9は浸炭鋼(例えば、SCR、S
CM)より形成され、その外輪9の外側端面においてその
外周側の端面を突き合せ端面11とする。上記の係合突部
10の外径面の一部には溶接時のガス抜き通路12を形成し
ている(第3図参照)。ガス抜き通路としては、他に第
4図のように係合突部10をその径方向に切欠いたガス抜
き通路12a、第5図のように径方向に貫通したガス抜き
通路12bのごとき変形例がある。これらのいずれの場合
においても係合突部10のまわりには、環状のシム13が嵌
合され、そのシム13を嵌合した状態で係合凹部7と係合
突部10を所要のしめしろをもっていんろう結合する。
シム13は低炭素鋼(例えばSUS304、SPCC、Ni鋼板)に
より形成した独立部品であり、0.1〜0.5mm程度の厚さを
有する環状のものである。
上記の両突き合せ端面8、11とその近傍及びシム13は
溶接により溶融一体化されるが、シム13が存在するた
め、高炭素鋼でなる内輪4のマルテンサイト化が防止さ
れる。溶接部14は、第6図に示すように、等速ジョイン
ト2の外輪9の突き合せ端面11と係合突部10の間のコー
ナ部18を越えて、係合突部10側へも幾分浸入するが、こ
の部分は浸炭鋼であるので内部硬度が低い。従ってクラ
ック発生のおそれはない。なお、第6図中15はシム13の
溶融層である。
第7図に示す他の実施例は、シム13の内周部分の形状
を内輪4側の突き合せ端面8の面取り部16に沿わせるべ
くシム13の内周縁に突出部17を形成したものである。こ
のような突出部17がない場合は、溶接後において面取り
部16に沿って空胴が生じ、その部分にスラッジが溜るこ
とがある。スラッジの残留はクラック発生の原因とな
る。上記の突出部17はこのような問題を解消する。
第8図に示す実施例は、内輪4の突き合せ端面8に段
部19を形成すると共に、前述と同様のガス抜き通路12を
形成し、そのガス抜き通路12を段部19に連通させてあ
る。このため、溶接の際の便宜上、係合突出部10を内輪
4側にタイトに嵌合しても、溶接時のガス抜きを確実に
行うことができる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案は、高炭素鋼でなる軸受装置
の内輪と浸炭鋼でなる等速ジョイント外輪の溶接面の間
に、低炭素鋼でなるシムを介在して溶接することによ
り、高炭素鋼のマルテンサイト化が防止され、これによ
りクラックの発生が防止できる効果がある。
また、いんろう結合の係合突起を浸炭鋼側に形成した
ので、溶接部の底が突き合せ端面より深く進行しても、
その部分は浸炭鋼であるからクラックが発生せず、従っ
て溶接をより深く進行させることができるため、溶接部
の静的捩り強度を高め、駆動力伝達のための必要な強度
を確保することができる。
更に、ガス抜き通路の存在により、溶接時のガス抜き
が確実に行われ、ガスによる溶接部の吹き出しや、ガス
の残留を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例溶接前の断面図、第2図は同上の一部拡
大断面図、第3図は同上のガス抜き通路を示す一部省略
斜視図、第4図及び第5図はガス抜き通路の他の例を示
す斜視図、第6図は溶接後の一部拡大断面図、第7図及
び第8図はそれぞれ他の実施例の一部拡大断面図であ
る。 1……軸受装置、2……等速ジョイント、3……外輪、
4……内輪、5……転動体、7……いんろう凹部、8…
…突き合せ端面、9……外輪、10……係合突部、11……
突き合せ端面、13……シム、14……溶接部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の車輪支持部材に取り付けられる外
    輪と、車輪に取り付けるための二体のフランジを有する
    内輪と、これらの間に設けられる転動体とからなる自動
    車の駆動車輪用軸受装置において、高炭素鋼でなる上記
    軸受装置の内輪端面の内周部にいんろう結合の係合凹部
    及び外周部に突き合せ端面を形成し、浸炭鋼でなる等速
    ジョイント外輪端面の内周部にいんろう結合の係合突部
    及び外周に突き合せ端面を形成し、上記係合突部の外径
    面に上記両突き合せ端面間の間隙に通じたガス抜き通路
    を設け、上記係合凹部と係合突部とをいんろう結合する
    と共に、両方の突き合せ端面間の間隙に低炭素鋼でなる
    シムを介在し、上記両方の突き合せ端面とその近傍及び
    シムを溶接して上記軸受装置内輪と等速ジョイント外輪
    とを一体化したことを特徴とする自動車の駆動車輪用軸
    受装置。
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JPS56165575A (en) * 1980-05-27 1981-12-19 Toshiba Corp Electron beam welding method
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JPS612350U (ja) * 1984-06-13 1986-01-09 三菱重工業株式会社 リ−ル軸

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