JP2534473B2 - ベ−ンポンプ - Google Patents
ベ−ンポンプInfo
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- JP2534473B2 JP2534473B2 JP61117067A JP11706786A JP2534473B2 JP 2534473 B2 JP2534473 B2 JP 2534473B2 JP 61117067 A JP61117067 A JP 61117067A JP 11706786 A JP11706786 A JP 11706786A JP 2534473 B2 JP2534473 B2 JP 2534473B2
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- Japan
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- suction
- sucked
- working
- suction port
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はベーンポンプに関し、例えば自動車のパワ
ーステアリングの操舵力を軽減させるためのパワーステ
アリング用ベーンポンプに関する。
ーステアリングの操舵力を軽減させるためのパワーステ
アリング用ベーンポンプに関する。
(従来の技術) 従来のベーンポンプとしては、第4図に示すようなも
のが知られている。1は、ハウジング2に収納されたカ
ムリングであって、カムリング1は大円部3aと小円部3b
とからなるカム面3を有している。カムリング1には、
ベーン4が出没自在に取付けられたロータ5が収納さ
れ、大円部3aとロータ5との間には一対の作動室W,Xが
画成され、これら作動室はベーンの回転位置によって、
一対の吐出区間6,7と一対の吸入区間10,11とに分割され
ている。一対の吸入区間10,11および吐出区間6,7の容積
は、大円部3aと小円部3bの半径が一定であるので等し
い。また、カムリング1の軸方向両側端はそれぞれフロ
ントプレート(図示せず)およびリヤプレート8によっ
て閉止されている。ハウジング2には作動油を導く導入
流路(図示せず)が形成され、この導入流路はリヤカバ
ー8に連続して形成されている。リヤカバー8に形成さ
れた導入流路9は、ロータ5の軸線に対して略垂直に形
成され、途中で二叉に分岐して前記作動室W,Xのそれぞ
れに作動油を導入している。各作動室W,Xには、ロータ
を矢印(A)方向に回転させるとロータ5からのベーン
4の突出によって拡大される吸入区間10,11のポンプ作
用によって作動油が吸入され、導入通路9から吸入区間
10内に順方向に吸入される順方向吸入口12と、吸入区間
11内に逆方向に吸入される逆方向吸入口13とがそれぞれ
開口している。
のが知られている。1は、ハウジング2に収納されたカ
ムリングであって、カムリング1は大円部3aと小円部3b
とからなるカム面3を有している。カムリング1には、
ベーン4が出没自在に取付けられたロータ5が収納さ
れ、大円部3aとロータ5との間には一対の作動室W,Xが
画成され、これら作動室はベーンの回転位置によって、
一対の吐出区間6,7と一対の吸入区間10,11とに分割され
ている。一対の吸入区間10,11および吐出区間6,7の容積
は、大円部3aと小円部3bの半径が一定であるので等し
い。また、カムリング1の軸方向両側端はそれぞれフロ
ントプレート(図示せず)およびリヤプレート8によっ
て閉止されている。ハウジング2には作動油を導く導入
流路(図示せず)が形成され、この導入流路はリヤカバ
ー8に連続して形成されている。リヤカバー8に形成さ
れた導入流路9は、ロータ5の軸線に対して略垂直に形
成され、途中で二叉に分岐して前記作動室W,Xのそれぞ
れに作動油を導入している。各作動室W,Xには、ロータ
を矢印(A)方向に回転させるとロータ5からのベーン
4の突出によって拡大される吸入区間10,11のポンプ作
用によって作動油が吸入され、導入通路9から吸入区間
10内に順方向に吸入される順方向吸入口12と、吸入区間
11内に逆方向に吸入される逆方向吸入口13とがそれぞれ
開口している。
このベーンポンプでは、ロータ5の一回転で吸入行程
と吐出行程が行われ、前記吸入区間10に吸入された作動
油は、吐出区間7から吐出され、吸入区間11に吸入され
た作動油は、吐出区間6から吐出される。
と吐出行程が行われ、前記吸入区間10に吸入された作動
油は、吐出区間7から吐出され、吸入区間11に吸入され
た作動油は、吐出区間6から吐出される。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このようなベーンポンプにあっては、
順方向吸入口側の吸入区間10にポンプ作用によって吸入
される作動油は、導入流路9から順方向吸入口12を通っ
てこの吸入区間10内に順方向に吸入されるので、その作
動油の慣性の力によって流路抵抗が少なく円滑に吸入さ
れる。一方、逆方向吸入口の吸入区間11にポンプ作用に
よって吸入される作動油は、導入流路9から逆方向吸入
口13を通って吸入区間11内に逆方向に吸入されるので、
流路抵抗が大きく、円滑に吸入されない。
順方向吸入口側の吸入区間10にポンプ作用によって吸入
される作動油は、導入流路9から順方向吸入口12を通っ
てこの吸入区間10内に順方向に吸入されるので、その作
動油の慣性の力によって流路抵抗が少なく円滑に吸入さ
れる。一方、逆方向吸入口の吸入区間11にポンプ作用に
よって吸入される作動油は、導入流路9から逆方向吸入
口13を通って吸入区間11内に逆方向に吸入されるので、
流路抵抗が大きく、円滑に吸入されない。
したがって、逆方向吸入口側の吐出区間6に吸入区間
11から運び込まれた作動油は、順方向吸入口側の吐出区
間7に吸入区間10から運び込まれる作動油に対して少な
くなっていた。このため、ロータ5を7,500r.p.m以上で
高速回転(8,000〜9,000r.p.m)させると、逆方向吸入
口側吐出区間6にキャビテーションが発生していた。す
なわち、吸入区間11内の作動油に吸入不足によって気泡
が発生し、この気泡が吐出区間6にて加圧されて潰滅時
に、このベーンポンプに振動や騒音が起生したり、ベー
ン4、カム面3の内面壁およびロータ5の外周壁等が浸
蝕されたりするという問題点があった。
11から運び込まれた作動油は、順方向吸入口側の吐出区
間7に吸入区間10から運び込まれる作動油に対して少な
くなっていた。このため、ロータ5を7,500r.p.m以上で
高速回転(8,000〜9,000r.p.m)させると、逆方向吸入
口側吐出区間6にキャビテーションが発生していた。す
なわち、吸入区間11内の作動油に吸入不足によって気泡
が発生し、この気泡が吐出区間6にて加圧されて潰滅時
に、このベーンポンプに振動や騒音が起生したり、ベー
ン4、カム面3の内面壁およびロータ5の外周壁等が浸
蝕されたりするという問題点があった。
(問題点を解決するための手段) そこで、このような問題点を解決するために、この発
明は、大円部と小円部とからなるカム面を有するカムリ
ングと、このカムリングに収納されたロータと、カムリ
ングとロータとの間に画成される一対の作動室と、ロー
タの軸線方向と略垂直に配され途中から二叉に分岐し前
記作動室のそれぞれに作動流体を導入する導入流路と、
ロータの回転によって作動流体が導入流路を通して前記
一方の作動室内に順方向に吸入される順方向吸入口と、
作動流体が導入流路を通して前記他方の作動室内に逆方
向に吸入される逆方向吸入口と、を備えたベーンポンプ
において、前記順方向吸入口側の大円部の半径を、前記
逆方向吸入口側の大円部の半径よりも大きくした構成と
したものである。
明は、大円部と小円部とからなるカム面を有するカムリ
ングと、このカムリングに収納されたロータと、カムリ
ングとロータとの間に画成される一対の作動室と、ロー
タの軸線方向と略垂直に配され途中から二叉に分岐し前
記作動室のそれぞれに作動流体を導入する導入流路と、
ロータの回転によって作動流体が導入流路を通して前記
一方の作動室内に順方向に吸入される順方向吸入口と、
作動流体が導入流路を通して前記他方の作動室内に逆方
向に吸入される逆方向吸入口と、を備えたベーンポンプ
において、前記順方向吸入口側の大円部の半径を、前記
逆方向吸入口側の大円部の半径よりも大きくした構成と
したものである。
(作用) ロータを回転させると、順方向吸入口側作動室の吸入
区間にポンプ作用によって吸入される作動油は、導入通
路から順方向吸入口を通ってこの吸入区間内に順方向に
吸入されるので、その作動油の慣性の力によって流路抵
抗が少なく、容積が拡大した作動室にも円滑に吸入され
る一方、逆方向吸入口側作動室の吸入区間にポンプ作用
によって吸入される作動油は、導入流路から逆方向吸入
口を通ってこの吸入区間内には逆方向に吸入されるの
で、流路抵抗が大きく円滑に吸入されない。
区間にポンプ作用によって吸入される作動油は、導入通
路から順方向吸入口を通ってこの吸入区間内に順方向に
吸入されるので、その作動油の慣性の力によって流路抵
抗が少なく、容積が拡大した作動室にも円滑に吸入され
る一方、逆方向吸入口側作動室の吸入区間にポンプ作用
によって吸入される作動油は、導入流路から逆方向吸入
口を通ってこの吸入区間内には逆方向に吸入されるの
で、流路抵抗が大きく円滑に吸入されない。
しかしながら、逆方向吸入側の作動室は、順方向吸入
口側の吸入室より小さくなっているので、ロータを7,50
0r.p.m以上で高速回転させることによるこの吸入区間で
の吸入不足でも十分なだけの作動室容積しかないため
に、キャビテーションの発生を防止することができる。
口側の吸入室より小さくなっているので、ロータを7,50
0r.p.m以上で高速回転させることによるこの吸入区間で
の吸入不足でも十分なだけの作動室容積しかないため
に、キャビテーションの発生を防止することができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を第1図乃至第3図に基づい
て説明する。
て説明する。
第1図において、21はカムリング22を収納するハウジ
ングであり、このハウジング21は一端部にプーリー23が
取付けられたドライブシャフト24を軸受25を介して回転
自在に指示している。カムリング22にはロータ26が回転
自在に収納され、カムリング22はその両側端がフロント
プレート27およびリヤプレート28によって閉止されてい
る。カムリング22およびフロントプレート27はハウジン
グ21内に収納されているが、リヤプレート28は外側から
リヤカバーとしてハウジング21を密閉している。ロータ
26はドライブシャフト24の他端部とスプライン嵌合して
いる。ハウジング21の上部には作動油を導く導入流路29
が形成され、導入流路29はハウジング21を密閉している
リヤプレート28に形成された導入流路29と連通してい
る。第2図に示すように、この導入流路29はその上方部
からロータ26の軸線方向と略垂直かつ下方へ向かって形
成され、途中で二叉に分岐し、このリヤプレート28のカ
ムリング22側面上に開口している。一方、カムリング22
には第3図に示すように大円部31と小円部32とからなる
カム面33が形成され、ロータ26にはベーン34が出没自在
に取付けられている。大円部31とロータ26との間には一
対の吐出区間36,37が画成され、また小円部32とロータ2
6との間には一対の吸入区間40,41が画成され、ロータ26
が矢印(B)方向に回転すると、順方向吸入区間41およ
び順方向吐出区間37によって、順方向の作動室Zを構成
し、逆方向吸入区間40および逆方向吐出区間36によっ
て、逆方向の作動室Yを構成するようになっており、作
動油が導入流路29の一方29aから順方向に流入する作動
室Zの吸入区間41には、順方向吸入口38が開口してお
り、導入流路29の他方29bから逆方向に流入する作動室
Yの吸入区間40には、逆方向吸入口39が開口している。
また、それぞれの作動室Y,Zの吐出区間37,36には、吐出
口(図示せず)がそれぞれ開口することとなる。
ングであり、このハウジング21は一端部にプーリー23が
取付けられたドライブシャフト24を軸受25を介して回転
自在に指示している。カムリング22にはロータ26が回転
自在に収納され、カムリング22はその両側端がフロント
プレート27およびリヤプレート28によって閉止されてい
る。カムリング22およびフロントプレート27はハウジン
グ21内に収納されているが、リヤプレート28は外側から
リヤカバーとしてハウジング21を密閉している。ロータ
26はドライブシャフト24の他端部とスプライン嵌合して
いる。ハウジング21の上部には作動油を導く導入流路29
が形成され、導入流路29はハウジング21を密閉している
リヤプレート28に形成された導入流路29と連通してい
る。第2図に示すように、この導入流路29はその上方部
からロータ26の軸線方向と略垂直かつ下方へ向かって形
成され、途中で二叉に分岐し、このリヤプレート28のカ
ムリング22側面上に開口している。一方、カムリング22
には第3図に示すように大円部31と小円部32とからなる
カム面33が形成され、ロータ26にはベーン34が出没自在
に取付けられている。大円部31とロータ26との間には一
対の吐出区間36,37が画成され、また小円部32とロータ2
6との間には一対の吸入区間40,41が画成され、ロータ26
が矢印(B)方向に回転すると、順方向吸入区間41およ
び順方向吐出区間37によって、順方向の作動室Zを構成
し、逆方向吸入区間40および逆方向吐出区間36によっ
て、逆方向の作動室Yを構成するようになっており、作
動油が導入流路29の一方29aから順方向に流入する作動
室Zの吸入区間41には、順方向吸入口38が開口してお
り、導入流路29の他方29bから逆方向に流入する作動室
Yの吸入区間40には、逆方向吸入口39が開口している。
また、それぞれの作動室Y,Zの吐出区間37,36には、吐出
口(図示せず)がそれぞれ開口することとなる。
逆方向吸入口39が開口する作動室Yを構成する大円部
31の内周壁は、順方向吸入口38が開口する作動室Zを構
成する大円部31の内周壁より、ロータ26の外周壁面に僅
かに接近して形成されている。即ち、順方向吸入口38が
位置する大円部半径R1は、逆方向吸入口39が位置する大
円部半径R2より大きく設定されるように、カムリング22
を形成している。
31の内周壁は、順方向吸入口38が開口する作動室Zを構
成する大円部31の内周壁より、ロータ26の外周壁面に僅
かに接近して形成されている。即ち、順方向吸入口38が
位置する大円部半径R1は、逆方向吸入口39が位置する大
円部半径R2より大きく設定されるように、カムリング22
を形成している。
従って、逆方向吸入口39が開口する作動室Zの吐出区
間36側容積は、順方向吸入口38が開口せる作動室Zの吐
出区間37側容積よりも小さくなっている。
間36側容積は、順方向吸入口38が開口せる作動室Zの吐
出区間37側容積よりも小さくなっている。
次に、作用を説明する。
エンジンの回転駆動力はプーリー23およびドライブシ
ャフト24を介してロータ26を回転させる。ロータ26が第
3図において矢印(B)方向に回転すると、作動室Y,Z
のポンプ作用によって作動油が流入流路29から順方向吸
入口38および逆方向吸入口39を通って、作動室Y,Zの吸
入区間41,40内にそれぞれ吸入される。更に、この作動
油は吐出区間37,36に運び込まれ、それぞれの吐出口か
ら吐出され、図示していないアクチュエータへ送られ
る。このとき、作動室Zのポンプ作用によって吸入され
る作動油は、導入流路29の一方29aから順方向吸入口38
を通ってこの作動室Zの吸入区間41内に順方向に吸入さ
れるので、その作動油の慣性の力によって円滑に吸入さ
れるが、作動室Yのポンプ作用によって吸入される作動
油は、導入流路29の他方29bから逆方向吸入口39を通っ
てこの作動室Yの吸入区間40内に逆方向に吸入されるの
で、円滑な吸入がなされない。すなわち、作動室Yによ
って、吸入される作動油の量は作動室Zによって吸入さ
れる作動油の量より少ない。
ャフト24を介してロータ26を回転させる。ロータ26が第
3図において矢印(B)方向に回転すると、作動室Y,Z
のポンプ作用によって作動油が流入流路29から順方向吸
入口38および逆方向吸入口39を通って、作動室Y,Zの吸
入区間41,40内にそれぞれ吸入される。更に、この作動
油は吐出区間37,36に運び込まれ、それぞれの吐出口か
ら吐出され、図示していないアクチュエータへ送られ
る。このとき、作動室Zのポンプ作用によって吸入され
る作動油は、導入流路29の一方29aから順方向吸入口38
を通ってこの作動室Zの吸入区間41内に順方向に吸入さ
れるので、その作動油の慣性の力によって円滑に吸入さ
れるが、作動室Yのポンプ作用によって吸入される作動
油は、導入流路29の他方29bから逆方向吸入口39を通っ
てこの作動室Yの吸入区間40内に逆方向に吸入されるの
で、円滑な吸入がなされない。すなわち、作動室Yによ
って、吸入される作動油の量は作動室Zによって吸入さ
れる作動油の量より少ない。
しかしながら、作動室Yの容積は、作動室Zの容積よ
りも小さく形成されているので、ロータ26を7,500r.p.m
以上で高回転(8,000〜9,000r.p.m)させても、作動室
Yに吸入不足が生じることはなく、この作動室Yにキャ
ビテーションが発生しない。この結果、キャビテーショ
ンによる振動や騒音の発生が防止され、またベーン34、
大円部31の内周壁およびロータ26の外周壁等が浸蝕され
ない。
りも小さく形成されているので、ロータ26を7,500r.p.m
以上で高回転(8,000〜9,000r.p.m)させても、作動室
Yに吸入不足が生じることはなく、この作動室Yにキャ
ビテーションが発生しない。この結果、キャビテーショ
ンによる振動や騒音の発生が防止され、またベーン34、
大円部31の内周壁およびロータ26の外周壁等が浸蝕され
ない。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明は、大円部と小円部と
からなるカム面を有するカムリングと、このカムリング
に収納されたロータと、カムリングとロータとの間に画
成される一対の作動室と、ロータの軸線方向と略垂直に
配され途中から二叉に分岐し前期作動室のそれぞれに作
動流体を導入する導入流路と、ロータの回転によって作
動流体が導入流路を通して前記一方の作動室内に順方向
に吸入される順方向吸入口と、作動流体が導入流路を通
して前記栄 他方の作動室内に逆方向に吸入される逆方向吸入口と、
を備えたベーンポンプにおいて、前記順方向吸入口側の
大円部の半径を、前記逆方向吸入口側の大円部の半径よ
りも大きくした構成としたので、ロータを回転させる
と、順方向吸入口側作動室の吸入区間にポンプ作用によ
って吸入される作動油は、導入通路から順方向吸入口を
通ってこの吸入区間内に順方向に吸入されるので、その
作動油の慣性の力によって流路抵抗が少なく、容積が拡
大した作動室にも円滑に吸入される一方、逆方向吸入口
側作動室の吸入区間にポンプ作用によって吸入される作
動油は、導入流路から逆方向吸入口を通ってこの吸入区
間内には逆方向に吸入されるので、流路抵抗が大きく円
滑に吸入されない。
からなるカム面を有するカムリングと、このカムリング
に収納されたロータと、カムリングとロータとの間に画
成される一対の作動室と、ロータの軸線方向と略垂直に
配され途中から二叉に分岐し前期作動室のそれぞれに作
動流体を導入する導入流路と、ロータの回転によって作
動流体が導入流路を通して前記一方の作動室内に順方向
に吸入される順方向吸入口と、作動流体が導入流路を通
して前記栄 他方の作動室内に逆方向に吸入される逆方向吸入口と、
を備えたベーンポンプにおいて、前記順方向吸入口側の
大円部の半径を、前記逆方向吸入口側の大円部の半径よ
りも大きくした構成としたので、ロータを回転させる
と、順方向吸入口側作動室の吸入区間にポンプ作用によ
って吸入される作動油は、導入通路から順方向吸入口を
通ってこの吸入区間内に順方向に吸入されるので、その
作動油の慣性の力によって流路抵抗が少なく、容積が拡
大した作動室にも円滑に吸入される一方、逆方向吸入口
側作動室の吸入区間にポンプ作用によって吸入される作
動油は、導入流路から逆方向吸入口を通ってこの吸入区
間内には逆方向に吸入されるので、流路抵抗が大きく円
滑に吸入されない。
しかしながら、逆方向吸入側の作動室は、順方向吸入
口側の作動室より小さくなっているので、吸入不足が生
じることはなく、ロータを7,500r.p.m以上で高速回転さ
せても、キャビテーションの発生を防止することができ
る。この結果、キャビテーションによるベーンポンプの
振動や騒音の発生が防止され、また、ベーン、カム面の
内周壁およびロータの外周壁等が浸蝕されることがな
い。
口側の作動室より小さくなっているので、吸入不足が生
じることはなく、ロータを7,500r.p.m以上で高速回転さ
せても、キャビテーションの発生を防止することができ
る。この結果、キャビテーションによるベーンポンプの
振動や騒音の発生が防止され、また、ベーン、カム面の
内周壁およびロータの外周壁等が浸蝕されることがな
い。
第1図はこの発明の実施例によるベーンポンプの全体断
面図、第2図は第1図におけるII−II線の断面図、第3
図は第1図におけるIII−III線の断面図、第4図は従来
のベーンポンプの主要部を示す断面図である。 22……カムリング、26……ロータ、29……導入通路、31
……大円部、32……小円部、33……カム面、36……吐出
区間(逆方向の)、37……吐出区間(順方向の)、38…
…順方向吸入口、39……逆方向吸入口、Y……作動室
(逆方向の)、Z……作動室(順方向の)、R1……大円
部における順方向吸入口側半径、R2……大円部における
逆方向吸入口側半径。
面図、第2図は第1図におけるII−II線の断面図、第3
図は第1図におけるIII−III線の断面図、第4図は従来
のベーンポンプの主要部を示す断面図である。 22……カムリング、26……ロータ、29……導入通路、31
……大円部、32……小円部、33……カム面、36……吐出
区間(逆方向の)、37……吐出区間(順方向の)、38…
…順方向吸入口、39……逆方向吸入口、Y……作動室
(逆方向の)、Z……作動室(順方向の)、R1……大円
部における順方向吸入口側半径、R2……大円部における
逆方向吸入口側半径。
Claims (1)
- 【請求項1】大円部と小円部とからなるカム面を有する
カムリングと、このカムリングに収納されたロータと、
カムリングとロータとの間に画成される一対の作動室
と、ロータの軸線方向と略垂直に配され途中から二叉に
分岐し前記作動室のそれぞれに作動流体を導入する導入
流路と、ロータの回転によって作動流体が導入流路を通
して前記一方の作動室内に順方向に吸入される順方向吸
入口と、作動流体が導入流路を通して前記他方の作動室
内に逆方向に吸入される逆方向吸入口と、を備えたベー
ンポンプにおいて、前記順方向吸入口側の大円部の半径
を、前記逆方向吸入口側の大円部の半径よりも大きくし
たことを特徴とするベーンポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61117067A JP2534473B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | ベ−ンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61117067A JP2534473B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | ベ−ンポンプ |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7199273A Division JP2646345B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ベーンポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62271981A JPS62271981A (ja) | 1987-11-26 |
JP2534473B2 true JP2534473B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=14702602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61117067A Expired - Lifetime JP2534473B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | ベ−ンポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2534473B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH046786U (ja) * | 1990-04-27 | 1992-01-22 |
-
1986
- 1986-05-20 JP JP61117067A patent/JP2534473B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62271981A (ja) | 1987-11-26 |
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