JP2534325B2 - ガスバリア性中空容器の製造方法 - Google Patents
ガスバリア性中空容器の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明はガスバリア性中空容器の製造方法に関する。
B.従来の技術 熱可塑性樹脂中空容器、例えばポリエチレンテレフタ
レート製中空容器は、食品、飲料、化粧品、洗剤等の容
器として多用されている。そして、該容器には収納物を
酸素から遮断したり、収納物中の含有ガスあるいは香り
をのがさないために各種のガスバリア層を被覆する場合
があり、該ガスバリア層の素材としてエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体鹸化物(以下、EVOHという)の実用化が期
待されている。熱可塑性樹脂中空容器の外表面にEVOHの
皮膜を形成させる方法としては特開昭60−213731号等が
知られている。
レート製中空容器は、食品、飲料、化粧品、洗剤等の容
器として多用されている。そして、該容器には収納物を
酸素から遮断したり、収納物中の含有ガスあるいは香り
をのがさないために各種のガスバリア層を被覆する場合
があり、該ガスバリア層の素材としてエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体鹸化物(以下、EVOHという)の実用化が期
待されている。熱可塑性樹脂中空容器の外表面にEVOHの
皮膜を形成させる方法としては特開昭60−213731号等が
知られている。
EVOHは熱処理がなされることによってガスバリア性が
向上することは良く知られており、この熱処理温度とし
て通常120℃以上、好ましくは140〜170℃である。
向上することは良く知られており、この熱処理温度とし
て通常120℃以上、好ましくは140〜170℃である。
一方、熱可塑性樹脂中空容器の耐熱温度は通常60〜10
0℃であり、それ以上の温度では該容器は熱変形を起こ
す。従つて、外表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性樹脂中
空容器においてEVOH皮膜を熱処理すると、その処理温度
が高いために該容器の熱変形を起こす欠点があつた。そ
のため、EVOH皮膜を熱処理することによつて、さらに該
容器のガスバリア性を向上させることは困難であつた。
0℃であり、それ以上の温度では該容器は熱変形を起こ
す。従つて、外表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性樹脂中
空容器においてEVOH皮膜を熱処理すると、その処理温度
が高いために該容器の熱変形を起こす欠点があつた。そ
のため、EVOH皮膜を熱処理することによつて、さらに該
容器のガスバリア性を向上させることは困難であつた。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性樹脂中空
容器の熱変形を起こすことなく、該中空容器のガスバリ
ア性を向上させる方法を提供することにある。
容器の熱変形を起こすことなく、該中空容器のガスバリ
ア性を向上させる方法を提供することにある。
D.課題を解決するための手段 本発明によれば、上記目的は、熱可塑性樹脂中空容器
の表面にエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物皮膜を形
成し、次いで、該中空容器を(1)式を満足する温度条
件の熱水に浸漬した後、乾燥することによつて達成され
る。
の表面にエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物皮膜を形
成し、次いで、該中空容器を(1)式を満足する温度条
件の熱水に浸漬した後、乾燥することによつて達成され
る。
TA−30≦T≦TA ・・・(1) 但し、Tは熱水の温度(℃)、TAは中空容器の熱水変
形温度(℃) E.発明のより詳細な説明 本発明の最大の特長は、外表面にEVOH皮膜を有する熱
可塑性樹脂中空容器を該容器の熱水変形温度以下の水に
浸漬した後、乾燥することによつて中空容器の熱変形を
起こすことなく、該容器のガスバリア性を向上させるこ
とにある。
形温度(℃) E.発明のより詳細な説明 本発明の最大の特長は、外表面にEVOH皮膜を有する熱
可塑性樹脂中空容器を該容器の熱水変形温度以下の水に
浸漬した後、乾燥することによつて中空容器の熱変形を
起こすことなく、該容器のガスバリア性を向上させるこ
とにある。
本発明で用いるEVOHは、エチレン含有率20〜60モル
%、好ましくは25〜55モル%、酢酸ビニル成分の鹸化度
が90%以上、好ましくは95%以上である。エチレン含有
率が20モル%以下では高湿時のガスバリア性が低下し、
一方60モル%以上では十分なガスバリア性が得られな
い。また、鹸化度が90%未満ではガスバリア性や耐湿性
が低下する。
%、好ましくは25〜55モル%、酢酸ビニル成分の鹸化度
が90%以上、好ましくは95%以上である。エチレン含有
率が20モル%以下では高湿時のガスバリア性が低下し、
一方60モル%以上では十分なガスバリア性が得られな
い。また、鹸化度が90%未満ではガスバリア性や耐湿性
が低下する。
また、EVOHは更に小量のプロピレン、イソブテン、α
−オクテン等のα−オレフイン、不飽和カルボン酸また
はその塩、その部分アルキルエステル、その完全アルキ
ルエステル、そのニトリル、そのアミド、その無水物、
不飽和スルホン酸またはその塩等のコモノマーを含んで
いても差し支えない。
−オクテン等のα−オレフイン、不飽和カルボン酸また
はその塩、その部分アルキルエステル、その完全アルキ
ルエステル、そのニトリル、そのアミド、その無水物、
不飽和スルホン酸またはその塩等のコモノマーを含んで
いても差し支えない。
熱可塑性樹脂中空容器の表面にEVOH皮膜を形成する方
法としては、EVOH溶液を塗工する方法が有利である。
法としては、EVOH溶液を塗工する方法が有利である。
EVOHを溶解する溶媒として、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール
等の一価アルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価ア
ルコール、フエノール、クレゾール等のフエノール類、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等のアミン
類、蟻酸等の酸類、ジメチルスルフオキサイド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、あるいはこれ
らの含水物等が単独でまたは2種以上混合されて使用さ
れる。特に好適に使用される溶媒は水−アルコール系の
混合溶媒、例えば水−ノルマルプロピルアルコール、水
−イソプロピルアルコール、水、メチルアルコール等で
ある。水−アルコールの混合割合は、アルコールの種
類、溶解するEVOHの種類により適宜選択される。
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール
等の一価アルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価ア
ルコール、フエノール、クレゾール等のフエノール類、
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等のアミン
類、蟻酸等の酸類、ジメチルスルフオキサイド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、あるいはこれ
らの含水物等が単独でまたは2種以上混合されて使用さ
れる。特に好適に使用される溶媒は水−アルコール系の
混合溶媒、例えば水−ノルマルプロピルアルコール、水
−イソプロピルアルコール、水、メチルアルコール等で
ある。水−アルコールの混合割合は、アルコールの種
類、溶解するEVOHの種類により適宜選択される。
EVOH樹脂溶液を該中空容器の表面に塗布する方法とし
ては、ローラーコーテイング法、スプレーコーテイング
法、デイツプコーテイング法等の方法が適用でき、該溶
液の濃度は、通常2〜20%程度が好ましい。ここで中空
容器の表面とは外表面、あるいは内表面、または外表面
と内表面の両面を意味し、表面としてはその全表面であ
る場合、またはガスバリア性が要求される部分の表面
(たとえば中空容器の胴部の表面)のみである場合を含
む。本発明においてはとくに、外表面にEVOH皮膜を形成
するのが好ましい。
ては、ローラーコーテイング法、スプレーコーテイング
法、デイツプコーテイング法等の方法が適用でき、該溶
液の濃度は、通常2〜20%程度が好ましい。ここで中空
容器の表面とは外表面、あるいは内表面、または外表面
と内表面の両面を意味し、表面としてはその全表面であ
る場合、またはガスバリア性が要求される部分の表面
(たとえば中空容器の胴部の表面)のみである場合を含
む。本発明においてはとくに、外表面にEVOH皮膜を形成
するのが好ましい。
EVOH溶液を塗布したあと、乾燥(自然乾燥または強制
乾燥)し、熱水に浸漬することになるが、この乾燥は被
覆層中に溶媒が実質的に残存しない程度に行なうのが好
ましいが、溶媒が一部残存する程度の乾燥でもよい。こ
のようにして得られたEVOH皮膜の膜厚は、0.5〜20μ程
度が好ましい。0.5μ以下では十分なガスバリア性が発
揮し難く、20μ以上では塗工作業上の操作が困難であ
る。
乾燥)し、熱水に浸漬することになるが、この乾燥は被
覆層中に溶媒が実質的に残存しない程度に行なうのが好
ましいが、溶媒が一部残存する程度の乾燥でもよい。こ
のようにして得られたEVOH皮膜の膜厚は、0.5〜20μ程
度が好ましい。0.5μ以下では十分なガスバリア性が発
揮し難く、20μ以上では塗工作業上の操作が困難であ
る。
該溶液中には耐候性安定剤、酸化防止剤、着色剤、界
面活性剤、可溶性無機塩などを添加しても良い。
面活性剤、可溶性無機塩などを添加しても良い。
また、EVOH溶液を塗布する際、EVOHと熱可塑性樹脂容
器との接着力を向上させるために予め火炎処理、コロナ
放電処理、プライマー処理を施しておくか、接着剤をEV
OH樹脂溶液に混入しておくことが好ましい。
器との接着力を向上させるために予め火炎処理、コロナ
放電処理、プライマー処理を施しておくか、接着剤をEV
OH樹脂溶液に混入しておくことが好ましい。
本発明において、表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性樹
脂中空容器を熱水に浸漬する時の熱水の温度T(℃)は
TA−30≦T≦TA、好ましくはTA−20≦T≦TAである。こ
こで、中空容器の熱水変形温度とは、中空容器を熱水に
1分間浸漬した際、該容器の内容量が1%減少する時の
温度をいう。
脂中空容器を熱水に浸漬する時の熱水の温度T(℃)は
TA−30≦T≦TA、好ましくはTA−20≦T≦TAである。こ
こで、中空容器の熱水変形温度とは、中空容器を熱水に
1分間浸漬した際、該容器の内容量が1%減少する時の
温度をいう。
T(℃)がT−30(℃)未満ではEVOH皮膜に含水され
る水分の量が少ないために、EVOH皮膜のガスバリア性改
善効果が小さい。一方、T(℃)がTAを越えると、該中
空容器が熱変形するために外観上良好な製品が得られな
い。熱水による処理時間は、EVOH皮膜の全体の温度が熱
水処理温度とほぼ等しくなるまでの時間は最小限必要で
あり、具体的には少なくとも数秒、好ましくは5秒以上
である。また、この熱水中には水以外の液体、さらには
その他の添加剤を配合することは、本発明の目的が阻害
されない限り自由である。
る水分の量が少ないために、EVOH皮膜のガスバリア性改
善効果が小さい。一方、T(℃)がTAを越えると、該中
空容器が熱変形するために外観上良好な製品が得られな
い。熱水による処理時間は、EVOH皮膜の全体の温度が熱
水処理温度とほぼ等しくなるまでの時間は最小限必要で
あり、具体的には少なくとも数秒、好ましくは5秒以上
である。また、この熱水中には水以外の液体、さらには
その他の添加剤を配合することは、本発明の目的が阻害
されない限り自由である。
本発明において、表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性樹
脂中空容器を熱水へ浸漬した後、乾燥(自然乾燥または
強制乾燥)するが、とくに熱風乾燥、遠赤外乾燥が好ま
しい。また、乾燥の条件については特に限定はしない
が、該中空容器が変形しない限りにおいて高温で行なう
方が、乾燥時間の短縮の点から好適である。
脂中空容器を熱水へ浸漬した後、乾燥(自然乾燥または
強制乾燥)するが、とくに熱風乾燥、遠赤外乾燥が好ま
しい。また、乾燥の条件については特に限定はしない
が、該中空容器が変形しない限りにおいて高温で行なう
方が、乾燥時間の短縮の点から好適である。
さらに、必要に応じて熱水浸漬後のEVOH皮膜層の上に
塩化ビニリデン樹脂コート、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂コート等によつて防湿コート層を形成するこ
ともできる。
塩化ビニリデン樹脂コート、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂コート等によつて防湿コート層を形成するこ
ともできる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂容器の素材としては、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂(熱水変形温度60〜85
℃)等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹
脂(同80〜100℃)、ポリ塩化ビニル樹脂(同70〜100
℃)、ポリエチレン樹脂(同70〜90℃)、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、などがあげられるが、特に
ポリエチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性ポリエス
テル樹脂が好適に用いられる。
リエチレンテレフタレート樹脂(熱水変形温度60〜85
℃)等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹
脂(同80〜100℃)、ポリ塩化ビニル樹脂(同70〜100
℃)、ポリエチレン樹脂(同70〜90℃)、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、などがあげられるが、特に
ポリエチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性ポリエス
テル樹脂が好適に用いられる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳
しく説明する。%、部とあるのは、特にことわりのない
限りいずれも重量基準である。
しく説明する。%、部とあるのは、特にことわりのない
限りいずれも重量基準である。
F.実施例 比較例1 水40%、ノルマルプロピルアルコール60%を含む混合
溶媒92.5部にEVOH(エチレン含有率32モル%、鹸化度9
9.5%)7.5部を加え、75℃で約2時間攪拌し、透明な溶
液を調整した。一方、内容量500mlの二軸延伸ブロー成
型により得られたポリエチレンテレフタレート製中空容
器(熱水変形温度:67℃)にポリエステル系接着剤溶液
(主剤100部、硬化剤6部、酢酸エチル900部)を塗布
し、膜厚2μのプライマー処理を施した。この中空容器
を液温25℃の前記EVOH溶液に浸漬し、直ちに60℃にて10
分間乾燥を行い、5μのEVOH皮膜を形成させた。
溶媒92.5部にEVOH(エチレン含有率32モル%、鹸化度9
9.5%)7.5部を加え、75℃で約2時間攪拌し、透明な溶
液を調整した。一方、内容量500mlの二軸延伸ブロー成
型により得られたポリエチレンテレフタレート製中空容
器(熱水変形温度:67℃)にポリエステル系接着剤溶液
(主剤100部、硬化剤6部、酢酸エチル900部)を塗布
し、膜厚2μのプライマー処理を施した。この中空容器
を液温25℃の前記EVOH溶液に浸漬し、直ちに60℃にて10
分間乾燥を行い、5μのEVOH皮膜を形成させた。
この容器に炭酸水を充填した後、20℃−65%RHの条件
下、Permatran C−IV(Modern Control社製)で炭酸ガ
ス透過量を測定すると0.374cc/pakege・day・atmであっ
た。この値とポリエチレンテレフタレート単層容器の炭
酸ガス透過量(0.977cc/pakage・day・atm)からEVOH皮
膜単層の炭酸ガス透過量を計算すると4.2cc・20μ/m2・
day・atmであつた。
下、Permatran C−IV(Modern Control社製)で炭酸ガ
ス透過量を測定すると0.374cc/pakege・day・atmであっ
た。この値とポリエチレンテレフタレート単層容器の炭
酸ガス透過量(0.977cc/pakage・day・atm)からEVOH皮
膜単層の炭酸ガス透過量を計算すると4.2cc・20μ/m2・
day・atmであつた。
実施例1 比較例1と同様な方法にて、5μのEVOH皮膜層を有す
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
(熱水変形温度:67℃)を55℃の熱水に1分間浸漬し、
表面の水分を取除いた後、100℃の熱風で10秒間乾燥さ
せた。この時、容器の内容量変化は0.2%であり、実用
上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を測定する
と0.293cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH層の
炭酸ガス透過量は2.9cc・20μ/m2・day・atmであつた。
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
(熱水変形温度:67℃)を55℃の熱水に1分間浸漬し、
表面の水分を取除いた後、100℃の熱風で10秒間乾燥さ
せた。この時、容器の内容量変化は0.2%であり、実用
上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を測定する
と0.293cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH層の
炭酸ガス透過量は2.9cc・20μ/m2・day・atmであつた。
比較例2 比較例1と同様な方法にて、5μのEVOH皮膜層を有す
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
を100℃の熱風で10秒間処理した。この時、容器の炭酸
ガス透過量は0.362cc/pakage・day・atmであつた。ま
た、EVOH層の炭酸ガス透過量は4.0cc・20μ/m2・day・a
tmであつた。
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
を100℃の熱風で10秒間処理した。この時、容器の炭酸
ガス透過量は0.362cc/pakage・day・atmであつた。ま
た、EVOH層の炭酸ガス透過量は4.0cc・20μ/m2・day・a
tmであつた。
比較例3 比較例1と同様な方法にて、5μのEVOH皮膜層を有す
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
を80℃の温水に1分間浸漬させた。この時、容器の内容
量変化は6%であり、実用上問題があつた。
るポリエチレンテレフタレート製容器を得た。この容器
を80℃の温水に1分間浸漬させた。この時、容器の内容
量変化は6%であり、実用上問題があつた。
比較例4 水35%、ノルマルプロピルアルコール65%を含む混合
溶媒94部にEVOH(エチレン含有率32モル%、鹸化度99.
5)6部を加え、75℃で約2時間攪拌し、透明な溶液を
調整した。一方、内容量500mlの二軸延伸ブロー成型に
より得られたポリエチレンテレフタレート製中空容器を
140℃で10分間熱固定し、この容器(熱水変形温度:85
℃)にポリエステル系接着剤溶液(主剤100部、硬化剤
6部、酢酸エチル900部)を塗布し、膜厚1μのプライ
マー処理を施した。この中空容器に液温70℃の前記EVOH
溶液をスプレーし、直ちに80℃にて2分間の遠赤外乾燥
を行い、3μのEVOH皮膜を形成させた。
溶媒94部にEVOH(エチレン含有率32モル%、鹸化度99.
5)6部を加え、75℃で約2時間攪拌し、透明な溶液を
調整した。一方、内容量500mlの二軸延伸ブロー成型に
より得られたポリエチレンテレフタレート製中空容器を
140℃で10分間熱固定し、この容器(熱水変形温度:85
℃)にポリエステル系接着剤溶液(主剤100部、硬化剤
6部、酢酸エチル900部)を塗布し、膜厚1μのプライ
マー処理を施した。この中空容器に液温70℃の前記EVOH
溶液をスプレーし、直ちに80℃にて2分間の遠赤外乾燥
を行い、3μのEVOH皮膜を形成させた。
この容器の炭酸ガス透過量を測定すると0.430cc/paka
ge・day・atmであつた。また、EVOH層の炭酸ガス透過量
は3.2cc・20μ/m2・day・atmであつた。
ge・day・atmであつた。また、EVOH層の炭酸ガス透過量
は3.2cc・20μ/m2・day・atmであつた。
実施例2 比較例4と同様な方法にて、3μのEVOH皮膜層を有す
るポリエチレンテレフタレート製容器(熱水変形温度:8
5℃)を得た。この容器を65℃の温水に1分間浸漬し、
表面の水分を取除いた後、80℃にて30秒間の遠赤外乾燥
を行つた。この時、容器の内容量変化は0.2%であり、
実用上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を測定
すると0.343cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH
層の炭酸ガス透過量は2.2cc・20μ/m2・day・atmであつ
た。
るポリエチレンテレフタレート製容器(熱水変形温度:8
5℃)を得た。この容器を65℃の温水に1分間浸漬し、
表面の水分を取除いた後、80℃にて30秒間の遠赤外乾燥
を行つた。この時、容器の内容量変化は0.2%であり、
実用上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を測定
すると0.343cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH
層の炭酸ガス透過量は2.2cc・20μ/m2・day・atmであつ
た。
比較例5 比較例4と同様な方法にて、3μのEVOH皮膜層を有す
るポリエチレンテレフタレート製容器(熱水変形温度:8
5℃)を得た。この容器を80℃にて30秒間の遠赤外線処
理を行つた。この時、容器の内容量変化は0.2%であ
り、実用上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を
測定すると0.421cc/pakage・day・atmであつた。また、
EVOH層の炭酸ガス透過量は3.1cc・20μ/m2・day・atmで
あつた。
るポリエチレンテレフタレート製容器(熱水変形温度:8
5℃)を得た。この容器を80℃にて30秒間の遠赤外線処
理を行つた。この時、容器の内容量変化は0.2%であ
り、実用上問題なかつた。この容器の炭酸ガス透過量を
測定すると0.421cc/pakage・day・atmであつた。また、
EVOH層の炭酸ガス透過量は3.1cc・20μ/m2・day・atmで
あつた。
比較例6 水30%、ノソプロピルアルコール10%、ノルマルプロ
ピルアルコール60%を含む混合溶媒93部にEVOH(エチレ
ン含有率32モル%、鹸化度99.5%)7部を加え、80℃で
約3時間攪拌し、透明な溶液を調整した。一方、内容量
500mlの二軸延伸ブロー成型により得られたポリプロピ
レン製中空容器(熱水変形温度:90℃)にポリウレタン
系接着剤溶液(主剤100部、硬化剤9部、酢酸エチル900
部)を塗布し、膜厚1μのプライマー処理を施した。こ
の中空容器を液温30℃の前記EVOH溶液に浸漬し、直ちに
85℃にて10分間乾燥を行い、4μのEVOH皮膜を形成させ
た。
ピルアルコール60%を含む混合溶媒93部にEVOH(エチレ
ン含有率32モル%、鹸化度99.5%)7部を加え、80℃で
約3時間攪拌し、透明な溶液を調整した。一方、内容量
500mlの二軸延伸ブロー成型により得られたポリプロピ
レン製中空容器(熱水変形温度:90℃)にポリウレタン
系接着剤溶液(主剤100部、硬化剤9部、酢酸エチル900
部)を塗布し、膜厚1μのプライマー処理を施した。こ
の中空容器を液温30℃の前記EVOH溶液に浸漬し、直ちに
85℃にて10分間乾燥を行い、4μのEVOH皮膜を形成させ
た。
この容器の酸素透過量を20℃−65%RH(外部)、100
%RH(内部)の条件下、OX−TRAN 10/50(Modern Contr
ols社製)で測定したところ、0.248cc/pakage・day・at
mであつた。また、EVOH層の酸素透過量は1.3cc・20μ/m
2・day・atmであつた。なお、ポリプロピレン単層容器
の酸素透過量は450cc/pakage・day・atmであつた。
%RH(内部)の条件下、OX−TRAN 10/50(Modern Contr
ols社製)で測定したところ、0.248cc/pakage・day・at
mであつた。また、EVOH層の酸素透過量は1.3cc・20μ/m
2・day・atmであつた。なお、ポリプロピレン単層容器
の酸素透過量は450cc/pakage・day・atmであつた。
実施例3 比較例6と同様な方法にて、4μのEVOH皮膜層を有す
るポリプロピレン製容器を得た。この容器(熱水変形温
度:90℃)を75℃の熱水に30秒間浸漬し、表面の水分を
取除いた後、130℃の熱風で10秒間乾燥させた。この
時、容器の内容量変化は0.3%であり、実用上問題なか
つた。この容器の酸素透過量を測定すると0.121cc/paka
ge・day・atmであつた。また、EVOH層の酸素透過量は0.
7cc・20μ/m2・day・atmであつた。
るポリプロピレン製容器を得た。この容器(熱水変形温
度:90℃)を75℃の熱水に30秒間浸漬し、表面の水分を
取除いた後、130℃の熱風で10秒間乾燥させた。この
時、容器の内容量変化は0.3%であり、実用上問題なか
つた。この容器の酸素透過量を測定すると0.121cc/paka
ge・day・atmであつた。また、EVOH層の酸素透過量は0.
7cc・20μ/m2・day・atmであつた。
比較例7 比較例6と同様な方法にて、中空容器をEVOH溶液に浸
漬し、乾燥した。この容器を130℃の熱風で10秒間処理
した。この時、容器の内容量変化は0.3%であり、実用
上問題なかつた。この容器の酸素透過量を測定すると0.
170cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH層の酸素
透過量は1.1cc・20μ/m2・day・atmであつた。
漬し、乾燥した。この容器を130℃の熱風で10秒間処理
した。この時、容器の内容量変化は0.3%であり、実用
上問題なかつた。この容器の酸素透過量を測定すると0.
170cc/pakage・day・atmであつた。また、EVOH層の酸素
透過量は1.1cc・20μ/m2・day・atmであつた。
G.発明の効果 本発明によれば、外表面にEVOH皮膜を有する熱可塑性
中空容器の変形を起こすことなく、該容器のガスバリア
性を向上させることができる。
中空容器の変形を起こすことなく、該容器のガスバリア
性を向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂中空容器の表面にエチレン−
酢酸ビニル共重合体鹸化物皮膜を形成し、次いで、該中
空容器(1)式を満足する温度条件の熱水に浸漬した
後、乾燥することを特徴とするガスバリア性中空容器の
製造方法。 TA−30TTA ……(1) 但し、Tは熱水の温度(℃)、TAは中空容器の熱水変形
温度(℃) - 【請求項2】熱可塑性樹脂中空容器の表面が予め火炎処
理、コロナ放電処理あるいはプライマー処理が施されて
いる請求項1記載のガスバリア性中空容器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63199520A JP2534325B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ガスバリア性中空容器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63199520A JP2534325B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ガスバリア性中空容器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0247139A JPH0247139A (ja) | 1990-02-16 |
JP2534325B2 true JP2534325B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=16409194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63199520A Expired - Fee Related JP2534325B2 (ja) | 1988-08-09 | 1988-08-09 | ガスバリア性中空容器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2534325B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003076208A1 (fr) * | 2002-03-14 | 2003-09-18 | Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha | Organe de retention d'encre pour instrument d'ecriture |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH069832A (ja) * | 1992-06-26 | 1994-01-18 | Showa Denko Kk | 接着性樹脂組成物 |
-
1988
- 1988-08-09 JP JP63199520A patent/JP2534325B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003076208A1 (fr) * | 2002-03-14 | 2003-09-18 | Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha | Organe de retention d'encre pour instrument d'ecriture |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0247139A (ja) | 1990-02-16 |
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