JP2533759Y2 - フライス加工装置 - Google Patents

フライス加工装置

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JP2533759Y2
JP2533759Y2 JP1989149951U JP14995189U JP2533759Y2 JP 2533759 Y2 JP2533759 Y2 JP 2533759Y2 JP 1989149951 U JP1989149951 U JP 1989149951U JP 14995189 U JP14995189 U JP 14995189U JP 2533759 Y2 JP2533759 Y2 JP 2533759Y2
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義雄 青山
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ワークをフライス加工するためのフライス
加工装置に関し、特に対向主軸式横型のフライス加工装
置に関する。
〔従来技術〕
ワークの両側面を均等な切削量で対称にフライス加工
する際には、加工能率及び加工性に優れた対向主軸式横
型のフライス加工装置が広く用いられている。
上記対向主軸式横型のフライス加工装置は、ワークを
直接に或いはワークパレットにセットした状態で載置支
持するためのテーブルとテーブルの両側に対向状に設け
られフライス加工具を水平軸心回りに回転駆動するため
の1対の主軸を備え、ワークをフライス加工する際に
は、ワークをテーブルの中心に位置決めした後、テーブ
ルにクランプして加工を供する。
従来、テーブルへのワークの位置決め作業やクランプ
作業は、人手により治具を用いて行われたり或いは機械
的装置を用いて行れていた。
人手による場合には、テーブルに載置されたワークを
人力により位置調整しながら目視で位置決めし、その後
ボルト或いはレバー式のクランプ具によりワークをテー
ブルにクランプしていた。一方、機械的装置としては、
テーブルに設けられたラック・ピニオン或いカム・リン
ク機構を介して連動する1対のクランプ具を備えた位置
決め兼クランプ装置が用いらることもある。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記のように人手によるワークの位置決め及びクラン
プにおいては、作業に時間を要するうえ位置決め不正確
になり加工精度が低下するという問題がある。
一方、上記位置決め兼クランプ装置はテーブルに固定
して設けられるため、テーブルが大型化しその構造が複
雑化するという問題がある。加えて、フライス加工の際
に位置決め兼クランプ装置とフライス加工装置とが干渉
するという問題があり、そうした干渉を避けようとする
と、位置決め兼クランプ装置の形状や取付構造が著しく
制限され且つ装置自体が複雑化してその製作コストが高
くなるという問題がある。また、加工に供するワーク自
体の形状や大きさが制限されるため、位置決め兼クラン
プ装置の汎用性が低下するという問題がある。更に、機
械的機構を用いているためワークの位置決めやクランプ
に時間を要し作業能率が低下するという問題がある。
本考案の目的は、フライス加工の作業性・生産性に優
れ且つ高精度に加工し得るフライス加工装置を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1のフライス加工装置は、ワークを前後方向に
移送しながら左右1対のフライス加工具によりワークの
左右両側面を同時にフライス加工するフライス加工装置
において、側面視略C形のC型フレームであって下部に
ワークを載置する為のテーブル部を有するとともに上部
にテーブル部に対向するビーム部を有するC型フレーム
を、ワークに切削加工を施す加工位置と加工位置から所
定距離前方移動したワーク取付位置とに亙って前後方向
に移動自在に設け、上記C型フレームを前後に移送する
送り駆動手段を設け、上記C型フレームの左右両側に、
テーブル部上のワークの側面に対向し且つ左右方向向き
水平軸心回りに回転駆動されるフライス加工具を有する
左右1対のフライス加工機を設け、上記C型フレームの
左右両側に、ワーク取付位置に位置したC型フレームの
テーブル部上のワークを両側から押圧してテーブル部の
中心に位置決めする左右1対の油圧シリンダ式センタリ
ング手段をC型フレームに対して独立に設け、上記C型
フレームのビーム部にテーブル部上のワークを下方へ押
圧固定する油圧シリンダ式クランプ手段を設けたもので
ある。
請求項2のフライス加工装置は、請求項1の考案にお
いて、上記センタリング手段は、左右1対の押え部材
と、これら押え部材を夫々テーブル部の方へ水平に駆動
する左右1対の油圧シリンダと、これら油圧シリンダへ
等圧・等流量の油圧を供給する油圧供給手段とを備えた
ものである。
請求項3のフライス加工装置は、請求項2の考案にお
いて、上記クランプ手段は、ビーム部に鉛直下向きに取
付けられた複数の油圧シリンダと、これら油圧シリンダ
のピストンロッドの下端部に連結された押圧ヘッド部材
と、上記複数の油圧シリンダへ等圧・等流量の油圧を供
給する油圧供給手段とを備えたものである。
〔作用〕
請求項1のフライス加工装置においては、ワークをフ
ライス加工する場合には、ワークをワークセット位置に
位置させたC型フレームのテーブル部に載置し、次にC
型フレームと独立に設けられた左右1対の油圧シリンダ
式センタリング手段によりワークをその左右両側面から
押圧してテーブル部の中心に位置決めする。次に、C型
フレームのビーム部に設けられた油圧シリンダ式クラン
プ手段によりワークの上面を下方に押圧してテーブル部
に固定する。その後油圧シリンダ式センタリング手段に
よるワークの押圧を解除する。
次に、C型フレームを加工位置まで後退させ、次に左
右1対のフライス加工機のフライス加工具を回転駆動す
るとともに送り駆動手段によりC型フレームを後方へ又
は前後方向へ移送すると、ワークの左右両側面は同時に
フライス加工される。ワークのフライス加工が完了する
と、油圧シリンダ式クランプ手段によるワークのクラン
プを解除し、テーブル部からワークを取外す。
このように、このフライス加工装置においては、ワー
クは左右1対の油圧シリンダ式センタリング手段で正確
に位置決めされるので、位置決めの作業能率を高めるこ
とが出来、また、センタリング手段で位置決めしたワー
クをクランプ手段でテーブル上に固定できるため、ワー
クを固定する作業能率を高め且つ加工精度の向上を図る
ことが出来る。
また、C型フレームを加工位置とこの加工位置から前
進したワーク取付位置とに亙って前後方向に移動でき、
センタリング手段は、ワーク取付位置に位置したC型フ
レームのテーブル部上のワークを両側から押してセンタ
リングするので、また、センタリング手段はC型フレー
ムから独立に設けられるので、フライス加工の際におけ
るフライス加工機とセンタリング手段の干渉問題が解消
されるとともに、センタリング手段の構造を大幅に簡単
化出来るので、その製作コストを低減することが出来
る。
更に、クランプ手段は油圧シリンダで構成されるの
で、その構造が簡単化され製作コストを低減することが
出来る。また、ワークを迅速にクランプ又はアンクラン
プすることが出来るので、作業能率を高めることが出来
る。
請求項2のフライス加工装置においては、基本的に請
求項1と同様の作用を奏するが、油圧供給手段から左右
1対の油圧シリンダへ等圧・等流量の油圧を供給してワ
ークの左右両側面を押え部材で押圧することにより、ワ
ークをテーブル部の中心に合わせて高精度にセンタリン
グすることができる。
請求項3のフライス加工装置においては、基本的に請
求項2と同様の作用を奏するが、油圧供給手段から複数
の油圧シリンダに等圧・等流量の油圧を供給して押圧ヘ
ッド部材を水平姿勢に保持したまま押圧ヘッド部材でワ
ークをテーブル部上に高精度に固定することができる。
〔考案の効果〕
請求項1のフライス加工装置によれば、以上〔作用〕
の項で説明したようにワークは左右1対の油圧式センタ
リング手段で正確に位置決めされるので、位置決めの作
業能率を高めることが出来、その位置決め後クランプ手
段でワークを固定できるため加工精度の向上を図ること
が出来ること、ワーク固定の作業能率を向上できるこ
と、フライス加工機とセンタリング手段の干渉問題を解
消出来ること、センタリング手段は大幅に簡単化されそ
の製作コストを低減することが出来ること、クランプ手
段は油圧シリンダで構成されるので、構造が簡単化され
製作コストを低減出来、作業能率を高めることが出来る
こと、などの効果が得られる。
請求項2のフライス加工装置によれば、基本的に請求項
1と同様の効果を奏するが、油圧供給手段から左右1対
の油圧シリンダへ等圧・等流量の油圧を供給してワーク
の左右両側面を押え部材で押圧することにより、ワーク
をテーブル部の中心に合わせて高精度にセンタリングす
ることができる。
請求項3のフライス加工装置によれば、基本的に請求
項2と同様の効果を奏するが、油圧供給手段から複数の
油圧シリンダに等圧・等流量の油圧を供給して押圧ヘッ
ド部材を水平姿勢に保持したまま押圧ヘッド部材でワー
クをテーブル部上に高精度に固定することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例について図面に基いて説明す
る。
本実施例は、対向主軸式横型のフライス加工装置に本
考案を適用したものである。第1図〜第3図に示すよう
に、上記フライス加工装置Fは、フロア1に設けられた
平面視略十字型の基台10と、基台10の中央部に設けられ
たワーク送り装置20と、基台10の左部と右部に夫々ワー
ク送り装置20のテーブル部24の前後方向の中心線CLに対
して対称且つ対向状に設けられた左右1対のフライス加
工機40と、基台10の前端部に設けられたセンタリング装
置50と、ワーク送り装置20に設けられたクランプ装置70
と、基台10の左側に設けられた制御装置95などで構成さ
れている。
上記ワーク送り装置20は、フライス加工に供せられる
ワークWを前後方向に送り移動させるための装置で、基
台10の上面にはメインサドル21が前後方向向きに設けら
れ、メインサドル21にはC型フレーム22が第3図に2点
鎖線で示したワーク取付位置と実線で示した加工開始位
置と1点鎖線で示した加工完了位置とに移動自在に配設
されている。
上記C型フレーム22の下部にはベース部22aが設けら
れ、後部にはコラム部22bが設けられ、上部にはビーム
部22cが設けられ、コラム部22bの前部には湾曲状の補強
部材22dが設けられている。
上記ベース部22aの前部にはテーブル部24が設けら
れ、テーブル部24の上面中央部には前後方向向きにT溝
24aが形成され、テーブル部24にはワークWを載置支持
するための着脱式のワーク支持具26が装着されている。
第4図・第5図に示すように、ワーク支持具26の本体
部26aの上部には左右1対のワーク支持部26bが形成さ
れ、本体部26aの左右の側部には夫々脚部26cが形成さ
れ、本体部26aの下端にはT溝24aに係合可能な係合部26
dが形成され、本体部26aの後部には被係止部26eが形成
されている。ワーク支持具26をテーブル部24に装着する
場合には、第5図に2点鎖線で示したように、被係止部
26eをテーブル部24の上面前端に係止させ、次に係合部2
6dとT溝24aの位置を合せ、その状態でワーク支持具26
を後方に押して装着するようになっている。
また、ワーク支持具26には、テーブル部24に装着され
たワーク支持具26を固定するための締結機構30が次のよ
うに設けられている。即ち、係合部26dの前後方向の途
中部には収容部31が形成され、本体部26aの下部には収
容部31に連通して収容穴32が形成され、収容部31にはT
溝24aに係合可能な係合具33が装着され、収容穴32には
圧縮コイルバネからなるバネ部材34が装着され、係合具
33にはテーパ状の係止部35aを有する挿通孔35が形成さ
れている。
一方、係合部26dの前端面から前後方向向きに収容部3
1に連通する装着孔37が形成され、装着孔37には軸部材3
8を有する操作具39が装着され、軸部材38の後端部の突
起部38aが係合具33の挿通孔35を挿通するとともに軸部
材38のテーパ部38bは挿通孔35の係止部35aに当接し、軸
部材38の前部のネジ部38cは装着孔37の前部に螺合して
いる。
上記ワーク支持具26をテーブル部24に装着した後、操
作具39の操作レーバ39aを回動させると、軸部材38がテ
ーパ部38bでバネ部材34のバネ力に抗して係合具33を上
方に押し上げることにより、ワーク支持具26は係合具33
を介してテーブル部24に固定されるようになっている。
尚、符号27はワーク支持具26に固着されたストッパであ
る。
上記メインサドル21の後端部には、C型フレーム22を
前後方向に駆動するための電動サーボモータからなる移
送用モータ28が設けられ、C型フレーム22は移送用モー
タ28に連動連結されたボールネジシャフト(図示略)と
C型フレーム22に設けられたボールネジナット(図示
略)からなる移送機構を介して駆動されるようになって
いる。
次に、上記左右1対のフライス加工機40について説明
する。但し、左右のフライス加工機40は同じ構成なので
右側のフライス加工機40について説明する。上記フライ
ス加工機40は、ワーク送り装置20により前後方向に送り
移動されるワークWの右側面をフライス加工するための
もので、基台10の右部にはサドル41が左右方向向きに設
けられ、サドル41には主軸フレーム42が第1図に実線で
示した退避位置と2点鎖線で示した加工位置とに移動自
在に設けられている。
上記主軸フレーム42のベース部42aには主軸ヘッド43
が設けられ、主軸ヘッド43には、例えばセラミック製又
は超硬合金製のチップ44a(第4図参照)を有するフラ
イス44が装着され、主軸フレーム42のコラム部42dの上
部には減速機付の主軸モータ45が設けられ、主軸モータ
45の回転駆動力は伝達機構(図示略)を介して主軸ヘッ
ド43に伝達されフライス44を回転駆動するようになって
いる。
上記サドル41の右端部には、主軸フレーム42を左右方
向に送り駆動するための電動サーボモータからなる送り
用モータ46が設けられ、主軸フレーム42は送り用モータ
46に連動連結されたボールネジシャフト(図示略)と主
軸フレーム42に設けられたボールネジナット(図示略)
からなる送り機構を介して駆動される。
上記センタリング装置50は、ワーク支持具26に載置さ
れたワークWの中心を中心線CL上に位置決めするための
もので、基台10の前端部の右部と左部には夫々中心線CL
に対して対称に固定台51が立設され、各固定台51の上面
には夫々油圧シリンダからなる前後1対のセンタリング
用シリンダ52がロッド52aを内側に向けて設けられ、左
右の前後1対のセンタリング用シリンダ52のロッド52a
には夫々押え部材53が固着され、これらセンタリング用
シリンダ52は多連同期式増圧器60から供給される圧油に
より駆動されるようになっている。上記多連同期式増圧
器60は、各センタリング用シリンダ52の受圧室52bに等
圧力で等流量の圧油を同期して供給するためのもので、
第6図に示すようにシリンダ61と円筒部材62と円柱状の
ブロック部材63とを一体的に連結して構成されている。
上記シリンダ61は圧縮コイルバネからなる復帰用バネ
部材69を備えた単動エアシリンダで、そのケーシング64
内にはシリンダ室61aが形成され、シリンダ室61aにはピ
ストン65が摺動自在に装着され、シリンダ室61aのピス
トン65に区画された受圧室61bには吸入兼吐出口61cを介
して圧縮空気給排装置Sが接続されている。また、ピス
トン65に装着された駆動軸部材66は、挿通孔61dから円
筒部材62内の作動室62aを挿通してブロック部材63に形
成された挿通穴63aに挿入している。
上記円筒部材62の作動室62aには、駆動軸部材66に固
着して連結板部材67が摺動自在に設けられ、連結板部材
67には4つのプランジャ68が固着され、ブロック部材63
には各プランジャ68に対応して吸入兼吐出口63cを有す
る4つのプランジャ挿通孔63bが形成され、各プランジ
ャ68は夫々プランジャ挿通孔63bに摺動自在に挿入して
いる。各プランジャ挿通孔63bと各センタリング用シリ
ンダ52の受圧室52bとは油圧ホース55で接続され、受圧
室52bと油圧ホース55とプランジャ挿通孔63bには作動油
が充填されている。このように構成されたセンタリング
装置50において、多連同期式増圧器60の受圧室61bに圧
縮空気給排装置Sから圧縮空気が供給されるとピストン
65が駆動され、駆動軸部材66と連結板部材67とを介して
4つのプランジャ68が同期して駆動され、各プランジャ
挿通孔63bから油圧ホース55及び各センタリング用シリ
ンダ52に充填された作動油が加圧され、各センタリング
用シリンダ52の受圧室52bに等圧力で等流量の圧油が同
期して供給される。従って、各センタリング用シリンダ
52のロッド52aは同一速度で駆動され、左右の押え部材5
3は第6図に実線で示した退避位置から所定ストローク
内側の2点鎖線で示した進出位置側にワーク支持具26に
載置されたワークWの左右の側面を押動しつつ進出し、
ワークWの中心を中心線CL上に位置させる。
次に、上記クランプ装置70について説明する。
上記クランプ装置70は、位置決めされたワークWをワ
ーク支持具26に固定するためのもので、第3図〜第5図
に示すようにC型フレーム22のビーム部22cの前端部に
は、テーブル24と対向状に前後1対の油圧シリンダから
なるクランプ用シリンダ71が上下方向向きに設けられ、
各クランプ用シリンダ71のロッド71aには前後方向向き
のT溝72aを有するクランプヘッド72が固着され、クラ
ンプヘッド72には着脱式のワーク押圧具73が装着されて
いる。これらクランプヘッド72とワーク押圧具73とが押
圧ヘッド部材に相当する。
上記ワーク押圧具73はワークWをワーク支持具26に押
圧するためのもので、ワーク押圧具73の下端の押圧部73
cの前後方向の長さは、前後方向の長さが最も長いワー
クWの長さに略等しく形成され、押圧部73cの左右方向
の幅はワークWの幅より少し幅狭に形成されている。ワ
ーク押圧具73の上部にはT溝72aに係合可能な係合部73a
が形成され、係合部73aの後端部には被係止部73bが形成
されている。ワーク押圧具73をクランプヘッド72に装着
する場合には、第5図に2点鎖線で示したようにワーク
押圧具73の被係止部73bをクランプヘッド72の前端に突
出状に形成された係止部72bに当接させ、次にT溝72aと
係合部73aとの位置合わせ、その状態でワーク押圧具73
を後方にクランプヘッド72の後端に固着のストッパ72c
まで押して装着する。また、ワーク押圧具73にはワーク
支持具26の締結機構30と同様の構成の締結機構30Aが設
けられ、ワーク押圧具73をクランプヘッド72に装着した
後、締結機構30Aの操作具39を回動操作してワーク押圧
具73をクランプヘッド72に固定するようになっている。
尚、締結機構30と同様なものには同一符号を付してその
説明を省略する。
上記前後1対のクランプ用シリンダ71は、第7図に示
すように多連同期式増圧器60Aに接続され、ワークWを
ワーク支持具26に位置決めした後、多連同期式増圧器60
Aを駆動することによりクランプ用シリンダ71を介して
ワーク押圧具73を第7図に2点鎖線で示した退避位置か
ら実線で示したクランプ位置まで下方に駆動し、ワーク
押圧具73でワークWを押圧してワーク支持具26に固定す
るようになっている。前後のクランプ用シリンダ71のロ
ッド71aは多連同期式増圧器60Aにより等しい圧力で同期
して駆動されるので、ワーク押圧具73は水平にクランプ
位置に下降してワークWを水平に且つ均等な押圧力でワ
ーク支持具26に押圧固定する。また、前後方向に長さの
短いワークWでも、水平に押圧固定することが出来る。
尚、多連同期式増圧器60Aは多連同期式増加器60と同様
な構造なので、同様なものに同一符号を付して説明を省
略する。
上記制御装置95は、ワークWの加工データなどの加工
情報や加工プログラムを入力するための入力装置と操作
盤96を備え、ワークWをフライス加工するときには各部
の作動を制御するための装置であり、移送用モータ28と
主軸モータ45と送り用モータ46及び圧縮空気給排装置S
は制御装置95から出力される制御信号により駆動制御さ
れる。
以上のように構成されたフライス加工装置Fの作用に
ついて説明する。
ワークWをフライス加工する場合には、ワークWをワ
ーク支持具26の支持部26aに載置し、ワークWの後端面
をストッパ27に当接させる。このとき、左右の押え部材
53と左右の主軸フレーム42及び前後1対のクランプ用シ
リンダ71は退避位置にあり、C型フレーム22はワーク取
付位置にある。
次に、圧縮空気給排装置Sから多連同期式増圧器60の
受圧室61bに圧縮空気が供給され、センタリング用シリ
ンダ52を介して左右の押え部材53が退避位置から進出位
置に駆動され、ワークWは中心線CL上に位置決めされ
る。
次に、圧縮空気給排装置Sから多連式増圧器60Aの受
圧室61bに圧縮空気が供給され、クランプ用シリンダ71
を介してワーク押圧具73が退避位置からクランプ位置に
駆動され、ワークWをワーク支持具26に押圧して固定す
る。その後多連同期式増圧器60の受圧室61bの圧縮空気
が排出され、左右の押え部材53は進出位置から退避位置
に切換えられる。次に、移送用モータ28が駆動され、C
型フレーム22がワーク取付位置から加工開始位置まで駆
動され、C型フレーム22が加工開始位置に達すると移送
用モータ28の駆動が停止される。
次に、左右の送り用モータ46が駆動されて左右の主軸
フレーム42が加工位置まで駆動される。左右の主軸フレ
ーム42が加工位置に達すると送り用モータ46の駆動が停
止される。この状態では、左右のフライス44はワークW
の左右の側面部と同一面上に位置している。
次に、左右の主軸モータ45が駆動されてフライス44が
回転駆動され、また移送用モータ28が駆動されてC型フ
レーム22が所定の移動速度で加工完了位置側に移動駆動
され、ワークWの左右の側面はフライス44により切削加
工される。C型フレーム42が加工完了位置まで移動して
ワークWのフライス加工が完了すると、移送用モータ28
と送り用モータ46及び主軸モータ45の駆動が停止され
る。
次に、左右の送り用モータ46が上記と逆に回転駆動さ
れて左右の主軸フレーム42が退避位置に駆動され、その
後移送用モータ28が上記と逆に回転駆動されてC型フレ
ーム22はワーク取付位置に駆動される。次に、多連同期
式増圧器60Aの受圧室61bの圧縮空気が排出され、ワーク
押圧具73がクランプ位置から退避位置に切換えられる。
その後、ワーク支持具26からワークWが取外される。以
下、上記同様にしてワークWのフライス加工が行われ
る。
このフライス加工装置Fにおいては、ワークWは、左
右1対の油圧シリンダからなるセンタリング用シリンダ
52を用いて構成されるセンタリング装置50で正確に位置
決めされるので、位置決めの作業能率と位置決め精度を
高めることが出来、センタリングした状態のワークWを
クランプ装置70で固定するのでワークを正確に位置決め
固定して加工精度の向上を図ることが出来る。また、セ
ンタリング装置50はC型フレーム22から独立に設けられ
るので、フライス加工の際のフライス加工機40とセンタ
リング装置50との干渉問題が解消されるとともに、セン
タリング装置50の構造を大幅に簡単化出来るので、その
製作コストを低減することが出来る。
更に、クランプ装置70は油圧シリンダからなるクラン
プ用シリンダ71を用いて構成されるので、その構造が簡
単化され製作コストを低減することが出来る。また、ワ
ークWを迅速にクランプ又はアンクランプすることが出
来るので、作業能率を高めることが出来る。
尚、上記フライス加工装置FをワークWの片面或いは
多面フライス加工に用いることが出来るのは勿論のこと
である。また、左右のセンタリング用シリンダ52及びク
ランプ用シリンダ71は2つに限らずそれ以上設けること
も有り得る。その場合多連同期式増圧器60・60Aをシリ
ンダ52・71の数に応じて変更すればよい。更に、ワーク
支持具26及びワーク押圧具73は着脱式に構成されている
ので、幅方向に大きさの異なるワーク支持具26及びワー
ク押圧具73を準備することにより種々の大きさのワーク
Wに簡単に対応可能である。
〈変形例〉 本変形例は、上記多連同期式増圧器60にかえて第8図
に示したような多連同期式増圧器80を用いたものであ
る。
上記多連同期式増圧器80は、ケーシング81とこれの内
部に直列状に形成された4つの円筒形のシリンダ室82
と、各シリンダ室82内に摺動自在に装着されたピストン
83と、4個のピストン83を一体的に連結する連結軸84
と、連結軸84を介して4個のピストン83を往復同期駆動
する駆動部85とを備えている。尚、4つのシリンダ室82
の内径は同一に形成され、その長さも同一に形成されて
いる。各シリンダ室82内のピストン83の上側には加圧作
動室86が区画されており、各加圧作動室86に対応してケ
ーシング81には吸入兼吐出口87が形成されている。
上記駆動部85は、復帰用の圧縮バネ88を備えた単動エ
アシリンダを構成する上下両端が閉じられた円筒状のケ
ーシング89と、これの内部に形成されたシリンダ室90
と、このシリンダ室90に摺動自在に装着されたピストン
91とシリンダ室90内でこのピストン91に区画された受圧
室92とピストン91の上側に装着された圧縮コイルバネ88
とを備え、受圧室92には吸入兼吐出口93aを介して圧縮
空気給排装置Sが接続されている。
このように構成された多連同期式増圧器80において、
圧縮空気給排装置Sが作動し、受圧室92に圧縮空気が供
給されるピストン91が上昇し、連結軸84を介して4個の
ピストン83が同期上昇駆動され、各加圧作動室86から油
圧ホース55及び各センタリング用シリンダ52に充填され
た作動油が加圧され、各センタリング用シリンダ52に等
圧力で等流量の圧油が同期して供給される。尚、多連同
期式増圧器60Aにかえて多連同期式増圧器80と同様の構
造のものを用いることが出来ることは勿論のことであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本考案の実施例を示すもので、第1図
はフライス加工装置の正面図、第2図は同装置の平面
図、第3図は第2図III-III線断面図、第4図はセンタ
リング装置とクランプ装置の要部正面図、第5図は第4
図V−V線断面図、第6図はセンタリング装置の多連同
期式増圧器の断面図、第7図はクランプ装置の多連同期
式増圧器の断面図、第8図は変形例に係る多連同期式増
圧器の縦断面図である。 22……C型フレーム、22c……ビーム部、24……テーブ
ル部、28……移送用モータ、40……フライス加工機、44
……フライス、50……センタリング装置、52……センタ
リング用シリンダ、53……押え部材、60,60A……多連同
期式増圧器、70……クランプ装置、71……クランプ用油
圧シリンダ、72……クランプヘッド、73……ワーク押圧
具、F……フライス加工装置、W……ワーク。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを前後方向に移送しながら左右1対
    のフライス加工具によりワークの左右両側面を同時にフ
    ライス加工するフライス加工装置において、 側面視略C形のC型フレームであって下部にワークを載
    置する為のテーブル部を有するとともに上部にテーブル
    部に対向するビーム部を有するC型フレームを、ワーク
    に切削加工を施す加工位置と加工位置から所定距離前方
    移動したワーク取付位置とに亙って前後方向に移動自在
    に設け、 上記C型フレームを前後に移送する送り駆動手段を設
    け、 上記C型フレームの左右両側に、テーブル部上のワーク
    の側面に対向し且つ左右方向向き水平軸心回りに回転駆
    動されるフライス加工具を有する左右1対のフライス加
    工機を設け、 上記C型フレームの左右両側に、ワーク取付位置に位置
    したC型フレームのテーブル部上のワークを両側から押
    圧してテーブル部の中心に位置決めする左右1対の油圧
    シリンダ式センタリング手段をC型フレームに対して独
    立に設け、 上記C型フレームのビーム部にテーブル部上のワークを
    下方へ押圧固定する油圧シリンダ式クランプ手段を設け
    たことを特徴とするフライス加工装置。
  2. 【請求項2】上記センタリング手段は、左右1対の押え
    部材と、これら押え部材を夫々テーブル部の方へ水平に
    駆動する左右1対の油圧シリンダと、これら油圧シリン
    ダへ等圧・等流量の油圧を供給する油圧供給手段とを備
    えたことを特徴とする請求項1に記載のフライス加工装
    置。
  3. 【請求項3】上記クランプ手段は、ビーム部に鉛直下向
    きに取付けられた複数の油圧シリンダと、これら油圧シ
    リンダのピストンロッドの下端部に連結された押圧ヘッ
    ド部材と、上記複数の油圧シリンダへ等圧・等流量の油
    圧を供給する油圧供給手段とを備えたことを特徴とする
    請求項2に記載のフライス加工装置。
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