JP2533177B2 - レ―ザダイオ―ド制御装置 - Google Patents

レ―ザダイオ―ド制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えばレーザプリンタ等に使用されるレー
ザダイオード制御装置に関する。
[従来の技術] 従来、例えばレーザプリンタに使用されるレーザダイ
オード制御装置としては第7図に示すものが知られてい
る。これはレーザダイオードLD及びこのレーザダイオー
ドLDのパワー検出用PINダイオードPDを一体に組込んで
なるレーザダイオード構造1を設け、レーザダイオード
LDのアノードを抵抗2、電流制御用のPNP形トランジス
タ3及び抵抗4を介して電源回路(不図示)の+12V電
源端子に接続するとともにNPN形トランジスタ5を介し
て接地し、かつカソードを直接接地している。またPIN
ダイオードPDはアノードを演算増幅器からなる電流電圧
変換回路6の入力端子に接続するとともにカソードを直
接接地している。前記PINダイオードPDはレーザダイオ
ードLDの光出力に略比例した電流を流すようになってい
る。前記電流電圧変換回路6はPINダイオードPDに流れ
る電流量を検出しその電流量に対応した電圧信号を出力
するようになっている。
そして、前記電流電圧変換回路6からの電圧信号を演
算増幅器7を介して増幅した後、演算増幅器8,9及び抵
抗10、コンデンサ11等で構成されるピークホールド回路
12に入力して電圧信号のピーク値をホールドするように
している。
さらに、前記ピークホールド回路12からのピークホー
ルド出力を差動増幅器13非反転入力端子(+)に入力し
ている。また、前記電源回路の12V電源端子に抵抗14、
可変抵抗15及び抵抗16の直列回路からなるレベル設定回
路17を接続し、そのレベル設定回路17の可変抵抗15から
前記差動増幅器13の反転入力端子(−)に設定レベルを
入力している。
前記差動増幅器13はピークホールド出力レベルと設定
レベルとの差を増幅し、その増幅出力によって前記トラ
ンジスタ3を制御するようになっている。
一方、前記トランジスタ5のベースにはNPN形トラン
ジスタ18のコレクタが接続されており、このトランジス
タ5のベースと上記トランジスタ18のコレクタとの接点
には抵抗19を介して前記電源回路の12V電源端子が接続
されている。上記トランジスタ18のベースにはレーザダ
イオードLDをオン、オフ制御するための信号が入力され
るようになっており、エミッタは接地されている。
この装置においては、トランジスタ18のベースに信号
が入力されてトランジスタ18がオン、オフ制御されるこ
とによってトランジスタ5がオン、オフ制御され、これ
により、レーザダイオードLDはオフ、オン動作される。
すなわちトランジスタ18のオンによりトランジスタ5
がオフしたときトランジスタ3を介してレーザダイオー
ドLDに電流が流れ、レーザダイオードLDはレーザ光を発
光することになる。レーザダイオードLDが発光動作する
とPINダイオードPDに光出力レベルに応じた電流が流
れ、その電流を電流電圧変換回路6が検出して電圧信号
に変換する。そしてこの電圧信号のピーク値がピークホ
ールド回路12によってホールドされ、そのホールド値が
差動増幅器13に供給される。ここで電圧信号のピーク値
をホールドすることはトランジスタ5のオンによってレ
ーザダイオードLDがオフしてもレーザダイオードLDの光
出力状態を安定して保持するためである。
差動増幅器13ではピークホールド出力とレベル設定回
路17からの設定レベルとの差を増幅し、トラジスタ3を
制御してレーザダイオードLDに流す電流量を制御する。
なお、可変抵抗15を操作すれば設定レベルが可変され
るので、レーザダイオードLDに流す電流量を可変でき、
そのレーザダイオードLDの光出力を可変できる。
[発明が解決しようとする課題] しかしこの従来装置においては、電源の立上がり時に
おいて差動増幅器13の立ち遅れによってレーザダイオー
ドLDに定格以上の電流が流れる虞れがあった。第8図は
電源の立上がり時における電源回路の12V電源端子出力
電圧(a),トランジスタ18のベース電圧(b),トラ
ンジスタ3のコレクタ電流(c)およびレーザダイオー
ド順電流(d)の波形図である。時点t0にて電源が投入
されると、トランジスタ3のベース電圧は差動増幅器13
に接続される電解コンデンサ13aの作用により徐々に上
昇し、電源回路が安定して12V電源端子より+12Vの定電
圧が出力され時点t2まで上昇し続ける。その結果、トラ
ンジスタ3のコレクタにはトランジスタ18のベースにレ
ーザダイオードLDのオン制御信号が印加された時点t3で
流れる電流の3倍程度の電流が流れる。一方、電源投入
後、時点t1にてレーザダイオードLDのオン、オフ制御信
号の出力系に組込まれた集積回路が安定するまではトラ
ンジスタ18のベース電圧は確定せず、図示するようにベ
ース電圧が印加されるとトランジスタ18がオンするため
トランジスタ5がオフし、そのt0〜t1間にわたりレーザ
ダイオードLDにトランジスタ3のコレクタ電流が突入電
流として流れることがある。このような状態がくり返さ
れるとレーザダイオードが比較的短期間のうちに破壊さ
れる問題があった。
そこで本発明は、電源投入時にレーザダイオードに突
入電流が流れるのを防止でき、レーザダイオードを確実
に保護できるレーザダイオード制御装置を提供しようと
するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、レーザダイオード及びこのレーザダイオー
ドのパワー検出用PINダイオードを一体に組込んでなる
レーザダイオード構造と、レーザダイオードに電源を供
給する電源回路と、PINダイオードにレーザダイオード
のパワーに応じて流れる電流を検出して電圧変換する電
流電圧が変換回路と、この電流電圧変換回路からの電圧
信号と予め設定された設定レベルとの差を増幅する差動
増幅器と、この差動増幅器の設定レベル入力端子と出力
端子との間に接続したコンデンサと、通電路にトランジ
スタを直列に介挿し、このトランジスタを差動増幅器出
力により制御して電源回路よりレーザダイオードに通電
する電流量を制御する電流制御回路と、電源投入時、電
源回路からの電源供給を一定時間遮断する電源遮断手段
とを備えたレーザダイオード制御装置である。
[作用] このような構成の本発明においては、PINダイオード
に流れる電流が電流電圧変換回路にて検出されて電圧信
号に変換される。そして、この電圧信号と設定レベルと
の差が差動増幅器で増幅されて、その増幅器出力により
トランジスタを制御して電源回路からレーザダイオード
への通電電流量が制御される。また、電源投入時には電
源回路からの電源供給が一定時間遮断され、レーザダイ
オードへの通電が遮断されて突入電流の発生が防止され
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。な
お、本実施例は本発明をレーザプリンタに適用したもの
について述べる。
第1図は全体の構造を示すもので、プリンタ本体21の
中央部には表面が感光体で形成された感光ドラム22が設
けられている。この感光ドラム22は一方向に回転駆動さ
れるものであり、この感光ドラム22の周囲には電子写真
プロセスに従い、帯電部を構成する帯電チャージャ23、
この帯電チャージャ23で帯電された感光体にレーザビー
ムを照射して画像情報を露光によって記録させるレーザ
スキャナーユニット24、露光された感光体に現像剤であ
るトナーを付着させる現像器25、転写部を構成する転写
チャージャ26、感光ドラム22からトナーを落とすクリー
ニング装置27、感光ドラム22を除電する除電ランプ28が
順に設けられている。そして転写チャージャ26の前方の
入口付近には給紙部29に収納されている用紙をその転写
チャージャ26に向けて所定のタイミングで給紙・搬送さ
せるためのピックアップローラ30が設けられている。ま
た、前記転写チャージャ26の後方には転写済みの用紙に
対して熱定着を行なう熱定着器31、排紙ローラ32が順に
設けられている。
さらに搬送モータ33、ファン34、プリンタ本体21の筺
体の開放を検知するインターロックスイッチ35、直流電
源36がそれぞれ設けられている。
前記レーザスキャナースニット24は第2図に示すよう
に、レーザダイオード構造41を駆動するレーザダイオー
ド制御回路42、レーザビームのスタート位置を検出する
PINダイオード等からなるスタートセンサ43、ポリゴン
ミラーを回転するポリゴンモータ44を駆動制御するポリ
ゴンモータ駆動回路45、この駆動回路45によるモータ44
の駆動回転数を制御するPLL制御回路46を設けている。
第3図は回路構成を示すブロック図で、51は制御部本
体を構成するCPU(中央処理装置)、52はこのCPU51が各
部を制御ゆるためのプログラムデータや各種テーブル等
が設けられたROM(リード・オンリー・メモリ)、53は
外部のホストコンピュータから送られる画像情報や各種
の処理データを格納するRAM(ランデム・アクセス・メ
モリ)、54はI/Oポートである。これらはバスライン55
によって接続されている。
前記I/Oポート54には前記搬送モータ33を駆動制御す
るモータドライブ回路56、前記レーザスキャナーユニッ
ト24、前記帯電チャージャ23及び転写チャージャ26に高
電圧を供給する高圧電源回路57、前記現像器25内に設け
られたトナーエンプティセンサ58及びトナーフルセンサ
59を制御するトナーセンサ回路60、操作部61、用紙のジ
ャムを検知するペーパセンサ62,63,64、前記ファン34、
ホストコンピュータから画像情報を受信するインターフ
ェイス65がそれぞれ接続されている。
前記インターロックスイッチ35は前記直流電源36から
モータドライブ回路56、レーザスキャナー24、高圧電源
回路57、フアン34に接続される24V供給ライン中に介挿
され、前記プリンタ本体21の筺体が開放されたときそれ
を検知してこの供給ラインを遮断するようになってい
る。
前記CPU51、ROM52、RAM53およびI/Oポート54には前記
直流電源36から+5Vが供給されるようになっている。
第4図は前記レーザダイオード制御回路42の回路構成
図である。なお、同図においてレーザダイオードドライ
ブ回路70には第7図に示す従来回路が組込まれており、
詳細な説明は省略する。
第4図において、直列接続された抵抗71,72は前記24V
供給ライン上の電圧を分割するためのもので、この抵抗
71,72間を比較器73の反転入力端子(−)に接続してい
る。上記比較器73の非反転入力端子(+)には基準電圧
発生用のバッテリ74が接続されており、抵抗71,72によ
る分割電圧とバッテリ74の基準電圧との差に応じてNPN
形トランジスタ75をオン、オフ制御するものとなってい
る。トランジスタ75のコレクタには定電流回路76が接続
されており、エミッタは接地されている。上記トランジ
スタ75のコレクタと定電流回路76との接点にはドライバ
77を介してNPN形トランジスタ78のベースが接続されて
いる。また、上記接点と接地間にコンデンサ79が介在さ
れている。上記トランジスタ78のコレクタには抵抗80を
介してPNP形トランジスタ81のベースが接続されてお
り、エミッタは接地されている。上記トランジスタ81の
エミッタには前記24V供給ラインが接続されており、コ
レクタには電源回路82の入力端子Iが接続されている。
電源回路82はトランジスタ81を介して供給される電圧を
12Vの定電圧に変換して12V電源端子Oから出力するもの
であって、この端子Oにはレーザダイオードドライブ回
路70の各抵抗4,14,19が接続されている。
このように構成された本実施例においては、感光ドラ
ム22が回転しその感光体が帯電チャージャ23によって帯
電される。そして帯電された感光体にレーザスキャナー
ユニット24からのレーザビームによって情報が書込まれ
静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像器25
から供給されるトナーが付着され、さらに転写部へ移動
する。
一方、給紙部29に収納された用紙はピックアップロー
ラ30によって所定のタイミングで搬送路に送込まれる。
この用紙は転写チャージャ26まで搬送されると感光体ド
ラム22の感光体からトナー像が転写される。そして用紙
はさらに熱定着器31によって熱定着され、排紙ローラ32
によって排出され印刷が終了することになる。
ところで、電源の立上がり時においてレーザダイオー
ド制御回路42は次のように作用する。すなわち、24V供
給ライン上の電圧が抵抗71,72によって分割され、この
分割電圧とバッテリ74の基準電圧とが比較器73によって
比較される。初めは分割電圧が基準電圧よりも小さいの
でトランジスタ75はオンしており、これによりトランジ
スタ78がオフ,トランジスタ81もオフとなるので、電源
回路82へは電圧供給が行なわれない。
その後、分割電圧が基準電圧以上になるとトランジス
タ75がオフし、定電流回路76から定電流がコンデンサ76
に流れて充電が行なわれる。そして、コンデンサ79の時
定数の時間を経過するとドライバ77がオンする。そうす
ると、トランジスタ78がオンし、トランジスタ81もオン
するので、電源回路82に24V供給ラインの電圧が供給さ
れる。この結果、電源回路82の12V電源端子Oより12V電
圧が発生され、レーザダイオードドライブ回路70の各抵
抗4,14,19に印加される。
この状態で、トランジスタ18のベースに印加される信
号によってトランジスタ5がオン、オフ動作すると、レ
ーザダイオードLDがオフ、オン動作される。そしてレー
ザダイオードLDがオンしてレーザ光を発光するとその光
出力レベルに応じた電流がPINダイオードPDに流れる。
しかして電流電圧変換回路6によってPINダイオードPD
に流れる電流が検出され電圧信号に変換される。そして
この電圧信号のピーク値がピークホールド回路12によっ
てホールドされ、そのピークホールド出力とレベル設定
回路17からの設定レベルが差動増幅器13に入力されてそ
のレベル差が増幅されPNP形トランジスタ3が増幅器の
出力レベルに応じて制御されて、レーザダイオードLDに
流れる電流が略一定となるように制御される。
このように、本実施例によれば、電源投入からコンデ
ンサ79の充電が完了するまでの一定時間、電源回路82へ
の電源供給が遮断されるので、レーザダイオードドライ
ブ回路70に対し12Vの電源供給が行なわれなくなる。し
たがって、その間はトランジスタ3がオン,トランジス
タ5がオフ動作してもレーザダイオードLDに対してトラ
ンジスタ3のコレクタ電流が流れることはなくなる。す
なわち、コンデンサ79の容量を選定して時定数をレーザ
ダイオードドライブ回路70が安定するまでの時間に合わ
せることにより、電源立ち上がり時におけるレーザダイ
オードLDへの突入電流を確実に防止することができる。
この結果、レーザダイオードLDの保護を確実に達成で
き、短期間のうちにレーザダイオードLDが破壊されると
いう事故を防止することができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではな
い。例えば、第5図に示すように、CPU51,ROM52,RAM53,
I/Oポート54などのロジック回路90を電源投入時にイニ
シャライズするためのリセット信号を利用してトランジ
スタ81のオン、オフを制御することにより、電源回路82
への電源供給を一定時間遮断するようにしてもよい。第
5図において、91はリセット信号発生回路、92はドライ
バである。すなわち、リセット発生回路91からのリセッ
ト信号によりドライバ92がオフするとトランジスタ81が
オフとなって電源回路82への電源供給が遮断される。そ
の後、リセット信号が解除されるとドライバ92がオンし
トランジスタ81がオンして電源回路82に電源が供給され
る。こうすることにより、電源立上がり時に電源回路82
への電源供給を遮断するための回路を新たに設ける必要
がないので、構成を簡単にできる。
また、前記実施例では電源投入時に電源回路82への電
源供給を遮断することによってレーザダイオードドライ
ブ回路70に対する12V電源の供給を一定時間遮断した
が、第6図に示すように、レーザダイオード順電流を生
成するための12V電源端子からの電源供給のみを例えば
前記ロジック回路90に対するリセット信号を利用して一
定時間遮断するようにしても、前記実施例と同様な効果
を奏し得る。第6図において、93はリセット信号入力端
子、94はドライバ、95はPNP形トランジスタであり、ト
ランジスタ95の動作は第5図の場合と同様である。
また、前記実施例は本発明をレーザプリンタに適用し
たものについて述べたが必ずしもこれに限定されるもの
でないのは勿論である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、電源投入時にレ
ーザダイオードに突入電流が流れるのを防止でき、レー
ザダイオードを確実に保護できるレーザダイオード制御
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は全体の構成図、第2図はレーザスキャナーユニ
ットの構成を示す図、第3図は全体の回路構成を示すブ
ロック図、第4図はレーザダイオード制御装置の回路
図、第5図および第6図はレーザダイオード制御装置の
変形例を示す回路図、第7図は従来例を示す回路図、第
8図は従来の課題を説明するための波形図である。 1……レーザダイオード構造、LD……レーザダイオー
ド、PD……PINダイオード、3,5,18,81,95……トランジ
スタ、6……電流電圧変換回路、12……ピークホールド
回路、13……差動増幅器、14……基準電圧発生回路、42
……レーザダイオード制御回路、70……レーザダイオー
ドドライブ回路、73……比較器、74……バッテリ、79…
…コンデンサ、82……電源回路、90……ロジック回路、
91……リセット回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザダイオード及びこのレーザダイオー
    ドのパワー検出用PINダイオードを一体に組込んでなる
    レーザダイオード構造と、前記レーザダイオードに電源
    を供給する電源回路と、前記PINダイオードに前記レー
    ザダイオードのパワーに応じて流れる電流を検出して電
    圧変換する電流電圧変換回路と、この電流電圧変換回路
    からの電圧信号と予め設定された設定レベルとの差を増
    幅する差動増幅器と、この差動増幅器の設定レベル入力
    端子と出力端子との間に接続したコンデンサと、通電路
    にトランジスタを直列に介挿し、このトランジスタを前
    記差動増幅器出力により制御して前記電源回路より前記
    レーザダイオードに通電する電流量を制御する電流制御
    回路と、電源投入時、前記電源回路からの電源供給を一
    定時間遮断する電源遮断手段とを具備したことを特徴と
    するレーザダイオード制御装置。
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