JP2532783B2 - 電子サイクルミシン - Google Patents

電子サイクルミシン

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JP2532783B2
JP2532783B2 JP3297548A JP29754891A JP2532783B2 JP 2532783 B2 JP2532783 B2 JP 2532783B2 JP 3297548 A JP3297548 A JP 3297548A JP 29754891 A JP29754891 A JP 29754891A JP 2532783 B2 JP2532783 B2 JP 2532783B2
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cassette
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子サイクルミシン、
更に詳細には布を保持するカセットをミシンに装着しカ
セットとミシンを相対的に移動させることにより縫製を
行なう電子サイクルミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から布を保持するカセットをミシン
に装着して縫製を行なう電子サイクルミシンが知られて
いる。この電子サイクルミシンでは、ミシンがカセット
を受けとった後予めフロッピディスク等のメモリに格納
されたデータを読み出し、カセットをX、Y方向に移動
させて複雑な縫い線や刺繍等種々の模様の縫製を行なっ
ている。このような電子サイクルミシンでは、カセット
の交換により縫製データ(縫製パターン)を任意に変え
ることができることから多工程をランダムに一括して縫
製することができ縫製時の生産性を向上させることがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなミシンにお
いて、カセットをミシンに装着したときカセットに布が
保持されていないときには、空縫いとなり糸抜けとなる
欠点があるので、布検知装置が設けらている。これは、
例えば図5の(b)に図示したようにミシン針が通過す
る所定の縫製パターンの縫製用の孔3を形成したカセッ
ト1に布検知孔2を設けることにより行なわれている。
カセット1に布が保持されていない場合には、例えばカ
セット上方からくる光線が布検知孔で反射しなくなるこ
とから、カセット上方に配置されミシンに取り付けられ
たセンサによりこの光線の有無を検知してカセットに布
があるかが検出されている。
【0004】従来の電子サイクルミシンでは、この布検
知位置は通常カセット交換位置で特定点となっている。
従って、この位置が固定され記憶されていることから、
この布検知孔2の位置は必然的にカセット1において所
定の位置に形成しなければならず、カセットに形成され
る所定縫製パターンに従って形成される孔3の形状や縫
製物の配置は、この布検知孔の位置を考慮して決めなけ
ればならず制約を受けていた。また複数のパターンのカ
セットを識別して縫製を行なう場合、布検知孔の位置の
制約により一部のカセットが使用できないという問題が
あった。
【0005】従って、本発明の課題は、このような従来
の問題点を解消するもので、縫製パターンの形状に制約
を受けず自由な位置で布検知を行なうことが可能な電子
サイクルミシンを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、布を保持するカセットをミシンに装着し
カセットとミシンを相対的に移動させることにより縫製
を行うとともに、縫製中の所定タイミングにおいて前記
カセットに設けられた布検知孔を介して布の有無の検知
を行う電子サイクルミシンにおいて、縫製パターンに応
じて定まる所定位置に布検知孔を設けたカセットと、ミ
シンとカセットの相対位置を制御する相対移動手段と、
前記布検知孔を介してカセット内の布の有無を検知する
布検知手段と、装着されたカセットの種別に応じて定ま
る所定の相対位置に前記相対移動手段によりミシンとカ
セットの相対位置を移動し、前記布検知手段により布検
知孔を介してカセット内の布の有無を検知する制御手段
を有する構成を採用した。
【0007】
【作用】このような構成では、縫製パターンに応じて定
まる所定の位置において布検知を行なうべく、その縫製
パターンに適したカセットの所定位置に布検知孔を設け
ておき、装着されたカセットの種別に応じて定まる所定
の相対位置に相対移動手段によりミシンとカセットの相
対位置を移動し、布検知手段により布検知孔を介してカ
セット内の布の有無を検知する。 すなわち、本発明にお
いては、カセットに形成される布検知孔は従来のように
決まった位置に形成されるのではなく、使用されるカセ
ットに関連して、つまり縫製パターンに応じて決めるこ
とができるので、従来のように縫製パターンの制約ある
いは縫製物の配置上の制約を生じることが無い。
【0008】
【実施例】以下、図面に示す実施例に従って本発明を詳
細に説明する。
【0009】図1において符号10で示すものは、ミシ
ン頭部で、このミシン頭部10に布検知センサ11が取
り付けられる。この布検知センサ11はカセット13に
形成された布検知孔12で反射する光を検知して、カセ
ット13内に布14があるか否かを検出するものであ
る。更にカセット13には縫製孔15が形成されてお
り、この孔15から露出した布14に対して所定のパタ
ーンで縫製が行なわれる。
【0010】カセット13は、カセット押え腕16によ
り保持されて不図示のX、Y機構によりX方向及びY方
向に移動され、ミシン針に対して相対的にX、Y方向に
移動することにより布14に対して所定の縫製パターン
で縫製が行なわれる。この場合、縫製パターンが定まる
と、カセット13の縫製孔15並びに布検知孔12の位
置が定められるもので、縫製パターンはフロッピーディ
スクなどのメモリに格納され、カセットがミシンに装着
されたときミシンがこの縫製パターンを読み出してカセ
ット13をX、Y方向に移動させて所定のパターンに従
って縫製が行なわれる。
【0011】このような制御は、図2に図示した構成に
より行なわれる。図2において符号20で示すものは全
体の制御を司るCPUであり、メモリ21には、全体流
れを制御するパラメータやデータ並びに上述した縫製パ
ターンなどのデータが格納される。カセット識別回路2
2は、カセット13の有無並びにその種類を識別するも
のであり、又布検知回路23は、布検知センサ11に対
応するもので、カセット13内に布があるか否かを検知
する。符号24で示すものは操作部で、各種スイッチな
どを示す。ミシン制御部25は種々のミシンの動作を制
御するもので、又布送り制御部26は上述した縫製パタ
ーンに従ってX軸パルスモータ26a並びにY軸パルス
モータ26bを駆動しカセット13を縫製パターンに従
ってX、Y方向に移動させるものである。又符号27は
表示部を示し、ミシン制御データなどを表示するもので
ある。
【0012】次にこのように構成された装置の動作を説
明する。
【0013】ステップS1でカセット押え腕16を下降
させ、カセットを所定の位置に保持する。この場合不図
示のセンサにより、装着されたカセットの種類を識別し
(ステップS2)、ステップS3でカセットが実装され
ているか否かが判断される。実装されていない場合はエ
ラーとなり、又実装されている場合にはステップS4に
進んで縫製パターンの選択が行なわれる。
【0014】続いてステップS5で布検知コマンドがあ
るか否かが判断される。この布検知コマンドは、縫製パ
ターンのデータを入力するときに任意に定めることがで
きるもので、この布検知コマンドの有無により、縫製パ
ターン、つまり、それに応じて位置が定まるカセットの
布検知孔12と、布検知センサ11が整合する布検知位
置にカセットを移動して行なう布検知処理を行なうか否
かが決定される。
【0015】布検知コマンドがある場合には、ステップ
S6においてカセットを縫製パターンに応じて位置が定
まるカセットの布検知孔12と、布検知センサ11が整
合する布検知位置に移動させる。この状態は図4の
(a)に(1)で示してある。この布検知位置は通常第
2原点、すなわち機械的な中心位置(O)を第1原点と
して定まる対比用の第2原点に定められる。続いてステ
ップS7で布検知が行なわれ、ステップS8で布が無い
と判断された場合はエラーとなり、又布がある場合には
縫製開始が可能になるのでステップS9において縫い始
め点にカセットを移動させる。この点は図4では(2)
の位置になる。続いて(3)から(7)へ進んで縫製動
作を行ない(ステップS10)、縫製が終了するとカセ
ットを縫い始め点(2)に移動させ(ステップS1
1)、続いてステップS12で押えを上昇させ縫製を終
了させる。
【0016】一方ステップS5において布検知コマンド
が設定されておらず、布検知を行なわない場合にはステ
ップS9に移動する。この状態が図4の(b)に図示さ
れており、カセットは最初縫い始め点(2)にあり、続い
て布検知を行なわないので第2原点に移動することなく
縫製動作を行なう。
【0017】このような構成では縫製パターンを決める
ときに、布検知用の第2原点位置を設定できるので、布
検知位置を縫製パターンあるいは布検知コマンドに従っ
て任意に設定することができ、種々の縫製パターンに適
した布検知をすることができ、サイクルタイムを短縮す
ることができる。すなわち、図5の(a)に示したよう
に布検知孔2は、縫製パターン、従って縫製用の孔3に
従って決めることができる。このように、カセット13
に形成される布検知孔12の位置は、固定されるもので
はなく、縫製パターンに従って変化させることができる
のでカセットに形成される縫製孔15の形状が布検知孔
12の位置によって制約を受けることがない。
【0018】
【発明の効果】以上に示したように本発明では、縫製パ
ターンに応じて定まる所定の位置において布検知を行な
うべく、その縫製パターンに適したカセットの所定位置
に布検知孔を設けておき、装着されたカセットの種別に
応じて定まる所定の相対位置に相対移動手段によりミシ
ンとカセットの相対位置を移動し、布検知手段により布
検知孔を介してカセット内の布の有無を検知するように
しているので、カセットに形成される布検知孔は従来の
ように決まった位置に形成されるのではなく、使用され
るカセットに関連して、つまり縫製パターンに応じて決
めることができるので、従来のように縫製パターンの制
約あるいは縫製物の配置上の制約を生じることが無い。
また、縫製パターンに適した位置に布検知孔を形成でき
るため、縫製時のサイクルタイムを短縮でき、効率的な
縫製処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子サイクルミシンの構成を示す斜視
図である。
【図2】電子サイクルミシンの制御の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明装置の制御の流れを示す流れ図である。
【図4】(a)は布検知を行なう場合のカセットの移動
方向を示した説明図、(b)は布検知を行なわない場合
の説明図である。
【図5】(a)は布検知孔と縫製用の孔の関係を示した
説明図、(b)はその従来の関係を説明した説明図であ
る。
【符号の説明】
10 ミシン頭部 11 布検知センサ 12 布検知孔 13 カセット 14 布 15 縫製孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布を保持するカセットをミシンに装着し
    カセットとミシンを相対的に移動させることにより縫製
    を行うとともに、縫製中の所定タイミングにおいて前記
    カセットに設けられた布検知孔を介して布の有無の検知
    を行う電子サイクルミシンにおいて、縫製パターンに応じて定まる所定位置に布検知孔を設け
    たカセットと、 ミシンとカセットの相対位置を制御する相対移動手段
    と、 前記布検知孔を介してカセット内の布の有無を検知する
    布検知手段と、 装着されたカセットの種別に応じて定まる所定の相対位
    置に前記相対移動手段によりミシンとカセットの相対位
    置を移動し、前記布検知手段により布検知孔を介してカ
    セット内の布の有無を検知する制御手段を有する ことを
    特徴とする電子サイクルミシン。
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