JP2531697B2 - 抵抗被膜形成用組成物 - Google Patents
抵抗被膜形成用組成物Info
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- JP2531697B2 JP2531697B2 JP62215342A JP21534287A JP2531697B2 JP 2531697 B2 JP2531697 B2 JP 2531697B2 JP 62215342 A JP62215342 A JP 62215342A JP 21534287 A JP21534287 A JP 21534287A JP 2531697 B2 JP2531697 B2 JP 2531697B2
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- sio
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低熱膨張係数をもつセラミック基板、特に
非酸化物セラミック基板上に抵抗被膜を形成するのに好
適の組成物に関するものである。
非酸化物セラミック基板上に抵抗被膜を形成するのに好
適の組成物に関するものである。
混成集積回路(HIC)において、集積度を上げるため
には熱伝導度の優れた基板材料が必要であり、そのよう
な基板材料としてAlN,SiCなどの非酸化物材料が注目さ
れている。ところが従来アルミナ等の酸化物基板に適用
されて来た従来の抵抗被膜形成用組成物はこれら非酸化
物基板にそのまま適用することができない。その理由は
この組成物中のガラスが基板と反応し、ガスを発生して
抵抗被膜に泡を生じるからである。
には熱伝導度の優れた基板材料が必要であり、そのよう
な基板材料としてAlN,SiCなどの非酸化物材料が注目さ
れている。ところが従来アルミナ等の酸化物基板に適用
されて来た従来の抵抗被膜形成用組成物はこれら非酸化
物基板にそのまま適用することができない。その理由は
この組成物中のガラスが基板と反応し、ガスを発生して
抵抗被膜に泡を生じるからである。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり基板と
ガラスとの反応を極力抑制してガスの発生を抑え、発泡
のない抵抗被膜を非酸化物基板上に形成し得る組成物を
提供するものである。
ガラスとの反応を極力抑制してガスの発生を抑え、発泡
のない抵抗被膜を非酸化物基板上に形成し得る組成物を
提供するものである。
上記目的を達成するため本発明の組成物は、固形分中
に酸化ルテニウム粉末を8〜60重量%と、ZnO、B2O3及
びSiO2を合計90重量%以上含有し、750〜900℃の焼成中
にウィレマイト結晶相を生成するガラス粉末を40〜80重
量%及びセラミック粉末を52重量%以下に含有せしめた
点に特徴がある。
に酸化ルテニウム粉末を8〜60重量%と、ZnO、B2O3及
びSiO2を合計90重量%以上含有し、750〜900℃の焼成中
にウィレマイト結晶相を生成するガラス粉末を40〜80重
量%及びセラミック粉末を52重量%以下に含有せしめた
点に特徴がある。
酸化ルテニウム粉末の含有率は得られる抵抗被膜の抵
抗値に影響し、多い程抵抗値は低く、少ない程高くな
る。然るに酸化ルテニウムがあまり多過ぎると相対的に
ガラスの含有率が低下し、抵抗被膜の強度が低下するの
で固形分中に60重量%が上限である。又、酸化ルテニウ
ムがあまり少ないと焼成しても微少な導電ネットワーク
が形成されるに至らず、絶縁被膜になってしまうので8
重量%が下限である。
抗値に影響し、多い程抵抗値は低く、少ない程高くな
る。然るに酸化ルテニウムがあまり多過ぎると相対的に
ガラスの含有率が低下し、抵抗被膜の強度が低下するの
で固形分中に60重量%が上限である。又、酸化ルテニウ
ムがあまり少ないと焼成しても微少な導電ネットワーク
が形成されるに至らず、絶縁被膜になってしまうので8
重量%が下限である。
本発明に使用するガラスは750〜900℃の焼成中に結晶
相を生成するものから選ぶ必要がある。このようなガラ
スとしてZnO、B2O3及びSiO2を合計90重量%以上含有す
るZnO−B2O3−SiO2系ガラスがあり、このガラスによる
と730〜750℃で流動化し始め、750〜900℃でウィレマイ
トと呼ばれるZn2SiO4の針状結晶を析出する。この結晶
相の生成によりガラス成分が急速に減少する結果、基板
との反応がかなり抑止される。このガラスはZnO,B2O3,S
iO2の外に、ガラス形成成分であるAl2O3,Sb2O3,BaO,Pb
O,MgO,CaO,SnO2,NA2O,K2O等を合計で10重量%以下含有
していてもよい。このガラス粉末は固形分中に40〜80重
量%含有する必要がある。ガラスの含有率が低過ぎると
抵抗被膜の強度が低下し、又、ガラスがあまり多過ぎる
と相対的に酸化ルテニウムの含有率が低下して抵抗値が
高くなり過ぎ且つ抵抗温度係数の制御が困難になる。
相を生成するものから選ぶ必要がある。このようなガラ
スとしてZnO、B2O3及びSiO2を合計90重量%以上含有す
るZnO−B2O3−SiO2系ガラスがあり、このガラスによる
と730〜750℃で流動化し始め、750〜900℃でウィレマイ
トと呼ばれるZn2SiO4の針状結晶を析出する。この結晶
相の生成によりガラス成分が急速に減少する結果、基板
との反応がかなり抑止される。このガラスはZnO,B2O3,S
iO2の外に、ガラス形成成分であるAl2O3,Sb2O3,BaO,Pb
O,MgO,CaO,SnO2,NA2O,K2O等を合計で10重量%以下含有
していてもよい。このガラス粉末は固形分中に40〜80重
量%含有する必要がある。ガラスの含有率が低過ぎると
抵抗被膜の強度が低下し、又、ガラスがあまり多過ぎる
と相対的に酸化ルテニウムの含有率が低下して抵抗値が
高くなり過ぎ且つ抵抗温度係数の制御が困難になる。
ガラス粉末の粒径は、結晶成長温度に影響し、小さい
程好ましい特性が得られる。この平均粒径は5μm以下
が望ましく、より好ましくは2μm以下である。
程好ましい特性が得られる。この平均粒径は5μm以下
が望ましく、より好ましくは2μm以下である。
本発明の組成物は固形分中に52重量%以下のセラミッ
ク粉末を含有する。セラミック粉末はガラスの含有率を
相対的に低下させるためのもので、ガラス化しにくく、
熱的に安定なものが望ましく、ジルコン(ZrSiO4),チ
タン酸鉛(PbTiO3),β−ユークリプタイト(Li2O・Al
2O3・2SiO2),コージエライト(2MgO・2Al2O3・5Si
O2),β−スポジュメン(Li2O・Al2O3・4SiO2)等から
選択すると良い。しかしながらこれらセラミック粉末を
あまり多量に用いると被膜強度がかえって低下するので
52重量%以下に留める必要がある。
ク粉末を含有する。セラミック粉末はガラスの含有率を
相対的に低下させるためのもので、ガラス化しにくく、
熱的に安定なものが望ましく、ジルコン(ZrSiO4),チ
タン酸鉛(PbTiO3),β−ユークリプタイト(Li2O・Al
2O3・2SiO2),コージエライト(2MgO・2Al2O3・5Si
O2),β−スポジュメン(Li2O・Al2O3・4SiO2)等から
選択すると良い。しかしながらこれらセラミック粉末を
あまり多量に用いると被膜強度がかえって低下するので
52重量%以下に留める必要がある。
酸化ルテニウム粉末,ガラス粉末及びセラミック粉末
を上記の範囲内で調合し、これを有機質ビヒクルと共に
混練してペースト状とすれば該組成物をスクリーン印刷
法により所望の基板上に適用することができる。
を上記の範囲内で調合し、これを有機質ビヒクルと共に
混練してペースト状とすれば該組成物をスクリーン印刷
法により所望の基板上に適用することができる。
導電粉末として平均粒径0.02〜0.03μmの酸化ルテニ
ウム(RuO2),ガラス粉末として平均粒径2μmに粉砕
した軟化点635℃のZnO−B2O3−SiO2系ガラス(重量%で
ZnO 63.7、B2O3 20.5、SiO2 9.8、PbO 4.5、SnO2 1.2、
Sb2O3 0.2、Al2O3 0.1の組成からなる)、セラミック粉
末として平均粒径1μmのジルコン(ZrSrO4),有機質
ビヒクルとしてエチルセルロースのターピネオール溶液
を用い、第1表に示すような3種の抵抗被膜形成用組成
物を調製し、特性を調べた。先ずAlN基板上にAg−Pd導
電組成物により電極を形成し、該電極の間に前記調整の
組成物をスクリーン印刷法で塗布し、150℃で乾燥後、
ピーク温度850℃,ピーク時間9分,全焼成時間60分の
空気雰囲気ベルト式焼成炉で焼成し、抵抗被膜の特性を
測定した。焼成温度は13〜15μmである。結果を第1表
に示す。
ウム(RuO2),ガラス粉末として平均粒径2μmに粉砕
した軟化点635℃のZnO−B2O3−SiO2系ガラス(重量%で
ZnO 63.7、B2O3 20.5、SiO2 9.8、PbO 4.5、SnO2 1.2、
Sb2O3 0.2、Al2O3 0.1の組成からなる)、セラミック粉
末として平均粒径1μmのジルコン(ZrSrO4),有機質
ビヒクルとしてエチルセルロースのターピネオール溶液
を用い、第1表に示すような3種の抵抗被膜形成用組成
物を調製し、特性を調べた。先ずAlN基板上にAg−Pd導
電組成物により電極を形成し、該電極の間に前記調整の
組成物をスクリーン印刷法で塗布し、150℃で乾燥後、
ピーク温度850℃,ピーク時間9分,全焼成時間60分の
空気雰囲気ベルト式焼成炉で焼成し、抵抗被膜の特性を
測定した。焼成温度は13〜15μmである。結果を第1表
に示す。
上記実験において何れの抵抗被膜にも肉眼で発泡が認
められず、X線回折法によりウィレマイト(Zn2SiO4)
結晶の析出が認められ、又この結晶の大きさは顕微鏡観
察で粒径10〜50μmであることが判った。
められず、X線回折法によりウィレマイト(Zn2SiO4)
結晶の析出が認められ、又この結晶の大きさは顕微鏡観
察で粒径10〜50μmであることが判った。
〔発明の効果〕 本発明により非酸化物セラミック基板に適用可能な厚
膜抵抗体組成物を初めて得ることができた。なお、本発
明の組成物によれば熱膨張係数の小さい抵抗被膜が得ら
れるため、非酸化物基板以外の他の低膨張係数セラミッ
ク基板用の抵抗被膜形成用組成物としても好適である。
膜抵抗体組成物を初めて得ることができた。なお、本発
明の組成物によれば熱膨張係数の小さい抵抗被膜が得ら
れるため、非酸化物基板以外の他の低膨張係数セラミッ
ク基板用の抵抗被膜形成用組成物としても好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】固形分中に、酸化ルテニウム粉末を8〜60
重量%と、ZnO、B2O3及びSiO2を合計90重量%以上含有
し、750〜900℃の焼成中にウィレマイト結晶相を生成す
るZnO−B2O3−SiO2系ガラス粉末を40〜80重量%、及び
セラミック粉末を52重量%以下含有してなる抵抗被膜形
成用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62215342A JP2531697B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 抵抗被膜形成用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62215342A JP2531697B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 抵抗被膜形成用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6459802A JPS6459802A (en) | 1989-03-07 |
JP2531697B2 true JP2531697B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=16670714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62215342A Expired - Lifetime JP2531697B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 抵抗被膜形成用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2531697B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6399230B1 (en) | 1997-03-06 | 2002-06-04 | Sarnoff Corporation | Multilayer ceramic circuit boards with embedded resistors |
JP2007103594A (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-19 | Shoei Chem Ind Co | 抵抗体組成物並びに厚膜抵抗体 |
CN113782249B (zh) * | 2021-11-12 | 2022-03-01 | 西安宏星电子浆料科技股份有限公司 | 一种低成本片式电阻浆料 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62216301A (ja) * | 1986-03-18 | 1987-09-22 | 昭栄化学工業株式会社 | 抵抗組成物 |
-
1987
- 1987-08-31 JP JP62215342A patent/JP2531697B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6459802A (en) | 1989-03-07 |
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