JP2832374B2 - 絶縁体ガラス組成物 - Google Patents
絶縁体ガラス組成物Info
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- JP2832374B2 JP2832374B2 JP1204430A JP20443089A JP2832374B2 JP 2832374 B2 JP2832374 B2 JP 2832374B2 JP 1204430 A JP1204430 A JP 1204430A JP 20443089 A JP20443089 A JP 20443089A JP 2832374 B2 JP2832374 B2 JP 2832374B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C8/00—Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
- C03C8/14—Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、絶縁体ガラス組成物に関し、特に厚膜集積
回路のクロスオーバー用の電気絶縁層形成のための熱処
理することにより結晶を析出するガラス組成物に関す
る。
回路のクロスオーバー用の電気絶縁層形成のための熱処
理することにより結晶を析出するガラス組成物に関す
る。
(ロ)従来の技術 従来、この種の厚膜集積回路の電気絶縁層を形成する
耐火物フィラーを含む絶縁性ガラス組成物として、特公
昭62−10940号公報に開示されたようにアノルサイト結
晶(CaO・Al2O3・2SiO2)を主結晶として析出すること
を特徴とする絶縁性ガラス組成物、及び特公昭62−2173
9号公報に開示されたように焼成過程でセルシアン結晶
を一部析出せしめるガラス組成物がある。又その他とし
て、特公昭46−42917号公報、特公昭51−6168号公報、
特公昭51−10844号公報、特公昭52−34645号公報等にも
電気絶縁層形成用ガラス組成物が開示されている。
耐火物フィラーを含む絶縁性ガラス組成物として、特公
昭62−10940号公報に開示されたようにアノルサイト結
晶(CaO・Al2O3・2SiO2)を主結晶として析出すること
を特徴とする絶縁性ガラス組成物、及び特公昭62−2173
9号公報に開示されたように焼成過程でセルシアン結晶
を一部析出せしめるガラス組成物がある。又その他とし
て、特公昭46−42917号公報、特公昭51−6168号公報、
特公昭51−10844号公報、特公昭52−34645号公報等にも
電気絶縁層形成用ガラス組成物が開示されている。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の特公昭62−10940号公報の絶縁性
ガラスは、示差熱分析(以下DTA)において結晶化ピー
クが2本存在し、850℃で熱処理して、再現性よく且つ
安定して結晶化させるためには、2本の結晶化ピークの
内高温側のピークを850℃以下に出現させる必要があ
り、そのためにはもう一つのピークを低温側に出現させ
ねばならなかった。2本のピークのうち高温側のものを
低温側(850℃)に移行させるためには、ガラスの転移
点及び軟化点を低下させる必要があり、必然的にB2O3、
ZnO等の融剤を多量に含有させる必要があった。
ガラスは、示差熱分析(以下DTA)において結晶化ピー
クが2本存在し、850℃で熱処理して、再現性よく且つ
安定して結晶化させるためには、2本の結晶化ピークの
内高温側のピークを850℃以下に出現させる必要があ
り、そのためにはもう一つのピークを低温側に出現させ
ねばならなかった。2本のピークのうち高温側のものを
低温側(850℃)に移行させるためには、ガラスの転移
点及び軟化点を低下させる必要があり、必然的にB2O3、
ZnO等の融剤を多量に含有させる必要があった。
しかし、この融剤を多量に含有させるとガラスが軟化
する温度が低下し結晶化するまでの間にガラス相が流動
して導体と反応するため、例えば耐電圧特性{絶縁層を
介して導体間に高電圧(250kV/cm以上)をかけ、絶縁破
壊が起こる電圧(絶縁破壊強度)で示される。}等を著
しく劣化させる。この劣化を防ぐためにフィラーを添加
するのが一般的であるが、この結果表面粗度を悪化させ
る問題があった。更に、この表面粗度の悪化は、被膜厚
の不均一性をもたらし、肉薄部を補うために少なくとも
2回の印刷焼成を必要としていた。又、高温側ピークを
850℃以下に抑え且つ導体との反応の低減と結晶相以外
のガラス相の耐熱性の向上のためには、耐火物フィラー
を相当量添加しなければならないが、この場合にはフィ
ラー量の増加と共に逆に接着強度や表面平滑性の低下が
生じるといった問題があった。
する温度が低下し結晶化するまでの間にガラス相が流動
して導体と反応するため、例えば耐電圧特性{絶縁層を
介して導体間に高電圧(250kV/cm以上)をかけ、絶縁破
壊が起こる電圧(絶縁破壊強度)で示される。}等を著
しく劣化させる。この劣化を防ぐためにフィラーを添加
するのが一般的であるが、この結果表面粗度を悪化させ
る問題があった。更に、この表面粗度の悪化は、被膜厚
の不均一性をもたらし、肉薄部を補うために少なくとも
2回の印刷焼成を必要としていた。又、高温側ピークを
850℃以下に抑え且つ導体との反応の低減と結晶相以外
のガラス相の耐熱性の向上のためには、耐火物フィラー
を相当量添加しなければならないが、この場合にはフィ
ラー量の増加と共に逆に接着強度や表面平滑性の低下が
生じるといった問題があった。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、上記従来技術のもつ欠点を解決するために
開発されたものであって、次の各項よりなる。
開発されたものであって、次の各項よりなる。
(1) SiO2 :20〜50重量% Al2O3:10〜20重量% CaO :10〜20重量% ZnO :10〜15.49重量% TiO2 :10〜20重量% B2O3 : 0〜3重量% MgO :0.5〜10重量% ZrO2 : 0〜3重量% P2O5 : 0〜3重量% F2 : 0〜2重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
(2) SiO2 :30〜40重量% Al2O3:10〜20重量% CaO :15〜20重量% ZnO :10〜15.49重量% TiO2 :10〜20重量% B2O3 : 0.5〜3重量% MgO :0.5〜5重量% ZrO2 : 0〜3重量% P2O5 : 0〜3重量% F2 : 0〜2重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
(3) SiO2 :30〜40重量% Al2O3:10〜20重量% CaO :15〜20重量% ZnO :10〜15.49重量% TiO2 :10〜20重量% B2O3 : 0.5〜2重量% MgO :0.5〜5重量% ZrO2 : 0.2〜1重量% P2O5 : 0.1〜1重量% F2 : 0.1〜1重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。
(4)第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のガ
ラス組成物とウオラストナイトの混合物に、さらにガラ
ス組成物100重量部に対し、セラミック微粉末0.1〜5重
量部を混合してなる絶縁体ガラス組成物。
ラス組成物とウオラストナイトの混合物に、さらにガラ
ス組成物100重量部に対し、セラミック微粉末0.1〜5重
量部を混合してなる絶縁体ガラス組成物。
(5)セラミック微粉末が、α−アルミナ、η−アルミ
ナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、ジルコニア、ジルコ
ン、酸化チタン、コージェライト、β−ユークリプタイ
ト、スポジュメン、SiO2、MgOの内の少なくとも一種で
ある第(4)項記載の絶縁体ガラス組成物。
ナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、ジルコニア、ジルコ
ン、酸化チタン、コージェライト、β−ユークリプタイ
ト、スポジュメン、SiO2、MgOの内の少なくとも一種で
ある第(4)項記載の絶縁体ガラス組成物。
即ち、外部結晶核剤としてウオラストナイト(CaO・S
iO2)を少量使用することにより、2つの温度域で結晶
化していたガラスを約850℃以下の1つの温度域で同時
に結晶化させることができ、ガラスの構成成分として含
有させるべき融剤成分を大巾に低減させることができ、
導体や抵抗体との反応性の低い、信頼性の高い絶縁層を
形成できる。
iO2)を少量使用することにより、2つの温度域で結晶
化していたガラスを約850℃以下の1つの温度域で同時
に結晶化させることができ、ガラスの構成成分として含
有させるべき融剤成分を大巾に低減させることができ、
導体や抵抗体との反応性の低い、信頼性の高い絶縁層を
形成できる。
更には、通常のセラミック微粉末(α−Al2O3,η−Al
2O3,γ−Al2O3,θ−Al2O3,ジルコニア,ジルコン,酸化
チタン,コージェライト、β−ユークリプタイト,スポ
ジュメン、SiO2,MgO等)を少量添加することにより、よ
り一層の耐熱性を付与できるばかりでなく、ウオラスト
ナイトの卓越した効果により、添加量が従来に比して少
量でよいので表面平滑性が大巾に改善され、最も重要な
耐電圧特性を大巾に向上できる。
2O3,γ−Al2O3,θ−Al2O3,ジルコニア,ジルコン,酸化
チタン,コージェライト、β−ユークリプタイト,スポ
ジュメン、SiO2,MgO等)を少量添加することにより、よ
り一層の耐熱性を付与できるばかりでなく、ウオラスト
ナイトの卓越した効果により、添加量が従来に比して少
量でよいので表面平滑性が大巾に改善され、最も重要な
耐電圧特性を大巾に向上できる。
本発明の組成物の限定理由は下記の通りである。
SiO2は、ガラス形成酸化物であり、SiO2が20重量%未
満では、ガラス軟化点が低くなりすぎるし、又、析出結
晶相であるZn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2の構成成分であ
るため、SiO2が少なすぎると、これらの結晶相が析出し
にくくなる。逆にSiO2が50重量%を超えると、熱膨張係
数が低くなりすぎる。このSiO2は30〜40重量%が更に好
ましい。
満では、ガラス軟化点が低くなりすぎるし、又、析出結
晶相であるZn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2の構成成分であ
るため、SiO2が少なすぎると、これらの結晶相が析出し
にくくなる。逆にSiO2が50重量%を超えると、熱膨張係
数が低くなりすぎる。このSiO2は30〜40重量%が更に好
ましい。
Al2O3は、ガラス中間酸化物であり、Al2O3が10重量%
未満では転移点が低くなりすぎるし、且つ、結晶相の1
つであるCaO・Al2O3・2SlO2の析出が困難となり、化学
的耐久性も悪くなる。又、Al2O3が20重量%を超える
と、液相温度が高くなりすぎ溶融時失透する。
未満では転移点が低くなりすぎるし、且つ、結晶相の1
つであるCaO・Al2O3・2SlO2の析出が困難となり、化学
的耐久性も悪くなる。又、Al2O3が20重量%を超える
と、液相温度が高くなりすぎ溶融時失透する。
CaOは、ガラス修飾酸化物であり、結晶構成成分であ
る。CaOが10重量%未満では、熱膨張係数が小さくなり
すぎると共に、結晶相の1つであるCaO・Al2O3・2SiO2
の析出が困難となる。CaOが20重量%を超えると、逆に
熱膨張係数が大きくなりすぎると共に、化学的耐久性が
悪化する。このCaOは、15〜20重量%が更に好ましい。
る。CaOが10重量%未満では、熱膨張係数が小さくなり
すぎると共に、結晶相の1つであるCaO・Al2O3・2SiO2
の析出が困難となる。CaOが20重量%を超えると、逆に
熱膨張係数が大きくなりすぎると共に、化学的耐久性が
悪化する。このCaOは、15〜20重量%が更に好ましい。
MgOは、ガラス修飾酸化物で、MgOが0.5重量%未満で
は化学的耐久性が悪くなる。MgOが10重量%を超える
と、分相しやすくなる。このMgOは、0.5〜5重量%が更
に好ましい。
は化学的耐久性が悪くなる。MgOが10重量%を超える
と、分相しやすくなる。このMgOは、0.5〜5重量%が更
に好ましい。
ZnOは、融剤、結晶構成成分及び熱膨張係数調整剤と
して使用され、ZnOが10重量%未満では、主結晶相であ
るZn2SiO4の析出が困難となり、ZnOが15.5重量%以上で
はガラスの転移点が低下すると共に、熱膨張係数が小さ
くなりすぎ、耐熱性が悪化する。
して使用され、ZnOが10重量%未満では、主結晶相であ
るZn2SiO4の析出が困難となり、ZnOが15.5重量%以上で
はガラスの転移点が低下すると共に、熱膨張係数が小さ
くなりすぎ、耐熱性が悪化する。
TiO2は、ガラス形成酸化物であり、化学的耐久性を付
与すると共に、結晶相の1つであるCaO・TiO2・SiO2の
構成成分である。TiO2が10重量%未満では結晶相の析出
が困難となり、TiO2が20重量%を超えると、液相温度が
高くなりすぎ溶融時に失透する。
与すると共に、結晶相の1つであるCaO・TiO2・SiO2の
構成成分である。TiO2が10重量%未満では結晶相の析出
が困難となり、TiO2が20重量%を超えると、液相温度が
高くなりすぎ溶融時に失透する。
B2O3は、融剤として使用できるが、3重量%を超える
と耐熱性が悪化する。このB2O3は0.5〜2重量%が更に
好ましい。
と耐熱性が悪化する。このB2O3は0.5〜2重量%が更に
好ましい。
ZrO2は、結晶核剤として、及び化学的耐久性向上のた
めに使用できるが、3重量%を超えると、未溶解のブツ
(ジャリ)としてガラス中に残存しやすくなる。このZr
O2は0.2〜1重量%が更に好ましい。
めに使用できるが、3重量%を超えると、未溶解のブツ
(ジャリ)としてガラス中に残存しやすくなる。このZr
O2は0.2〜1重量%が更に好ましい。
P2O5は、結晶核剤及びZrO2の融剤として使用できる
が、3重量%を超えると化学的耐久性が悪化する。この
P2O5は0.1〜1重量%が更に好ましい。
が、3重量%を超えると化学的耐久性が悪化する。この
P2O5は0.1〜1重量%が更に好ましい。
F2は、結晶核剤及び溶融剤として使用できるが、2重
量%を超えると、化学的耐久性が悪くなると共に導体と
反応しやすくなる。このF2は0.1〜1重量%が更に好ま
しい。
量%を超えると、化学的耐久性が悪くなると共に導体と
反応しやすくなる。このF2は0.1〜1重量%が更に好ま
しい。
上記の組成よりなるガラスを850℃以下の温度域で結
晶化させるために、上記ガラス組成物100重量部に対し
外部結晶核剤として、ウオラストナイト(CaO・SiO2)
を0.1〜5重量部添加する。ウオラストナイトが0.1重量
部未満では、外部結晶核剤としての効果がなく、DTAの
結晶化ピークが2本となり、5重量部を超えると、導体
と反応し電気特性が劣化する。上記の範囲で少量添加す
ることにより、850℃以下の熱処理によっても、結晶相
として、Zn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2、CaO・TiO2・SiO
2を同時に析出させることができるので、融剤成分を大
巾に低減させることができ、厚膜回路用絶縁体ガラスと
して信頼性の高い組成物が得られる。
晶化させるために、上記ガラス組成物100重量部に対し
外部結晶核剤として、ウオラストナイト(CaO・SiO2)
を0.1〜5重量部添加する。ウオラストナイトが0.1重量
部未満では、外部結晶核剤としての効果がなく、DTAの
結晶化ピークが2本となり、5重量部を超えると、導体
と反応し電気特性が劣化する。上記の範囲で少量添加す
ることにより、850℃以下の熱処理によっても、結晶相
として、Zn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2、CaO・TiO2・SiO
2を同時に析出させることができるので、融剤成分を大
巾に低減させることができ、厚膜回路用絶縁体ガラスと
して信頼性の高い組成物が得られる。
更に、上記のガラスに、耐熱性を付与するために、通
常のセラミック微粉末として、α−アルミナ、η−アル
ミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、ジルコニア、ジル
コン、酸化チタン、コージェライト、β−ユークリプタ
イト、スポジュメン、SiO2、MgO等を上記ガラス組成物1
00重量部に対し0.1〜5重量部添加することができる。
このセラミック微粉末が0.1重量部未満であればその効
果がなくなるおそれがあり、5重量部を超えると、表面
平滑性が悪くなり、耐電圧特性も悪くなるおそれがあ
る。
常のセラミック微粉末として、α−アルミナ、η−アル
ミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、ジルコニア、ジル
コン、酸化チタン、コージェライト、β−ユークリプタ
イト、スポジュメン、SiO2、MgO等を上記ガラス組成物1
00重量部に対し0.1〜5重量部添加することができる。
このセラミック微粉末が0.1重量部未満であればその効
果がなくなるおそれがあり、5重量部を超えると、表面
平滑性が悪くなり、耐電圧特性も悪くなるおそれがあ
る。
(ホ)作用 本題は、外部結晶核剤として、ウオラストナイト微粉
末を添加することによって約850℃以下の熱処理によ
り、結晶相として、Zn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2、CaO
・TiO2・SiO2を同時に析出する絶縁体ガラス組成物と
し、又、更にはセラミック微粉末を少量添加することに
よって、耐熱性及び表面平滑性が大巾に改善され、耐電
圧特性が向上する。
末を添加することによって約850℃以下の熱処理によ
り、結晶相として、Zn2SiO4、CaO・Al2O3・2SiO2、CaO
・TiO2・SiO2を同時に析出する絶縁体ガラス組成物と
し、又、更にはセラミック微粉末を少量添加することに
よって、耐熱性及び表面平滑性が大巾に改善され、耐電
圧特性が向上する。
(ヘ)実施例 常法に従い、第1表に示す目標組成となるように各成
分原料を適宜秤量調合して、バッチを調整し、1400〜15
00℃で1〜3時間溶解し、溶融ガラスとする。この溶融
ガラスを水砕し、ガラス片とし、このガラス片とウオラ
ストナイトを、更に必要に応じてセラミック微粉末を、
ボールミル等で微粉砕し分級処理を行って、平均粒径2
〜3μm、最大粒径10μmのガラスとセラミックの混合
微粉体とする。このガラスとセラミックの混合微粉体を
周知のビヒクル剤、例えば、テルピネオールとブチルカ
ルビトールアセテートを2:1の比率で混合した溶媒にエ
チルセルロース5重量%を溶解させた溶液と混練してペ
ースト化した。次いで基板上に導体ペーストと得られた
絶縁体ペーストとをスクリーン印刷し、乾燥後、850℃
で10分間焼成し、導体被膜と絶縁被膜を交互に形成し、
第1表に示す各諸特性を測定した結果を第1表に示す。
分原料を適宜秤量調合して、バッチを調整し、1400〜15
00℃で1〜3時間溶解し、溶融ガラスとする。この溶融
ガラスを水砕し、ガラス片とし、このガラス片とウオラ
ストナイトを、更に必要に応じてセラミック微粉末を、
ボールミル等で微粉砕し分級処理を行って、平均粒径2
〜3μm、最大粒径10μmのガラスとセラミックの混合
微粉体とする。このガラスとセラミックの混合微粉体を
周知のビヒクル剤、例えば、テルピネオールとブチルカ
ルビトールアセテートを2:1の比率で混合した溶媒にエ
チルセルロース5重量%を溶解させた溶液と混練してペ
ースト化した。次いで基板上に導体ペーストと得られた
絶縁体ペーストとをスクリーン印刷し、乾燥後、850℃
で10分間焼成し、導体被膜と絶縁被膜を交互に形成し、
第1表に示す各諸特性を測定した結果を第1表に示す。
第1表に示すように本願の実施例1乃至9は、比較例
1乃至8に比べて絶縁破壊強度が大きく、耐酸性及び表
面平滑性も良好である。
1乃至8に比べて絶縁破壊強度が大きく、耐酸性及び表
面平滑性も良好である。
(ト)本発明の効果 本発明の絶縁体ガラス組成物は、第1表の諸特性を有
しているため、厚膜集積回路のクロスオーバー用などの
電気絶縁層形成のための絶縁体ガラス組成物として好適
である。
しているため、厚膜集積回路のクロスオーバー用などの
電気絶縁層形成のための絶縁体ガラス組成物として好適
である。
尚、第1表中の諸特性の説明は以下のとおりである。
・DTA特性 各粉末試料250mgを示差熱分析装置の白金セルに入
れ、室温より20℃/minの昇温速度で上昇させ、転移点、
軟化点、結晶化第1、第2ピーク(℃)を測定し、第1
表に示した。
れ、室温より20℃/minの昇温速度で上昇させ、転移点、
軟化点、結晶化第1、第2ピーク(℃)を測定し、第1
表に示した。
・熱膨張係数 各粉末試料を棒状に圧縮成形した後、850℃で10分間
加熱した焼結体の熱膨張係数(50〜350℃平均、単位:
×10-7℃-1)測定し、第1表に示した。
加熱した焼結体の熱膨張係数(50〜350℃平均、単位:
×10-7℃-1)測定し、第1表に示した。
・比重 上記と同じ方法で作製した棒状焼結体を、蒸溜水を用
いたアルキメデス法で測定し、第1表に示した。
いたアルキメデス法で測定し、第1表に示した。
・誘電率、誘電損失 各試料の焼成品(850℃、10分)の25℃、60%RH、1MH
zにおける誘電率(ε)、及び誘電損失(tanδ)を測定
し、第1表に示した。εは11以下、tanδは、20×10-4
以下であることが望ましい。
zにおける誘電率(ε)、及び誘電損失(tanδ)を測定
し、第1表に示した。εは11以下、tanδは、20×10-4
以下であることが望ましい。
・体積固有抵抗 各試料の焼成品(850℃、10分)の25℃、60%RH、50V
における体積固有抵抗(ohm・cm)を測定し、第1表に
示した。この値は、1014ohm・cm以上であることが要求
される。
における体積固有抵抗(ohm・cm)を測定し、第1表に
示した。この値は、1014ohm・cm以上であることが要求
される。
・絶縁破壊強度 各試料の焼成品(850℃、10分)の絶縁破壊強度(kV/
cm)を測定し、第1表に示した。この値は250kV/cm以上
であることが望ましい。
cm)を測定し、第1表に示した。この値は250kV/cm以上
であることが望ましい。
・耐酸性 各試料の焼成品(850℃、10分)を90℃に保った20重
量%シュウ酸水溶液中に10分間浸漬し、試料の重量減少
率(%)を測定し、その値を第1表に示した。この値は
0.1%以下であることが望ましい。
量%シュウ酸水溶液中に10分間浸漬し、試料の重量減少
率(%)を測定し、その値を第1表に示した。この値は
0.1%以下であることが望ましい。
・表面粗さ 各試料の焼成品(850℃、10分)の表面粗さ(μm)
を触針式表面粗さ測定器を用い、JIS B0601にしたがっ
て測定し、Raを第1表に示した。この値は0.6μm以下
であることが望ましい。
を触針式表面粗さ測定器を用い、JIS B0601にしたがっ
て測定し、Raを第1表に示した。この値は0.6μm以下
であることが望ましい。
Claims (5)
- 【請求項1】SiO2:20〜50重量% Al2O3:10〜20重量% CaO:10〜20重量% ZnO:10〜15.49重量% TiO2:10〜20重量% B2O3:0〜3重量% MgO:0.5〜10重量% ZrO2:0〜3重量% P2O5:0〜3重量% F2:0〜2重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。 - 【請求項2】SiO2:30〜40重量% Al2O3:10〜20重量% CaO:15〜20重量% ZnO:10〜15.49重量% TiO2:10〜20重量% B2O3:0.5〜2重量% MgO:0.5〜5重量% ZrO2:0〜3重量% P2O5:0〜3重量% F2:0〜2重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。 - 【請求項3】SiO2:30〜40重量% Al2O3:10〜20重量% CaO:15〜20重量% ZnO:10〜15.49重量% TiO2:10〜20重量% B2O3:0.5〜2重量% MgO:0.5〜5重量% ZrO2:0.2〜1重量% P2O5:0.1〜1重量% F2:0.1〜1重量% の組成を有するガラス組成物100重量部に対し、ウオラ
ストナイト(CaO・SiO2)0.1〜5重量部を混合してなる
絶縁体ガラス組成物。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス
組成物とウオラストナイトの混合物に、さらにガラス組
成物100重量部に対し、セラミック微粉末0.1〜5重量部
を混合してなる絶縁体ガラス組成物。 - 【請求項5】セラミック微粉末が、α−アルミナ、η−
アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、ジルコニア、
ジルコン、酸化チタン、コージェライト、β−ユークリ
プタイト、スポジュメン、SiO2、MgOの内の少なくとも
一種である請求項4記載の絶縁体ガラス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1204430A JP2832374B2 (ja) | 1989-08-07 | 1989-08-07 | 絶縁体ガラス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1204430A JP2832374B2 (ja) | 1989-08-07 | 1989-08-07 | 絶縁体ガラス組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0369529A JPH0369529A (ja) | 1991-03-25 |
JP2832374B2 true JP2832374B2 (ja) | 1998-12-09 |
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ID=16490409
Family Applications (1)
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JP1204430A Expired - Lifetime JP2832374B2 (ja) | 1989-08-07 | 1989-08-07 | 絶縁体ガラス組成物 |
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JP (1) | JP2832374B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
US5153150A (en) * | 1990-09-07 | 1992-10-06 | Ferro Corporation | Partially crystallizing enamel containing Zn2 SiO4 to be used for automobile side and rear lights |
US20100009203A1 (en) * | 2008-07-09 | 2010-01-14 | Yoshikazu Nageno | Insulation layer and method for producing thereof |
-
1989
- 1989-08-07 JP JP1204430A patent/JP2832374B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH0369529A (ja) | 1991-03-25 |
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