JP2531005B2 - 偏向ヨ―ク装置 - Google Patents

偏向ヨ―ク装置

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JP2531005B2
JP2531005B2 JP3075600A JP7560091A JP2531005B2 JP 2531005 B2 JP2531005 B2 JP 2531005B2 JP 3075600 A JP3075600 A JP 3075600A JP 7560091 A JP7560091 A JP 7560091A JP 2531005 B2 JP2531005 B2 JP 2531005B2
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宏治 八橋
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー陰極線管の画面
におけるブルーのビームとレッドのビームの水平方向の
ミスコンバージェンスXH ,YHの補正手段と、さらに
これに加えて、前記画面におけるグリーンのビームの上
下方向あるいは水平方向のミスコンバージェンスVC
R,HCRの補正手段を備えた偏向ヨーク装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーテレビジョン受像機やカラ
ーディスプレイ装置における陰極線管の画面(以下テレ
ビ画面という)は高精細化と大型化の傾向にあり、これ
に伴いビーム駆動が広角偏向となり、フォーカス特性を
よくするために、水平偏向コイルと垂直偏向コイルの磁
界分布を共によりリニア磁界にする傾向がある。しか
し、磁界分布をよりリニア方向にすると、図9に示すよ
うに、テレビ画面のX軸(水平軸)上において、ブルー
BのビームとレッドRのビームとが相対的に水平方向に
ずれるミスコンバージェンスXH や、図10に示すよう
に、テレビ画面のY軸(縦軸)上において、ブルーBの
ビームとレッドRのビームとが相対的に水平方向にずれ
るミスコンバージェンスYH や、図11に示すように、テ
レビ画面のX軸上において、グリーンGのビームがブル
ーBとレッドRのビームに対して水平方向にずれるミス
コンバージェンスHCRや、図12に示すように、テレビ
画面のY軸上において、グリーンGのビームがブルーB
とレッドRのビームに対して上下方向にずれるミスコン
バージェンスVCRが現れるという問題がある。
【0003】このような問題を解消するために、従来に
おいては、偏向ヨークとは別個にミスコンバージェンス
H とYH とHCRとVCRの各補正用のコンバージェ
ンスヨークを偏向ヨークのネック側に配置し、偏向ヨー
クとは別個の各電源から対応するコンバージェンスヨー
クに配置されている補正コイルに補正電流を供給して前
記各ミスコンバージェンスの補正が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、補正す
るミスコンバージェンスの対象ごとに補正コイルを設け
るコンバージェンスヨークの構成にあっては、各コンバ
ージェンスヨークに補正電流を供給する複数の電源を偏
向ヨークとは別個独立に必要とし、装置構成が複雑化
し、装置コストも高価になるという問題があった。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、偏向ヨークと別個独
立の電源を必要とせずに前記各種のミスコンバージェン
スを適切に補正することができる装置構成の簡易な偏向
ヨーク装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、第
1の発明は、偏向ヨークのネック側の左右位置にE形コ
アが対向配置され、このE形コアの外足には陰極線管の
画面のX軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコン
バージェンスを補正するXH 補正コイルと、陰極線管の
画面の縦軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコン
バージェンスを補正するYH 補正コイルとが設けられ、
E形コアの中足には陰極線管の画面のブルーとレッドに
対するグリーンの上下方向のミスコンバージェンスを補
正するVCR補正コイルが設けられており、前記XH
正コイルは水平偏向電流を利用してパラボラ状のXH
正電流を形成するXH 補正回路に接続され、YH 補正コ
イルは垂直偏向電流を全波整流してパラボラ状のYH
正電流を形成するYH 補正回路に接続され、VCR補正
コイルは垂直偏向コイルに接続されており、前記YH
正回路には陰極線管の画面の上側半分の走査時に補正電
流が流れる第1の経路と、画面の下側半分の走査時に補
正電流が流れる第2の経路とにそれぞれバイパス経路が
設けられ、このバイパス経路には画面の上下周辺部の走
査時に、対応する当該バイパス経路を開き動作させ、画
面の中央部分の走査時にはバイパス経路を閉じるツェナ
ーダイオードを用いた補正電流の波形修正回路が形成さ
れるとともに、YH 補正回路とXH 補正回路との干渉を
防止する干渉防止回路が設けられており、また、XH
正回路にはXH 補正電流の波形の左右のバランス調整を
行う位相調整回路が設けられていることを特徴として構
成されており、第2の発明は、E形コアを偏向ヨークの
ネック側の上下位置に対向配置し、前記第1の発明と同
様に、E形コアの外足にXH 補正回路に接続されるXH
補正コイルと、YH 補正回路に接続されるYH 補正コイ
ルとが設けられ、E形コアの中足には前記XH 補正回路
と直列にして水平偏向コイルに接続されるブルーとレッ
ドに対するグリーンの水平方向のミスコンバージェンス
を補正するHCR補正コイルが設けられていることを特
徴として構成されている。
【0007】
【作用】前記第1の発明では、偏向ヨークを駆動する
と、偏向ヨークの水平偏向コイルから水平偏向電流がX
H 補正回路に加えられて水平偏向電流に同期したパラボ
ラ状波形のXH 補正電流が作り出され、このXH補正電
流はXH 補正コイルに加えられる。XH 補正コイルは、
この補正電流を受けて、陰極線管の電子銃から発せられ
るブルーBとレッドRのビームを上下方向に互い違いに
横切る補正磁界を発生させ、ミスコンバージェンスXH
の補正を行う。また、偏向ヨークの垂直偏向コイルから
は垂直偏向電流がYH 補正回路に加えられて垂直偏向電
流に同期したパラボラ状のYH 補正電流が作り出され、
このYH 補正電流はYH 補正コイルに加えられる。YH
補正コイルはブルーBのビームとレッドRのビームを互
い違いに上下方向に横切る補正磁界を発生させ、ミスコ
ンバージェンスYH の補正を行う。また、VCR補正コ
イルには垂直偏向電流が流れ、左右に対向するE形コア
の一方側では中足から外足側に、反対側のE形コアでは
外足から中足に向かう補正磁界が発生し、ミスコンバー
ジェンスVCRの補正が行われる。
【0008】第2の発明は、前記第1の発明と同様にミ
スコンバージェンスXH とYH の補正を行うが、それに
加えてミスコンバージェンスHCRの補正を次のように
行う。すなわち、偏向ヨークの駆動により、水平偏向コ
イルから水平偏向電流がHCR補正コイルに加えられ
る。このHCR補正コイルは水平偏向電流を受けて上下
に対向するE形コアの外足間に例えばブルーBとレッド
Rのビームを上下同方向に横切る補正磁界を発生させ
る。この補正磁界の磁力を受けてブルーBとレッドRの
ビームは左右同一方向に移動する結果、グリーンGのビ
ームはブルーBとレッドRのビームに対して相対的に反
対方向に移動し、ミスコンバージェンスHCRの補正が
行われるのである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1および図2には本発明に係る偏向ヨー
ク装置の第1の実施例の要部構成が示されている。
【0011】本実施例の装置は、ミスコンバージェンス
H の補正を行うXH 補正回路1とミスコンバージェン
スYH の補正を行うYH 補正回路2とミスコンバージェ
ンスVCR補正回路47とを有してこれらの補正回路1,
2,47を偏向ヨークと一体的にあるいは分離させて設け
たものであるが、ボビン(図示せず)のトップ側とボト
ム側に水平偏向コイル3と垂直偏向コイル4とを装着し
てなる偏向ヨークの機械的構造は周知であるのでその説
明は省略する。
【0012】XH 補正回路1は逆電流を防止するダイオ
ード5と、波形整形用の抵抗器6と、XH 補正コイル8
a,8bと、ダイオード7と、コンデンサ9と、可変抵
抗器10,12と、抵抗器11,13とを有して構成されてお
り、このXH 補正回路1は水平偏向コイル3に直列に接
続されている。このXH 補正回路1で、コンデンサ9と
可変抵抗器10の直列接続体は位相調整回路48を構成して
いる。
【0013】一方、YH 補正回路2は、垂直偏向コイル
4に直列に接続されている感度調整抵抗器32とコイル15
の直列回路に全波整流回路を並列に接続したものであ
る。この全波整流回路は抵抗器14,15と、ダイオード16
〜19とで全波整流のブリッヂ回路が構成されており、こ
のブリッヂ回路の入力側端子20a,20bは前記抵抗器32
とコイル15の直列接続回路の両端側に接続されており、
ブリッヂ回路の出力側端子21a,21b間にはYH 補正コ
イル22a,22bと共振回路33が直列に接続されている。
この共振回路33はコイル34とコンデンサ35の並列回路か
らなり、XH 補正回路1側から補正コイル22a,22bを
介し誘起した電圧がYH 補正回路2へ流れる電流を防止
する干渉防止回路として機能する。
【0014】このYH 補正回路2で、垂直偏向コイル3
側から入力側端子20a、ダイオード17、出力側端子21
b、共振回路33、YH 補正コイル22a,22b、抵抗器1
5、ダイオード19に至るルートは陰極線管の画面の上側
半分の走査時にYH 補正コイル22a,22bにYH 補正電
流が流れる第1の経路となっている。また、入力側端子
20b、ダイオード18、出力側端子21bを経て、共振回路
33、YH 補正コイル22a,22b、抵抗器14、ダイオード
16に至るルートは、陰極線管の画面の下側半分の走査時
にYH 補正電流が補正コイル22a,22bに流れる第2の
経路となっている。
【0015】本実施例では、抵抗器14とダイオード16と
の直列接続体に、可変抵抗器23とダイオード24との直列
接続体がダイオード24のカソード側を出力側端子21a側
として並列に接続されており、また、抵抗器15とダイオ
ード19の直列接続体に、可変抵抗器25とダイオード26と
の直列接続体がダイオード26のカソード側を出力側端子
21a側として並列に接続されている。ダイオード24は陰
極線管の画面の下側の走査時にYH 補正電流が第1の経
路に流れないようにするためのものであり、ダイオード
26は陰極線管の画面の上側半分の走査時に、YH 補正電
流が第2の経路に流れないようにするために設けられ
る。つまり、ダイオード24,26の動作により、陰極線管
の画面の上側半分の走査時の動作と下側半分の走査時に
おける動作とが独立に行われ、相互に干渉が全く生じな
く補正量を可変できるようにしてある。
【0016】前記第1の経路と第2の経路にはそれぞ
れ、バイパス経路27,28が設けられ、この各バイパス経
路27,28にYH 補正電流の修正回路30,31が設けられて
いることである。修正回路30は、ツェナーダイオード36
とトランジスタ37との直列回路により構成され、トラン
ジスタ37のベースはツェナーダイオード36のアノードに
接続されている。そして、トランジスタ37のコレクタは
出力側端子21aに接続され、エミッタは入力側端子20b
側に接続されている。また、ツェナーダイオード36のカ
ソードは入力側端子20a側に接続されている。同様に修
正回路31もツェナーダイオード38とトランジスタ39との
直列回路により構成され、ツェナーダイオード38のアノ
ードはトランジスタ39のベースに接続され、同トランジ
スタ39のコレクタは出力側端子21aに、エミッタは入力
側端子20aにそれぞれ接続されている。そして、ツェナ
ーダイオード38のカソードは入力側端子20b側に接続さ
れている。
【0017】また、本実施例ではYH 補正回路2と垂直
偏向コイル4との間にはVCR補正コイル40,41が直列
に接続され、このVCR補正コイル40,41の直列回路は
VCR補正回路47を構成している。
【0018】この実施例では、図2に示すように、偏向
ヨークのネック側の左右位置にE形コア42,43が足を内
側に向けて対向配置されている。E形コア42の外足42
a, 42bにはXH 補正コイル8aとYH 補正コイル22a
が巻装されており、中足40cにはVCR補正コイル40が
巻装されている。同様に、E形コア43の外足43a, 43b
にはXH 補正コイル8bとYH 補正コイル22bとが巻装
されており、中足43cにはVCR補正コイル41が巻装さ
れている。前記XH 補正コイル8a,8bはXH 補正電
流が供給されたときに、図2に示す如く、ブルーBのビ
ームに対してはトップ側からボトム側に向かって横切
り、レッドRのビームに対してはボトム側からトップ側
に向かって横切るXH 補正磁界BS を発生するように結
線されており、また、YH 補正コイル22a,22bは、Y
H 補正電流が流れたときに、前記XH 補正磁界BS と同
じ向きのYH 補正磁界BB を発生するように結線されて
いる。さらに、前記VCR補正コイル40,41は垂直偏向
電流の正側の電流が加えられたとき、図3に示すよう
に、E形コア42側では中足42cから外足42a, 42b側に
補正磁界BVCR が発生し、E形コア43側では外足43a,
43bから中足43c側に補正磁界BVCR が発生するように
結線されている。
【0019】本第1の実施例は上記のように構成されて
おり、以下、ミスコンバージェンスXH ,YH ,VCR
の補正作用を説明する。先ず、ミスコンバージェンスX
H 補正作用を次に説明する。
【0020】偏向ヨークを駆動すると、水平偏向コイル
3から鋸歯状波の水平偏向電流がXH 補正回路1に加え
られる。このとき、ダイオード7は図4の(a)に示す
水平偏向パルスが順方向の電圧となるとき(水平偏向電
圧が正側になるとき)、つまり、帰線期間の開始点でオ
ン動作し、XH 補正コイル8a,8bに流れる電流の過
渡現象を利用して図4の(a)に示すような三角波に近
いパラボラ状のXH 補正電流を発生させる。
【0021】このXH 補正電流は、パラボラ状波形の電
流となり、帰線期間の開始点、つまり、立ち上がり位置
での電流の波高値と走査期間の終点位置での電流の波高
値はほぼ等しい電流値IH となるが、走査期間の開始位
置での電流値はIH よりも低いIL の電流となってしま
い、走査期間を1周期とするパラボラ状の電流が左右で
アンバランスになり、テレビ画面の左側の走査時におけ
る補正磁界BS がテレビ画面の右側の走査時における補
正磁界BS よりも小さくなる。このため、例えば、図9
の(a)に示すようなアンダータイプのミスコンバージ
ェンスXH を補正する場合、図13に示すように、テレビ
画面の右側でブルーBとレッドRとを一致させたとき、
テレビ画面の左側では補正磁界BS が弱いために、ミス
コンバージェンスXH の補正が十分になされず、ミスコ
ンバージェンスXH が残ってしまうという問題がある。
【0022】本実施例ではこのような問題を解消するた
めに、コンデンサ9と可変抵抗器10とからなる位相調整
回路48が設けられている。この位相調整回路48ではテレ
ビ画面の右側半分の走査時には図4の(b)に示すよう
な波形の電圧eがコンデンサ9の両端に生じており、こ
れにより、コンデンサ9に図4の(c)に示すような電
流i2 が流れる。前記過渡現象によって発生する電流を
iとすると、そのiの電流のうちi2 の部分がコンデン
サ9に流れることから、XH 補正コイル8a,8bに流
れるXH 補正電流i1 はi−i2 の電流となり、走査期
間の終点の波高値IH がIL に下がるように設定するこ
とで、図4の(d)に示すように走査期間の開始点と終
点でXH 補正電流の波高値がともにIL となり、テレビ
画面の左側半分の走査期間の波形と右側半分の走査期間
の波形とのバランスがとれた左右対象の理想的なパラボ
ラ状波形のXH 補正電流が得られ、このXH 補正電流に
よりミスコンバージェンスXH の補正が行われる。
【0023】このバランスのとれたXH 補正電流がXH
補正コイル8a,8bに加えられることにより、XH
正コイル8a,8bからは、ブルーBのビームに対して
はトップ側からボトム側に向かう補正磁界BS が発生
し、レッドRのビームに対してはボトム側からトップ側
に向かう補正磁界BS が発生する結果、ブルーBのビー
ムとレッドRのビームは補正磁界BS の進む方向に対し
て右向きの力が作用し、図9の(a)に示すようなアン
ダータイプのミスコンバージェンスXH の補正が行われ
るのである。
【0024】また、この場合、XH 補正コイル8a,8
bの結線方向を逆向きにすると、補正磁界BS の向きも
逆向きとなり、図9の(b)に示すようなオーバータイ
プのミスコンバージェンスXH の補正が同様に達成され
ることとなる。
【0025】次に、ミスコンバージェンスYH の補正動
作について説明する。まず、陰極線管の画面の上側半分
の走査時においては、第1の経路を通って垂直偏向電流
が流れ、抵抗器15とダイオード19に流れる電流波形は図
5の(c)における走査期間の左側半分の整流波形とな
る。この画面の上側半分の走査では、その中間部よりも
上側の部分(上側周辺部)の走査時においては、ツェナ
ーダイオード36にかかる電圧がツェナー電圧よりも高い
ので、ツェナーダイオード36はオンし、トランジスタ37
にベース電流が流れる。これによりトランジスタ37はオ
ンし、コレクタ側からエミッタ側に電流が流れ、バイパ
ス経路27が動作し、このバイパス経路27に図5の(b)
に示す電流I27が流れる。陰極線管の画面の上側半分の
中間領域から画面の中心部に至る走査時には、ツェナー
ダイオード36にかかる電圧がツェナー電圧よりも小さく
なるので、ツェナーダイオード36はオフし、バイパス経
路27は動作がオフされ、電流I27は流れない。
【0026】この結果、画面の上側半分の走査時のバイ
パス経路27を流れる電流波形は図5の(b)における走
査期間の左側半分の波形となる。したがって、画面の上
側半分の走査時におけるYH 補正コイル22a,22bを流
れる補正電流の波形は図5の(b)と(c)の電流を加
え合わせた図5の(d)に示すようなパラボラ状波形の
うち左半分の部分の波形となる。このパラボラ状波形の
左半分の形成に際して、感度調整抵抗器32によって作り
出したYH 補正のパラボラ電圧をインダクタンスである
H 補正コイル22a,22bに加えると、YH 補正電流の
立ち上がりの遅れを生じることがあり、この遅れが帰線
期間を越えたブランキング外まで達すると、テレビ画面
の上部突端(上端部)で補正量が不足してしまうという
問題が生じるが、本実施例ではコイル15を設けて帰線パ
ルスを発生させ、前記立ち遅れを生じる部分の電圧を上
げ、前記補正量不足となる問題を解消している。
【0027】次に、陰極線管の画面の下側半分の走査時
においては、垂直偏向電流は第2の経路を通って流れ、
抵抗器14とダイオード16を通る電流は図5の(c)にお
ける走査期間の右側半分の波形の電流となる。このと
き、画面の中心部から下側半分の中間領域にかけての走
査時には、ツェナーダイオード38にかかる電圧がツェナ
ー電圧よりも小さいので、ツェナーダイオード38はオフ
状態を保ち、バイパス経路28は動作がオフしている。画
面中間部から下端領域にかけての走査時には、ツェナー
ダイオード38にかかる電圧がツェナー電圧を越えるの
で、ツェナーダイオード38はオンし、トランジスタ39の
コレクタ側からエミッタ側に図5の(b)に示す電流I
28が流れる。したがって、画面の下側半分の走査時に、
H 補正コイル22a,22bを流れる補正電流は図5の
(b)と(c)の走査期間の右側半分の波形の電流を加
え合わせた図5の(d)の走査期間右側半分に示すよう
な理想的なパラボラ波形の電流となる。
【0028】このように、本実施例では、修正回路30,
31の修正作用により、陰極線管の画面の上下両周辺部の
走査時において、バイパス経路27,28を動作させてYH
補正コイル22a,22bに流れる電流を大きくし、画面の
中心領域ではバイパス経路27,28の動作をオフして補正
コイル22a,22bに流れる補正電流を少なくするように
したものであるから、YH 補正電流は図5の(d)に示
すように理想的なパラボラ波形となる。この理想的なパ
ラボラ波形のYH 補正電流がYH 補正コイル22a,22b
に加えられることで、図2に示すように、ブルーBのビ
ームに対してはトップ側からボトム側に、レッドRのビ
ームに対してはボトム側からトップ側にぞれ横切るYH
補正磁界BB が発生し、図10の(a)に示すようなアン
ダータイプのミスコンバージェンスYH が補正される。
この場合、YH 補正コイル22a,22bの結線方向を逆に
すると、YH補正磁界BB の向きも逆になり、図10の
(b)に示すようなオーバータイプのミスコンバージェ
ンスYH の補正が同様に行われる。
【0029】次に、ミスコンバージェンスVCRの補正
動作について説明する。まず、テレビ画面の上側半分の
走査時には、垂直偏向電流の正側の電流がVCR補正コ
イル40,41に加えられ、このVCR補正コイル40,41か
ら図3に示す向きの補正磁界BVCR が発生し、ブルーB
のビームとレッドRのビームは下方向に力を受けてその
方向に移動する結果、グリーンGのビームはブルーBと
レッドRのビームに対して相対的に上側に移動する。ま
た、テレビ画面の下側の走査時には、垂直偏向電流の極
性が負になるから、補正磁界BVCR の向きが逆向きにな
り、ブルーBとレッドRのビームは上側に移動する結
果、グリーンGのビームはブルーBとレッドRのビーム
に対して相対的に下側に移動する。この結果、図12の
(b)に示すようなナロー方向のミスコンバージェンス
VCRの補正が行われる。また、VCR補正コイル40,
41の結線方向を同時に上記の場合と逆にすれば、補正電
流(VCR補正コイル40,41に流れる垂直偏向電流)の
向きが逆向きになり、補正磁界BVCR の向きも逆になる
結果、図12の(a)に示すようなワイド方向のミスコン
バージェンスVCRの補正が可能になる。この実施例で
はミスコンバージェンスXH ,YH ,VCRの補正が同
時に行われる。
【0030】このミスコンバージェンスの同時補正に際
して、XH 補正コイル8a,8bとYH 補正コイル22
a,22bは共通のE形コア42,43に巻装されているの
で、一種のトランスとして作用し、XH 補正コイル8
a,8bにXH 補正電流を流すと、YH 補正コイル22
a,22bに電圧が誘起しようとする。この電圧の誘起が
行われると、YH 補正回路2が負荷となってミスコンバ
ージェンスXH の補正量が減少してしまうという問題を
生じるが、この実施例では共振回路33が設けられること
で、YH 補正回路2側に誘起されるXH 補正電流波形
を、この波形の周波数に対してインピーダンスが大きく
なる共振回路33によって阻止し、前記両コイル8a,8
b,22a,22bの干渉によるXH 補正量の減少を防止
し、前記ミスコンバージェンスXH ,YH ,VCRの効
果的な同時補正が達成されている。
【0031】図6には本発明に係る偏向ヨーク装置の第
2の実施例が示されている。この実施例が前記第1の実
施例と異なることは、XH 補正回路1と直列にHCR補
正回路44を設けたことである。このHCR補正回路44は
HCR補正コイル45, 46の直列回路により構成されてい
る。この第2の実施例では、前記第1の実施例と同様
に、E形コア42,43を使用しており、このE形コア42,
43は図7に示すように、偏向ヨークのネック側の上下位
置に足を内側に向けて対向配置されている。E形コア42
の外足42a,42bにはXH 補正コイル8aとYH 補正コ
イル22aが巻装されており、中足42cにはHCR補正コ
イル45が巻装されている。同様に、E形コア43の外足43
a, 43bにはXH 補正コイル8bとYH 補正コイル22b
とが、中足43cにはHCR補正コイル46がそれぞれ巻装
されている。前記HCR補正コイル45,46は水平偏向電
流の正側の電流が加えられたとき、図8に示すように、
E形コア42の中足42cをS極にE形コア43の中足43cを
N極にそれぞれ磁化する向きに結線されている。
【0032】この第2の実施例では、偏向ヨークを駆動
すると、テレビ画面の左側半分の走査時には、水平偏向
電流(鋸歯状波)の正側の電流がHCR補正コイル45,
46に加えられ、E形コア42の外足42a, 42bはN極に、
中足42cはS極に磁化される。また、E形コア43の外足
43a, 43bはS極に、中足43cはN極にそれぞれ磁化さ
れる。この結果、図8に示すように、外足42a, 42b側
から対向する外足43a, 43bに向けてHCR補正磁界B
HCRが発生し、このHCR補正磁界BHCR はブルーBと
レッドRのビームをトップ側からボトム側に横切る。こ
の補正磁界BHCR からの磁力を受けてブルーBとレッド
Rのビームは図で左方向に力を受けてその方向に移動す
る結果、グリーンGのビームはブルーBとレッドRのビ
ームに対して相対的に右方向に移動することとなる。
【0033】テレビ画面の右側半分の走査時には水平偏
向電流の極性が逆になるので、E型コア42,43の足部の
磁化極性が逆になり、HCR補正磁界BHCR の向きも逆
になる。この結果、ブルーBとレッドRのビームは右側
に力を受けてその方向に移動することとなり、グリーン
GのビームはブルーBとレッドRのビームに対して相対
的に左方向に移動する結果、図11の(a)に示すような
ワイド方向のミスコンバージェンスHCRの補正が行わ
れる。また、HCR補正コイル45, 46の結線方向を同時
に上記の場合と逆にすれば、水平偏向電流の向きが逆向
きに流れ、HCR補正磁界BHCRの向きも上記の場合と
逆になるから、図11の(b)に示すようなナロー方向の
ミスコンバージェンスHCRの補正が可能となる。この
第2の実施例の場合も、ミスコンバージェンスXH ,Y
H の補正がミスコンバージェンスHCRの補正と同時に
行われる。
【0034】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ことはなく、様々な実施の態様を採り得る。
【0035】
【発明の効果】本発明は、XH 補正コイルを、又は同コ
イルとHCR補正コイルを偏向ヨークの水平偏向コイル
側に接続し、YH 補正コイルを、又は同コイルとVCR
補正コイルとを偏向ヨークの垂直偏向コイル側に接続
し、偏向ヨーク自体を各補正コイルの駆動源としたもの
であるから、別途各補正コイルを駆動する電源を全く必
要とせず、これにより、回路構成の簡易な、装置コスト
の安価な偏向ヨーク装置を提供することが可能となる。
【0036】また、本発明によれば、ミスコンバージェ
ンスXH とYH の補正に加えて、同時に、HCR補正あ
るいはVCR補正を行うことが可能となり、テレビ画面
の高精細化の要求に充分応えるものとなる。
【0037】さらに、本発明では、XH 補正回路には位
相調整回路が設けられてXH 補正電流の左右のバランス
がとられて理想的なパラボラ波形の補正電流が作られ、
また、YH 補正回路には波形修正回路が設けられて、同
様に理想的なパラボラ波形の補正電流が作り出され、こ
れらの理想的なパラボラ波形の補正電流によりミスコン
バージェンスXH とYH の補正が行われるので、補正残
りや過補正のない精度の高いミスコンバージェンスの補
正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る偏向ヨーク装置の第1の実施例を
示す回路図である。
【図2】同実施例における各種補正コイルの配置態様と
その補正磁界の発生状態を示す説明図である。
【図3】同実施例におけるVCR補正磁界の発生態様を
示す説明図である。
【図4】同実施例のXH 補正回路によるXH 補正電流の
形成例を示す波形説明図である。
【図5】同実施例におけるYH 補正回路によるYH 補正
電流の形成例を示す波形説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す回路図である。
【図7】同実施例における各種補正コイルの配置態様と
補正磁界の発生状態を示す説明図である。
【図8】同実施例におけるミスコンバージェンスHCR
の補正動作の説明図である。
【図9】ミスコンバージェンスXH のパターン説明図で
ある。
【図10】ミスコンバージェンスYH のパターン説明図で
ある。
【図11】ミスコンバージェンスHCRのパターン説明図
である。
【図12】ミスコンバージェンスVCRのパターン説明図
である。
【図13】左右でバランスのとれていないXH 補正電流で
ミスコンバージェンスXH を補正したときの補正残りの
発生状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 XH 補正回路 2 YH 補正回路 3 水平偏向コイル 4 垂直偏向コイル 8a,8b XH 補正コイル 22a,22b YH 補正コイル 30,31 波形修正回路 40 VCR補正コイル 42 E形コア 43 E形コア 44 HCR補正回路 45,46 HCR補正コイル 47 VCR補正回路 48 位相調整回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向ヨークのネック側の左右位置にE形
    コアが対向配置され、このE形コアの外足には陰極線管
    の画面のX軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコ
    ンバージェンスを補正するXH 補正コイルと、陰極線管
    の画面の縦軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコ
    ンバージェンスを補正するYH 補正コイルとが設けら
    れ、E形コアの中足には陰極線管の画面のブルーとレッ
    ドに対するグリーンの上下方向のミスコンバージェンス
    を補正するVCR補正コイルが設けられており、前記X
    H 補正コイルは水平偏向電流を利用してパラボラ状のX
    H 補正電流を形成するXH 補正回路に接続され、YH
    正コイルは垂直偏向電流を全波整流してパラボラ状のY
    H 補正電流を形成するYH 補正回路に接続され、VCR
    補正コイルは垂直偏向コイルに接続されており、前記Y
    H 補正回路には陰極線管の画面の上側半分の走査時に補
    正電流が流れる第1の経路と、画面の下側半分の走査時
    に補正電流が流れる第2の経路とにそれぞれバイパス経
    路が設けられ、このバイパス経路には画面の上下周辺部
    の走査時に、対応する当該バイパス経路を開き動作さ
    せ、画面の中央部分の走査時にはバイパス経路を閉じる
    ツェナーダイオードを用いた補正電流の波形修正回路が
    形成されるとともに、YH 補正回路とXH 補正回路との
    干渉を防止する干渉防止回路が設けられており、また、
    H 補正回路にはXH 補正電流の波形の左右のバランス
    調整を行う位相調整回路が設けられている偏向ヨーク装
    置。
  2. 【請求項2】 偏向ヨークのネック側の上下位置にE形
    コアが対向配置され、このE形コアの外足には陰極線管
    の画面のX軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコ
    ンバージェンスを補正するXH 補正コイルと、陰極線管
    の画面の縦軸上でのブルーとレッドの水平方向のミスコ
    ンバージェンスを補正するYH 補正コイルとが設けら
    れ、E形コアの中足には陰極線管の画面のブルーとレッ
    ドに対するグリーンの左右方向のミスコンバージェンス
    を補正するHCR補正コイルが設けられており、前記X
    H 補正コイルは水平偏向電流を利用してパラボラ状のX
    H 補正電流を形成するXH 補正回路に接続され、YH
    正コイルは垂直偏向電流を全波整流してパラボラ状のY
    H 補正電流を形成するYH 補正回路に接続され、HCR
    補正コイルは水平偏向コイルに接続されており、前記Y
    H 補正回路には陰極線管の画面の上側半分の走査時に補
    正電流が流れる第1の経路と、画面の下側半分の走査時
    に補正電流が流れる第2の経路とにそれぞれバイパス経
    路が設けられ、このバイパス経路には画面の上下周辺部
    の走査時に、対応する当該バイパス経路を開き動作さ
    せ、画面の中央部分の走査時にはバイパス経路を閉じる
    ツェナーダイオードを用いた補正電流の波形修正回路が
    形成されるとともに、YH 補正回路とXH 補正回路との
    干渉を防止する干渉防止回路が設けられており、また、
    H 補正回路にはXH 補正電流の波形の左右のバランス
    調整を行う位相調整回路が設けられている偏向ヨーク装
    置。
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