JP2530485B2 - 構造物間隙間用フレキシブル型枠工法 - Google Patents

構造物間隙間用フレキシブル型枠工法

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JP2530485B2 JP63204590A JP20459088A JP2530485B2 JP 2530485 B2 JP2530485 B2 JP 2530485B2 JP 63204590 A JP63204590 A JP 63204590A JP 20459088 A JP20459088 A JP 20459088A JP 2530485 B2 JP2530485 B2 JP 2530485B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、構造物と構造物との間隙寸法が一定でない
場合でも、厳密な寸法精度を要しない構造物間隙間用フ
レキシブル型枠工法に関するものである。
[従来の技術] 従来、構造物と構造物との間隙間の型枠工法は、打
設、または注入されるコンクリート、モルタル、セメン
トグラウトの重量に耐える強度を有するブラケットを一
方の構造物に設置し、該ブラケットと他方の構造物との
隙間に止水材料を充填する工法と、あるいは各構造物の
下方より型枠を支持し、型枠と各構造物との隙間に止水
材料を充填する工法とが一般的に用いられている工法で
ある。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来の工法のうち、ブラケットを設置する工法の
場合、ブラケットを精度よく製作して設置するのに多く
の労力と費用がかかるという問題点があり、特に水中の
場合、精度よく設置するのが困難で、打設されたコンク
リート、モルタル、または注入されたセメントグラウト
が漏れる虞れがある。
また、下方より型枠を各構造物に支持する工法の場
合、構造物間の間隙寸法が一定でないときには、型枠寸
法を正確に測定して型枠を製作しなければならなず、且
つそれでも打設されたコンクリート、モルタル、または
注入されたセメントグラウトの漏れを防ぐように止水材
料を型枠と構造物との隙間に充填しなければならないと
いう問題点があった。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決すること
を目的とする、構造物間隙間用フレキシブル型枠工法を
提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、一方の構造物と他方の構造物との間隙寸法
が一定または一定でない場合に於いて、一方の構造物
に、強度性を有するシートを適宜間隔で複数枚に分割し
た各分割片をファスナーで接合できるようにして形成さ
れたフレキシブル型枠の上端縁部を、密に固着する一
方、他方の構造物の前記フレキシブル型枠の固着位置よ
り下方位置に、前記フレキシブル型枠の下端縁部を密に
固着し、然る後フレキシブル型枠上の間隙にコンクリー
トあるいはモルタルを打設、またはセメントグラウトを
注入するという方法を採用することにより、上記問題点
を解決した。
[作用] 上記本発明工法によれば、構造物と構造物との間隙寸
法が一定でない場合でも、その間隙間の寸法差をフレキ
シブル型枠のフレキシビリティで吸収できる。
[実施例] 本発明工法の実施例を図に就いて説明するに、第1図
〜第10図は本発明工法の第1実施例を示すもので、本発
明工法を水中橋脚における杭頭フーチングの施工に適用
して施工を完了した状態を示す概略図であり、本発明型
枠工法を用いて一方の構造物1であるスラブ1aと、他方
の構造物2である円柱状の基礎杭2aとの環状の間隙G
に、セメントグラウト3を注入した状態が図示されてい
る。第1図において4は側壁、5は杭頭フーチングを示
す。
第2図は前記第1図の要部の拡大縦断面図であり、ま
た第3図は第1図、第2図の施工状態を示す要部の拡大
断面図であって、これに従って以下本発明工法を更に詳
細に説明する。
気中で中央に前記基礎杭2aに遊挿できる大きさの円孔
6を有してスラブ1aを形成し、且つ該スラブ1aの底面7
に於ける円孔6の周縁部に、適宜間隔を置いて複数個の
支持プレート8をボルト9により円周方向に固定し、更
に前記支持プレート8の円孔6寄りに、断面倒L字状を
なした環状の取付けアングル10が、その水平板11を支持
プレート8に固定すると共に、折曲板12を下方へ垂設せ
しめて、円孔6の外周面に位置している。
そして、前記スラブ1aに取付けアングル10を取付ける
と同時に、該取付けアングル10の折曲板12の外側面に、
スポンジ板13を当接して巻回せしめ、更に後述の基礎杭
2aの周壁に漏斗状に下方を固着できるに充分な巾と長さ
を有する、例えば塩化ビニールシートのような、強度性
を有する合成樹脂または繊維シート14を複数枚に縦方向
に適宜間隔で分割して分割片14a,14b,…とし、その各分
割片14a,14b,…の分割端縁に夫々ファスナー15を固定し
て、互いに各ファスナー15により各分割片14a,14b,…を
接合できるようにして形成されたフレキシブル型枠16の
上端部を、各ファスナー15により接合せしめて前記スポ
ンジ板13の外側面に当接重合せしめ、更に板ばね17の両
端面部に固設された締付けアングル18,19の螺子孔20,21
に締付けボルト22を螺挿して行くことにより、板ばね17
の径を縮小できるようにして形成された締付けバンド23
を、フレキシブル型枠16上より巻回して、締付けボルト
22を締付けアングル18,19の螺子孔20,21に螺挿して行く
ことにより、締付けバンド23が緊締され、取付けアング
ル10の折曲板12にスポンジ板13およびフレキシブル型枠
16が夫々圧接され、この位置に於いてフレキシブル型枠
16はスラブ1aに密に固着されると共に、スラブ1aの底面
7と取付けアングル10の接する内周縁部にシール材24を
充填してシーリングすることにより、更に水密性を維持
せしめている。
前記の構成までは気中に於いてこれをなし、第9図の
ようにフレキシブル型枠16のファスナー15を開放して各
分割片14a,14b,…を取付けアングル10付近に巻き畳み、
基礎杭2aに各分割片14a,14b,…が接触して損傷するのを
防止し、スラブ1aを既に水中に設置された基礎杭2aの上
方より円孔6を介して貫挿して水中の所定位置にスラブ
1aをセットする。この際、基礎杭2aとスラブ1aの円孔6
とは同心円に配設することは難しく、偏心して配設され
るのが一般的であり、従って基礎杭2aとスラブ1aの円孔
6との間の間隙Gは円周方向で一定でなく、広い所と狭
い所があるが、本工法のフレキシブル型枠16を使用する
ことにより、その間隙Gの寸法差を考慮する必要がな
い。
前記水中の所定位置にスラブ1aがセットされると、ダ
イバーが水中にもぐって、第3図,第5図に示すよう
に、前記巻き畳んだ各分割片14a,14b,…を解いて、各分
割片14a,14b,…をファスナー15によって接合し、フレキ
シブル型枠16の下方部を巻回しようとする基礎杭2aの周
壁にスポンジ板25を巻回した後、該スポンジ板25に当接
するようにしてフレキシブル型枠16の下方部をしぼり込
んで基礎杭2aの周面に巻き付け、然る後前記と同一構成
の締付けバンド23をフレキシブル型枠16の上面より巻回
して緊締することにより、フレキシブル型枠16の下方部
は基礎杭2aの周面に巻回して密に固定され、第2図のよ
うにフレキシブル型枠16は全体として漏斗状に保持され
る。前記スポンジ板13,25がフレキシブル型枠16の内周
面に夫々位置することにより、スラブ1a面および基礎杭
2a面に於いてフレキシブル型枠16が密に固着されて夫々
止水効果が保持される。
ダイバーによる前記基礎杭2aへのフレキシブル型枠16
の巻回作業が完了すると、グラウトパイプ26よりセメン
トグラウト3を間隙Gに注入して、所定量のセメントグ
ラウト3の注入後、グラウトパイプ26を抜き去り、本発
明工法を完了するのである。
第1図〜第9図のものは、水中橋脚における杭頭フー
チングの施工に本発明工法を適用した例を示すものであ
ったが、第10図に示すものは、本発明工法を気中に於け
る、例えば床板取付け工事に適用した例を示すもので、
一方の構造物1であるプレキャストコンクリートより成
るスラブ1bと、他方の構造物2である円柱状の柱体2bと
の間隙Gに、コンクリートまたはモルタル3aを打設した
状態が図示されている。前記水中橋脚の場合は気中と水
中とで作業するのであるが、第10図のものはいずれも気
中でその作業をなすという点が異なるのみで、作業は全
く同一なのでその詳細は省略する。
第1図〜第9図および第10図に示すいずれの場合に
も、フレキシブル型枠16を構成するシート14は、スラブ
1a,1bの円孔6部分への取付け長さは予め設定されてい
るので、その長さに合わせて、第6図に示すように複数
枚に適宜間隔に縦方向に分割して分割片14a,14b,…が形
成されており、各分割片14a,14b,…ごとにその上端縁を
スラブ1a,1bの取付けアングル10に当接せしめて、各分
割片14a,14b,…をファスナー15で接合して行くことがで
きる。また、間隙Gの構造寸法が大きく、型枠延長が長
くなっても、ファスナー15で更に前記各分割片を接合し
て行くことができるので、間隙Gの大きさに制限はない
のである。
第11図は本発明工法の第2実施例を示すもので、水中
に於いて一方の構造物1を水中に既に設置された壁面を
有する他の構造物2に取付けるに当り、本発明型枠工法
を施工した状態を示す概略図であり、図中では本発明型
枠工法を用いて一方の構造物1であるスラブ1cと、他方
の構造物2である壁面27を有する躯体2cとの長方形状の
間隙Gに、セメントグラウト3を注入した状態が図示さ
れており、以下本発明工法を更に詳細に説明する。
先ず、気中で一方の構造物1であるスラブ1cに対面す
る壁面27を有する他の構造物2である躯体2cを形成し、
且つ該躯体2cの壁面に逆L字状をなした長尺状の躯体用
の取付けアングル28を、その折曲板29を壁面27に当接し
てボルト30により一体に固定し、更に躯体用の取付けア
ングル28の水平板31の底面に、スポンジ板32を当接し、
そして後述のスラブ1cに上方を固着するに充分に長さを
有する、例えば塩化ビニールシートのような、強度性を
有する合成樹脂または繊維シート33を第2図に示すよう
に横方向に2つに分割して2分割片33a,33bとし、その
分割端縁部にファスナー34を固定して、互いにファスナ
ー34により各分割片33a,33bを接合できるようにして形
成されたフレキシブル型枠35の、下方の分割片33bの下
端部を前記スポンジ板32の底面に当接重合せしめ、然る
後分割片33bの底面より押圧板36を圧着して、ボルト37
を押圧板36、フレキシブル型枠35、スポンジ板32および
水平板31を夫々貫通して、ナット38をボルト37の先方部
に螺着することにより、フレキシブル型枠35の下方の分
割片33bは躯体2bの壁面27に密に固着されると共に、壁
面27と取付けアングル28の接する内側縁部にシール材39
を充填してシーリングすることにより、更に水密性を維
持せしめている。
前記の作業を気中で完了した後、躯体2cを水中の所定
場所に設置するのである。
次に気中でスラブ1cを形成し、且つ該スラブ1cの底面
40の内側面寄りに断面倒L字状をなした長尺状の取付け
アングル41を、その水平板42を底面40に当接してボルト
43で固定すると共に、折曲板44を下方へ垂設せしめて固
定してある。
そして、前記スラブ1cに取付けアングル41を取付ける
と同時に、該取付けアングル41の折曲板44の外側面に、
スポンジ板45を当接し、更に前記フレキシブル型枠35の
上方の分割片33aの上端部を、前記スポンジ板45の外側
面に当接重合せしめ、然る後分割片33aの外側面より押
圧板46を圧着してボルト47を押圧板46、フレキシブル型
枠35、スポンジ板45および折曲板44を夫々貫通してナッ
ト48をボルト47の先方部に螺着して、スポンジ板45とフ
レキシブル型枠35の上方の分割片33aの上端縁部を取付
けアングル41に一体に固定することにより、フレキシブ
ル型枠35はスラブ1cに密に固着されると共に、スラブ1c
の底面40と取付けアングル41の接する内側縁部にシール
材49を充填してシーリングすることにより、更に水密性
を維持せしめるのである。
前記の構成までは気中に於いてこれをなし、フレキシ
ブル型枠35の上方の分割片33aを下方へ垂れ下げたま
ま、スラブ1cを既に設置された躯体2cの上方より水中の
所定位置にスラブ1cをセットする。この際、躯体2cの壁
面27とスラブ1cとの間の間隙Gはその延長方向で一定で
なく、広い所と狭い所があっても、本工法のフレキシブ
ル型枠35を使用することにより、その間隙Gの寸法差を
考慮する必要がない。
前記水中の所定位置にスラブ1cがセットされると、ダ
イバーが水中にもぐって、第11図に示すようにフレキシ
ブル型枠35の上方の分割片33aと下方の分割片33bとをフ
ァスナー34により接合する。前記スポンジ板32,45がフ
レキシブル型枠35の内周面に夫々位置することにより、
スラブ1c面および躯体2cの壁面27に於いてフレキシブル
型枠35が密に固着されて夫々止水効果が保持される。
ダイバーによる前記フレキシブル型枠35の接合作業が
完了すると、グラウトパイプ26よりセメントグラウト3
を間隙Gに注入して、所定量のセメントグラウト3の注
入後、グラウトパイプ26を抜き去り、本発明工法を完了
するのである。
第11図〜第12図のものは、水中における一方の構造物
1であるスラブ1cを他方の構造物2である躯体2cの壁面
27へ取付けるに当たり、本発明工法を適用した例を示す
ものであったが、第13図に示すものは、本発明工法を気
中に於ける、例えば床板取付け工事に適用した例を示す
もので、一方の構造物1であるプレキャストコンクリー
トより成るスラブ1dと他方の構造物2である躯体2dの壁
面27との間隙Gにコンクリートまたはモルタル3aを打設
した状態が図示されており、前記第11図〜第12図の場合
は気中と水中とで作業するものであるが、第13図のもの
はいずれも気中でその作業をなすという点が異なるのみ
で、作業は全く同一なのでその詳細は省略する。
第11図〜第12図および第13図に示すいずれの場合に
も、フレキシブル型枠35を構成するシート33は、前記第
12図のように上下に2分割する外に、スラブ1c,1dから
躯体2c,2dの壁面27への取付け長さは予め設定されてい
るので、その長さに合わせて、更に第14図に示すように
複数枚に縦方向に適宜間隔に分割して左右分割片33′a,
…,33′b,…とすることにより、各左右分割片33′a,…
,33′b,…ごとにファスナー34′で接合して、その上
・下端縁をスラブ1c,1dおよび躯体2c,2dの取付けアング
ル28,41に当接せしめて、その後上下の各分割片33a,33b
をファスナー34で接合することができる。また、間隙G
の長さ寸法が大きく、型枠延長が長くなっても、ファス
ナー34′で更に左右分割片33′a,…,33′b…を接合し
て行くことができるので、間隙Gの長さに制限はないの
である。
前記第1図に示すものは、本発明工法の第1実施例を
示すもので、本発明工法を用いて一方の構造物1である
スラブ1aと、他方の構造物2である基礎杭2aとの環状の
間隙Gにセメントグラウト3を注入した状態が図示され
ているが、第15図は前記第1実施例の変形であって、本
発明工法を用いて水中に於いて、一方の構造物1である
多角形孔50を有するスラブ1eと、他方の構造物2である
多角形柱体2eとの方形枠状の間隙Gにセメントグラウト
3を注入するのであり、以下本発明工法を更に詳細に説
明する。
先ず、気中で一方の構造物1であるスラブ1eの多角形
孔50に遊挿される多角形柱体2eを形成し、且つ該多角形
柱体2eの各壁面51に逆L字状をなした長尺状の柱体用取
付けアングル52を、その折曲板53を壁面51に当接してボ
ルト54により一体に固定して周設し、更に柱体用取付け
アングル52の水平板55の底面に、スポンジ板56を当接
し、そして後述のスラブ1eに上方を漏斗状に固着するに
充分な巾と長さを有する、例えば塩化ビニールシートの
ような、強度性を有する合成樹脂または繊維シート57を
多角形柱体2eの各壁面51ごとに固着できるように、第16
図に示すように複数枚に縦方向に適宜間隔で分割すると
共に、更に横方向に2つに分割して分割片57a,…,57b,
…とし、その分割端縁部にファスナー58を固定して互い
にファスナー58により各分割片57a,…,57b,…を接合で
きるようにして形成されたフレキシブル型枠59の、分割
された下方の各分割片57b,…を各ファスナー58により接
合せしめて、その下端部を前記スポンジ板56の底面に当
接重合せしめ、然る後各分割片57b,…の底面より押圧板
60を圧着して、ボルト61を押圧板60、フレキシブル型枠
59、スポンジ板56および水平板55を夫々貫通して、ナッ
ト62をボルト61の先方部に螺着することにより、フレキ
シブル型枠59の下方の各分割片57b,…は多角形柱体2eの
壁面51に密に固着されると共に、各壁面51と取付けアン
グル52の接する内側縁部にシール材63を充填してシーリ
ングすることにより、更に水密性を維持せしめている。
前記の作業を気中で完了した後、多角形柱体2eを水中
の所定場所に設置するのである。
次に、気中で中央に前記多角形柱体2eに遊挿できる大
きさの多角形孔50を有してスラブ1eを形成し、且つ該ス
ラブ1eの底面64に於ける多角形孔50の各側縁部に於い
て、断面倒L字状をなした長尺状の取付けアングル65
を、その水平板66を底面64に当接してボルト67で固定す
ると共に、折曲板68を下方へ垂設せしめて、多角形孔50
の各側縁部毎に固定してある。
そして、前記スラブ1cに取付けアングル65を取付ける
と同時に、該取付けアングル65の折曲板68の外側面に、
スポンジ板69を当接し、更に前記フレキシブル型枠59の
上方の各分割片57a,…の上端部を、各ファスナー58によ
り接合せしめて前記スポンジ板69の外側面に当接重合せ
しめ、然る後分割片57a,…の外側面より押圧板70を圧着
してボルト71を押圧板70、フレキシブル型枠59、スポン
ジ板69および折曲板68を夫々貫通して、ナット72をボル
ト71の先方部に螺着して、スポンジ板69とフレキシブル
型枠59の上方の各分割片57a,…の上端縁部を取付けアン
グル65に一体に固定することにより、フレキシブル型枠
59はスラブ1eに密に固着されると共に、スラブ1eの底面
64と取付けアングル65の接する内側縁部にシール材73を
充填してシーリングすることにより、更に水密性を維持
せしめている。
前記の構成までは気中に於いてこれをなし、第17図の
ようにフレキシブル型枠59の上方の各分割片57a,…のフ
ァスナー58を開放して各分割片57a,…を取付けアングル
65付近に巻き畳み、多角形柱体2eに各分割片57a,…が接
触して損傷するのを防止し、スラブ1eを既に水中に設置
された多角形柱体2eの上方より多角形孔50を介して貫挿
して水中の所定位置にスラブ1eをセットする。この際、
多角形柱体2eとスラブ1eの多角形孔50とは同心的に配設
することは難しく、偏心して配設されるのが一般的であ
り、従って多角形柱体2eとスラブ1eの多角形孔50との間
の方形枠状の間隙Gは一定でなく、広い所と狭い所があ
るが、本工法のフレキシブル型枠59を使用することによ
り、その間隙Gの寸法差を考慮する必要がない。
前記水中の所定位置にスラブ1eがセットされると、ダ
イバーが水中にもぐって、第15図に示すように、前記巻
き畳んだ各分割片57a,…を解いて、フレキシブル型枠59
の上下の各分割片57a,…,57b,…の各ファスナー58を接
合することにより、フレキシブル型枠59は全体として漏
斗状に保持される。前記スポンジ板56,69がフレキシブ
ル型枠59の内周面に夫々位置することにより、スラブ1e
面および多角形柱体2e面に於いてフレキシブル型枠59が
密に固着されて夫々止水効果が保持される。
ダイバーによる前記フレキシブル型枠59の接合作業が
完了すると、グラウトパイプ26よりセメントグラウト3
を間隙Gに注入して、所定量のセメントグラウト3の注
入後、グラウトパイプ26を抜き去り、本発明工法を完了
するのである。
第15図〜第17図のものは、水中における一方の構造物
1であるスラブ1eを他方の構造物2である多角形柱体2e
へ取付けるに当たり本発明工法を適用した例を示すもの
であったが、第18図に示すものは、本発明工法を気中に
於ける、例えば床板取付け工事に適用した例を示すもの
で、一方の構造物1であるプレキャストコンクリートよ
り成るスラブ1fと他方の構造物2である方形状の柱体2f
との方形枠状の間隙Gに、コンクリートまたはモルタル
3aを打設した状態が図示されている。前記第15図〜第17
図の場合は気中と水中とで作業するのであるが、第18図
のものはいずれも気中でその作業をなすという点が異な
るのみで、作業は全く同一なのでその詳細は省略する。
第15図〜第17図および第18図に示すいずれの場合に
も、フレキシブル型枠59を構成するシート57は、スラブ
1fの多角形孔50部分への取付け長さは予め設定されてい
るので、その長さに合わせて、第16図に示すように多角
形孔50の各辺の巾に、複数枚に適宜間隔に縦方向に分割
すると共に、更に上下に2分割されており、各分割片57
a,…,57b,…ごとに、その上・下端縁をスラブ1fおよび
多角形柱体2fの取付けアングル52,65に当接せしめて、
各分割片57a,…,57b,…をファスナー58で接合して行く
ことができる。また、間隙Gの構造寸法が大きく、型枠
延長が長くなっても、ファスナー58で更に分割片を接合
して行くことができるので、間隙Gの大きさに制限はな
いのである。
[発明の効果] 本発明は上述のようであるから、各構造物間の間隙の
寸法が一定でなくても、フレキシブル型枠でその寸法差
を吸収することができ、従ってフレキシブル型枠の製作
時に間隙寸法を考慮する必要がない。
また、間隙、構造寸法が大きく型枠延長が長くなって
も、ファスナーで各分割片を接合して、その隙間寸法に
合う所定長さのフレキシブル型枠を製作できるので、間
隙寸法の大きさに制限されず、更に間隙形状が円形、四
角形、三角形等どのような形であっても、ファスナーで
各分割片を接合して行くので、どのような形状にも適用
できる。
また更に、本発明工法は構造物と構造物との隙間寸法
が一定であっても適用できることは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例の概略図、第2図は同施工完了後の
状態を示す縦断面図、第3図は同施工状態を示す拡大縦
断面図、第4図は同第3図A部の拡大図、第5図は同第
3図B部の拡大図、第6図は同フレキシブル型枠の平面
図、第7図は同締付けバンドの要部を示す拡大平面図、
第8図は同側面図、第9図は同フレキシブル型枠の接合
後の施工状態を示す斜視図、第10図は同気中に於ける施
工完了後の状態を示す縦断面図、第11図は第2実施例の
施工状態を示す縦断面図、第12図は同フレキシブル型枠
の平面図、第13図は同気中に於ける施工完了後の状態を
示す縦断面図、第14図は同他態様に於けるフレキシブル
型枠の平面図、第15図は第3実施例の施工状態を示す縦
断面図、第16図は同フレキシブル型枠の平面図、第17図
は同フレキシブル型枠の接合後の施工状態を示す斜視
図、第18図は同気中に於ける施工完了後の状態を示す縦
断面図である。 図中、1は一方の構造物、2は他方の構造物、3はセメ
ントグラウト、3aはコンクリートあるいはモルタル、1
4,33,57は合成樹脂シート、14a,…,14b,…,33a,…,33b,
…,33′a,…,33′b,…,57a,…,57b,…は分割片、15,34,
34′,58はファスナー、16,35,59はフレキシブル型枠、
Gは間隙である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の構造物と他方の構造物との間隙寸法
    が一定または一定でない場合に於いて、一方の構造物
    に、強度性を有するシートを適宜間隔で複数枚に分割し
    た各分割片をファスナーで接合できるようにして形成さ
    れたフレキシブル型枠の上端縁部を、密に固着する一
    方、他方の構造物の前記フレキシブル型枠の固着位置よ
    り下方位置に、前記フレキシブル型枠の下端縁部を密に
    固着し、然る後フレキシブル型枠上の間隙にコンクリー
    トあるいはモルタルを打設、またはセメントグラウトを
    注入することを特徴とする構造物間隙間用フレキシブル
    型枠工法。
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