JPH073879A - 埋設型枠による型枠構造 - Google Patents

埋設型枠による型枠構造

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JPH073879A
JPH073879A JP17228593A JP17228593A JPH073879A JP H073879 A JPH073879 A JP H073879A JP 17228593 A JP17228593 A JP 17228593A JP 17228593 A JP17228593 A JP 17228593A JP H073879 A JPH073879 A JP H073879A
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JP17228593A
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Inventor
Mitsuru Nakamura
充 中村
Kazumi Hosoda
一美 細田
Satoshi Tatematsu
智 立松
Yuji Tabata
雄二 田端
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Haseko Corp
Original Assignee
Haseko Corp
Hasegawa Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柱や梁、壁などを構築するためのプレキャス
ト製の埋設型枠を構成する型枠材に強度化の機能を持た
せて、型枠補強ならびに型枠設置に必要な資材の半減化
を図り、かつ同時に、埋設型枠をコンクリート構造物の
強度アップに寄与させる。 【構成】 内面に複数条の突条部aが形成された型枠材
9〜11を接合して埋設型枠5を構成し、かつ、この埋
設型枠5の外面に、型枠材補強用の部材12を前記突条
部aに直交する方向に配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柱や梁、壁などを構築
するためのプレキャスト製の埋設型枠による型枠構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】一度あるいは数度の使用で捨てられる木
製のコンクリートパネルによる構築に比べて資源の無駄
がなく、しかも、プレキャスト製の型枠を打ち放しにす
ることで工期の短縮が達成されることから、柱や梁、壁
などの構築に埋設型枠が広く用いられる傾向にある。
【0003】この内の壁用の埋設型枠については、一般
には、例えば上下辺が壁面高さに相当する短尺幅の平板
状の型枠材を幅方向に並べて、これらを突き合わせ接合
して構成されている。角筒の形状を呈する柱用の埋設型
枠は、コーナー部の近傍において周方向で例えば4個に
分割して成る型枠材、即ち、幅方向両側にコーナー用の
屈曲部を連設した一対の浅いU字溝形状の型枠材と、こ
れの屈曲部間にわたる2枚の平板状の型枠材とを、これ
らの端部を互いに突き合わせ接合して構成されている。
【0004】深いU字溝の形状を呈する梁用の埋設型枠
も、コーナー部の近傍において周方向で例えば3個に分
割して成る型枠材、即ち、幅方向両側にコーナー用の屈
曲部を連設した浅いU字溝形状の型枠材と、梁側部用の
2枚の平板状型枠材とを、これらの端部を互いに突き合
わせ接合して構成されている。
【0005】このように、壁用や柱・梁用の埋設型枠を
複数個の型枠材に分割するのは、型枠材を互いに重ね合
わせることで保管スペースが狭くて済む上に運搬の面で
も好適なものとなり、また単品が軽量化されることで取
り扱いの面でも優れたものとなる理由による。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来は、上記
の型枠材を接合して埋設型枠を構成し、かつ、コンクリ
ート打設時の側圧に耐え得るように、埋設型枠の外面に
型枠材補強用の部材(一般には端太と称されている。)
を縦横に結合しているが、これには大量の補強用部材と
それの結合手段とを要する上に、組付けに多大の手間と
人手がかゝり、特に、埋設型枠を予め地組みして、これ
を揚重機によって所定箇所に揚重設置する手段をとると
きは、大量の補強用部材と結合手段の使用によって埋設
型枠が重量物と化すことから大型の揚重機を必要とし、
型枠施工の工期が長くかゝる上に作業性が悪い点で問題
があった。
【0007】加えて、埋設型枠とこれの内部に打設され
るコンクリートとの馴染みが悪くて両者の結合が不十分
であることから、埋設型枠には単なる型枠の機能だけを
求めるだけであって、設計上では埋設型枠自体の強度を
無視せざるを得ない状況にあった。
【0008】本発明は、埋設型枠がプレキャスト製であ
ることの利点を生かした合理的な改良によって、埋設型
枠をコンクリート構造物の強度アップに寄与させ、更
に、型枠の設置施工に必要な資材、即ち型枠材補強用の
部材とそれの結合手段の使用量を半減させ、延ては埋設
型枠の設置作業の簡易化と工期の短縮が達成されるに至
った型枠構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、柱や梁、壁などを構築するためのプレ
キャスト製の埋設型枠による型枠構造として、内面に複
数条の突条部が形成された型枠材を接合して埋設型枠を
構成し、かつ、埋設型枠の外面には、型枠材補強用の部
材を前記突条部に直交する方向に配置した点に構成上の
特徴がある。
【0010】
【作用】上記の特徴構成によれば、型枠材に形成した突
条部が、従来ではそれの条方向に配置している型枠材補
強用の部材と機能的に同じ強度機能を発揮する。また、
この突条部は、型枠材ひいては埋設型枠と現場打ちコン
クリートとの付着力を高めるように作用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は構築途中の建物の一部を示しており、より
具体的には、柱1,1間に幅広の梁2を架設すると共
に、この梁2に直交する方向の幅狭の梁3を各柱1に設
け、かつ、これらの梁2,3にわたって上階用の床スラ
ブ4を構築した状態を示している。
【0012】この内の柱1と梁2,3の構築に関して
は、図2に示すように、例えば短繊維補強モルタルを真
空押出しによって成型したプレキャスト製の埋設型枠5
〜7を使用し、上階の床スラブ4の構築に関しては例え
ば合板製の床用型枠8を使用している。
【0013】図3,4に柱用埋設型枠5の詳細を示して
いる。この柱用の埋設型枠5は角筒状であって、それぞ
れが柱長さに相当する寸法のL字状のコーナー用型枠材
9…と、このコーナー用型枠材9の端面に突き合わせ接
合される幅広と幅狭の各2枚の平板状の型枠材10,1
1とから成り、かつ、幅広の型枠材10の幅寸法を幅広
の埋設型枠梁2の幅寸法(つまりは幅広梁用の埋設型枠
6の幅寸法)に一致させると共に、幅狭の型枠材11の
幅寸法を幅狭の埋設型枠梁3の幅寸法(つまりは幅狭梁
用の埋設型枠7の幅寸法)に一致させてあって、各型枠
材10,11の上端を梁用の埋設型枠6,7の高さ分だ
け凹入させて、その凹入空間部によって梁用埋設型枠
6,7を嵌入支持させるようにしている。
【0014】また、型枠材10,11の内面に長手方向
の全長にわたって複数条の補強用突条部aを形成すると
共に、図4に一部を拡大して図示したように、当該突条
部aの断面形状を現場打ちコンクリートとの付着力を高
めるために逆台形状と成し、更に、型枠材相互の位置ず
れやコンクリートの漏れ出しを防止させるために、型枠
材9,10、9,11の接合部には互いに噛合する凹凸
部b,cを形成し、もって地組みにより、接着剤を介し
て凹凸部b,cを突き合わせ噛合させると共に、突条部
aに直交する方向の4本一組の補強用部材12を型枠材
9〜11の外面に配置して、柱用埋設型枠4を筒状に保
形させている。補強用部材12は仮設材であり、型枠内
部に打設されたコンクリートが硬化した後、解体撤去さ
れる。
【0015】柱用埋設型枠5を地組みするにあたって
は、例えば、図5に示すような型枠組立用治具Aが使用
される。この型枠組立用治具Aは、4個の支持金物65
と、それらを結合するための8個の連結金物66とから
構成され、各支持金物65は、平板65aとその上面に
立設されたL字状の溝付き部材65bとから構成されて
いる。L字状の溝付き部材65bにおける溝65cの幅
は前記型枠材9,10,11の厚みと同程度に設定され
ており、これらの型枠材9,10,11の下端部を溝6
5cに嵌入して角筒状に組み立てるようになっている。
また、支持金物65の平板65a又は連結金物66には
複数のボルト孔が形成されていて、太さの異なる柱用埋
設型枠5を組み立てる場合には、連結金物66と支持金
物65とを連結するボルト67の挿入位置を選択するこ
とにより、支持金物65同士の位置関係(4個のL字状
の溝付き部材65bが形成する四角形の寸法)を調整す
るようになっている。
【0016】幅広ならびに幅狭の梁用埋設型枠6,7
は、構成的には同じように深いU字溝の形状を呈するも
のであって、幅広梁用の埋設型枠6を対象にして図2,
3,6に示すように、この埋設型枠6は、L字状の2個
のコーナー用型枠材14,14と、この型枠材14,1
4間に位置してその一側辺に突き合わせ接合される平板
状の梁底用型枠材15と、コーナー用型枠材14の他側
辺に立ち上げ接合される2枚の平板状の梁側部用の型枠
材16,16とから成る。
【0017】この内の梁底用と梁側部用の型枠材15,
16の内面にも、長手方向の全長にわたって複数条の補
強用突条部dを形成すると共に、図6に一部を拡大して
図示したように、当該突条部dの断面形状を現場打ちコ
ンクリートとの付着力を高めるために逆台形状と成し、
更に、型枠材14,15、14,16の接合部にも、コ
ンクリートの漏れ出し防止などのために凹凸部e,fを
形成し、もって地組みにより、接着剤を介して凹凸部
e,fを突き合わせ噛合させると共に、前記突条部dに
直交する方向の梁底用と梁側部用の補強用部材17を型
枠材14〜16の外面に配置して、埋設型枠6を深いU
字溝の形状に保形させている。
【0018】図示の補強用部材17は、複数本の水平な
角パイプ17aと、各角パイプ17aに対して垂直に且
つ着脱自在に連結される複数対の垂直な角パイプ17
b,17cと、両者間に着脱自在に介装される複数の補
強用斜材17d,17eとによって構成されている。図
6に示すBは、前記角パイプ17aと角パイプ製の大引
きCとを緊結する角形の直交クランプである。
【0019】梁側部用の型枠材16の上端近傍部の外面
には、床用型枠8を釘止めして支持する受け桟木19を
地組みの段階で取り付けてある。この受け桟木19の取
付けには、例えば、型枠セパレータを取り付けるための
木コン(合成樹脂でコーン状に成型され、内部に金属製
の雌ねじ部が埋め込まれたもの)と同じような木コン
と、それにねじ込まれるフォームタイのような締め付け
金物が利用される。
【0020】前記梁用埋設型枠6は、図6に示した状態
に予め地組みされ、揚重機で吊り上げて、図7に示すよ
うに、枠組み足場を利用した支保工D上に設置されるも
のである。しかる後、この状態で、前記床用型枠8が敷
設されることになる。
【0021】尚、上記したように幅狭梁用の埋設型枠7
は幅広梁用の埋設型枠6と構成的に同じものであること
から、図3において、同じ構成部材に同符号を付して重
複説明を避けることにする。図示しないが、この幅狭梁
用の埋設型枠7も予め地組みによって溝状に保形され、
かつ、梁底用と梁側部用の補強用部材も、その長手方向
を突条部の条方向に直交させて設けられる。
【0022】柱用埋設型枠5と、互いに直角な梁用埋設
型枠6,7とのコーナー部は、例えば、図8,9に示す
ような角締め金物Eにより連結状態が補強される。各々
の角締め金物Eは、平面視でL字状を呈する一対の金物
68a,68bと、両者68a,68bの一端側を互い
に直交させた状態に連結するボルト・ナット69と、両
者68a,68bの他端側の垂直片部分を梁用埋設型枠
6,7に連結するボルト・ナット70とによって構成さ
れ、梁幅に応じて金物68a,68bの一端側に形成さ
れたボルト孔を選択するようになっている。
【0023】上記の地組み型枠による柱・梁1〜3なら
びに床スラブ4の構築は、例えば次のようにして行われ
る。即ち、図2に示すように、予め地組みによって筒状
に保形されたプレキャスト製の柱用埋設型枠5を、間隔
を隔てて所定の位置に施工された柱用配筋20に被せる
ように建て込み、この柱用埋設型枠5,5間に作業足場
21を設置する。
【0024】そして、地組みにより溝状に保形させた梁
用の埋設型枠6,7を、作業足場21を利用して隣合う
柱用埋設型枠5,5間に架設し、かつ、型枠上部の桟木
19上に合板製の床用型枠8を配置する。
【0025】次に、梁用配筋23および床用の配筋24
を施工(図1を参照)すると共に、所定の検査後にコン
クリートを打設し、後はコンクリートの養生を待って補
強用部材12,17を解体し、かつ、作業足場21を撤
去することで、柱1と梁2,3および床スラブ4が構築
される。
【0026】上記の構成によれば、柱・梁用の埋設型枠
5〜7を構成する型枠材10,11、15,16の内面
に複数条の突条部a,dを設けたことで、この突条部
a,dを介して現場打ちコンクリートが埋設型枠5〜7
の内面に強固に付着することとなり、延ては、埋設型枠
5〜7がコンクリート構造物の強度アップに寄与するこ
とになる。
【0027】また従来は、埋設型枠の外面に補強用部材
を縦横に結合して、コンクリート打設時の側圧に耐え得
るように考慮していたが、この縦横一方の補強用部材に
代わる補強用の機能を突条部a,dに持たせることがで
きることから、縦横一方の補強用部材とこれの結合手段
を省略することが可能となり、埋設型枠5〜7の組付け
並びに設置作業の簡略化と工期の短縮化が達成される。
【0028】更に、埋設型枠5〜7を予め地組みして所
定箇所に揚重設置する形態をとっているが、この際、上
記したように縦横一方の補強用部材とこれの結合手段が
省略されて埋設型枠5〜7の軽量化が達成されているの
で、クレーン等の揚重機を小型のもので済ますことがで
きる。
【0029】図10に示すように、コンセントやスイッ
チ等を設けるための電気ボックスFを柱のコンクリート
に埋設する場合は、主筋71とフープ筋72よりなる柱
筋を施工した後、電気ボックスFをフープ筋72に番線
73等で仮固定する一方、地組みされた柱用埋設型枠5
の所定位置には、予め、開口74を形成しておき、柱用
埋設型枠5を柱筋の周囲に吊り込んだ後、前記開口74
から挿入したボルト75を電気ボックスFの内部に設け
られている雌ねじ部にねじ込んで、電気ボックスFを引
き寄せ、柱用埋設型枠5の内面と当接した状態に固定す
る。そして、柱用埋設型枠5の内部に打設されたコンク
リートが硬化した後、ボルト75を抜き取ることにな
る。
【0030】尚、上記の各実施例では、柱用ならびに梁
用の埋設型枠5〜7を、L字状のコーナー用型枠材9,
14と平板状の型枠材10,11、15,16とに分割
しているので、これらを個々に重ね合わせることで保管
スペースを狭くでき、しかも、コーナー用の型枠材9,
14については、これらを互いに噛み合わせることで位
置ずれが生じなくなり、従って保管や運搬に際しての梱
包作業や取り扱いの面い好適であるが、この構成に特定
されるものではない。
【0031】即ち、柱用の埋設型枠5として、これをコ
ーナー用型枠材を平板状の型枠材に一体に連設した一対
の浅いU字溝形状の型枠材と、この一対のコーナー用型
枠材にわたる2枚の平板状の型枠材とに分割する構成と
し、また梁用の埋設型枠6,7として、例えばコーナー
用型枠材14を梁底型枠材15の幅方向両側に一体に連
設した浅いU字溝形状の型枠材と、これのコーナー用型
枠材14に立ち上げ接合される2枚の平板状の梁側部型
枠材とに分割する構成や、コーナー用型枠材14を梁側
部型枠材15の下端側に一体連設した一対のL字状の型
枠材と、これのコーナー用型枠材14間に突き合わせ接
合される1枚の平板状の梁底型枠材とに分割する構成な
どに変更可能である。
【0032】上記の実施例では、埋設型枠5〜7による
柱・梁1〜3ならびに床スラブ4の構築について説明し
ているが、壁の構築についても本発明による型枠構造が
実施可能であり、その一つとして戸境に用いられる梁付
き壁の構築を図11に基づいて説明する。
【0033】この戸境用の梁付き壁は、壁の幅中心に梁
の幅中心を一致させる構成のものであって、この梁付き
壁の構築に用いられるプレキャスト製の埋設型枠31
は、一対の壁用埋設型枠32,33と、これらとは別体
で壁用埋設型枠32,33のそれぞれに接合される梁底
コーナー用の型枠材34付きの梁用埋設型枠35とから
成る。
【0034】一方の壁用埋設型枠32は例えば次のよう
に地組みされている。即ち、内面に幅方向で所定間隔置
きに突条部hが形成され且つ幅方向の両端縁には互いに
噛合する形状の凹凸部(図示されないが、図4に示す凹
凸部b,cと同じ)が形成された短尺幅で平板状の型枠
材36を、それの外面を上方に向けてスペーサー上に順
次幅方向に並べ、かつ、接着剤を介して隣合う型枠材3
6の凹凸部を突き合わせ噛合させつつ、結合手段(型枠
材36の突条部hを貫通するフランジ付きボルト37と
雌ねじ部材38、及び、前記ボルト37に遊嵌される押
え具39とナット40から成る)41によって前記突条
部hの条方向に直交する方向の補強用部材18を取り付
け、もって、上記型枠材36の複数枚を地組みによって
一体化させているのである。
【0035】この壁用埋設型枠32をクレーン等の揚重
機によって所定の壁構築箇所に建て込み、かつ、壁配筋
42を施工して、型枠間隔規制用のセパレーター43を
結合手段41の雌ねじ部材38に連結し、次いで他方の
壁用埋設型枠33を建て込むのであるが、この他方の壁
用埋設型枠33の建て込みは例えば次のようにして行わ
れる。
【0036】即ち、前記セパレーター43に雌ねじ部材
44を取り付けると共に、前記一方の壁用埋設型枠32
に用いた突条部h付きの型枠材36を一枚ずつ建て込
み、それの隣合うものの凹凸部を接着噛合させつつ、型
枠材36の突条部hを貫通するフランジ付きボルト45
を雌ねじ部材44に取り付け、かつ、前記ボルト45に
遊嵌される押え具47とナット48とによる結合手段4
9によって、前記突条部hの条方向に直交する方向の補
強用部材50を、突条部hの存在する箇所に取り付け、
もって、上記型枠材36の複数枚を一体化させる建て込
み手段をとっている.
【0037】尚、床面の不陸に対応すべく、レベル調整
用パッキンmを例えばコンクリート釘nでコンクリート
面に固定して、この上面に型枠材36を立てかけ、かつ
最終的に、型枠材36の下端部とパッキンmとにわたる
受圧用の桟木51を、コンクリート釘rによってコンク
リート面に固定させる形態をとっている。
【0038】次に、梁用と床用の埋設型枠35,52を
設置し且つ梁用と床用の配筋53,54を施工するので
あるが、梁用埋設型枠35を所定位置に設置するため
に、前記一対の壁用埋設型枠32,33の上部外面に予
め型枠受け具55を設け、床用埋設型枠52を支持する
ために梁用埋設型枠35に桟木56を設けている。一方
の型枠受け具55は、上記した結合手段41,49と同
じ構成の結合手段57,58によって壁用埋設型枠3
2,33に固定され、他方の桟木56は、上記した結合
手段41と同じ構成の結合手段60によって梁用埋設型
枠35に固定されている。
【0039】そして梁用埋設型枠35は、長手方向の突
条部tが内面に形成された梁側部型枠材61を梁底コー
ナー用の型枠材34に立ち上げ連設して成るものであっ
て、この梁用埋設型枠35の一対を、それのコーナー用
型枠材34の相対峙する端面間の寸法を壁用埋設型枠3
2,33の外面間の寸法に合わせるようにして、上記結
合手段41,49と同じ構成の結合手段62,63を介
して且つ補強用部材64により一体化させている。
【0040】この一体化された梁用埋設型枠35を揚重
機によって吊り下げて、前記コーナー用型枠材34の端
縁を壁用埋設型枠32,33の上部外面に当接させつ
つ、当該コーナー用型枠材34を型枠受け具55によっ
て支持させ、かつ、床用の埋設型枠52を梁用埋設型枠
35上端の桟木56で支持させて、これらを適宜釘止め
し、かつ、梁配筋53と床配筋54とを施工してコンク
リートを打設することで壁付き梁ならびに床スラブが構
築される。
【0041】この構成においても、壁用型枠材36と梁
側部型枠材61のそれぞれに、現場打ちコンクリートと
の付着力を高める突条部h,tを設けたことで、各型枠
材36,61がコンクリート構造物の強度アップに寄与
する。そして壁用埋設型枠32,33については、これ
に設けた突条部hが、従来必要とした縦方向の補強用部
材に代わる機能を発揮することから、縦方向の補強用部
材とこれの結合手段を省略することが可能となり、壁用
埋設型枠32,33の組付け並びに設置作業の簡略化と
工期の短縮化が達成される。
【0042】特に、縦方向の補強用部材とこれの結合手
段が省略されることによって、一方の壁用埋設型枠32
を地組みして大型化させても軽量化が達成されることか
ら、これの揚重に必要なクレーン等の揚重機を小型のも
ので済ますことができ、あるいは、従来必要とした大型
の揚重機をそのまま用いる場合は、大型型枠化させる壁
用埋設型枠32を更に大型のものにして実施可能とな
る。
【0043】尚、上記の実施例では、壁付き梁の構築に
ついて説明したが、壁の一側面に梁の一側面を一致させ
る外壁や或いは梁なしの壁を本発明の実施対象にするこ
とが可能である。また、型枠材相互の位置ずれ防止など
のために、型枠材間に本ざね形式の凹凸部を設けている
が、図12の(イ)に示す相欠きの形式や、あるいは図
12の(ロ)に示すように、相対向する凹部間に例えば
ガスケットGを嵌入させて、このガスケットGを介して
型枠材を互いに噛合させる形式などに変更可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、柱
や梁、壁などを構築するためのプレキャスト製の埋設型
枠を構成する型枠材に対して、それの内面に複数条の突
条部を形成したことで、現場打ちコンクリートに対する
型枠材ひいては埋設型枠の付着力を高めることができる
ようになり、これまでは単に型枠としての機能だけを求
めていたに過ぎない埋設型枠を、コンクリート構造物の
強度アップに寄与させることができるようになった。
【0045】しかもこの突条部は、コンクリート打設時
の耐圧面で必要とした縦横一方の補強用部材に代わる機
能を発揮することから、縦横一方の補強用部材とこれの
結合手段を省略することができるようになり、これによ
って埋設型枠の組付け並びに設置作業の簡略化と工期の
短縮化、更には大幅なコストダウンが達成されるに至っ
たのである。
【0046】特に、補強用部材とこれの結合手段が省略
されることによって、埋設型枠を地組みして大型化させ
ても軽量化が達成されることから、これの揚重に必要な
クレーン等の揚重機を小型のもので済ますことができ、
あるいは、それまでの大型の揚重機をそのまま用いる場
合は埋設型枠の更なる大型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】柱・梁ならびに床スラブの構築状態を示す断面
図である。
【図2】それぞれが地組みされた柱用および梁用埋設型
枠の建て込み説明図である。
【図3】柱用ならびに梁用埋設型枠の要部の斜視図であ
る。
【図4】地組み保形の状態を示す柱用埋設型枠の断面図
である。
【図5】柱用埋設型枠を地組みする際に使用する型枠組
立用治具の斜視図である。
【図6】地組み保形の状態を示す梁用埋設型枠の断面図
である。
【図7】地組みした梁用埋設型枠を建て込んだ状態を示
す概略断面図である。
【図8】角締め金物の構成を示す要部の斜視図である。
【図9】角締め金物の構成を示す要部の平面図である。
【図10】柱用埋設型枠を建て込んだ状態における柱の
要部断面図である。
【図11】梁付き壁構築用の柱・梁用の埋設型枠の断面
図である。
【図12】型枠材相互の結合部における噛合構造の別実
施例の断面図である。
【符号の説明】
1…柱、2,3…梁、5〜7,32,33…埋設型枠、
9〜11,14〜16,34…型枠材、12,17,5
0…補強用部材、a,d,h…突条部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田端 雄二 東京都港区芝2丁目32番1号 株式会社長 谷工コーポレーション内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱や梁、壁などを構築するためのプレキ
    ャスト製の埋設型枠による型枠構造であって、内面に複
    数条の突条部が形成された型枠材を接合して埋設型枠を
    構成し、かつ、埋設型枠の外面には、型枠材補強用の部
    材を前記突条部に直交する方向に配置してあることを特
    徴とする埋設型枠による型枠構造。
JP17228593A 1993-06-18 1993-06-18 埋設型枠による型枠構造 Pending JPH073879A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1482106A1 (fr) * 2003-05-27 2004-12-01 Plakabeton Coffratec S.A. Dispositif pour la mise en place de coffrages de colonnes de section quelconque
JP2011080215A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd L形アングル取付具及びl形アングルの取付構造

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EP1482106A1 (fr) * 2003-05-27 2004-12-01 Plakabeton Coffratec S.A. Dispositif pour la mise en place de coffrages de colonnes de section quelconque
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