JP2530356B2 - 誘導プラズマ発生装置 - Google Patents

誘導プラズマ発生装置

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JP2530356B2
JP2530356B2 JP63123190A JP12319088A JP2530356B2 JP 2530356 B2 JP2530356 B2 JP 2530356B2 JP 63123190 A JP63123190 A JP 63123190A JP 12319088 A JP12319088 A JP 12319088A JP 2530356 B2 JP2530356 B2 JP 2530356B2
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久 小牧
祥治 平川
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、誘導プラズマ発生装置に関し、更に詳しく
は、誘導プラズマ成膜装置等に使用して最適のプラズマ
発生装置に関する。
(従来の技術) 物体の表面の耐熱性を向上させる目的で、耐熱性に秀
れた粉末等の物質を1万度程度の高温プラズマ中に通し
て溶かし、物体の表面に投射して該粉末物質の膜を形成
したり、微粉末を生成することが行われているが、この
プラズマを発生させるために誘導プラズマ発生装置が用
いられている。この装置では、絶縁性物質で形成された
円筒状の管の周囲に高周波電源により駆動される加熱用
のRFコイルを配置するよう構成している。この構成でRF
コイルに励磁電流を流すと、管の内部に誘導プラズマが
発生するが、このプラズマの温度は、1万度から1万5
千度程度とかなりの高温となり、このプラズマ内に成膜
用の物質を流すことにより、この物質を溶解することが
できる。通常、この管はプラズマの熱により高温に加熱
されるため、2重構造とし、その内部に冷却水を流すよ
うにしている。
(発明が解決しようとする課題) 前述したように、管の内部で発生するプラズマは、1
万度〜1万5千度もの高温であり、当然に管の内部で高
輝度の強烈な光を発生する。通常該管の材料としては、
耐熱性に秀れ、加工が容易な石英が用いられている。し
かしながら、該石英管は、光を透過するために、プラズ
マからの輻射熱が管の支持部材や冷却水のシール部材に
照射され、該部材を焼損させてしまう。又、該プラズマ
から発生し、該管を透過した光には、紫外線が含まれて
おり、この紫外線は石英管周囲の空気をイオン化させて
オゾンを発生させたり、イオン化された空気のためにRF
コイルを放電(短絡)させてしまう。更に、石英管は熱
膨脹率が小さいために割れにくい材料とされているが、
実際に熱プラズマを発生させると、時としてフレームが
管の内壁に触れ、その時、あるいは、しばらく経ってか
ら管が破損することがある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、その
目的は、プラズマの光によるプラズマ発生装置の構造部
品の焼損回避すると共に、プラズマを発生させる管その
ものの破損を回避し、長時間安定なプラズマを発生させ
ることができる誘導プラズマ発生装置を実現することに
ある。
(課題を解決するための手段) 前記した課題を解決する本発明は、絶縁性物質で形成
された管の周囲に巻回されたRFコイルに励磁電流を流し
て該管内部に誘導プラズマを発生させる誘導プラズマ発
生装置において、前記管を2重構造にし、該2重構造の
内管と外管の間を冷却水が流れるように成し、且つ、前
記2重構造の少なくとも内管を窒化珪素で形成したこと
を特徴とするものである。
(作用) 冷却効果の高い2重構造の管の内管は不透明な材料で
ある窒化珪素でできており、プラズマから発生した強烈
な光は、ここでさえぎられ、外部に照射されない。この
ため、プラズマの光によるプラズマ発生装置の構造部品
の焼損は回避される。
ここで、窒化珪素は、曲げ強さが高く、熱伝導率が高
く、吸水率は0であり、又、精密加工に適した材料であ
ると同時に、不透明な材料の中では線膨張率が小さい。
このため、内管を真円状に且つ薄く正確に加工できる。
内管を真円状に加工できれば、プラズマガスの流れに
乱れ(よどみ)が生じず、内管の管壁内表面に大きな温
度勾配が生じず、プラズマガス流の乱れに起因する高温
破壊を回避できる。又、内管を薄く加工できれば、高い
熱伝導率や小さい線膨張率と相俟って、内管に大きな熱
応力が生じず、破損を回避できる。
更に、窒化珪素は、高温の酸性ガスによる腐食にも強
く、腐食による強度劣化に起因する内管の破損も回避で
きる。
よって、プラズマを発生させる管そのものの破損も回
避でき、長時間安定なプラズマを発生させることができ
る。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。図中、1は誘導プラズマ発生装置(プラズマトー
チ)の上部フランジ、2は下部フランジであり、該上部
フランジ1,下部フランジ2共に、中心に開口を有してい
る。該上部フランジ1の開口には、ガス供給ノズル3が
配置されている。該ガス供給ノズル3には、複数の孔4
が穿たれており、該孔4は、図示していないが、ガス供
給源や成膜物質供給源に接続されている。前記上部フラ
ンジ1と下部フランジ2との間には、円筒状の内管5と
同じく円筒状の外管6とより成る二重管が配置されてい
る。該内管5と各フランジとの間、および、該外管6と
各フランジとの間には、Oリングシール7が設けられ、
該内管5内部、内管5と外管6との間の空間の気密を保
持するようにしている。
該下部フランジ2には、該内管5と外管6との間の空
間に連通している冷却水導入孔8が穿たれており、該上
部フランジ1には、該内管5と外管6との間の空間に連
通している冷却水排出孔9が穿たれている。該冷却水導
入孔8から冷却水を導入し、該内管5と外管6との間の
空間を通って該冷却水を排出孔9から排出することによ
り、特に、内管5を冷却することができる。該二重管の
周囲には、図示していない高周波電源に接続されている
RFコイル10が巻回されている。このように構成された装
置の動作を説明すれば、以下の通りである。
装置の初期状態においては、ガスノズル3に穿たれた
孔4から、例えば、アルゴンガスを供給すると共に、RF
コイルに高周波を供給し、この状態でプラズマを着火す
る。その後、アルゴンガスに代えて酸素ガスや窒素ガス
を供給し、更に、キャリアーガスと共に、成膜用の物質
を該内管5内部に供給する。この結果、該成膜用物質
は、1万度〜1万5千度に加熱されたプラズマによって
溶融し、下部フランジ2の下側に配置されたチャンバー
内の材料上に投射される。
ここで、該内管5の材料として、窒化珪素が用いられ
ている。この窒化珪素は、不透明物質であって、光の透
過率が極めて小さく、該内管5内部で発生したプラズマ
の強烈な光を遮断し、該内管外部に通さない。その結
果、該プラズマの強烈な光によってOリングシール7や
上部フランジ1や下部フランジ2が焼損することは防止
される。更に、この窒化珪素は、熱伝導率が石英に比べ
て1桁以上大きく、又、機械的強度も大きいので、肉薄
に形成でき、該内管を冷却水で冷却することによって該
内管5の内側表面の温度を低くして使用することができ
る。従って、プラズマのフレームが該内管5に接触して
も、該内管が損傷することはない。次表は、石英,窒化
珪素,アルミナおよび窒化硼素の最高使用温度,線膨脹
率,曲げ強さ,熱伝導率を示したものである。
この表から明らかなように、窒化珪素は、曲げ強さが
高く、熱伝導率が高く、吸水率は0であり、又、精密加
工に適した材料であると同時に、不透明な材料の中では
線膨張率が小さい。このため、窒化珪素を用いれば、窒
化硼素等を用いる場合と比べて、内管を真円状に且つ薄
く正確に加工できる。
内管を真円状に加工できれば、プラズマガスの流れに
乱れ(よどみ)が生じず、内管の管壁内表面に大きな温
度勾配が生じず、プラズマガス流の乱れに起因する高温
破壊を回避できる。又、内管を薄く加工できれば、高い
熱伝導率や小さい線膨張率と相俟って、内管に大きな熱
応力が生じず、破損を回避できる。
更に、窒化珪素は、窒化硼素等とは異なり、高温の酸
性ガスによる腐食にも強く、腐食による強度劣化に起因
する内管の破損も回避できる。
このように、誘導プラズマ発生装置の放電管(内管)
の材質として、窒化珪素を用いることによる利点は極め
て大きい。
因みに、誘導プラズマ発生装置の放電管そのものの材
質として要求される条件を列挙すれば、次の通りであ
る。
内管の横断面が真円状となるように正確に加工できる
材料であること。
内管が真円状に正確に加工されていれば、プラズマシ
ースの横断面が同心円状に安定し、プラズマガスの流れ
が乱れない。もしも内管が真円状に加工されていない
と、プラズマガス流が乱れ、乱れた部分とそうでない部
分とで温度斑が発生し(流れが管壁近くによどみ)、内
管が高温破壊する。
熱プラズマは1万度もの高温になるので、吸水率が0
で、熱伝導率が高く、熱膨張率が小さく、しかも、薄く
加工しても破損しない材料であること。前述の通り、窒
化珪素はこの条件を満足する。
例えば、熱プラズマによりフロン等を分解しようとす
る場合、フロンが分解して塩酸やフッ酸が発生するの
で、このような酸性ガスにより腐食されない材料である
こと。前述の通り、窒化珪素はこの条件も満足する。
よって、誘導プラズマ発生装置の放電管の材質には窒
化珪素が最適である。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明では、冷却効果の高い2
重構造の管の内管は、不透明な材料である窒化珪素でで
きており、プラズマから発生した強烈な光は、ここでさ
えぎられ、外部に照射されない。このため、プラズマの
光によるプラズマ発生装置の構造部品の焼損を回避でき
る。
ここで、窒化珪素は、曲げ強さが高く、熱伝導率が高
く、吸水率は0であり、又、精密加工に適した材料であ
ると同時に、不透明な材料の中では線膨張率が小さい。
このため、内管を真円状に且つ薄く正確に加工できる。
内管を真円状に加工できれば、プラズマガスの流れに
乱れ(よどみ)が生じず、内管の管壁内表面に大きな温
度勾配が生じず、プラズマガス流の乱れに起因する高温
破壊を回避できる。又、内管を薄く加工できれば、高い
熱伝導率や小さい線膨張率と相俟って、内管に大きな熱
応力が生じず、破損を回避できる。
更に、窒化珪素は、高温の酸性ガスによる腐食にも強
く、腐食による強度劣化に起因する内管の破損も回避で
きる。
よって、本発明によれば、プラズマの光によるプラズ
マ発生装置の構造部品の焼損を回避すると共に、プラズ
マを発生させる管そのものの破損を回避し、長時間安定
なプラズマを発生させることができる誘導プラズマ発生
装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
添附図面は、本発明の一実施例を示す断面図である。 1……上部フランジ、2……下部フランジ 3……ガスノズル、4……孔 5……内管、6……外管 7……Oリングシール、8……冷却水導入孔 9……冷却水排出孔、10……RFコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−222534(JP,A) 特公 昭42−12023(JP,B1) 特公 昭47−35095(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性物質で形成された管の周囲に巻回さ
    れたRFコイルに励磁電流を流して該管内部に誘導プラズ
    マを発生させる誘導プラズマ発生装置において、 前記管を2重構造にし、該2重構造の内管と外管の間を
    冷却水が流れるように成し、且つ、前記2重構造の少な
    くとも内管を窒化珪素で形成したことを特徴とする誘導
    プラズマ発生装置。
JP63123190A 1988-05-20 1988-05-20 誘導プラズマ発生装置 Expired - Lifetime JP2530356B2 (ja)

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JPS61222534A (ja) * 1985-03-28 1986-10-03 Anelva Corp 表面処理方法および装置
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