JP2529416Y2

JP2529416Y2 - 高所作業車

Info

Publication number: JP2529416Y2
Application number: JP1471891U
Authority: JP
Inventors: 悦郎大西; 幸徳木村; 英明野口; 東一木科
Original assignee: セイレイ工業株式会社
Priority date: 1991-02-20
Filing date: 1991-02-20
Publication date: 1997-03-19
Anticipated expiration: 2006-02-20
Also published as: JPH04105092U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、走行移動可能な台車に
昇降プラットフォ−ムを装備して構成される高所作業車
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】走行移動可能な台車に昇降機構を介して
装備するプラットフォ−ムに作業者が乗って高所作業し
たり、また、プラットフォ−ムに資材等を載せてプラッ
トフォ−ムの昇降動で垂直方向に移動運搬したり台車の
走行移動で水平方向に運んだりすることに用いられる高
所作業車が、従来から広く知られている（例えば、特開
昭６３−２６２３９７号公報、実開昭６２−１７９３０
０号公報参照)。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、上記の如き
高所作業車は、建物の内外装工事や配線工事、メンテナ
ンス等において壁や窓或いは天井部分に対して作業所作
をするような場合に使用されることが多いのであるが、
従来の高所作業車におけるプラットフォ−ム昇降構造
は、プラットフォ−ムを鉛直方向に上下動するだけのも
のであったので、作業対象個所よりも下方の部分に出っ
張っり部があって壁面への台車の接近が妨げられるよう
な場合には、プラットフォ−ムを必要な高さ位置に上昇
させてもプラットフォ−ムと壁面等との間が相当に離間
することになり、プラットフォ−ム上で高所作業する作
業者は、身を乗り出した不自然な姿勢で壁面等の対象個
所に対する作業所作をしなければならなくて不便であ
り、安全面でも問題であった。本考案の目的は、これら
の問題を払拭すべく改良された高所作業車を提供するこ
とにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案における高所作業車は、走行移動可能な台
車(Ａ)に昇降用作動機構(Ｂ)を介して装備する作業台
(Ｃ)を、前記昇降用作動機構(Ｂ)がわに止着される基台
(Ｃ１)と、基台(Ｃ１)に対して水平方向に移動可能に装
備されるプラットフォ−ム(Ｃ２)とで形成して、基台
(Ｂ１)とプラットフォ−ム(Ｂ２)との間に水平移動用作
動機構(Ｄ)を介装し、この水平移動用作動機構(Ｄ)と前
記昇降用作動機構(Ｂ)とを運転制御回路(Ｅ)によって連
係動作させ得るように構成するとともに、作業台(Ｃ)の
高さ位置を検知する検出具(Ｆ)を前記運転制御回路(Ｅ)
に接続して設け、作業台(Ｃ)が設定された高さ位置以下
にあるときにのみ水平移動用作動機構(Ｄ)を動作させて
プラットフォ−ム(Ｃ２)を基台(Ｃ１)から張り出す方向
に水平移動させることができるようにしてあることを特
徴とするものである。

【０００５】

【考案の作用及び効果】高所作業を行うに際して、作業
台(Ｃ)のプラットフォ−ム(Ｃ２)に作業者が搭乗した後
に、運転制御回路(Ｅ)を操作して昇降用作動機構(Ｂ)を
動作させるとプラットフォ−ム(Ｂ２)は基台(Ｂ１)と共
に上昇動する。そして、プラットフォ−ム(Ｂ２)が必要
な上昇位置に達したときに運転制御回路(Ｅ)を停止操作
すればプラットフォ−ム(Ｂ２)が上昇位置に保たれ、プ
ラットフォ−ム(Ｂ２)上の作業者は、所期の高所作業を
行うことができるのである。上記の高所作業を行う処が
全域平坦な壁面等である時は、台車部を壁面等に接近さ
せることができるから、上昇したプラットフォ−ムが壁
面等から大きく離れるようなことはないが、作業対象個
所より下方の部分に出っ張っり個所があってそれ以上の
壁面等への台車の接近が妨げられるような場合には、プ
ラットフォ−ムを必要な高さ位置に上昇させてもプラッ
トフォ−ムと壁面との間は相当に離れる状態になるの
で、そのような場合には、運転制御回路(Ｅ)の操作によ
り水平移動用作動機構(Ｄ)を作動させてプラットフォ−
ム(Ｃ２)を基台(Ｃ１)から張り出す方向に水平移動させ
て壁部に近接させることができる。故に、高所作業車の
台車部分が接近できないような個所で高所作業する時で
も作業者はプラットフォ−ム(Ｃ２)から身を乗り出した
りせず楽な姿勢で安全に高所作業できるのであり、プラ
ットフォ−ム(Ｃ２)の基台(Ｃ１)から張出す方向への水
平移動は、プラットフォ−ム(Ｃ２)の上昇位置が検出具
(Ｆ)によって検出される設定高さ以下のときにのみ行え
るようになっているので、プラットフォ−ム(Ｃ２)が過
度上昇したバランスの悪い状態もとで水平移動されるよ
うなことがなくて安全である。

【０００６】

【実施例】次に、本考案の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本考案に係る高所作業車及びその作
動態様を示す側面図、図２は本考案に係る高所作業車の
要部構造を示す一部破断斜視図、図３は本考案の高所作
業車においてプラットフォ−ムを移動させる制御系を示
すブロック図、図４は本考案の他の実施例とその作動態
様を示す側面図である。

【０００７】図１において、台車(Ａ)は、操向輪(１)
(１)と駆動操向輪(２)(２)を備え、搭載原動機(３)で駆
動操向輪(２)(２)を強制駆動して走行する４輪操向行型
に構成され、その走行・停止やステアリング、その他の
各種運転操作は、少なくとも後記作業台(Ｃ)部において
行えるように構成されている。そして、台車(Ａ)上には
昇降用作動機構(Ｂ)を介して作業台(Ｃ)が装設されてい
る。図示の昇降用作動機構(Ｂ)は、下部シザ−スリンク
機構(４)の上端と、上部リンク機構(５)の下端とを互い
に枢軸結合し、上下のシザ−スリンク機構にそれぞれ油
圧シリンダ(６)(７)を介装して、両油圧シリンダ(６)
(７)の同期した伸縮作動でもって上下のシザ−スリンク
機構を屈伸動するように構成されている。

【０００８】下部シザ−スリンク機構(４)の一方のリン
ク下端部は台車(Ａ)に設けられた支持部(８)に軸着さ
れ、他方のリンク下端部にはロ−ラ−(９)が装着され
て、そのロ−ラ−(９)が台車(Ａ)上に設けられたガイド
レ−ル(１０)に沿って前後方向に移動可能に係り合わさ
れている。また、上部シザ−スリンク機構(５)の一方の
リンク上端部が、作業台(Ｃ)の下側部に設けられた支持
部(１１)に軸着されるとともに、他方のリンク上端に軸
着されるロ−ラ−(１２)が作業台(Ｃ)の下側部に敷設さ
れたガイドレ−ル(１３)に沿って前後方向に移動できる
ように係り合わされている。

【０００９】前記作業台(Ｃ)は、基台(Ｃ１)とその基台
(Ｃ１)に対して水平方向に移動可能に装備されるプラッ
トフォ−ム(Ｃ２)とで形成され、上述した上部シザ−ス
リンク機構(５)のリンク上端の作業台(Ｃ)への結合は、
基台(Ｃ１)がわに行われており、プラットフォ−ム(Ｃ
２)を基台(Ｃ１)に水平移動可能に装備する具体的な構
造例は、図２に示している。図２において、プラットフ
ォ−ム(Ｃ２)の裏面に、開口部が互いに対向する一対の
チャンネル状レ−ル(１４)(１４)が平行に敷設される一
方、これらのチャンネル状レ−ル(１４)(１４)に対応す
る嵌合部材(１５)(１５)が基台(Ｃ１)の上面に固設さ
れ、前記チャンネル状レ−ル(１４)(１４)を嵌合部材
(１５)(１５)に嵌め合わせることによって、プラットフ
ォ−ム(Ｃ２)が前記レ−ル(１４)(１４)に沿う方向にの
みスライド移動できるように基台(Ｃ１)に装されてい
る。そして、基台(Ｃ１)側の支持部(１６)に一端を軸着
すると共に他端をプラットフォ−ム(Ｃ２)側の支持部
(１７)に軸着して、水平移動用作動機構(Ｄ)である油圧
シリンダが装備され、この油圧シリンダ(Ｄ)の伸縮作動
で基台(Ｃ１)に対しプラットフォ−ム(Ｃ２)を水平方向
にスライドできるようになっている。

【００１０】この水平移動用の油圧シリンダ(Ｄ)と、前
述した昇降用作動機構(Ｂ)の両油圧シリンダ(６)(７)
は、少なくともプラットフォ−ム(Ｃ２)上の運転部(１
８)において操作することができる運転制御回路(Ｅ)に
よって連係動作させ得るように構成されており、運転制
御回路(Ｅ)の一例は、図３にブロック図で示している。
図３の運転制御回路(Ｅ)は、２つの昇降用油圧シリンダ
(６)(７)と水平移動用油圧シリンダ(Ｄ)を動かす油圧回
路(１９)にコントロ−ラ(２０)を接続し、そのコントロ
−ラ(２０)には前記両油圧シリンダ(６)(７)を伸縮作動
させる為の操作系(２１)と、水平移動用の油圧シリンダ
(Ｄ)を伸縮作動させる為の操作系(２２)とが連係接続さ
れ、また、作業台(Ｃ)の高さ位置を検知する検出具(Ｆ)
からの投入信号を弁別して、作業台(Ｃ)が設定された高
さ位置以下にあるか否かを検出した指令信号を発する回
路が設けられている。そして、作業台(Ｃ)が設定された
高さ位置以下にあることを弁別した指令信号を発すると
きにのみ、前記操作系(２２)による水平移動用油圧シリ
ンダ(Ｄ)の伸縮作動が可能なように組成されているので
ある。

【００１１】なお、図１において(Ｗ)を附している部材
はバランサであり、プラットフォ−ム(Ｃ２)が基台(Ｃ
１)から張り出す方向に水平移動されるとき、その張出
し量に応じてプラットフォ−ム(Ｃ２)とは反対側に移動
して重量均衡を保つためのものであるが、この部材は必
ずしも必要なものではない。また、作業台(Ｃ)の高さ位
置を検知する検出具(Ｆ)としては、例えば、昇降用油圧
シリンダの伸長程度を測定するセンサ−として設ける、
或いは超音波距離センサ−を作業台に設けるなど種々の
手段が採用できるのであるが、図４に示す本考案の変形
実施例にあっては、作業台に超音波距離センサ−を取り
付けて検出具(Ｆ)としている。図４の変形例は、台車
(Ａ)を、メインフレ−ム(Ａ１)とメインフレ−ム(Ａ１)
に対して回動自在に一端が軸着(２３)される傾動フレ−
ム(Ａ２)とで形成し、両フレ−ム(Ａ１)(Ａ２)間に介装
する傾斜駆動機構(２４)で傾動フレ−ム(Ａ２)がわを必
要に応じて傾斜させ、傾斜地においてメインフレ−ム
(Ａ１)が傾斜しても傾動フレ−ム(Ａ２)、つまり作業台
側を水平状態に保てるようにした点が、図１の実施例と
は異なっており、このように構成されている故に更に利
用範囲が拡大されるものとなっているのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る高所作業車及びその作動態様を示
す側面図である。

【図２】本考案に係る高所作業車の要部構造を示す一部
破断斜視図である。

【図３】本考案の高所作業車においてプラットフォ−ム
を移動させる制御系を示すブロック図である。

【図４】本考案の他の実施例とその作動態様を示す側面
図である。

【符号の説明】

Ａ台車Ｂ昇降用作動機構Ｃ作業台Ｃ１基台Ｃ２プラットフォ−ムＤ水平移動用作動機構Ｅ運転制御回路Ｆ検出具

フロントページの続き (56)参考文献特開昭63−262397（ＪＰ，Ａ) 特開昭53−5801（ＪＰ，Ａ) 実開平２−91797（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】走行移動可能な台車(Ａ)に昇降用作動機
構(Ｂ)を介して装備する作業台(Ｃ)を、前記昇降用作動
機構(Ｂ)側に止着される基台(Ｃ１)と、基台(Ｃ１)に対
して水平方向に移動可能に装備されるプラットフォ−ム
(Ｃ２)とで形成して、基台(Ｂ１)とプラットフォ−ム
(Ｂ２)との間に水平移動用作動機構(Ｄ)を介装し、該水
平移動用作動機構(Ｄ)と前記昇降用作動機構(Ｂ)とを運
転制御回路(Ｅ)によって連係動作させ得るように構成す
るとともに、作業台(Ｃ)の高さ位置を検知する検出具
(Ｆ)を前記運転制御回路(Ｅ)に接続して設け、作業台
(Ｃ)が設定された高さ位置以下にあるときにのみ水平移
動用作動機構(Ｄ)を動作させてプラットフォ−ム(Ｃ２)
を基台(Ｃ１)から張り出す方向に水平移動させることが
できるようにしてあることを特徴とする高所作業車。