JP2529205B2 - スピ−カ用振動板 - Google Patents

スピ−カ用振動板

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JP2529205B2
JP2529205B2 JP61107025A JP10702586A JP2529205B2 JP 2529205 B2 JP2529205 B2 JP 2529205B2 JP 61107025 A JP61107025 A JP 61107025A JP 10702586 A JP10702586 A JP 10702586A JP 2529205 B2 JP2529205 B2 JP 2529205B2
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diaphragm
speaker
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speakers
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和朗 奥沢
公信 近野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は小型スピーカなどを中心として利用されるス
ピーカ用振動板に関するものである。
従来の技術 従来、小型スピーカやヘッドホーン用振動板として、
プラスチックからなる振動板が利用され、プラスチック
からなる振動板としてはポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが使用されている。
発明が解決しようとする問題点 ところがポリエチレンテレフタレートフィルムから得
られる振動板は弾性率が大きいので、5cm以下の口径の
小形スピーカ用振動板やヘッドホーン用振動板として用
いる場合に、とくにフルレンジスピーカにおいてはスチ
フネスが大きく最低共振周波数f0が高く、あまり低音再
生が良好ではない。そこで、フィルムの膜厚を薄くして
スチフネスを小さくする必要がある。しかしフィルムの
膜厚を薄くすることによって、耐熱性に難点が残る。す
なわち70℃以上の温度雰囲気中においては熱変形を生ず
る。特にヘッドホーン用振動板として約10μ程度の厚み
の振動板が実用化されているが、65℃以上の温度雰囲気
中において、振動板の変形により異常音の発生原因とな
る。
そこで本発明は上記欠点をなくし、優れたスピーカ用
振動板を提供するものである。
問題点を解決するための手段 この問題を解決するために本発明は弾性率が大きく、
耐熱性の良好なポリエチレンナフタレート樹脂にチタン
酸カリウムまたはアルミナなどの強化材を混入したポリ
エチレンナフタレートフィルムを用いるものである。
作用 上述のポリエチレンナフタレート樹脂フィルムから得
られる振動板は弾性率が高く、フルレンジ用小形スピー
カの振動板としてフィルム厚味を薄くして成形加工した
ものは軽量で、耐熱性もすぐれ、50μ以上の厚味の振動
板であるならば100℃の温度雰囲気中であっても熱変形
を生じない。また10μ程度の厚味であっても85℃の雰囲
気中なれば熱変形の生じない信頼性の高いすぐれた振動
板とするとともに、チタン酸カリウムやアルミナなどの
強化材を混入することによって、耐熱性が向上すると同
時に剛性も向上し、よりすぐれた振動板とするものであ
る。
実施例 以下本発明の一実施例におけるスピーカ用振動板につ
いて説明する。
第1図は小形のスピーカ用振動板を示す断面図であ
り、第2図は小形スピーカの断面図である。
第2図において、センタポールを備えているプレート
7、リング状のマグネット6、同じくリング状の上部プ
レート5によって界磁部が構成され、この界磁部にはフ
レーム4が結合され、このフレーム4の周縁部にガスケ
ット9とともに振動板1の周縁部が固着され、この振動
板1の中央部には、前記界磁部の磁気ギャップに正しく
はまりこむようにボイスコイル2が挿入結合され、ボイ
スコイル2から導通のため金糸線3が配線され、端子板
8に接合されている。
スピーカ用振動板1は第1図のコーン部10の周辺部に
波形状のエッジ部11、コーン部10の中央部にドーム状の
ダストキャップ部12を有する形状をしたフィルムからな
る振動板であり、ポリエチレンナフタレート樹脂から得
られるもので非常に弾性率が高く、耐熱性にすぐれてい
るので、フィルム振動板を薄く、軽量化することが可能
であり、小形のスピーカ用振動板、ヘッドホーン用振動
板としてすぐれた効果を発揮する。特にフィルムを薄く
することによって生じ易い高温雰囲気中における変形を
改良し、振動板の歪を改良した音質のすぐれた振動板と
なるものである。
以下振動板の物性を示す 上記ポリエチレンナフタレートフィルムを用いた振動
板は強化材の混入されていないものであっても上述のご
とく優れた特性を有するが、チタン酸カリウム繊維、ア
ルミナ粉末などの強化材を5〜30wt%混入することによ
って、物性及び耐熱変形は向上し、例えば10wt%のチタ
ン酸カリウム繊維を混入することによって、物性は10%
向上し、耐熱性は10℃向上する。
本発明に用いるポリエチレンナフタレート樹脂の構造
式を次に示す。
以上のように本発明振動板はすぐれた物性と信頼性の
向上に役立つ実用性の高いものである。
発明の効果 以上のように本発明は、物理特性のすぐれた、耐熱性
の良好なポリエチレンナフタレートを主成分とし、更に
チタン酸カリウム繊維またはアルミナ粉末を混入した樹
脂フィルムでフレームの周縁に固着される振動板を構成
したので、小形スピーカ用およびヘッドホーン用振動板
としては、すぐれた音質と信頼性の高いものとすること
ができ工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスピーカ用振動板の一実施例を示す断
面図、第2図は同スピーカ用振動板を用いた小形スピー
カの断面図を示す。 1……スピーカ用振動板、10……コーン部、11……エッ
ジ部、12……ダストキャップ部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも界磁部と、この界磁部に結合さ
    れたフレームと、このフレームの周縁部に周縁部が固着
    されたスピーカ用振動板と、このスピーカ用振動板の中
    央下の上記界磁部の磁気ギャップ間に挿入されたボイス
    コイルとで構成されるスピーカに用いられる上記スピー
    カ用振動板として、ポリエチレンナフタレートを主成分
    とし、強化剤としてチタン酸カリウム繊維またはアルミ
    ナ粉末を混入したフィルムを用いたスピーカ用振動板。
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