JP2528385Y2 - ボールエンドミル - Google Patents

ボールエンドミル

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JP2528385Y2
JP2528385Y2 JP1989104574U JP10457489U JP2528385Y2 JP 2528385 Y2 JP2528385 Y2 JP 2528385Y2 JP 1989104574 U JP1989104574 U JP 1989104574U JP 10457489 U JP10457489 U JP 10457489U JP 2528385 Y2 JP2528385 Y2 JP 2528385Y2
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JP
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end mill
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center
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正志 岡田
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、切削工具であるエンドミルに係り、詳し
くは先端に球状底刃を有するボールエンドミルに関する
ものである。
〔従来の技術〕
近年、工作機械を含めた機械加工関連技術の分野にお
いては、自動化、NC化、高速化等の進歩が著しく、切削
加工分野においても被削材の高硬度化、難削材化、更に
加工部品に要求される高精度化等の生産的ニーズに対し
て様々な対応策が講じられてきている。
本願考案の関連分野である切削加工における刃具、特
にエンドミルにおいても、従来の高速度工具鋼製工具、
超硬合金製工具等の改良、更には別の材種による工具の
開発等の成果が報告されている。
一般的にエンドミルに限らず、切削工具には超硬合金
の硬さ、即ち耐摩耗性と高速度工具鋼における靱性、即
ち耐欠損性(耐衝撃性)とを併せ持つことが理想的では
あるが、上記各特性は相反するものであるとされてい
る。換言すれば、一般的に超硬合金製エンドミルはチッ
ピング等により、切刃が欠け易く、高速度工具鋼製エン
ドミルは刃が摩耗し易いという欠点を持つ。
そこで従来より両者の特性を併せもつ、即ち欠点を補
い合う特性を有するエンドミルの開発が盛んである。
具体的に述べるならば、高速度工具鋼製工具(以下ハ
イス工具という)の改良として粉末ハイスの焼結による
素材を使用し、組織の微細化により靱性を高め、焼入性
を改善することにより高硬度化を図って耐摩耗性を向上
させている。
一方、超硬合金製工具(超硬工具という)の改良とし
ては、組成の粒子を微細化して靱性を高めた超微粒子合
金が使用され、耐欠損性の向上に成果を上げている。
又、ハイス工具の高硬度化の一手段として、イオンプ
レーティング法によるTiN(窒化チタニウム)の表面コ
ーティングの技術も有効である。
以上、エンドミルを含む切削工具について超硬工具と
ハイス工具とに大別して考えた場合の各々の長所、短所
を述べ、又その改良技術を列挙してみた。
次に、本願考案に係るボールエンドミルについて考察
してみると、ボールエンドミルはその先端が球状底刃を
有するという形状的特性からボールエンドミルの回転中
心部から外周にかけて周速が変化する。そのため高速切
削性を狙いとする超硬合金材のボールエンドミル(超硬
ボールエンドミル)においては、回転中心部付近の周速
がその適正な周速に対して著しく遅く、かつ先端が球状
底刃であるがゆえに切屑排出性が悪いこと等の理由から
超硬合金製のスクエアエンドミルに比して実に切刃の欠
損が著しい。
これらの課題に対して従来の技術によれば、スローア
ウェイ方式においては外周部と回転中心部との刃具材質
を変更し、周速に応じた刃具材質を配置することが提案
されているが、本願考案に係る、特に小径のボールエン
ドミルにおいてはチップ固定の取付スペース等が確保で
きないことから上記手段を実施することは困難である。
従って上述のような切削特性の異なる回転中心部と外
周部との区別なく同一の刃具材とすることが一般的で
あ。そして耐摩耗性と耐欠損性の両特性が刃具材質の相
反する特性であるために、耐欠損性の高い刃具材質(例
えば高速度工具鋼)の場合には外周切刃部の摩耗が著し
く、即ち耐摩耗性が低いため高速切削が不可能であっ
た。
一方、耐摩耗性の高い刃具材質(例えば超硬合金)の
場合には、前記した理由により回転中心部のチッピング
による切刃欠損が著しいという問題点があり、単一的刃
具材質の切削工具では切削作業性を低下する等の問題点
があった。
本願考案は超硬合金材によるボールエンドミル、特に
小径のものに着目してなされたもので、工具本体の底刃
の回転中心部付近にその周速に適した材質を配して切削
機能の良好なボールエンドミルを提供することを目的と
するものである。
かかる目的のためには、工具本体の底刃の回転中心部
付近と外周部とにそれぞれ適切な材質の切刃チップ部材
をろう付けした構造とすることが考えられる。このよう
な構造のボールエンドミルとしては、例えば、特公昭63
−32566号公報に示されるものがある。
この公報に記載されたボールエンドミルは、円柱状を
なす本体の先端半球側部に約180°ずれた円周方向位置
に主切刃チップおよび副切刃チップがそれぞれろう付け
された構成となっている。そして、主切刃チップが回転
中心付近を、副切刃チップが外周部をそれぞれ切削する
ようになっている。
また、実願昭58−33321号(実開昭59−140122号)の
マイクロフィルムや、実願昭58−200394号(実開昭60−
109809号)のマイクロフィルムには、被切削材の特性や
切削条件等に応じて、適切な工具材料からなる切刃チッ
プを工具本体にろう付けする技術が開示されている。
従って、上記第一の公報に記載されたボールエンドミ
ルにおいて、主切刃チップの材質として耐欠損性に優れ
たもの(例えば高速度工具鋼)を用い、副切刃チップの
材質として耐磨耗性に優れたもの(例えば超硬合金)を
用いることによって、上記目的にかなうボールエンドミ
ルとすることができるとも考えられる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の従来技術においては、工具本体
に主切刃チップおよび副切刃チップをろう付けする際
に、加熱によって各切刃チップの硬度が低下してしま
う。このため、各切刃の耐摩耗性が低下して所定の切削
特性が得られず、またボールエンドミルとしての寿命が
低下してしまうという問題点があった。
そこで、本考案においては、回転中心付近に耐欠損性
に優れた材質を配し、外周部に耐磨耗性に優れた材質を
配することによって良好な切削特性が得られるととも
に、各切刃の耐摩耗性が低下することのないボールエン
ドミルを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本考案においては、上記の課題を解決するため
に、耐摩耗性の材質からなる工具本体の先端に球状底刃
を有するボールエンドミルにおいて、底刃の中心軸方向
に頂角が略30°の円錐形状の凹部を形成し、この凹部に
基端が該凹部に対応した略円錐形状で耐欠損性に優れた
工具材料よりなる中心刃チップをろう付けにより接合し
てなるボールエンドミルを創出した。
ここで、前記工具本体の工具材料が超硬合金であり、
かつ前記中心刃チップの工具材料が高速度工具鋼である
ボールエンドミルとすることが好ましい。
〔作用〕
本考案に係るボールエンドミルは、上記の構成を有す
るために、工具本体の材質として耐摩耗性に優れたもの
を用い、中心刃チップの材質として耐欠損性に優れたも
のを用いることによって、回転中心付近の切刃は耐欠損
性に優れ、外周部の切刃は耐磨耗性に優れたものとなっ
て良好な切削特性を確保することができる。さらに、中
心刃チップをろう付けする凹部の形状として頂角が略30
°の円錐形状を採用したために、ろう付けの際の加熱に
よる中心刃チップの硬度低下が抑制される。従って、各
切刃の耐摩耗性が低下することがなく、良好な切削特性
を得ることができる。
このようにして、回転中心付近に耐欠損性に優れた材
質を配し、外周部に耐磨耗性に優れた材質を配すること
によって良好な切削特性が得られるとともに、各切刃の
耐摩耗性が低下することのないボールエンドミルとな
る。
さらに、工具本体の工具材料として超硬合金を用い、
かつ中心刃チップの工具材料として高速度工具鋼を用い
ることによって、回転中心付近の切刃材質として耐欠損
性に優れた高速度工具鋼が配され、外周部の切刃材質と
して耐磨耗性に優れた超硬合金が配されることになる。
これによって、より確実に良好な切削特性が得られると
ともに、各切刃の耐摩耗性が低下することのないボール
エンドミルとなる。
[実施例] 次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する
と、図中1は小径の2枚刃ボールエンドミルの全体を示
すもので、このボールエンドミル1の所定の径を有する
円柱状に工具本体2の底刃4側(先端側)が図示略半球
状に形成され、この底刃4の中心部より直径方向に対称
に切削切刃3が略半球状に沿う底刃4に連続した外側刃
5が形成されるとともに、この切削切刃3に沿ってチッ
プポケット6が凹設され、この工具本体2の底刃4側に
はその回転中心部に工具本体2の材質とは異なる材質の
中心刃チップ8が埋設状に一体成形されている。すなわ
ち、工具本体2はその使用条件により周速に応じて刃具
材質例えば一般切削工具の超硬工具として多用されるK3
0(JIS B4053の分類)程度の超硬合金からなるもので、
所定の径(例えば直径10mm程度)を有し、その底刃4側
となる端部には所定の径(基円、直径5mm程度)で開口
する略円錐形状の凹部7が凹設され、この略円錐形状の
凹部7には同凹部7に嵌込み可能な略円錐形状の中心刃
チップ8がろう付け手段(例えば銀ろう付け)により一
体に取付け成形されている。この中心刃チップ8は底刃
4の中心部近傍の周速に応じた工具本体2とは異なる刃
具材質、例えばハイス(高速度工具鋼)SKH56程度の工
具鋼からなるもので、この工具本体2と中心刃チップ8
はろう付け手段により接合されるのであるが、このろう
付け時の加熱による中心刃チップ8の硬度低下を抑制す
るため、略円錐形状の中心刃チップ8を頂角をほぼ30°
に成形し、上記工具本体2の先端に形成された略円錐形
状の凹部7もこの中心刃チップ8を嵌込み可能に形成さ
れ、両者がろう付けにより一体形成される。
このように工具本体2に中心刃チップ8をろう付けし
た後、チップポケット6、切削切刃3が円柱状部分途中
から半球状部分まで成形されることにより、所望のボー
ルエンドミル1が得られる。上記手段により当該ボール
エンドミル1の回転中心部付近の周速の低い領域につい
ては、耐欠損性の高い、例えばハイス材を配置し、周速
の高い外周付近においては耐摩耗性の高い、例えば超硬
合金を使用することで耐欠損性と耐摩耗性の両特性を兼
ね備えた小径ボールエンドミル1を得ることができて、
効率のよい切削加工を行なうことができる。
なお、上記小径ボールエンドミルに限らず、中径、大
径のボールエンドミルにおいても上記構成を適用が可能
であることは言うまでもく、同様の効果が期待できるこ
とは明らかである。
[考案の効果] 以上述べたように、ボールエンドミルの回転中心付近
と外周付近との周速の差異に対応した適切な材質の刃具
を配置すること、すなわち、周速の低い回転中心部付近
には耐欠損性の高い刃具材質を略円錐形状に形成し、中
心刃チップとして埋設状にろう付けにより一体成形した
ことにより、切屑排出性の悪い回転中心部付近のチップ
ポケットを大きく、かつそのすくい角を大きく形成する
ことが可能となり、その結果切屑の排出性が向上され、
切刃の欠損が低減される。
また、外周付近の周速が高く切屑の排出性の良好な部
位については例えば超硬合金のような耐摩耗性の高い工
具材質を従来どおり使用することにより、高速切削をも
可能とし、両者の要因により従来より更に効率のよい加
工作業が可能となる。
さらに、中心刃チップをろう付けする凹部の形状とし
て頂角が略30°の円錐形状を採用したために、ろう付け
の際の加熱による中心刃チップの硬度低下が抑制され、
各切刃の耐摩耗性が低下することがなく良好な切削特性
が得られるボールエンドミルとなる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案の一実施例を示し、第1図はボールエン
ドミルの正面図、第2図はボールエンドミルの底刃側の
側面図である。 1…ボールエンドミル 2…工具本体 3…切削切刃 4…底刃 7…略円錐形状の凹部 8…中心刃チップ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐摩耗性の材質からなる工具本体の先端に
    球状底刃を有するボールエンドミルにおいて、 底刃の中心軸方向に頂角が略30°の円錐形状の凹部を形
    成し、この凹部に基端が該凹部に対応した略円錐形状で
    耐欠損性に優れた工具材料よりなる中心刃チップをろう
    付けにより接合してなるボールエンドミル。
  2. 【請求項2】前記工具本体の工具材料が超硬合金であ
    り、かつ前記中心刃チップの工具材料が高速度工具鋼で
    ある請求項1記載のボールエンドミル。
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