JP3833875B2 - ボ−ルエンドミル - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/54Configuration of the cutting part

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、主として工作機械で使用するボ−ルエンドミルに関するものであり、詳しくは金型加工および部品加工の曲面の仕上げ加工、あるいは底面、底面付近の仕上げ加工に使用するボ−ルエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボ−ルエンドミルは一般に図1に示すように外周刃とボ−ル刃とを備え、該ボ−ル刃は刃径の一端から他端まで該刃径の1/2の半径の円弧で滑らかに連続しているものである。ボ−ル刃が回転中心を通る部分すなわちノ−ズ先端部は、切削に際し切れ刃が水平面を創成する重要部分であるにもかかわらず、切削速度を発生しないため切削性においてもっとも劣る部分であって、この部分の刃形の適否がボ−ルエンドミルの性能を決定づけるのである。ノ−ズ先端部切れ刃の構成は、図2に示すように両端から延伸したボ−ル刃がノ−ズの一点で接するようにした場合と、図3に示すように刃径の一端から延伸したボ−ル刃と他端から延伸したボ−ル刃とが僅かの幅をもって重なりチゼルエッジを有する場合とがある。前者はノ−ズ先端部の真円が得られる本来のボ−ルエンドミルの性格を有していて加工精度に優れる長所を有するものの、ノ−ズ先端部の切れ刃強度が弱いため切削振動を伴ってチッピングを生じやすく、とくに高硬度材料の切削において問題が大きい。結果として優れた加工精度が持続できないものである。
【0003】
一方後者はノ−ズ先端部近傍においては切れ刃が回転中心線より前方に突出するため心上り刃と称されることがあり、ノ−ズ強度に優れ、チゼルエッジが切れ刃の一部となって送り速度を利用して切削作用をなすことができるため高送りで長い時間の切削を可能にする。例えば、特開平7−20211号に示されたように超硬合金のような高剛性素材を用いる場合においても切れ刃のチッピングを防止し、耐久性を高めるためにねじれ角等と合わせてチゼルエッジを設けた例がある。しかし、チゼルエッジが存するとノ−ズ先端部においてはボ−ル刃が真円からはずれるため加工精度に支障が生じるのですべてのボ−ルエンドミルに適合するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】
ボ−ルエンドミルの耐久性を高め、かつ切削精度を維持するためには従来の刃形は満足できるものではない。例えば、ノ−ズ先端部において切れ刃として重要なすくい角が付いておらず、またチップポケットが非常に小さい。このため切れ刃は刃物角が鈍角となり切り屑排出が円滑でなく、切削性が劣るものであった。そのためチゼルエッジをもたせて切れ刃を強化してチッピング等の材質的な損傷は緩和できても切削仕上げ面の劣化が早いため、仕上げ面を基準とした工具寿命は必ずしも改善されないという問題があった。
【0005】
この発明は以上のような背景のもとになされたものであり、ノ−ズ部分の強度を高め、かつ切り屑排出性を向上することによってチッピングを防止し、工具寿命を延長するとともに仕上げ面粗さを向上し、とくに切削表面に光沢のある美しい金属表面を得ることができるボ−ルエンドミルを提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、ノ−ズ先端部で2刃のボール刃の逃げ面同志で構成されるチゼルエッジを介して連続する2刃のボール刃を備えたボ−ルエンドミルにおいて、該ボールエンドミル正面視で、該チゼルエッジの長さが、2刃のボ−ル刃が交わる部位の内接円の直径に対し、3〜7倍の値とし、該チゼルエッジの前方に刃溝が存する割合を大きくしたことを特徴とするボ−ルエンドミルである。また、該2刃のボール刃と該チゼルエッジとの交点における2刃のボール刃の接線同志の間隔(以下、ボール刃のすれ違い量という。)が0以上0.2mm以下であり、かつ、ボール刃とチゼルエッジとの交点におけるボール刃の接線と該チゼルエッジが成す角(以下、チゼル角という。)を165゜〜185°としたものである。
【000
【作用】
本発明は、チゼルエッジの長さをチゼル幅に対し、3〜7倍の値とし、チゼルエッジの前方に刃溝が存する割合を大きくしたものである。従来のボ−ルエンドミルのようにこの比が大きいとチゼルエッジから刃溝までの距離が長くなって切削で生じた切り屑がチゼルエッジ部分に長時間滞留することになり、切削面に押し付けられて切削仕上げ面を損なうことになる。ここではチゼルエッジはチゼル幅に対し、3〜7倍と長くしてあるから、チゼルエッジの前方に刃溝が存する割合が大きく切り屑排出が滑らかに行なえる。また、この比が小さすぎるとすくい面の間隔に比べ、チゼルエッジが長くなりすぎ、チゼルエッジが強度不足となる。上記の作用はチゼルエッジを設けて切れ刃強度を上げたに留まらず、チゼルエッジの向きをボ−ル刃のそれに近付けて切削抵抗が働く方向を安定にし、チゼルエッジ長さと刃溝の大きさとを適性化して、発生した切り屑を直ちに排除するようにして切削性を高め、長時間の使用にも耐える優れたボ−ルエンドミルを得るのである。
【0008】
また、本発明においては、ボール刃のすれ違い量が0以上0.2mm以下であるようにしたからボ−ル刃の精度が維持しやすく、また、チゼルエッジが不用意に長くなって切削性を悪くすることを防止する。このようにすることによりチゼル幅も小さくなるから、ボ−ル刃すくい角の大きさにはほとんど変化がなく、したがってノ−ズ先端部以外の切削性に影響を及ぼすことがない。また2刃のボ−ル刃の逃げ面で構成されるチゼルエッジはチゼル角を165゜〜185°としたからボ−ル刃とチゼルエッジが方向をほとんど変えずに連続したように作用し、従ってノ−ズ先端部が作る切り屑はボ−ル刃の切り屑と同じくチップポケットに収容さるれる。このように切り屑がノ−ズと切削面とに挟まって切削仕上げ面を傷つける現象が防止でき、滑らかで光沢のある仕上げ面を得ることができるようになった。ただしチゼル角が180゜に近付くときは、ノ−ズ部分の強度を確保するためにギャッシュで形成される2刃のすくい面内縁の間隔を大きくする必要が生じて、チゼルエッジが長くなる。これは強度面において好ましい現象ではなく、従ってチゼル角は165゜〜170゜の範囲が望ましい。逆に精度面や仕上げ面性状的には、170°〜185°が望ましい。以上2刃ボ−ルエンドミルについて著したが、4刃以上であっても2刃がノ−ズを有していれば本発明を適用することができる。以下、本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明する。
【0009】
【実施例】
図4は本発明の一実施例であるボ−ルエンドミルのノ−ズ近傍を表わす。このエンドミルは刃径10mm、ボ−ル刃半径5mm、2刃の超硬合金製ストレ−トシャンクボ−ルエンドミルであって、そのノ−ズ先端部形状はボール刃のすれ違い量が0.15mm、チゼル角165゜のものである。従来品としては、同一寸法同一工具Rでボール刃のすれ違い量が0.25mm、チゼル角152゜のものを使用した。上記の2種を比較切削に供した。加工材料は40HRCに調質したプリハ−ドン金型用鋼である。ノ−ズが切削加工面を形成する平面送り切削に用い、このとき得られる切削面粗さを対象にして、切削速度100m/min、1刃送り0.1mm、切り込みは工具軸方向、ピック送り方向とも0.3mmの切削条件で乾式切削で行った。
【0010】
ボ−ルエンドミルにより平面を形成する場合はボ−ル刃の半径によって幾何学的な凹凸が生じ、これは理論値が計算できる。本切削条件の場合は2.3μmと計算された。通常の切削においてはこれをはるかに上回る数値を得るのが普通である。本発明品は4.2μmとなって良質の仕上げを行なうことができた。これに対し、従来品は8.1〜9.8μmという数値を示した。この仕上げ状態は図5に示すように切削初期に限らず、切削長さ500mにおいて6.3μmを持続することができた。切削後の加工面は金属光沢のある表面となり、パス中に切れ刃が創成した回転マ−クは、本発明品の場合は規則正しい切削痕が示されていて、切り屑が擦過した痕跡はない。すなわち本発明になる切れ刃の構成が切れ刃強度を高め、切り屑排出性を改善して優れた効果を表わしたものである。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ノ−ズ先端部分の強度を高め、かつ切り屑排出性を向上することによって、チッピングを防止し、工具寿命を延長するとともに仕上げ面粗さを向上し、とくに切削表面に光沢のある美しい金属表面を得ることができるボ−ルエンドミルが可能になったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来品の正面図を示す。
【図2】図2は、図1の側面図を示す。
【図3】図3は、従来品の側面図を示す。
【図4】図4は、本発明の一実施例の側面拡大図を示す。
【図5】図5は、本発明の切削長さ−仕上げ面粗さの説明図を示す。
【符号の説明】
1 ボ−ルエンドミル本体
2 ボ−ル刃
3 ボ−ル刃のすくい面
4 チゼルエッジ
5 チゼル角
6 チゼルエッジの長さ
7 ボール刃のすれ違い量
8 チゼル幅
9 ギャッシュ

Claims (2)

  1. ノ−ズ先端部で2刃のボール刃の逃げ面同志で構成されるチゼルエッジを介して連続する2刃のボール刃を備えたボ−ルエンドミルにおいて、該ボールエンドミル正面視で、該チゼルエッジの長さが、2刃のボ−ル刃が交わる部位の内接円の直径に対し、3〜7倍の値とし、該チゼルエッジの前方に刃溝が存する割合を大きくしたことを特徴とするボ−ルエンドミル
  2. 請求項1記載のボールエンドミルにおいて、該ボールエンドミル正面視で、該2刃のボール刃とチゼルエッジとの交点における2刃のボール刃の接線同志の間隔が0以上0.2mm以下、該ボール刃と該チゼルエッジとの交点におけるボール刃の接線と該チゼルエッジが成す角が165゜〜185°であることを特徴とするボ−ルエンドミル。
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