JP2528375Y2

JP2528375Y2 - 釣竿の保持構造

Info

Publication number: JP2528375Y2
Application number: JP10908391U
Authority: JP
Inventors: 利昭宮前
Original assignee: 株式会社ミヤマエ
Priority date: 1991-12-09
Filing date: 1991-12-09
Publication date: 1997-03-12
Anticipated expiration: 2006-12-09
Also published as: JPH0548676U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、釣竿保持具における釣
竿の保持構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、釣竿保持具として、例えば実公昭
６２−３０３２号公報に開示されるように、船縁に跨が
って固定される基台の前端に竿受けを立設すると共に、
基台の後端に竿保持機構を水平軸まわりに軸支し、竿の
グリップの前部を上記竿受けに載置し、竿尻を上記竿保
持機構に固定したものが知られている。そして、このも
のでは竿を竿保持機構ごと前後に揺動できると共に、竿
を前方に引き抜くことにより竿を釣竿保持具による保持
状態から手に持ち替えることができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
もので保持状態における竿の動きをみてみるに、竿のグ
リップ前部を上記竿受けに載置した状態では竿は船縁に
対して全く動かないし、グリップ前部を上記竿受けから
外した状態でも竿が竿保持機構と共に前後に揺動するに
過ぎず、竿の自由度は小さい。このような現状に対し
て、利用者からは釣竿保持具による保持状態にしたまま
で竿をもっと自由自在に操って釣りをしたいという要望
があった。

【０００４】本考案はこのような点に着目してなされた
ものであり、その目的とするところは、基台に対する竿
の取り付け構造を工夫して、竿を釣竿保持具による保持
状態にしたままで上下移動、旋回等を可能として竿の自
由度を増すことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の解決手段は、基台上に旋回台を旋回可能に
設け、この旋回台にアームをその基端で軸支して起伏可
能に設けると共に竿受けを立設し、このアームの回動端
に竿尻が固定される竿保持機構を前後に揺動可能に軸支
する構成としている。

【０００６】

【作用】上記の構成により、本考案では、竿のグリップ
前部を上記竿受けに載置した状態では竿が旋回台と共に
旋回する。そして、グリップ前部を上記竿受けから外し
た状態では、これに加えて竿がアームの起伏と共に上下
移動し、更に竿保持機構と共に前後に揺動する。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の実施例を説明する。図１〜図
３は実施例に係る釣竿の保持構造を備えた釣竿保持具を
示す。これらの図において、１０は基台であって、水平
板１１と、この水平板１１の側端からそれぞれ垂下し後
端がさらに下方に延びる２枚の側板１２と、側板１２の
下端間に固定されたブロック材よりなるクランプ部１３
と、このクランプ部１３に垂直に螺合した２本の締め付
けボルト１４とを備え、図１に示すように上記側板１２
の上部下縁と締め付けボルト１４とによって船縁Ｅを挟
持することにより、基台１０を船上で固定するようにし
ている。

【０００８】上記基台１０の上には断面Ｕ字形の旋回台
２０がボルト及びナット２１を介して取り付けられてお
り、図３に示すように基台１０に対して旋回台２０が旋
回可能になっている。また、上記旋回台２０には断面逆
Ｕ字形のアーム３０が、その基端で軸支され、図１に示
すように起伏可能になっている。そして、この軸にはス
プリング３１が嵌まり、その両端が上記旋回台２０とア
ーム３０に掛かっていて、アーム３０を常時上方へ付勢
している。また上記アーム３０の後端には、上部にボタ
ンを有し且つ両側壁に突子３２ａを有する箱形のロック
機構３２が取り付けられている。このロック機構３２
は、常態では上記突子３２ａが側方に突出して旋回台２
０のロック孔に嵌入しアーム３０を図１の実線で示す定
位置にロックする一方、ボタンが押されると突子３２ａ
が内方に没入してロック孔から外れアーム３０を図１の
仮想線で示すように上方へ回動可能にするものである。

【０００９】また、上記アーム３０の後端には竿保持機
構４０が取り付けられている。この竿保持機構４０は、
前後に揺動出来るようにアーム３０に軸支されたサポー
ト４１と、竿尻（図示省略）に固定されたホルダー４２
と、突子４３ａを有してホルダー４２に固定された着脱
機構４３と、ホルダー４２に軸支されたレバー４４とを
備えており、上記着脱機構４３は上記ロック機構３２と
同様の構成であり、従って常態では上記突子４３ａが側
方に突出してサポート４１のロック孔に嵌入しホルダー
４２をサポート４１に固定する一方、レバー４４を引き
上げてボタンが押されると突子４２ａが内方に没入して
ロック孔から外れホルダー４２をサポート４１から開放
するものである。なお、４５は上記サポート４１の支軸
には嵌まるスプリングであって、その両端が上記アーム
３０とサポート４１に掛かっていて、サポート４１を常
時前方へ付勢している。

【００１０】さらに、上記旋回台２０の前端には竿受け
５０が前後に揺動できるように軸支れ、その上端に竿の
グリップ前端を受ける支持部５１が設けられている。な
お、６０は旋回台２０の前端に固定された支持部材であ
り、旋回台２０に溶接等で固定された固定ナット６１
と、この固定ナット６１に螺合するボルト６２と、この
ボルト６２に螺合するロックナット６３とからなり、ボ
ルト６２の下端を船縁Ｅに当接させて旋回台２０を支持
するものであり、ボルト６２の螺合位置を調整してロッ
クナット６３でこれを固定することにより、支持状態を
変更できる。

【００１１】従って、上記実施例においては、竿尻を竿
保持機構４０に固定し且つグリップ前部を竿受け５０に
載置した状態では竿が旋回台２０と共に旋回する。そし
て、グリップ前部を上記竿受け５０から外した状態で
は、これに加えて竿が竿保持機構４０と共に前後に揺動
する。さらに、ロック機構３２によりロックを解除する
と、竿がアーム３０の起伏と共に上下移動し、しかも竿
保持機構４０と共に前後に揺動する。よって釣竿保持具
による保持状態にしたままで竿を船縁Ｅで旋回し、上下
移動し、前後に揺動することができて竿の自由度が増
す。

【００１２】なお、上記実施例ではアーム３０をロック
機構３２により旋回台２０にロックできるようにした
が、必ずしもロック機構３２を設ける必要はない。ま
た、基台１０は船縁Ｅを上下から挟持するものにした
が、従来のもののように船縁Ｅを前後から挟持するもの
にしてもよい。また、基台１０上に旋回台２０を旋回可
能に設けたが、任意の旋回角度位置で基台１０に対して
旋回台２０をロックするようにしてもよい。その方法と
しては例えば上記ボルト及びナット２１を締め付けてロ
ックする方法がある。

【００１３】

【考案の効果】以上説明したように、本考案の釣竿の保
持構造は、基台上に旋回台を旋回可能に設け、この旋回
台にアームをその基端で軸支して起伏可能に設けると共
に竿受けを立設し、このアームの回動端に竿尻が固定さ
れる竿保持機構を前後に揺動可能に軸支したので、釣竿
保持具による保持状態にしたままで竿を旋回し、上下移
動し、前後に揺動することができて竿の自由度が増し、
これによって竿を自由自在に操ってあらゆる体勢で釣り
が楽しめるという効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の正面図、

【図２】実施例の側面図、

【図３】実施例の部分平面図である。

【符号の説明】

Ｅ船縁１０基台２０旋回台３０アーム４０竿保持機構５０竿受け

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】基台上に旋回台を旋回可能に設け、この旋
回台にアームをその基端で軸支して起伏可能に設けると
共に竿受けを立設し、このアームの回動端に竿尻が固定
される竿保持機構を前後に揺動可能に軸支したことを特
徴とする釣竿の保持構造。