JP2527923B2 - 人工雪および人工スキ―ゲレンデ - Google Patents

人工雪および人工スキ―ゲレンデ

Info

Publication number
JP2527923B2
JP2527923B2 JP6114735A JP11473594A JP2527923B2 JP 2527923 B2 JP2527923 B2 JP 2527923B2 JP 6114735 A JP6114735 A JP 6114735A JP 11473594 A JP11473594 A JP 11473594A JP 2527923 B2 JP2527923 B2 JP 2527923B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
cotton
water
artificial
snow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6114735A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07301476A (ja
Inventor
悦雄 岸野
岡田  隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CREV Inc
Yamaha Corp
Original Assignee
CREV Inc
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CREV Inc, Yamaha Corp filed Critical CREV Inc
Priority to JP6114735A priority Critical patent/JP2527923B2/ja
Publication of JPH07301476A publication Critical patent/JPH07301476A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2527923B2 publication Critical patent/JP2527923B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人工雪とこれを用い
た人工スキーゲレンデに関する。
【0002】
【従来の技術】スキーゲレンデに用いられる人工雪に
は、人工降雪装置により水を空気中で凍らせて細い雪と
して、スロープ上に降雪させるものがある。また、氷塊
を機械的に粉砕し、これをスロープ上に散布するものが
ある。さらに、細粒状の吸水性樹脂に水を吸水させ、こ
のものを凍らせてスロープ上に散布するものもある。ま
た、人工スキーゲレンデとしては、山の斜面あるいは人
工的に構築したコンクリート製などのスロープの表面に
断熱材を敷設し、この上に種々の冷却部材を置き、この
上に上述の人工雪を降雪させて、冷却部材により人工雪
を冷却し、その融解を防止するようにしたものが知られ
ている。
【0003】しかしながら、従来の人工雪は、天然雪に
比べて雪質が劣り、スキーに好適とは言い難いものであ
った。また、従来の人工スキーゲレンデにあっては、ス
ロープの傾斜に沿って雪がスキー滑走に伴って下方に移
動する問題がある。さらにスキー滑走の制動時などの大
きな外力によって人工雪がバラバラになりずれてしま
い、制動が効果的にかからないなどの問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、天然雪と同等の雪質を有し、さらにスロー
プ上に置いても、また制動時などの外力が作用しても、
バラバラになったり、ずれてしまったり、あるいは下方
に移動したりすることのない人工雪およびこれを用いた
人工スキーゲレンデを得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、綿に水を
浸みこませ、これを凍らせることにより人工雪とするこ
とで解決できる。また、この綿からなる基材をスロープ
上に冷却部材、補強部材、断熱材とともに置くことで人
工スキーゲレンデが得られる。
【0006】以下、この発明の具体例を詳しく説明す
る。この発明の人工雪は、綿に水を浸み込ませ、これを
冷却して凍らせたものである。ここでの綿は水もしくは
氷(雪)を保持する基材として機能するものである。こ
の綿としては、エジプト綿、アジア綿、アップランド
綿、シーアイランド綿などの天然綿のサク果(コットン
・ボール)から綿実を除去して得られた綿花あるいはサ
ク果そのもののほか、脱脂綿、精製綿もしくはポリビニ
ルホルマール繊維などのポリビニルアルコール系繊維を
ホルマール化するなどして吸水性を適宜調節した繊維の
集合物からなる合成繊維綿などが用いられる。
【0007】この綿を約5〜30cm程度の厚さに敷き
つめ、これにスプレーなどを用いて水を散布して綿に水
を浸みこませ、冷却することによって人工雪が得られ
る。水の含浸量は、綿の重量の約2〜10倍程度とされ
る。冷却は人工的に行うか、あるいは屋外の氷点下の環
境に放置するなどの方法で行われる。水は、綿の繊維表
面あるいは繊維間の空隙に存在し、これが凍ることで、
繊維中に存在する空気により、白色の天然雪と同等の質
感を有する人工雪となり、また空気の存在により溶けに
くいものとなる。
【0008】この人工雪は、氷が綿に強固に固着してい
るため、綿をなんらかの手段により下地に固定し、綿自
体の移動を防止しておけば、下地が傾斜面であっても、
雪が下方に自ら動くことがなく、スキーのエッジなどで
削られてもバラバラになることがない。また、水を浸み
こませる際にも、同様に下地が傾斜面であっても水が流
れ落ちることがない。
【0009】次に、この発明の人工スキーゲレンデにつ
いて説明する。この発明の人工スキーゲレンデは、上述
の人工雪を用いたものである。図1は、この発明の人工
スキーゲレンデの一例を示すものである。図中符号1
は、地山の傾斜した地表面を示す。この地表面1上に
は、断熱材2が敷設されている。この断熱材2には、厚
さ2〜15cm程度の発泡ウレタン樹脂シートなどの合
成樹脂発泡シート、わら、織布、シート状物などが用い
られる。
【0010】この断熱材2は、その移動を防止するた
め、適宜の間隔で多数のアンカー用杭3…が断熱材2を
貫通して地表面1に打ち込まれ、これにより地表面1に
固定されている。アンカー用杭3としては、径5mm〜
10mm程度で長さが20cm〜30cm程度の鋼製の
ものや、径5cm〜10cm程度の木製のものが用いら
れ、その打設間隔は0.3m〜1m前後とされる。
【0011】上記断熱材2上には、人工雪を構成する綿
からなる基材4が敷設されている。この基材4は、その
厚さが10cm〜50cm程度とされ、その厚み方向の
ほぼ中間には、補強部材としてのネット5がこれに埋め
られるように敷設されており、さらにこのネット5の下
側の基材4中には冷却部材としての冷却パイプ6が設け
られている。上記ネット5の結び目の一部は、上記アン
カー用杭3…の頭部に係止されており、これによってネ
ット5の移動が防止されるようになっている。また、上
記冷却パイプ6は、図示しない固定紐などによって、部
分的にネット5に取り付けられており、その移動が防止
されるようになっている。
【0012】さらに、上記ネット5は、合成繊維製の紐
を編んだ比較的目の粗いもので、開口部の大きさが5c
m×5cm〜20cm×20cm程度のものであり、ネ
ット5を構成する紐が毛羽立っているものが用いられ、
紐と基材4の綿とが相互に絡み合い、かつ綿がネット5
の開口部をその上側および下側から埋めて連続すること
により、基材4の移動が防止されるようになっている。
このネット5以外の補強材としては、合成繊維製の目の
粗い織布や編布が用いられるが、これもその表面が毛羽
立って、綿とよく絡み合うものが好ましい。
【0013】上記冷却パイプ6は、図示しない冷凍機な
どの冷却装置に接続され、その内部にフロン、液化アン
モニア、液化空気、低温空気、低温炭酸ガスなどの液状
または気体状の冷媒を流すことによってその周辺にある
基材4の綿に浸みこんだ水を冷却し、凍らせて、人工雪
とするものである。この冷却パイプ6には、アルミニウ
ム合金、銅などの金属、クロロプレンゴム、アクリルゴ
ムなどのゴム、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンなどの合成樹脂などからなる内径0.5cm〜5c
m程度のパイプまたはチューブが用いられ、図に示すよ
うに約0.2m〜1mの間隔をあけて互いに平行になる
ようにジグザグ状に設けられている。
【0014】また、地山の上方には大型スプレー装置や
大型スプリンクラーなどの図示しない散水装置が水含浸
装置として設置されており、この散水装置によって、基
材4の綿に水を浸みこませるようになっている。この場
合、地山の上方の基材4に水を散水すれば、基材4を伝
わって水が順次下方に流れ、基材4全体に均一に水を浸
みこませることができる。
【0015】このような人工スキーゲレンデを使用する
には、上記散水装置を動作させ、基材4の上方の部分か
ら水を全体に浸みこませ、冷却装置から冷媒を冷却パイ
プ6に供給し、基材4に浸みこんだ水を冷却、凍結させ
て人工雪とすればよい。勿論、冬期の氷点下以下の気温
となる場所であれば、単に基材4に水を浸みこませるだ
けでよく、冷却装置は日中の気温が高くなるときにの
み、人工雪の融雪を防止するために動作させることもで
きる。
【0016】このような人工スキーゲレンデにあって
は、基材4の綿が空気を含んでいるため、凍結した氷
(雪)がとけにくく、かつ美しい白色を呈し、天然雪と
かわらない質感の人工雪となる。また、基材4に水を浸
み込ませる際に、綿が水を保持するので、傾斜面でも十
分な水を保持でき、かつ水が凍って人工雪となっても、
基材4に保持されているので、下方に移動することがな
い。また、基材4はネット5を介して地山に固定されて
いるので、スキー滑走時の制動などによって生じる大き
な力によって基材4、すなわち人工雪が移動したり、切
れて剥がれたり、あるいは人工雪が飛び散ったりするこ
とが防止される。また、断熱材2によって地熱が伝わり
にくくなり、人工雪の融雪が防止されるとともに冷却パ
イプ6による冷却効率も向上する。また、断熱材2もア
ンカー用杭3…によって地山に固定されているため、こ
れが移動することもない。
【0017】また、上記具体例以外に、コンクリート製
などの人工的に構築されたスロープにこの発明の人工ス
キーゲレンデを適用する場合には、予めコンクリート躯
体の表面から数10cm程度の長さの鉄筋を所定の間隔
で突出させておき、これを先の例のアンカー用杭として
使用すればよい。また、冷却パイプ6の機械的損傷から
の保護のため、1枚以上のネット状のシートを基材4中
の冷却パイプ6の上に敷設してもよい。
【0018】また、発明において使用する水には、工業
用水、河川水などの水が代表的に使用しえるが、必ずし
もこれに限られるものではなく、水に塩類を溶解した水
溶液、水とアルコール類との混合液なども使用できる。
これらの塩水溶液やアルコール混合液を使用すること
で、氷の融点を低下させることができ、気温が上昇して
も人工雪が容易に溶けることがなくなり、人工スキーゲ
レンデの使用時間を長くすることができる。さらに、水
にワックス類の粉末を分散させてこれを氷結させれば、
スキー滑走時の摩擦を低減させる効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の人工雪
にあっては、綿に水を浸みこませて凍らせたものである
ので、雪質が良好であり、かつ雪が綿に固着しているの
で、外力が作用しても飛び散ることがなく、傾斜してい
ても自然に下方に移動することがない。また、この発明
の人工スキーゲレンデは、綿からなる基材をスロープ上
に冷却部材、補強部材および断熱材とともに置いたもの
であるので、水を綿からなる基材に浸みこませる際に、
水が下方に流れ落ちることがなく、基材中に保持され、
かつこれが凍結して人工雪となっても基材に保持され
て、移動することがなく、スキー滑走時に大きな力が作
用しても人工雪が飛び散ったりすることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の人工スキーゲレンデの一例を示す
一部断面視した斜視図である。
【符号の説明】
1…地表面、2…断熱材、3…アンカー用杭、4…基
材、5ネット、6…冷却パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−99548(JP,A) 特開 平4−44781(JP,A) 実開 平4−117679(JP,U) 実開 平4−90380(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綿に浸みこませた水を凍らせてなる人工
    雪。
  2. 【請求項2】 綿からなりこれに浸みこませた水を凍ら
    せて人工雪とする基材と、この基材に浸みこませた水を
    凍らせるための冷却部材からなる人工スキーゲレンデ。
  3. 【請求項3】 綿からなりこれに浸みこませた水を凍ら
    せて人工雪とする基材と、この基材に浸みこませた水を
    凍らせるための冷却部材と、前記基材中に埋め込まれ、
    基材の分離、分散を防止する補強部材からなる人工スキ
    ーゲレンデ。
  4. 【請求項4】 綿からなりこれに浸みこませた水を凍ら
    せて人工雪とする基材と、この基材に浸みこませた水を
    凍らせるための冷却部材と、この冷却部材の下側に設け
    られた断熱材からなる人工スキーゲレンデ。
JP6114735A 1994-04-28 1994-04-28 人工雪および人工スキ―ゲレンデ Expired - Lifetime JP2527923B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6114735A JP2527923B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 人工雪および人工スキ―ゲレンデ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6114735A JP2527923B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 人工雪および人工スキ―ゲレンデ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07301476A JPH07301476A (ja) 1995-11-14
JP2527923B2 true JP2527923B2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=14645335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6114735A Expired - Lifetime JP2527923B2 (ja) 1994-04-28 1994-04-28 人工雪および人工スキ―ゲレンデ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2527923B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU4259599A (en) * 1998-05-11 1999-11-29 Ralf Morent Method and device for preserving snow
DE10125496C1 (de) * 2001-05-23 2003-02-27 Allrounder Winter World Gmbh & Skihalle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07301476A (ja) 1995-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6689447B2 (en) Artificial surface with integrated thermal regulation for sports and other uses
CA1255916A (en) Forced refreezing method for the formation of high strength ice structures
KR930002430B1 (ko) 인조 눈(artificial snow)의 제조방법
KR100876907B1 (ko) 인조잔디
US3890910A (en) Method of laying webs of composite material containing plant seed
US4793142A (en) Method for making artificial snow
JP2527923B2 (ja) 人工雪および人工スキ―ゲレンデ
JP2007510075A (ja) スポーツ用表面体の排水
JP2013526877A (ja) 培養培地としての使用のための基材
JP2022095506A (ja) 生活改良等
JP2002514736A (ja) 雪を維持できるようにするための方法と装置
JP2964828B2 (ja) 人工スキー場の融雪装置
AU568962B2 (en) Method for making artificial snow
WO2002005912A1 (en) Toboggan and snow tubing slide
JP2787545B2 (ja) スキー滑走路およびスキー滑走路の形成方法
JP2722996B2 (ja) 人工スキー場並びにその製造方法
JP2816670B2 (ja) 人工スキー場並びにその製造方法
JPH05272109A (ja) 屋内競技施設におけるグランドの表層構造
JP3007939U (ja) スキー滑走路
FI128770B (fi) Menetelmä lumen varastoimiseksi ja lumivarasto
JPS63500526A (ja) 人工雪の製造方法
AU576298B2 (en) Method for making artificial snow
JP2002188152A (ja) 網状体
JP2541717B2 (ja) 雪 層
JPH04295381A (ja) 人工スキーゲレンデ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960423