JP2002188152A - 網状体 - Google Patents

網状体

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JP2002188152A
JP2002188152A JP2000390148A JP2000390148A JP2002188152A JP 2002188152 A JP2002188152 A JP 2002188152A JP 2000390148 A JP2000390148 A JP 2000390148A JP 2000390148 A JP2000390148 A JP 2000390148A JP 2002188152 A JP2002188152 A JP 2002188152A
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JP2000390148A
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Yoshikazu Imai
美一 今井
Michiaki Fujita
藤田  道明
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KASUMI KK
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KASUMI KK
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の詰込物を網状体の各部に均一に配置可
能とし、法面に生育している植物の落下の防止、法面の
土壌の流出防止等を図ることによる法面の保全に加え
て、法面の緑化、またはその促進に効力を有する網状体
を提供すること。 【解決手段】 網状体1が、筒状に編成される組紐状部
材3と、該組紐状部材3の内部に挿通する筒状の可撓性
透水部材4と、該可撓性透水部材4の中空部5に保持さ
れる活性炭、培養土、セメント、麦岩石、ゼオライト等
の詰込物6とからなる網糸2によって構成されているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面に生育してい
る植物の落下防止、法面の植生の促進等を目的に、法面
に被覆される網状体に関する。
【0002】
【従来の技術】網状体は、造成地等の段差のある土地の
間に形成された法面、道路脇等の法面を被覆し、法面に
生育している植物の落下の防止、土壌の流出防止等の法
面の保全に使用されている。更には、このような法面の
保全に加えて、法面の緑化やその促進、建物の屋上等の
緑化やその促進を図る場合に、網状体を敷設した後に、
この網状体の上から客土を施したり、植物の種子や肥
料、土壌改良剤等を吹き付けたり、植物の種子や肥料、
土壌改良剤等の詰込物を詰め込んだ袋を網状体に取り付
けたりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手段は、ある程度の土壌が存在する法面の保全また
は緑化を目的としていることが多く、岩盤が露出してい
る傾斜面や擁壁等のコンクリート法面等の無土壌法面で
は、法面の保全及び緑化が不可能であるか十分なものと
することができないという問題点があった。
【0004】また、網状体の上から吹き付けた植物の種
子や肥料、土壌改良剤等は雨や風で失われやすく、更
に、網状体の複数箇所に植物の種子や肥料、土壌改良剤
等の詰込物を詰め込んだ袋を取り付けるには相当な労力
を要し、しかもそのような袋は網状体へ局所的に取り付
けられるので、網状体が、法面全体に対して均一な効力
を及ぼすことが難しいという問題点があった。
【0005】更にまた、岩盤が露出している傾斜面や擁
壁等のコンクリート法面等の無土壌法面の場合には保水
性を保たせることが容易ではなく、緑化を施す場合にも
植物の根の伸長が困難であるという問題点があった。
【0006】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、所定の詰込物を網状体の各部に均一に配置可能
とし、生育している植物の落下の防止、土壌の流出防止
等を図ることによる法面の保全に加えて、緑化、または
その促進に効力を有する網状体を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の網状体
は、筒状に編成される組紐状部材と、該組紐状部材の内
部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部
材の中空部に保持される活性炭とからなる網糸によって
構成されたことを特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載の網状体は、筒状に編成さ
れる組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する筒状
の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に保持
される培養土とからなる網糸によって構成されることを
特徴とするものである。
【0009】請求項3に記載の網状体は、筒状に編成さ
れる組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する筒状
の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に保持
されるセメントとからなる網糸によって構成されること
を特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、筒状に編成され
る組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する筒状の
可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に保持さ
れる麦岩石とからなる網糸によって構成されることを特
徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の発明は、筒状に編成され
る組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する筒状の
可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に保持さ
れるゼオライトとからなる網糸によって構成されること
を特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明の網状体1は、結節編地或
いは無結節編地または綟子網となるように、網糸2を製
網し、造成地の法面を被覆可能な所要の大きさに設けた
ものである。
【0013】前記網糸2は、図1、図2に示すように、
長く連続した単繊維を数本まとめて単糸3aとし、この
ような単糸3aを筒状に編成した組紐状部材3と、該組
紐状部材3の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材4
と、該可撓性透水部材4の中空部5に保持される所定の
詰込物6とからなる。
【0014】前記組紐状部材3は、防腐性を有すると共
に網糸としての抗張力を備えた素材で形成されることが
望ましく、例えば、ポリアミド繊維や、ポリエチレン繊
維等の合成繊維が単繊維として用いられる。また、植物
性繊維としてもよく、いずれは有機化することにより土
壌中に消失しつつ肥料となるようにしてもよい。なお、
前記組紐状部材3の組み方は、特に限定されるものでは
なく、どのような組み方によって形成してもよい。ま
た、網糸2を製網する際には、使用する各網糸2毎に保
持させる所定の詰込物6を設定して、本目結節や蛙また
結節により結節網を形成することもでき、同様にして、
縦、横に配置される網糸2からなる織網、綟子網等を形
成してもよい。
【0015】前記組紐状部材3の内部に挿通する前記可
撓性透水部材4は、水と空気を外部と流通させ、しかも
折曲自在であるように、フィラメント状繊維を圧縮接着
した不織布や、ゴムまたは合成樹脂製の多孔性の物質、
または所定の詰込物6が保持される目合いの細かい網状
体で構成されている。
【0016】なお、所定の詰込物6としては、特に限定
されるものではなく、活性炭、培養土、セメント、麦岩
石、ゼオライト、保水材、香料、人工土壌、土壌改良剤
等を使用目的に応じて適当に選択して使用する。また、
前記所定の詰込物6は単独のものを用いる他、保水材と
肥料を混合する等、複数の詰込物を混合して用いてもよ
い。
【0017】前記可撓性透水部材4を不織布で形成し
て、所定の詰込物6を中空部5に保持させるには、長尺
な長方形状の不織布の短片両端どうしを圧着または融着
して筒状に形成し、中空部5に所定の詰込物6を順次挿
入することによって行なわれる。このようにして、所定
の詰込物6を中空部5に保持した可撓性透水部材4の周
囲に組紐状部材3を編成することによって網状体1は製
造される。網状体1の直径は特に限定されるものではな
く、使用の態様に応じて任意に定められる。
【0018】前記構成を有する網状体1で、所定の詰込
物6として粒状或いは粉末状の活性炭6aを使用した第
1の実施の形態について説明する。該第1の実施の形態
は、植物の種子、肥料、人工土壌等が保水性の高い天然
繊維の不織布を基体にして一体化された植生マット7
を、岩盤が露出している傾斜面や擁壁等のコンクリート
法面等の無土壌法面8に敷設した後、前記中空部5に活
性炭6aが保持された網状体1を植生マット7上に敷設
して植生マット7を無土壌法面8に固定する無土壌法面
8の緑化手段に適用される。
【0019】更に詳細に説明するに、図3に示すよう
に、植生マット7を無土壌法面8に敷設し、ずり落ちる
ことのないように適数個の図示しない止めピン等によっ
て仮止めした後、植生マット7を上方から押さえるよう
に網状体1を載置し、固定箇所に応じた適数本の所望長
さのアンカーピン9等を無土壌法面8に打ち込み固定す
ることによって植生マット7を無土壌法面8に固定す
る。
【0020】植生マット7は天然繊維不織布を基体にし
て植物の種子、肥料、保水材、人工土壌を一体化したも
のであるので、土壌層の薄い軟岩法面、凍上や降雨で地
表が移動しやすい砂地、やせ地、岩盤や崖錘状態の無土
壌地等においても簡単に敷設することができる。植生マ
ット7内の人工土壌等は偏りが少なく、また網状体1に
よって植生マット7の滑落は抑制されるので、無土壌法
面8の全体に均一な緑化が図られる。更に、植生マット
7には即効性、遅効性、超弛効性及び有機性の肥料が適
切に配合されるので、施工後の施肥も必要でない。な
お、網状体1の中空部5に活性炭6aと共に肥料、農薬
等を混合させて保持させてもよく、その場合には、それ
ぞれの有機化時期や溶出性の難易を見計らって肥料の種
類を選定することが望ましい。
【0021】植物の種子としては、コンクリート面にお
いて草丈があまり長くならなく耐乾耐暑耐寒性に富み、
1年を通じて緑を維持するガゼル、ホワイトクローバ
ー、蓬、メドハギ、バミューダグラス等が好適に選定さ
れる。
【0022】網状体1の施工後は、植生マット7の安定
性、定着性が向上するだけでなく、網糸2更に可撓性透
水部材4から浸透し、活性炭6aに蓄えられた降雨後の
雨水等の水分が、降雨が少なく植生マット7が乾燥した
際に、活性炭6aから放出されるので、植生マット7の
ひび割れや剥離が防止されると共に、植生も促進され
る。活性炭6aと共に化成肥料等を包含させておく場合
には、土壌乾燥時に活性炭6aから発生する湿潤雰囲気
に伴われて施工後の施肥作用も発揮される。
【0023】前記構成を有する網状体1で、所定の詰込
物6として培養土6bを使用した第2の実施の形態につ
いて説明する。該第2の実施の形態は、保水性が極めて
乏しく急勾配であるコンクリート法面等の無土壌法面8
aの緑化手段に適用される。
【0024】更に詳細に説明するに、図4に示すよう
に、網状体1を無土壌法面8aに被せるように敷設し、
ずり落ちることのないように固定箇所に応じた適数本の
所望長さのアンカーピン9等を無土壌法面8aに打ち込
むことにより、無土壌法面8aに網状体1を固定する。
【0025】網状体1には、図4に示すように、その外
側に植物の苗或いは種子10を予め付着させておく。こ
のように網状体1に予め植物の苗或いは種子10を付着
させておくと、網状体1を敷設するだけで、無土壌法面
8aの敷設面全体に植物の苗或いは種子10が均一に配
置され、網状体1の敷設後に植生基盤等を形成させて、
無土壌法面8aの緑化を図る手間を省略することができ
る。網状体1の施工後は、月日の経過と共に、風等によ
り飛来してくる埃、土、植物の種子等が網状体1に付着
して次第に厚みを有する植生基盤が形成されてゆき、無
土壌法面8aの全体に緑化が図られるようになる。
【0026】このとき、網状体1は、該網状体1内に培
養土6bを偏りなく保持させ、更に植物の苗或いは種子
10も、その外側全体に均一に付着させることができる
ので、有効に植生基盤としての機能を発揮するものとな
っている。しかしながら、予め客土を吹き付けて植生基
盤を形成しておいてもよく、その場合には、網状体1上
に所定の厚みとなるように吹き付けガン等によって吹き
付けが行なわれる。
【0027】なお、中空部5に保持される培養土6bの
種類は、特に限定されるものではなく、自然土壌や保水
性の高い人工土壌等を使用目的に応じて適当に選択して
使用する。また、第1の実施の形態と同様に、培養土6
bと共に肥料、農薬等を混合させて保持させてもよく、
その場合には、それぞれの有機化時期や溶出性の難易を
見計らって肥料の種類を選定することが望ましい。
【0028】網状体1の外側に付着させる植物の苗或い
は種子10は、特に限定されるものではないが、あまり
水分や肥料を必要とせず、少ない光でも生育可能な種類
もあるベンケイソウ、キリンソウ、レンゲ等のセダム類
が望ましい。
【0029】前記構成を有する網状体1で、所定の詰込
物6としてセメント及び固化剤、中和剤等の適当な混和
剤6cを使用した第3の実施の形態について説明する。
該第3の実施の形態は、植生マット7を、自然法面等の
凹凸、起伏が激しい斜面等の法面11に敷設した後、前
記中空部5にセメント、固化剤及び中和剤等の適当な混
和剤6cが保持された網状体1を植生マット7上に配置
して施工法面に固定する法面11の緑化手段に適用され
る。植生マット7は、第1の実施の形態と同様のものを
使用しているのでその説明を省略する。
【0030】更に詳細に説明するに、図5に示すよう
に、植生マット7を自然法面等の凹凸、起伏が激しい斜
面等の法面11に敷設し、ずり落ちることのないように
適数個の図示しない止めピン等によって仮止めした後、
植生マット7を上方から押さえるように網状体1を載置
し、固定箇所に応じた適数本の所望長さのアンカーピン
9等を法面11に打ち込むことによって植生マット7を
前記法面11に固定する。網状体1の施工後は、中空部
5に保持されたセメント及び固化剤、中和剤等の適当な
混和剤6cが、網糸2更に可撓性透水部材4から浸透し
た朝露、雨水等の水分と反応して徐々に硬化してゆき、
最終的に網状体1全体が法面11の形状に沿うように硬
化することにより、植生マット7の法面11からの滑落
等を防止する。なお、通常セメントとしては、普通ポル
トランドセメントが使用されるが、これに限定されずに
早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメン
ト、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、シ
リカセメント、フライアッシュセメント等が好適に選定
される。
【0031】このとき、セメント、固化剤及び中和剤等
の適当な混和剤6cは中空部5に保持されるので、網状
体1の外部に漏出することはなく、また、硬化前に法面
11に固定されるので、施工に手間の要するものではな
い。
【0032】前記構成を有する網状体1で、所定の詰込
物6として麦岩石6dを使用した第4の実施の形態につ
いて説明する。該第4の実施の形態は、適当な植生が確
保されている自然法面12の緑化促進手段に適用され
る。
【0033】更に詳細に説明するに、図6に示すよう
に、網状体1を自然法面12に被せるように敷設し、ず
り落ちることのないように固定箇所に応じた適数本の所
望長さのアンカーピン9等を自然法面12に打ち込むこ
とにより、自然法面12に網状体1を固定する。網状体
1の施工後は、麦岩石6dに含まれるミネラル、微量元
素等が網状体1を通過して土壌に放出され、植物に供給
されることにより、植物の成長を促進させる。
【0034】この網状体1は、自然法面12のように、
適当な植生が確保されている法面等に敷設されることに
より、より効果を発揮させることができる。しかしなが
ら、第1の実施形態に示す無土壌法面8、第3の実施の
形態に示す法面11等に敷設してもよく、麦岩石6dと
共に培養土6bを包含させ、網状体1の外側にセダム類
等の植物の苗或いは種子10を予め付着させておくと、
第2の実施形態に示すような保水性が乏しく急勾配な無
土壌法面8a等にも使用することが可能となる。
【0035】前記構成を有する網状体1で、所定の詰込
物6としてゼオライト6eを使用した第5の実施の形態
について説明する。該第5の実施の形態は、コンクリー
ト等からなる河川敷13や河川底14に網状体1を敷設
する河川等の緑化手段に適用される。
【0036】更に詳細に説明するに、図7に示すよう
に、網状体1を河川敷13や河川底14に被せるように
敷設し、ずり落ちたり、流失したりすることのないよう
に固定箇所に応じた適数本の所望長さのアンカーピン9
等を自然法面12に打ち込むことにより、河川敷13や
河川底14に網状体1を固定する。このとき、網状体1
のみを敷設すればよいので、急傾斜の河川敷13や水深
の比較的深い河川底14においても敷設すること可能で
ある。
【0037】また、網状体1内にゼオライト6eが均一
に保持されているので、網状体1の敷設した周辺の環境
に対して、偏りなくその機能を発揮するものとなってい
る。なお、網状体1の中空部5にゼオライト6eと共に
栄養剤等を混合させて保持させてもよく、その場合に
は、溶出性の難易を見計らって栄養剤の種類を選定する
ことが望ましい。
【0038】網状体1の施工後は、網状体1の網糸2更
に可撓性透水部材4から浸透した河川等の水の水質が、
中空部5に保持されるゼオライト6eにより、一定に保
たれたり、改善されたりするだけでなく、栄養剤も混合
されている場合には、可撓性透水部材4から栄養剤が溶
け出して施工後の施肥作用も発揮され、植生も促進され
る。そして、月日の経過と共に、藻等の水中植物等が網
状体1に付着して次第に厚みを有する植生基盤が形成さ
れてゆき、河川敷13や河川底14の全体に緑化が図ら
れるようになる。
【0039】また、図示はしないが、この網状体1は、
河川のみならず海にも利用することができ、海苔、わか
め等の養殖網としても使用することができる。これによ
り、水質の保持を図ることができると共に、栄養剤も混
合されている場合には、網状体1から栄養剤が溶け出し
て施工後の施肥作用も発揮され、海苔、わかめ等の成長
を促進される。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、筒状に
編成される組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通す
る筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部
に保持される活性炭とからなる網糸によって構成されて
いるので、法面に敷設された植生マットの安定性定着性
を向上させて、法面の保全を図ることができるだけでな
く、降雨時には、雨水等の水分が網糸更に可撓性透水部
材から浸透して活性炭に蓄えられ、逆に降雨が少ない乾
燥時には、活性炭から放出される水分により植生マット
の乾燥によるひび割れや剥離を防止する等して植生マッ
トの湿度の調整を行うことにより、法面の緑化を図るこ
とができるという利点がある。また、網状体を広範囲に
敷設でき、かつ活性炭が網状体内に偏りなく保持されて
いるので、活性炭の滑落または流落のおそれがなく、外
部環境に対して均一な効力を及ぼすことができるという
利点がある。
【0041】更に、活性炭の保水性により適度な湿潤を
植生マットに与えて法面での密着性を上げたり、活性炭
の抗菌効果により植生環境を一定に保ったりして、植物
の生育を助長して緑化の促進を図ることができるという
利点がある。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、筒状に編
成される組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する
筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に
保持される培養土とからなる網糸によって構成されてい
るので、保水性が極めて乏しく急勾配であるコンクリー
ト法面等の無土壌法面であっても、施工作業においては
網状体を広げて敷設するだけでよいので、現場作業で手
間の要する植生マットの敷設等が不要となり、施工性が
向上するという利点がある。また、植生マットの施工手
間を省くことができるだけでなく、植生マットの滑落の
心配をする必要がない上に、網状体の外側に植物の苗或
いは種子を予め付着させておくことにより、保水性が極
めて乏しく急勾配であるコンクリート法面等の無土壌法
面であっても、その緑化を効果的に図ることができると
いう利点がある。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、筒状に編
成される組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する
筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に
保持されるセメントとからなる網糸によって構成されて
いるので、網状体を自然の法面の形状に沿って設置する
ことができ、植生マットの効率的に押さえ、その滑落を
防ぐことができるという利点がある。これにより、自然
法面等の法面の凹凸或いは起伏が激しい法面においても
植生基盤の造成が可能となるという利点がある。また、
施工作業においてはセメント及び固化剤、中和剤等の適
当な混和剤は中空部に保持されて網状体の外部に漏出す
ることはなく、また、硬化前に法面に固定されるので、
現場作業で手間の要することがないという利点がある。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、筒状に編
成される組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する
筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に
保持される麦岩石とからなる網糸によって構成されてい
るので、麦岩石に含まれるミネラル、微量元素等が網状
体を通過して土壌に放出され、植物に供給されることに
より、植物の成長を促進させることができると共に、施
工後の施肥作業を要することなく、ミネラルや微量元素
等が、網状体の敷設法面全体に満遍なく長期間にわたっ
て供給されることとなり、法面全体の緑化の促進を図る
ことができるという利点がある。
【0045】請求項5に記載の発明によれば、筒状に編
成される組紐状部材と、該組紐状部材の内部に挿通する
筒状の可撓性透水部材と、該可撓性透水部材の中空部に
保持されるゼオライトとからなる網糸によって構成され
ているので、施工作業においては河川敷や河川底に網状
体を広げて敷設するだけでよいので、急傾斜の河川敷や
水深の比較的深い河川底にも敷設でき、現場作業で手間
の要することがなく、施工性が向上するという利点があ
る。また、網状体に藻等の植物を付着させて植生基盤を
形成することにより、藻等の植物及び魚等の生物が生息
しやすい環境をつくりだすことができるという利点があ
る。更に、網状体を広範囲に敷設でき、かつゼオライト
が網状体内に偏りなく保持されているので、ゼオライト
の流失のおそれがなく、ゼオライトの陽イオン交換性に
より河川、海の水質の保持或いは向上を図ることができ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の網状体の内部構成を示す一部切り欠き
概略図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の断面構成を示す概
略図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の断面構成を示す概
略図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の断面構成を示す概
略図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の断面構成を示す概
略図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態の断面構成を示す概
略図である。
【符号の説明】 1 網状体 2 網糸 3 組紐状部材 4 可撓性透水部材 5 中空部 6 所定の詰込物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AA05 BA01 BA02 BA03 BA04 BA07 BA11 BA12 BA14 BA23 BB10 2D044 DB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に編成される組紐状部材と、該組紐
    状部材の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可
    撓性透水部材の中空部に保持される活性炭とからなる網
    糸によって構成されたことを特徴とする網状体。
  2. 【請求項2】 筒状に編成される組紐状部材と、該組紐
    状部材の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可
    撓性透水部材の中空部に保持される培養土とからなる網
    糸によって構成されたことを特徴とする網状体。
  3. 【請求項3】 筒状に編成される組紐状部材と、該組紐
    状部材の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可
    撓性透水部材の中空部に保持されるセメントとからなる
    網糸によって構成されたことを特徴とする網状体。
  4. 【請求項4】 筒状に編成される組紐状部材と、該組紐
    状部材の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可
    撓性透水部材の中空部に保持される麦岩石とからなる網
    糸によって構成されたことを特徴とする網状体。
  5. 【請求項5】 筒状に編成される組紐状部材と、該組紐
    状部材の内部に挿通する筒状の可撓性透水部材と、該可
    撓性透水部材の中空部に保持されるゼオライトとからな
    る網糸によって構成されたことを特徴とする網状体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005333850A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Toshiyuki Aeba 植物育成床
JP2015048603A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 株式会社大林組 コンクリートの養生方法

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